Loading…

2002年2月 アメリカの田舎ドライブ旅行 ~ 「二十四時間ハードロック天国 その一」

Posted by 高見鈴虫 on 20.2006 アメリカ爺時事   0 comments   0 trackback
やっほー!
ご想像のとおり、
またまた出張に行っていました。

今回も田舎(笑
ミシガンとかイリノイとか、テネシーとか、
まあ例によって、何もないところ(笑

デトロイトから走り始めてシカゴからその先。
インディアナからオハイオからケンタッキーから、
で、途中で唐突に折って返して、
で、そのままシンシナティもデトロイトもみんな通り越して
いきなりカナダに入国、そのままトロントまで。

本当、どうせならそのままニューヨークまで
帰って来ちゃっても良かったんだけどさ。
いや、下手するとそのまま、はっと気づけばキーウエスト、
なんて、そんなのがまるで冗談じゃないぐらい、
いやあ、走った走った。
まるまる十日間。
いまだに空飛んでる気分だよ。

という訳で、
出張中はほとんどが丸一日移動ばかり。
地図を片手にまさに現場から現場への渡り鳥。

一日中、カーステでハードロック、
頭くらくらするぐらいのボリュームで回し続けてさ。
目の前には空、フリーウエイ、枯れた木立。
見てる物と言えば、前を走る車のテールランプ。
マックの看板とか、あと、レストエリアのサイン、とか。
で、考えてることと言えば、
次のエグジットの番号のことだけ。
85-86-87、あれ、降りるのはどこだったけか、
とすべてがあいまいに思えてくる。

で、相変わらずぼーっとしてるうちにエグジット降りて、
おっと、久々に見る信号。
カーステの音を絞って、いきなり井戸に落ちたような静寂。
角のガソリンスタンド。ストップンゴー、ファストフードと、風に揺れる看板。
どこに行ってもどこで降りても、
相変わらずの閑散とした風景。似たような風景。つまりアメリカの風景。

なにも考えないうちに、
いつのまにか右に左にハンドルを切っていて、
そうそう、この道はいつか来た道、
そうか、1年前のサーバダウンの時か。
あの担当者、ジョンかポールかジョージか、
まあとりあえずそんな名前。つまり似たような名前。

そうこうするうちに到着。似たようなビル、というより、
平屋だよ。ガラス建ての。
つまり、ちょっと豪華なビニールハウスって感じ

で、吹きさらしの駐車場を横切って、
ガラス張りのロビーで担当者を待って、
で、10分20分、ことによると30分。
この時間感覚、アメリカなんだよな。
で、ようやく出てきた担当者。
相変わらずとってつけたような笑顔。
つまりは、TVスマイル。
アメリカ人特有の、凄みのあるガラスの笑顔。
で、おきまりの硬い握手。
田舎に行くほど握手が硬くなる。
つまり思い切り握る。握力測定みたく(笑
もちろん俺も負けない。
この負けない、というのがやっぱり俺のスタンス。
だってこう見えても男だから。
やられたらやり返す。
つまり、思い切り握り返す。
5秒10秒15秒。
そして苦笑い。一瞬の本当の笑顔。
アメリカ人がほんのちょっと好きになる瞬間。

が、心の交流も一瞬だけ。
そして再び、挨拶もそぞろにサーバー室に直行、と。

という訳で、
辿り着いたらサーバールーム。
似たような白い壁。似たような白い床。耳元までファンノイズ。もちろん無人。
で、やることはいつも同じ。
コンソール立ち上げ、LOGIN画面、パスワード、初期画面登場。
相変わらずの下らないバナー。俺が書いた奴だけど(笑
で、コマンド入力。LOG取ってパッチ当ててステイタス確認1・2・3。
お決まりのDIAGメニュー。
まるでガスの検針と変わらないよ。

という訳で小一時間。
じゃあね、また来年。
そして再び駐車場。
判で押したように吹さらし。判で押したように閑散。判で押したように無音。
広大というにはあまりに茫漠。
余裕の間取りというにはあまりに空虚。
吐き出した煙草の煙が、一瞬のうちに掻き消えて。
ああ、アメリカだなあ、と、苦笑い。

