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おんなのこにききました

Posted by 高見鈴虫 on 10.2006 嘗て知った結末   0 comments   0 trackback


おんなのこに、
その子、どんなこ?と聞いたとき、
答え1:かわいい = ブスだが愛嬌がある
答え2:きれいなひと = 化粧はうまいが、性格は悪い
答え3:え?なんで? = 綺麗で性格もいい

自分のことしか愛せない人

Posted by 高見鈴虫 on 12.2006 嘗て知った結末
見栄えのいいひとは好きにならない。

だって、
見栄えばかり気にする人は、
自分のことしか愛せないから、

って言ってたよね。

今更ですが、凄くうなずける。

やっぱ見栄えがいい者同士のカップルって
長続きしないのって、それが理由なんだね。
なんか謎が解けたような気がする(藁

では質問、

自分のことしか愛せない人と、
上手くお付き合いするには、どうしたらいいんでしょうか、

と尋ねたところ、

ずばり、騙す! と答えたツワモノがいます(笑

そーゆーこって凄く騙されやすいんだよ、
なんたって自分の事しか見えてないんだから、だって。

見栄えのいい人は、騙されやすい、これ鉄則!

オトナって嫌だね(笑

「茶番人生 このどうしようもない人々」

Posted by 高見鈴虫 on 28.2006 嘗て知った結末   0 comments   0 trackback
「茶番人生 このどうしようもない人々」

ふと、気づいてしまうと、
周りに起こるすべてのことが、
茶番に見えてくる時がある。

会社内の椅子取り合戦、リストラ劇なんてのは、
まあ茶番というよりスラップスティックに近いが、

たとえばまた、いつもの奴で、
別れるだ、切れるだ、帰るだ、終わりにするだ、
と、いままで何度繰り返したであろう話題を蒸し返しながら、
うじゃうじゃうじゃうじゃ、
喧嘩の真っ最中に、
ふと、鏡に映る自分の姿を見てしまったような気がして、
んだよ、このくだらねえ茶番劇は、
と、いいかげん腰が砕けそうになって、
思わず笑いがこみ上げてくる、という訳だ。

なに笑ってんのよ。
いや別に。
馬鹿にしてるの?
いや、そんなことはないよ。少なくともおまえは馬鹿じゃないし。
そう、馬鹿はあんたよ。
そう、馬鹿は俺だ。それがおかしくてな。
馬鹿。もうやってられないわ。

という訳でかみさんが出ていた夜も、
ひとりでへらへらと笑いながらストーンズを聴いていたのだが、
ふと思い立って古い友人の一人、
永遠のパンクロッカー兼前衛デザイナーのあきらくんに電話をしてみた訳だ。

なんだよこいつ、いきなり電話なんかしてきやがって、何の用件だ、
とあからさまに訝しげな声、
とりあえずは無難な昔話なんてやつにお付き合い頂いていたわけだが、
ふとした弾みで、オンナが出て行きやがってよ、
と言った途端に、
ほうほうほう、と、受話器からシンパシーのオーラがどっと流れ込んできた。

てんぱってるって言えば、まあ誰も似たようなもんなんだろうがよ、
と、まあ昔から、テクは無いが度胸一発、本番勝負、
無口ながら口を開くとかすれたねちっこい声にドスがきいていて
味方だからいいような物の、相手方なら、
おうおう、本気でぶっ刺してくるとしたらたぶんこいつだ、
と思わせるなにかがあったような奴なのだが、

そんな毒蛇みたいな奴が、あのな、実はよ、
と話し出したのは、
じつはここ数年、
駐在員の奥さんとずっと関係していて、
で、旦那の任期が終わって帰国が決まった時に、
なんとその駐在の奥さん、いきなり離婚を申し出たらしい。

