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サーバールーム遭難

Posted by 高見鈴虫 on 17.2006 技術系   0 comments   0 trackback
夜明け前からサーバールームに篭りきり。
室温68度。
暑くもなく寒くもない、筈、という温度。
毎年季節の変わり目、
サーバールームに入った時に、
お、涼しい、と思ったら夏の訪れ、
逆に、
ああ、暖かいと感じたら冬の到来間近、と。
ただ、そう感じられるのも最初の30分。
特に夏、シャツ一枚で入り込んで、
おお、涼しい涼しいなんて喜んでいたのもつかの間、
そこかしこから、
これでもかとばかりに吹き付けてくる冷房の風に、
いつしか身体中の体温を奪われて、
あれ、と気づいた時には、
ぶるぶるぶる、と犬のように身体を震わせて。
全身に悪寒の鳥肌、骨も肉も肌もコチンコチン。
つまり冷凍されてしまった鶏肉気分。
それに加えて、
見渡す限り体温をまったく感じさせない白いタイルの床と壁、
天井から、床の穴から、吹きすさぶ冷風、
轟々と唸るファンノイズ。
これはまさに雪山気分。
まさに、ビバーク気分、つまり、遭難気分。

かじかんだ両手をキーボードに乗せたまま、
重ねたドキュメントが風に飛ぶに任せ、
応答せよ、と叫ぶ電話のスピーカー機能も、
ノイズにかき消されて途切れ勝ち、
結局壁からコードを引っ張って、
受話器を左肩に電話を挟んだまま1時間2時間、
右の耳には携帯のイヤフォン、どこで遮断されているのか、
電波の届くスポットは中腰にしてやや後方を振り返ったこの体勢、のみ。
左の耳から、右の左の上の下の、
右の耳から、前の後ろの縦の横の、
障害の状況いかがでしょうか。早急にご報告願います。
本部と連絡が取れない。しばらくそのまま待機。
そのままって、ここ寒くて、凍死寸前なんだよ。
状況ご報告・・・待機・・・寒い寒い・・・

そんな氷の魔境・サーバールームに、
サンダル履きで足を踏み入れた女の子、
そこだけ唯一僅かな暖を取れる非常用電源の前で
膝を抱えて泣きじゃくっていた所を救出された。
ちょっと行って外付けのハードドライブを届けて来て
って言われて来ただけなのに、

天井の扇風機を止めたサーバーラックの中に新聞紙を敷き詰めて、立ったまま硬直していた新人。
いやあ、思わずこいつに火をつけて焚き火しようかと思ってた。

そう、みんな経験済み。サーバールーム遭難。
そう言う俺も、
サーバの入っていたダンボールを重ねて家を作ったことがある。
梱包用のバブルラップ、つまりプチプチで、
身体をぐるぐる巻きにして一晩を過ごしたことがある。
マニュアルのページを千切ってシャツの間につめこんだこともある。
一晩中腕立てしていたことも、傘で風を防いでいたこともある。

そう、みんな経験済み。
経験済みでありながら、
突然、部屋中にアラームブザーが鳴り響いて
あれ、やばいな、サーバ落ちてるぜ。
すぐに現場に出動とばかりにタクシーに飛び乗って、
走る車の中で関係者連絡と現状報告、
ラップトップと付属品とマニュアル類、
エンクロージャーとDVDRとCDブックと、
なんてやってるうちに、
おお、間に合った間に合った、
と現場に駆け込んだのもつかの間、
あれ、なんか寒いな、
おおお、遭難用のジャンパー忘れて来たよ、と。

という訳で、
今夜も一人、サーバールーム遭難。
救出者一名、危うく命は取り留めたものの、
精神的にも肉体的にも消耗が激しく・・・

「ギジュツケイの挨拶」

Posted by 高見鈴虫 on 05.2006 技術系   0 comments   0 trackback
朝の職場、
出社したところで誰一人として何も言わず、
モニターから顔も上げない。

ねええ、と思わず。
人間である以上、挨拶ぐらいしませんか?
犬や猫だって、挨拶ぐらいはするんだぜ、
なんて、
と思わず言ってしまったことが何度もある。

まあね、
でも、
決められたように、機械みたいな挨拶をされるより
黙られていたほうが正直でいいのかな

「ギジュツケイ・ロックバンド」

Posted by 高見鈴虫 on 06.2006 技術系   0 comments   0 trackback
技術系の奴らが集まって、
バンドを組んでいるのだが、
やはり、と言ったらなんだが、
恐ろしく下手だ。