という訳で、また走り始める。
ファストフード、ポーンショップ、グローサリーと、風に揺れる信号。
ただそれだけ。つまり、アメリカの風景。

そして再びフリーウエイ。空と木立とセンターラインと。
時速60、70.80、で安定飛行。
ハードロック・ON。いきなりの轟音。歪む空間。弾む世界。
という訳でいきなりのご機嫌。
次のエグジットは、何番だっけ、
まあいいか、いずれにしろ3時間も先の話だ。

という訳で、そんな調子。
永遠と直線走行、
いつのまにか時間が溶け出して、
前の現場を出たのは、二時間前?三時間前?
とりあえず走ろう。まずはそれからだ。
という訳でエグジットの番号。
あああ、これこそが時間の単位。つまりは鼓動と。
大丈夫。俺の脳味噌もすっかりオートパイロット。
ほらほら、知らないうちにウィンカー出して、
知らないうちに右に左に。
そして駐車場。たどりついたらサーバールーム。

無人の密室で黙々と仕事して、
感謝の言葉も達成感もないままに、
再び出発、そしてフリーウエイ。
また走り始める、と。

基本的に予定を立てるのが嫌いな人なので、
実は仕事の予定も気分次第。
どうせ相手は機械だしね。

で、適当に走って走って、
モーテルの看板探しながら、
目に映るのは次から次へとファストフードの看板。
そう言えばちょっと腹が減ったけど、
そう言えばたまにはまともな飯が食いたいが、
とは思いながら、
結局すべてがおざなりになって、
飯も食わずトイレも行かず、
まあとりあえずは、今宵の宿を、
と思ううちに道に迷って迷って。
で、再びフリーウエイ。
まあいいか、といきなりアクセル踏み込みハードロックON。
またまたロケットモード。
とりあえずは次の町まで、
とりあえずは次のエグジットまで、
そんな感じでいつの間にか朝まで。
まさにハードロック24時間。
ガンズとSTP。繰り返し繰り返し。
ずっと一人。
一人で飯食って、一人で仕事して、一人で寝て。
んでまた一人で起きて、一人で走り初めて。
ってまったく気楽なもんでさ。

これぞアメリカってかんじ。

いやあ、10日間、まるまる車飛ばしながら、
アメリカの田舎町の、殺伐と哀愁とを満喫(爆
すっかりリフレッシュ、どころか、
思い切りうつ病になりました、と。

2002年2月 アメリカの田舎ドライブ旅行 ~ 「二十四時間ハードロック天国 その二」 ~前回の続き~  

Posted by 高見鈴虫 on 22.2006 アメリカ爺時事   0 comments   0 trackback
     ~前回の続き~


それにしてもさ、
アメリカの田舎って凄いよね。
2時間も3時間も走ってさ、
目に見えるものは、
枯れた木立と空と灰色のフリーウエイだけ。
取ってつけたようなファストフードの看板が、
見えては消えて、ってそれだけ!
本当にもう、ただそれだけなんだよね。

まったくさ、
アメリカ中どこを走っても、
アトランタにいようとテキサスにいようと、
デトロイトだろうがシカゴだろうが、
まったくおんなじ。まったくだぜ、
まるっきりおんなじ風景がずぅぅぅぅぅっと、
なんだもんね。
これほどつまらないもんはないよ、
って言いきってしまうのは簡単なんだけどさ。

前を走る車のテールランプ追いながら、
そしてふと抜いたり抜かれたり、
あの野郎、なにとろとろ走っていやがるのかな、
とか、
うるせえなあ、そんなに行きたいならさっさと抜かせよ、
とかさ、
そんなささやかな舌打ちの合間、
抜くか抜かれるかするその一瞬のちらっ!
ぐらいしか、人間を見る機会もなくて、
あとはもうずっと、
木立と空とフリーウエイ、だけ!