おまえが言わせたのか?
まさか。
じゃあどうして。
まあ本人の意思って奴らしい。
止めなかったのか?
止めなかった。
でもおまえ結婚してるじゃねえか。
ああ。
おまえのかみさんどうするんだ。
それも考えてねえ。
ゆくゆくのごたごたは必至だな。
そうかな。
下手するとグロになるぞ。
俺はパンカーだからグロならグロで嫌な気はしねえ、っていうか。
相変わらずよくわからねえところで度胸一発だな。
あのな、
ああ、
駐在の奥さんって言ってもさ、俺たち、同じ年なんだよ。
ああ、なんだそういうことか。
ああ、俺がてんびん座で、向こうが蟹座。
ちょっとお兄さんだな。
同じ年だったんだよ。だからやったんだ。
たしかにそれならまだ救いがあるにはある。
だろ?筋としては割と純愛系なんだよ。俺がパンクだからグロになっちゃうだけでさ。
かみさんは何だって?
いや、まだ言ってない。
おまえのかみさんにとっては洒落じゃすまねえな。
はなから洒落にするつもりはねえけどさ。
洒落にならねえからこそ洒落に落とすんじゃねえか。
落ちなんて考えちゃいねえよ。
お前なあ、グロにするぐらいなら茶番のほうがまだ救いがあると思うがな。
お前はロッカーだからなんでもかんでも茶番で落とそうってんだろ?
てめえは違うのかよ。
俺はパンクだからよ。もっとなんて言うか、対象に突っ込んでるんだよ。
笑って別れるよりは刺しちまうってか?
それを言ったらまじで洒落にならねえけど。
それを茶番だって言ってんだよ、俺は。
確かに茶番で済めばいいけどな。
あのな、悪いこと言わねえから茶番で落としておいたほうがいいぜ。
茶番じゃすまないからこそ茶番なんじゃねえのかとも思ってたんだがよ。
相変わらずだな。判っちゃいるのにやめられねえ、と。
いずれにしろここまで来たらどっちに転んでもろくなことにはならねえってことぐらいは覚悟してるよ。
相変わらずだよな。おまえ。
だからまあ、そこがパンカーと言うかさ。
駐在員の奥さん寝とって、かみさんぶっ刺すことがか?
まあ起こるとしたら逆だろうがな。
ますます茶番じゃ済まねえな。
やっぱりそうか。誰も笑っちゃくれねえよな。
パンクロッカーのあきらです。いま刑務所に入ってます。糞バイカーとヒップホップの糞ガキどもに毎晩オカマ掘られてご機嫌です、なんてメールが来るかもな。
それこそ茶番だな、
茶番で済んでくれればいいだが、ちょっと痛そうだよな。
そうなったらそうなったで、まあ、笑ってる、ぐらいしかやりようがねえよな。
相変わらずだな。あきらちゃん。
ロックンロール・スーサイド、生涯一パンカーって、言ってやってくれよ。

という訳で、ふと見るとMISSEDCALL一件、
もしや、と思って、
押す押す押す、メニューバー、
みしみしと軋むぞカバーが、この安物め。
で、あれ、なんだこれ、ミッシー?なんだよそれ。俺あんな奴に電話したかな、
と首をかしげながらも、
あれまあ、ミッシー、久しぶりじゃねえか、どうしたよ。
うんうん、元気してた?何してるのかな、って思ってさ。
おうおう、実はかみさんが出て行っちまってさ。
またなの?おたくらも懲りないわよね。慰めてなんて言われたってそんな見え透いた誘いには乗らないわよ。
誰が言うもんか馬鹿。おまえも若い頃はズベと呼んで貰ってただろうが、その年でズベってたら唯の色情狂、つまりは、変態ってことなんだぞ、とは思ったがそうとは口に出さずに、
ところでミッシーんところはうまく行ってのる?
それがさあ、
と、昔からちょっと足りないところがある分、隙だらけでいつでもどこでも行ける派だった世界の恋人・ミッシーちゃんは、
実はさ、前歯2本やられちゃってさ、といきなりすごいことを言い始める。
んだって?事故でもやったの?
まあ事故みたいなもんかな。
どこで?おまえ車なんか持ってたっけ?
違うのよ。当たっちゃったの、あいつのパンチが。
パンチ?殴られたの?
そう、がつーんて。
痛え。
そう、もう、びりびり、って痺れちゃってさ、もう痛いとかそういうのじゃなくて、もうぶっとい麻酔打たれたみたいな。
病院行ったの?
それがね、ひどいのはあたしの歯よりもあいつの手でさ。歯にもろに当たっちゃったもんだから、パックリ口あけちゃって、血がだらだら。
うへぇぇ。グロだな。
そうなのよ、もうあんなドバドバ血が出るのなんか見たことないしさ、自分の歯のことよりそっちが大変で。
すごいね。
そうなのよ。もう二人で血だらけでタクシー乗ってさ。
よくタクシー停まってくれたね。彼氏、黒人でしょ、
そうなのよ、それも大変だったんだけどさ、
うんうん。
でね、なんか二人とも血だらけでタクシーに並んで座っててさ、で、バックミラー越しに目があったのよ、
うん、
したらね、なんか、おかしくなっちゃってさ。
うん、判る判る。
判る?そう、なんかおかしくなっちゃってさ、ふたりでけらけら笑っちゃったのよ。
なんかいい話だね。
うん、でね、仕事探すよ、って。
ああそうなんだ。
仕事探して、ちゃんとしたインプラント入れてやるからって。
ああ、まあ、きっかけは何であれ、仕事探す気になってくれたのはいいことだね。
そうなのよ。ほんと、それがうれしくてさ。前歯ぐらいなにさってかんじ。