まずリズムというものが徹底的に存在しない。
リズムが踊らない、というか、
やっている本人が踊ったことがないからだと思う。

おまけに、
人の音を聞かない。
つまり、各自が自身のパートを黙々とやり続けている訳で、
絡まない、とか、絡むという次元ではない、
演奏中に互いに目配せさえしないのでは、
少なくとも合奏は無理だ。

まあ確かに、技術系、というか、
理系のカラーを売りにしているバンドも
いないわけではないが、

こともあろうに技術系バンド、
アイドルはガンズ、らしい。
やはり技術系、
その手のことは徹底的に駄目らしい

技術系

Posted by 高見鈴虫 on 08.2006 技術系   0 comments   0 trackback
言わしてもらえれば、
技術系の人々、
話がつまらねえ、というより、
一緒に飲みに行ってもぜんぜん面白くない!、

なんか、
無理して人を笑わせようとしているのは判るんだけど、
全部が全部、テレビでやっていたの漫才の受け売り。

その漫才小話をレパートリーを、どれだけ数多く知っているか、
をまた競っちゃったり、とか。

あのなあ、冗談ってそんなものじゃないだろう、という気がするのだが、
まあいいか。
冗談なんだものね。
なんて話合わせてたら、
ねえ、それって、どこで聞いた話ですか?と。
それって、どれのことですか?
たからいまおっしゃってた話、
いまおっしゃってたって、あの下らない冗談?
そう。
別に。いまちょっと思いついただけですけど。
へええ、と怪訝な顔をする一同。
すごいですね、才能があるんだ、ネタって思いつくものなんですね、と。
なんだよそれ。
でも、勝手にそういうの作ってもらっちゃ困るんですけど、って雰囲気。
あのなあ、と。

知識のすべてが授業の受け売り。
会話のすべてがテレビの受け売り。
女の子くどくのも雑誌の受け売り。
やってもいないこと、できもしないこと、
いろいろ知っているってのが売りなんでしょ?

はいは、判ってますよ。
すべてがマニュアルどおりってことなんでしょ?

という訳で、
ネタも尽きてそろそろ解散ってな時に、
またまた支払いでひと悶着。
つまり、自分で食べた分、飲み物から皿から分量から
1円単位で換算してないと気が治まらない、と。
んでその糞セコイ争いを、みんな楽しんでいるのだね、と。

技術系の同僚と飲みに行くたびに、
あああ、この選択は失敗だった、と改めて思う。

「ギジュツケイの条件」

Posted by 高見鈴虫 on 08.2006 技術系   0 comments   0 trackback
根っからの技術系を自認する上司から、

君はいつまでたってもギジュツケイになりきれてないねえ、
とため息をつかれた。

彼に言わせるところ、
ギジュツケイは、
女の子にもててはいけない。
口下手でなくてはいけない
英語が上手くてはいけない
スポーツが好きではいけない
着こなしは清潔だがダサクなくてはいけない
目が悪くなくないようではいけない
声が大きくてはいけない
いつも控えめにいたいと思っているようでなくてはいけない
加えて、
昼飯を外に食べに行くようではいけない
会社の帰りに外に遊びに出たいようではいけない
ましてや休日に外出などしたがってはいけない
一緒に遊びに行く友達が多いようではいけない
そもそも友達など欲しがっているようでいけない
言ってみれば人に好かれるようではまだまだ、
がしかし、
こと技術に関しては絶対に人に負けない、と己を信じきっていなくてはいけない、
と。

つまり、
彼の言わせるところのギジュツケイ、
友達もいず、メガネをかけて、口下手で上がり症で、
運動神経が悪くて性格も暗くて人からも嫌われ、
しかし独善的で、意固地な、技術馬鹿、と。
それが意味するところ、
子供の頃からいじめられっこで、
外に出れずに家で遊んでばかりいた虚弱児童で、
クラスでもいるかいないか判らない一番地味な子、
或いは、自殺寸前まで苛められているか、と。
そうあるべき筈、と。