あとはもうどっぷり一人の世界にはまりこんで、
今まであったこと、とか、これからのこと、とか、
ずっとずっとなんかぼんやりと考えてて、
そのうち、
自分なんてものさえもだんだんどうでも良くなってきて、
もう心も身体もかさかさぱさぱさに乾ききってさ、
それでいて、そんなやたらとぼんやりとした状態でいながら、
実は速度120キロとか140キロとか、
ちょっと昔から考えれば、
ほとんどジェット機並のスピードでぶっ飛ばしている訳でしょ?
これは変だよね。まったく。

なんか目に見える風景と、頭で考えてることと
現実のスピード感ってのが、
とてつもなくアンバランスでさ。
いやあ、アメリカだよね。
このちぐはぐさってさ。
この国って本当に変だよってあらためて実感するよね。

それでさ、
たまに気分転換にFM聞いたりすると、
そこらへんを牛とか馬とかが居眠りしてたりする風景なのに、
やれ、
911からのPSDにお悩みのかた、
とか、
寝不足、寝過ぎによるディプレッションにお悩みの方に、適切な処方箋を、
とか、
わたしと主人、実はちょっとおかしいんです、
とか、
アルカイダも許せないが、北朝鮮もイラクもイランもみんな許せない、
とか、
不安神経症でお悩みの方。放っておくと大変です。まずはお電話トールフリー!
とかさ、
このアンバランス。
もう完全に気が狂ってる、としか思えない。

多分、目の前の世界があんまり単調で、
んで、暇で安いビール飲みながらテレビばっかり見てるから、
目の前の現実と自分自身とTVの中が
完全に訳が判らなくなっていて、
だから自分のしてることも、考えていることも、言ってることも、
目に映っているものさえ、
実はなにがなんだかさっぱり訳判らなくなってるんじゃないのかな、

だってさ、
みんなこんな平原のまんなかに、ぼんやり浮かぶようにして暮らしていながら、
世の中のことなんて、全然関係無いはずなのに、
でも一日中つけているテレビでは、
もっと欲深くなりましょう、もっと物を買いましょう、
あなたは損をしています、もっと幸せになれるはずです、
もっときれいに、もっとすばらしく、もっともっと刺激的に、
騙されてはいけません、もっとリッチを気取りましょう、あなたにはその権利があって、
ってそればっかりでしょ?
いったいこんな平原の真ん中みたいなところにいて、
このうえ何を欲しがる必要があるんだろう、
或いは、
いったいこんなところに住んでいる人間に、
自我なんてものが必要なのかよ、
とか思ってきちゃってさ。
こりゃだめだ。
こんな国にいて人間が好きになれるはずが無い!
って確信しちゃうよね。

んでさ、
アメリカのフリーウエイを当て所も無くただぶっ飛ばして、
凄く疲れていて、肩も背中もガジガジなにのさ、
かと言ってどこ行く訳でもないし、
車止めてもやることなんてないし、
んでさ、
もう昼も夜もただただ走りつづけながらさ、
ああ、こんな奴らが多分ジョージブッシュに
旗振ったりしてるんだろうな、
って本当に実感しちゃった訳でさ。

よく判ってないんだよ。
多分どうでもいいんだよ。
なんにも判ってなくて、どこでなにが起ころうが、
絶対自分には関係がない、
という確信があるから、もう何でもありなんだよ。
それでいてさ、死ぬほど退屈していてさ。
目に移るこの恐ろしく殺風景で殺伐とした光景でしょ?
んで、テレビではニューヨークとハリウッドの
極端にデフォルメされたやたらと派手派手しい情報ばかり。
この焦燥感とこの疎外感ってさ、半端じゃないと思うよね。
それでいてさ、そこを離れないってさ。
もうね、なんでもいいんだよ。世界がどうなろうとさ。
ジョージブッシュは、
アメリカの地方の人々の、
そういう沈みきった狂気をよく知ってたんだよね。
自分がそうだったからさ。

んでね、WTCは、
そういうアメリカの地方の無邪気な暇人たちから、
テキサスのきちがいどもが、
いかにして金を騙し取るかっていう大ペテンの
ていのいいダシにされた、って訳だよね。

でもね、不思議なことにさ、
カナダに入ったとたんにすっと楽になったんだよね。
なんかまったく似たような風景で、
マイル表示がキロに変わって、
マクドナルドが、ティム・ハットンに変わっただけなのにさ。
なんかすっと気分が和らいで、
あれ、さっきまでなんであんなに憂鬱だったのかな、
ってなんだか、はっと目が覚めました、
って感じだった。

でもね、やっぱりそんな平和なカナダのド田舎の、
あの絵に描いたような平和な風景の中の純朴な人々に
やたらと親切にされたりしていてもさ、
滞在が1日2日と経つうちに
とたんに息苦しくなってきて、
ああ、アメリカの殺伐がなつかしいな、
なんて思えてきてさ。