という訳で、携帯。
鳴らない。そぶりさえも見せない。

ずっと待っているのに。そう、永遠と、こればかりを待っているのに。
鳴ってくれ携帯、鳴らしてくれ麗子ちゃん、
と、携帯に祈り、携帯を拝み、携帯を撫でさすり、
ともすると愛撫して舐めあげて、思わず穴に入れる、わけには行かないから
口に頬張って齧ってみたりもするのだが、
しかし携帯は鳴らずに12時近く。
ああもうだめだ。
普通の時間、つまり彼女が暮らしているであろう普通人が電話できる時間帯を
とおに過ぎてきるのだが、
まだまだまだ、諦めもつかずにもう一分、もう二分、
鳴らない携帯と対峙を続けて。

音を消したAVと、ステレオではストーンズ。
この馬鹿女、またいきやがった、まったくどうしようもねえな、と舌うちしながら、
あの女、俺を小突き回したビッチな女、
いまは俺の言いなり、親指の下、アンダーマイ・サム!
とがなりまくって水曜の朝、午前1時前。
ああ、やめた筈のタバコが無性に恋しい。
もう限界だ。
なにが限界だ。
もう、終わりだ。
なにの終わりだ。
もうこれまでだ。
知ったことか。
神様ごめんね、ああ、これで堅気ともおさらばか、
ふざけるな、セクハラが怖くて男が勤まるか、
ばかやろう、いつでも死んでやる、
とCALLボタンを、
押すか、押すか、押すか、押すか、、、、、押した!押しちゃった・・・
CALLがひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ、いつつ、そして、VM。
すぐに切る。そう間違えたんだ。すいません、すぐ下に入ってる友人の番号と間違えちゃって、
と言えばいいか、見え透いてるな。見え透きすぎ。でもいい。法的にはそれで通る。か?
まあいい。

曲は変わって、I just wanna make a love to you、
俺はおまえとやりたいだけ、
やばい、この歌だけはやばい、で飛ばして次の曲、Stupid Girl、
てめえがなにをいおうとしったことじゃねえんだよ馬鹿女、
いやいや、これも違う、スキップスキップ、
ああ彼女は虹色、これはもっとやばい、火を注いで鼻血が出そう、
で、19回目の神経衰弱、
そう、これ、もしかしたらこれ、あるいは、
そう、俺はもうロックンロールというよりは、そう、もうちょっと、
と大幅に飛ばしてBeast of Burden
ああ、このキースのカッティング、最高だよな、
ところで電話がねえよ。
ああ、あのこ寝てたかな。寝てたろうな。寝てるよな普通。
でもな、あれ、え、待てよ、
なんで、あれ、この携帯、壊れている、なんでOFF?
なんで電源が切れてるんだ?
なんだって、ロー・バッテリー、電池切れかよ、こんな時に。
慌てて手繰る充電器。ないぞないぞないぞないぞ、
コード、あったあったあった、手繰り寄せて、
苛立ちに引きちぎりそうで、馬鹿引きちぎったらそれこそ一巻の終わり。
落ち着け、落ち着け、落ち着け。
そして握り締める携帯。
パワオンが遅いな。鬼のように。この安物、馬鹿やろう、早く早く、
そしてアンテナが、立つか、立つか、まだ立たないか、もうちょっとか、

ヴォイスメッセージ、1件、
いつ、1時5分まえ。
つまり、俺の電話の、前?後?

とりあえずメッセージ。

お電話頂けましたか。
私もちょうど、どうしてるかな、って思って、電話しようかななんて、
やたぁぁぁぁ!
なぁにをいまさら、夜中の1時に、どうしてるかな、も無いものだろ。
いやぁぁぁ、まいったなあ、電話くれてたのぉ?
待て待て待て、落ち着け、落ち着け、
とりあえず落ち着け。咳払い、1・2・3、
いいか、勤めて明るい声で、でも、低い声で、
ゆっくりと、落ち着いて、大人の声で、よしよし。
いけ。CALL、1-2-3、GO!