あのなあ、と、改めて、まじまじと彼の顔を見る、
もちろんギジュツケイの上司は、
視線なんて合わせたりしない。

あんたが俺のクラスに居たら、
秒殺ベースで便器の水で顔洗わせてたぜ、と。

彼もそれを知っている。
そして、彼が、そんな俺にささやかな復讐を企てていることも知っている。

俺の目の黒いうちは、お前には絶対に良い目は見せないよ、
と彼がつぶやいているのが聞こえるようだ。

俺は彼が面接をしなかった唯一の社員であるらしい。
つまり、私が面接をしたら君なんて入れなかった、
と言いたいのだろう。

でもね、
しかしながら、彼の判断はある意味、正解だ。

俺は10年たった今でも、
ギジュツケイの人々を徹底的に侮っているのだから。
お前らナードは、屑というよりは蛆虫だ、という態度を隠そうともしないし。
或いは、俺が一度権力を握れば、
そんな奴らに、やはり便器で顔を洗ってみろ、と共用しただろう。
という訳で、
この会社の奴らで、たとえ誰の葬式に出たとしても
3分経って名前を覚えているやつなど一人もいないだろうな。

「ギジュツケイ(技術系)と暮らした日々」

Posted by 高見鈴虫 on 09.2006 技術系   0 comments   0 trackback
「ギジュツケイ(技術系)と暮らした日々」

気が付いてみると、
周りの人間が誰も愛せなくなっていた。

かと言って、
まさか俺が人間嫌いになったとか、
最近流行りの鬱病にかかった、なんてことは決してない。
街に出れば女ばかり見ているし、
同じを女を追っかけている男同士で目が合えば、
軽くウインクを返すぐらいの礼儀だって弁えている筈だ。
女好きの鬱病なんて聞いたことがないだろ。

という訳で、
そんな俺がしかし、この職場、つまりは技術系、
ああ10年を費やして、
たった一人の人間とも心開くことが無かった。
別に、俺は仕事に言っている訳だか、
職場でオトモダチを作る必要など無いし、
その方が物事が上手く回ることも熟知している、つもりだ。

だから俺は、別にそれが嫌だ、という訳で決してない。
ただ、寂しい、というよりは、退屈、というか、
つまり、まともに話ができる人間が誰もいない、という状態を、
素直に楽しんでいた、と言ったところか。

そうやって、誰一人ともまともな会話をすることなしに、
いつしか10年が流れた。
そんな暮らしを10年も続けて来た俺は、
もう立派な技術系人間なのだろうか、とも思う。

いや、と俺は思う。
そんな人間は多分俺ひとりなんだろう。
社員同士では、たとえば、アニメの話や、ゲームの貸し借りや、
ロリコン系のポルノ・アニメの貸し借りをしている奴らもいるらしいし、
俺は、アニメも見ないし、ゲームもやらないし、
アニメのポルノなど見たいとも思わない関係で、
よって、お友達ができないのだろう。
つまり、徹底的に趣味が合わないのだ。
双方が互いの趣味を相容れず、
敢て会わせる必要がない、と思っている以上、
お互いは結局、いつまで行っても平行線。

つまり、俺にとって、技術系

好きだけど愛してないの、
というせりふが昔流行ったが、
そう言った意味では、
嫌いじゃないが絶対に愛せない人々、というべきだろうか。

俺は人生のほとんどを、
憎みきれないろくでなし、でありつづけよう、
と思っていたから、
そう言った意味では、
嫌われもしないが誰からも愛されない人々は、
つまり人畜無害というよりは
恐ろしいほどに存在感のない人々は、
俺にとっては趣味が合わないというよりも、
徹底的に無益だったりする訳なのだ。

確かに、徹底的に存在感がないことで
逆に存在してしまうタイプの人々もいるが、
(これを地味王と名づけよう)
そう言った人々は実は類まれで、
あるいは、
地味王になるぐらいの地味男は、
実は親や兄弟が徹底的なろくでなしの人気者タイプで、
つまりそう言った人間の底が見えている、
あえて自分がなろうとする気もない、
という理由があったりもする訳で、
俺はそんな地味王ともダチになれるぐらいの
度量は持ち合わせていた筈である。

仕事で友達ができない

Posted by 高見鈴虫 on 09.2007 技術系   0 comments   0 trackback
仕事で友達ができない。
なぜだろう、と考えてる。
俺の友達の条件。もちろんストーンズ。
ストーンズ的なもの、ストーンズの象徴してるもの。
つまり不良。
いい加減でお調子者で強情で自意識ばかり高くて決まって暴力的。
つまり、仕事上ではもっとも組みたくないタイプ、
となる訳で、
ああ、俺はつくづく反社会的なんだな、
と思うわけだ。