こんばんは、
こんばんは、
元気?
うん、元気。で、どうしたの?
いや、別に。ただ、声が聴きたくて、さ。
あれまあ。奥さんは?
それがさ、


「茶番人生 このどうしようもない人々」2006-05-28 BryantPark,NY.

この世で一番尊いもの

Posted by 高見鈴虫 on 01.2006 嘗て知った結末   0 comments   0 trackback
帰りがけに玄関でピックアップしたジャンクメールの束に混ざって、
VICTORIAN SEACRETのパンフレットが届いていた。
もちろんかみさん宛てのものなのだが、
それにしても、いやあ、お美しいお尻でございますこと。
キッチンのテーブルに投げ出したままなのだが、
ついつい何をやるにしても目についてしまって。

ああ、改めて思うに、
女の人のお尻って、
何故にこうも魅力的に映るのだろう。
僕はお尻だ。お尻のきゅとあがった、
すらりと足の伸びた足。
僕は女の人が大好きだ。
女の人のお尻が大好きだ。
ずっと眺めていたい。
できればこの手で触れてみたい。
できればむんずと両手で掴んで、
そしてそして、そっと頬擦りして、
熱い息を吹きかけたあとに、
むにゅううううっと鼻の先をその割れ目に埋めたい。

ああ、神様、僕は女の人のお尻が大好きです。
ハンドルよりはサドルになりたい。
机よりはいすになりたい。

ただ、どういったわけか、
同じお尻でもオトコのお尻は大嫌い。
なんで同じお尻なのにこうも違うのか。
ああ、見るだけでおぞましい。
手で思い切りびんたする、それさえも忌々しいほどに、
靴の先で蹴り上げるか、
或いは、ああ、もう海の底深くに沈めてやりたい。

という訳で、
やっぱりお尻は女に限る。
ああ、僕はおんなの人のお尻が好きだ。
そう、ご飯よりもお酒よりもタバコよりマリファナよりも、
やっぱり、きゅっと持ち上がったまんまるのお尻が大好きだ。
おっぱいなんて、ただの脂肪の塊り、あるいはぶら下がりじゃないか。
お尻は違うぞ、うんちだって出せるんだぜ。

という訳で、キッチンの上になげだされた白いパンティにつつまれたお尻に、
思わず興奮、ではない、感動してしまいましたとさ。

あ、ところで、
ここだけの話、
世界で一番つやつや滑らかなお尻をした人だれか知ってる?
そうそう、ここだけの話、
それはね、うちの奥さん。
ぷぷぷぷぷ、たまにおならもするけどね。

茶々万満

Posted by 高見鈴虫 on 01.2006 嘗て知った結末   0 comments   0 trackback
かみさんが消えたとたんに、
俺を巡る世の全てが茶番と化した。

たとえばの話、
間の抜けた日曜の午後、
思い切りどうでもいい格好をして近所に買い物にでかけ、
そのままかみさんと別れて帰るような時、
ふとショウウインドウに映った己のあまりの無様さに、
あれあれあれ、なんだこの醜態は、
と思わずどぎまぎとしてしまう時の、
あのどぎまぎが、
この先、下手をすると永遠と続く、
という事を意味するのか、
という予感を秘めたまま、
の間の火曜日の朝、
じゃ、行ってくるから、
と挨拶もそぞろに空港に向かわれた直後から、
あれあれあれ、
俺のまわりをぽっかりと非現実のベールが包み込んでしまって、
なんだなんだなんだ、このちぐはぐな空気は、
という訳で、
そしてやることなすこと、
全てが茶番と化してしまった。

そしてソファに一人。
音をしぼったテレビでニュースを見て、
腹が減ったような減らないような、
眠いような眠くないような、
遊びに行きたいような面倒くさいような。

疲れているのかな。
うん、疲れているみたいだ。
多分夜に寝付かれないから。
どうしてなんだろう、
かみさんが居なくなった途端に極端に寝つきが悪くなる。
別に普段からそんな豪勢な性生活を送っているつもりなど毛頭ないが、
隣にかみさんが寝ていないとなんともすーすーとして居心地が悪く、
なんとなくそわそわとしてみたり、なんとなく斜めに寝てみたり。
或いは、ふと夜中に目が覚めて、
そのままもそもそとPCの立ち上げて古い友人にメールを打ち始めてしまったり。

会社の友人が気を使って、
エッチなビデオの入ったCDをいくつもくれたのだが、
どれもこれも、
女の質やセックスそのものよりは、
へえ、あいつこんな女が好みなのか、
なんてことばかり考えてしまって、
挙句に、なんとなくあいつに見透かされているような気さえしてきて、
隠すようににパンツを上げてしまうことになる。

という訳で、腹が減っている。
考えてみると、かみさんが消えてからと言うもの、
そう云えばろくなものを食べていない。

昨日食べたもの、ベーグルとバナナ。
おととい、残り物のピザ一切れ。
その前、サブウエイのサンドイッチ、半分残して捨てた。

どうしてだろう。
かみさんがいなくなった途端に、食い物の味がしなくなる。
普段食い慣れている全てのものが、
なんか薬臭かったり甘すぎたり化学調味料の味ばかりが気になったりで、
とりあえず、全然おいしくない。
おかしいな、たまにかみさんと食べるときもあるのに、
そのときはこんなにまずくなかった筈なのに。
という訳で、首をかしげながら、いつのまにか食いのこしばかりが増え、
そしてじきに、
極端にろくでもないものしか食わなくなる。

しかしながら、
うちのかみさんはできた奴である。
出発の前、俺のやることなすこといちいち文句ばかりを並べていながら、
ふと見ると冷凍庫にはしっかり冷凍ご飯が並んでいて、
ふと見るとちょっとしたおかずやら、
後はまあ、レトルトやらもさりげなく買い込んでいて、
別に俺だって全然買い物ができない訳でもないし、
ともすると、こういう機会に普段かみさんと一緒では食べれないもの、
鬼のように辛い、ただもうそれだけ、というハードコア重慶火鍋やら、
全身これコレステロールの塊、という巨大ハンバーガ、やら、
たまに蝿が混じっている超カルカッタ風インドカレーやら、
そういういかがわしくもいとおしいゲテモノの数々を、
いちいち食い歩きをしてやろうか、などと画策しているのだが、
いざ、かみさんが居なくなった途端に、
そんな無邪気な冒険心も一瞬の内に意味を失ってしまい、
そして、いつしか11時過ぎ。
相変わらず腹は減っているのだが食いたいものはなにもなし。
ふと開けた冷蔵庫の中に正方形のラップに包まれて並んだ発芽玄米パック。
山くらげの漬物とわかめの和え物、卵は無いが卵豆腐があって、
味噌汁が無いのがなんだな、とぶつぶつ言いながら
電子レンジの蓋を開けては閉めて。
という訳でかみさんのいない週末の夜、
あの日以来ずっと廻りつづけている
ローリングストーンズを聴くともなしに聴きながら、
音を消したテレビで同じニュースを何度も眺めて、
ああ、これに味噌汁さえあればな、
と一人ご満悦。
かかってくる筈のない携帯を空いた味噌汁の場所に置いたまま、
あいつ、つくづく俺が判ってるなあ、と今更ながら関心しつつ、
男一人、深夜のアパートで発芽玄米と精進料理に舌鼓を打つ。

ふと頭を上げると窓に映った自分。
あれこんな風景見たこと無いぜ、
ああ、ここは普段、夜になるとかみさんがブラインドを下ろしていたのか。
となんか悪戯を発見したような気になって、
おいおい、このおっさん、ちょっと禿てきてるぜ、
と改めて見る自分の姿に嫌悪を通り越して失笑が浮かぶ始末。
んだこの野郎、恐ろしくみっともねえなあ、
とニヒルな笑いでKISS MY ASS。

ああ、その通り。
こんな俺を取り巻く世界は全てが茶番。
愛も怒りも涙も笑いも。
夢も希望も絶望さえも、全てが茶番。
茶番で何が悪い、と嘯いてみる。
おお、おっさん今度は開き直りかい。
開き直って何が悪い、そう、開き直りこそがおっさんの唯一絶対の武器。

ああ、だんだん腹が立ってきた。
なんだ、この茶番みたいな世の中は。
どうして俺はこんな茶番の中に置き去りされねばならねえんだ。
てめえ、あのいけすかねえ女、ひとをなんだと思っているんだ。
俺が何をやった。
ただ仕事をしていただけじゃないか。
忙しかったんだ。俺はただ忙しかっただけなんだよ。
それをなんだ、勤勉な労働者に対してこの仕打ちはなんだんだ。