「ギジュツケイに借りた昼飯代」

Posted by 高見鈴虫 on 04.2007 技術系   0 comments   0 trackback
そう言えば、ふと思いついたけど、
半年ぐらい前に昼飯代借りてませんでしたっけ、

はい、と彼は嬉しそうに頷いた。
いま、明細送ります、と言っているそばからメールが届いた。

覚えていたのか昼飯代。
一時も忘れずに半年間。

なんで言ってくれなかったの、とは聞けなかったよ、怖くて。

かつあげ、するのが仕事の営業と、されるのが仕事の技術、か。

Posted by 高見鈴虫 on 27.2008 技術系
つくづく会社の同僚と気が合わない。

俺の仕事は技術系だから、
周りの人々はつまりは技術系。
つまりは理系な人々。
ひっきーでよわっちくてなにをやらせてもダサいやつら。

で、ほら、俺ってこういう人だから、
つまりは徹底的に気が合わない、と。

で、気の会うのはやっぱり営業の奴ら。
仕事が絡まなければ、の話しだけど。

あのなあ、
てめえら「営業部」のそのいい加減さ、調子のよさのせいで、
いつも苦労させられているのが「技術部」な訳なんだよ、
が俺の口癖。

当然じゃないですか、と営業部。
だって技術部はそれが仕事なんだから、と。

つまり、虐められっこ、という訳か、と。
つまり、端的に言ってそうなのです、と。

ほら、営業ってなんだかんだ言っても結局は騙しだから。
泣いて笑って脅してすかして、と、毎日そればかり。
つまり、なんていうか、そう、カツアゲ、みたいなもの。
金出せ、ということもあれば、貸してくんない?ということもあれば、と。
用は言い方の違いで、やってることはやっぱりかつあげ。

かつあげするほうとされるほう。
営業はかつあげするのが仕事だとすると、
技術はされるのが仕事、と。

まあそういうわけ、と営業部。

だからさ、

実生活でまじで、かつあげやりまくっていたようなあなたが、
カツアゲされる側で睨みをきかせているってのは、とてもやりにくいんだよね、と。
虐められっ子は虐められっ子らしくしてくれなくっちゃ、と。
んだと、この野郎、と苦笑い。
ほら、仕事なんだからさ。しっかり虐められてよ、と。

そんなものなのか?
そんなことではいけない、と10年思い続けてきたが、
最近になって、やっぱりそういうものなのだな、と思い始めた。

俺が技術に嫌気がさした理由もそこにある、と。
プロマネにでもなろうかな、と思ってる。

え?顔が汚い?

Posted by 高見鈴虫 on 27.2008 技術系
午後から外回りで高級ヘアサロンってなところに行った。
ヘアサロンという業種から想像できるように
そこの社長、システムに関してはまったくのどしろうと。
でも仕切りたがりで知りたがり。
話し方はいたって穏やか、
広げた手を胸元に当てて、
つまりおかましゃべり。
ながら、
ギジュツテキな話を始めると
すぐに目が虚ろになり苛々と貧乏ゆすりを始める。
こんな人には神経を逆なでしないように、
極力気を使って話しているつもりでも、
その気遣いがまた気に入らないと見えて、
言葉を重ねれば重ねるほどに
ますます苛々を募らせている様子。

で?
はい、ですから、ここを、
ああ、それは判ってます。
で、ここを、こう、やって、
いや、だからね、そこがどうなるか、と、
はあ、ですから、これは、
だから、それは判ってるの。
ですから、ここを、
いや、そうじゃなくて、

と、永遠この繰り返し。

と、そのうち、
いきなり、
え?顔が汚い?
と聞き返されて、
は?と。
いや、いいんです。
はい
で、どうするの?
はい、ですから、ここをこうして、ですね、
え?顔が汚い?
は?
いやいや、いいの。聞き間違い。で?
ですから、ここをですね、こやって、
いや、そうじゃなくて、
はあ、
それは判ってますよ。で?
はい、ですから、
え?顔が汚い?

思わず絶句。そして苦笑。
おいおいおい、
やるなあ、このオカマおやじ。
まともに物凄く面白かった。
  

プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

©終末を疾うに過ぎて...
無断丸々転載・そのまま転写はご勘弁ちょんまげ

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