そしてかみさんの残した冷凍ご飯。
確かに美味い。おかわりをしてしまおうか。
次は鮭フレークを頂こう。
くそったれ、なんだって俺は週末の夜に
一人で飯なんか食ってなくっちゃいけねえんだよ。
つくづく恨めしくなってくる。

古いアルバム、埃を払って。
そう、こんなアルバム場所を取るばかりで、
といつも文句を言っているが、
前に見た時もそう云えばかみさんが里帰りの時。

せんととーますとじゃまいかときゅーば
スキューバとパラセイリングとテニスと水上スキー。
そうだ、あの時、あいつは水上スキーの上にいきなり立ち上がってしまって、
そのまま入り江の中を一周してしまってホテル中の話題になって、
晩飯の時にはそこかしこから乾杯乾杯と酒を奢られいたそのとき、
俺は道端のジャンキーから貰ったジョイント一本で完全にラリパッパ。
人気の去ったプールサイドのベンチに唯一人置き去りにされて、
ああ、きれいだなあ、とたった一人で夢心地。

そうそう、この時は、ホテルに着いてすぐに、
フロントでみつけたオプショナルツアーのヨットクルーズに行くはずが、
あれ、裏庭の駐車場の隣に裏寂れたテニスコート。
せっかくラケット持ってきたのだから、
とまあ、最初は時間つぶしにと始めた1セットが長引いて、
結局ヨットツアーにもシュノーケルにも晩飯の予約もぶっち切って、
おまけによせばいいのにホテルの従業員達が休憩時間の退屈しのぎに集まってきて、
なんだよ、ナイターか、よし、望むところだ、
と言っているそばから、なんと金を集める奴まで出てくる始末。

にさえ遅れてしまったのだ。
どうせどこに行ってもテニスばかりしてるんだから、
わざわざこんなところまで来ることなったかよね、と笑いながら、
そう、あの時もタイブレークの後にかみさんが取った。
あんた、メンタル弱いから。
そんなことないさ。勝負強いので有名じゃねえか。
じゃああたしには。
うん。お前とのラリーにはいつも負ける。
そう、ラリーはあたしの方が強い。
お前は陰険なんだよ。底意地が悪いの。
あんたが短気なだけじゃない。
サーブは俺。
リターンは私。
フォアは俺。
バックは私。
まあ似たような次元だろう。
そうかしら。
どういう意味だよ、それ。

という訳で、
かみさんが旅立って最初の週末。

床に座りこんで古いアルバムをめくる、
中年男の居る風景。
それはまさに茶番な風景。

ああ、茶番劇終了まであと7日。

「この世で唯一絶対最強の武器」

Posted by 高見鈴虫 on 04.2006 嘗て知った結末   0 comments   0 trackback
あいつのことが忘れられずに、
眠れなくて深夜のジム、
ウエイトとトレードミルとサンドバッグで、
徹底的に自分を痛めつけて、
しかし忘れられない、あいつのことが。
あいつの声がいまも頭のなかをぐるぐる。
あいつの匂いがいまも胸の奥に漂って。
いくら走ってもいくら汗を流しても、
消えることのないその面影。
あああ、忌々しい、ああ、たまらない、と、
思わず、ビッチ!と大声で叫んでしまったその時、
周りを囲んだ男たちが、苦笑いを浮かべて振り返った。
YES、YES MEN.YES INDEED。
そう、その通り、判るぜ、と。
今日も深夜のジムにまた一人、
女に傷ついた男がさらに己を痛めつけている。
男を本当に倒せるのは拳でも武器でもない。
女の気変わり。
女の視線と、その唇から吐かれる一言の言葉こそ、
この世に存在する唯一絶対最強の超ウルトラ破壊兵器なのだ。

ただしそれは、女には効かない。
それがまた、世の中の面白いところなんだけどね。

「心はいつも3時間前」

Posted by 高見鈴虫 on 29.2006 嘗て知った結末   0 comments   0 trackback
「心はいつも3時間前」

気になるひとが遠くにいて、
心はいつも3時間前。
朝食は寝息
昼食にベーグル
3時のおやつにペパロニピザとアレグラサラダ
ジムの前の軽食にブルーベリーマフィン
ワインのディナーはバナナが一本。

日本と仕事をする人々はすべてが日本向け、
つまり昼と夜がきれいにひっくり返った暮らしをしていて、
朝食に豚肉生姜焼きとほうれん草のおひたしとしば漬とごはんとおみそしる。
そして、晩御飯は、あれまあベーグル一個。
となってしまうわけで、
それに比べたらまあちょっとはましだけどね。

と言うわけで、
殺気立った朝のミーティングの最中に、
よだれを浮かべた寝顔を思い出して、
あいつが今見ているだろう夢について考えてみる。
ちょっといたずらして、
届くはずのないキスといっしょに
ちょっとエッチな念なんてものを送ってみたり。

昼休みは近くの公園のベンチ、
頭上を囲む摩天楼の渓谷を見上げながら、
海に向かうパームツリーの坂道を駆け抜ける
黒いサングラスをしたあいつの姿。
風に踊る長い髪。
薄い唇と涼しげな瞳。

相変わらず長引く残業の合間に、
電話してみようかな、とちょっと悩みはじめて、
深夜のスポーツジム、
窓一面に広がるミッドタウンの夜景
トレードミルを走りながらマリブの赤い夕日を思って、
そして夜、
ソファの上、ワインのグラスを胸においたままうつらうつら。
ふと眼をさまして12時過ぎ、
ああ、今日も話せなかったな、とため息をひとつ。

顔を洗って歯を磨いて、
ベッドに入って目を瞑って、
ああ、もうこんなくらしはもうちょっとヘビーだな、
と落ちていこうとしたときに、
るるるる。
ごめんね、いま帰った。

と言うわけでふと気が付くと3時前。
もうちょっと、と思うと夜明け前。
もういいか、と思うと出社前、

朝食は寝息
昼食にベーぐる
3時のおやつにペパロニピザとアレグラサラダ

心はいつも3時間前。
気持ちはいつも夢心地。


「心はいつも3時間前」 
- 2006-05-29 Starbacks Coffe at 24st and 3rd.

なみだあめ

Posted by 高見鈴虫 on 02.2006 嘗て知った結末   0 comments   0 trackback
雨が降るたびに、
誰がこの雨を降らしているのだろう、
と考えてしまうようになった。

なみだあめ、涙雨

あいつが泣いているのか?
なぜ?俺が何をした、
とふと自分の姿を思い返して、
ああ、と溜息をひとつ。

神様、俺は嘘をつきました。
悪魔の囁き。
魔女の微笑み。

涙雨、洗い流してくれるのか、


雨が降るたびに、
これは誰の涙か、と思うようになった。

トイレから出てきた女の子

Posted by 高見鈴虫 on 31.2006 嘗て知った結末   0 comments   0 trackback
トイレから出てきた女の子を見るたびに、
ああ、君は、
僕の一番欲しいものに、
たったいま、
その手で触れてきたばかりなんだね、
と思ってしまう。

ああ、僕の一番欲しいもの、
それに君は、いとも簡単にタッチして、
そしてそしらぬ顔して、
そうやって化粧を直した顔で、
ふっと笑いかけたりして。

ああ、とついつい切なくなってしまうんだな。
君が触れてきたばかりのそれ、
あまりにも身近で、そして遠すぎる、
僕の一番欲しいもの。

タトゥー

Posted by 高見鈴虫 on 10.2006 嘗て知った結末   0 comments   0 trackback
どこにでもいる普通のおんなこが、
実はひとつだけタトゥーがあるの、
と言われたら、なんかやっぱり、
ちょっとぐっと来てしまう、かもしれない。
それどこに?
内緒。
どんな絵柄?
知りたい?
凄く
どうして
どうしてかな
なんて会話をしていたら、
そのうち、
もう、それが見たくて見たくて見たくて、
ともすると、
それが見たいが為に、
思い切り本気でくどき初めていたりして。
あんた、私のタトゥーが見たいだけなんでしょ?
なんてね、図星。
で、
誰がどんな訳でこのタトゥーを君に入れさせたの
ふふふ、知りたい?
ああ
どうして
どうしても
妬いてるの?
なんて、
ああ、このタトゥーを入れた奴、
死ぬほど嫉妬して、
でも、なんか見られているような、
比べられているような。

女の子って、本当に不思議だ、
と思いながら、
俺、次かあ付き合った女には、
必ずタトゥーを入れていこう、と思っている。


  

プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

©終末を疾うに過ぎて...
無断丸々転載・そのまま転写はご勘弁ちょんまげ

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