2002年2月 アメリカの田舎ドライブ旅行 ~ 「二十四時間ハードロック天国 その三」 ~前回の続き~  

Posted by 高見鈴虫 on 24.2006 アメリカ爺時事   0 comments   0 trackback
 ~前回の続き~ 


旅の終わり、日暮れまえに空港について、
フライトまで待ち時間を潰すまで、
レンタカー返すのがなんか名残惜しくて、
で、空港の外れのドライブインでコーヒー飲んでいたら、
隣のテーブルでさ、
もうまるで絵に描いたような地方都市のとラッシュのガキが、
太ってブスで、の、これまた典型的な地方都市の、
どうしようもないやりまんのジャリをくどいていて。

その女、なんか、ほら、シドに刺された、ナンシーそっくり。
目の周り真っ黒。口紅真っ赤か。
安い人形みたいな髪の毛もバサバサを輪ゴムでとめて。
脂の浮かんだ首から肩から腕まで吹き出物だらけ。
その上に革ジャン。鋲入り。
その上から、錠剤を数珠繋ぎにしたネックレス(笑

つまりトラッシュ。
どこにでもいる、絵に描いたようなルーザー。
でも中学生、ぐらい。でもやたらと太ってる。
これだけ太ってる上に、まだミルクシェークみたいなの、
ジュルジュル飲んでる。

そんで、少年。多分、高校中退。それ判る。経験から(爆
頭は良いつもりだったんだけど、やる気と根気が続かなかったタイプ、
つまりそこらの馬鹿よりも性質の悪い馬鹿。

くたびれた野球帽。よれたTシャツにバギーのジーンズに鎖がじゃらじゃら。

あのなあ、にいちゃん、
そんな女のおまんこ開かせるのに、
なんでそんなにべちゃべちゃ喋る必要があるんだよ。
安いビール飲ませて草でも吸うかって
嘘ついてトイレにでも連れ込めば、それまでだろ、って。
もしかして49セントのビール代がもったいないから、
そんなところでおしゃべりしてやがるのか?
なんてこと思いながら、

窓の外の木立。風に揺れる枯れ木。その向こうの倉庫。
空港の外れ。茫漠たる倉庫地域。錆びたままのコンテナ。
掘り起こされたままの工事現場。空虚、荒涼。殺伐、
つまり、そのまんまのアメリカの風景。

と、ぼんやりしてたら、
おい、そこのおっさん、何見てんだよ、って、さっきのガキ、
声をかけてきた。

いつもみたく、うるせえ、って一言言って、
無視しちゃっても良かったんだけど、
こっちはほら、カナダ帰り、だから(笑
なんか変なところで訳もなくフレンドリーモード。

で、ふと、少年を見ると、なんかぜんぜん敵意がなくて、
まるでピアスした子犬みたいなぽやぽやした顔してやがるの。

で、なんでデトロイトの奴がヤンキーズの帽子被ってんだよ、
って、話返してやったら、
思ったとおり、やたらと嬉しそうな顔してさ。

して気づいたら、なんかその店にいる奴、
みんなヤンキーズのTシャツやら帽子やら、
まるでヤンキーズグッズ専門店、みたいな格好してるんだよね。
で、しっかりと、アメリカ・ユナイトとか、
GodBlessAmerica、アメリカ万歳、みたいに書いてあたりしてさ。

少年、やたらと照れながら、
いやあ、ダラーショップで安かったんだよ、
なんて笑ってるんだけどさ、
あああ、って。
ここにもいたかすっかり間違えてる愛国馬鹿。
つまりブッシュのペテンに引っ掛った白痴野郎。
つまり、善良なるアメリカ人。

普段なら、お前ら目障りだよ、消えうせろ、
なんてまた不機嫌になるところが、
その少年、にきび面のトラッシュのガキ、
はにかむ姿がなんか、妙にほほえましく思えてきてさ。

そのガキ、俺がNYCに帰るって知ったら、
やたらと馴れ馴れしくぐちゃぐちゃ話し掛けてきてさ。
すごいな、ワートレ崩れるみたの?飛行機突っ込むの見たの?とか。
で、
うるせえ、って言ってるのに、
ガン持ってるけど、見せてやろうか、とか。
あんた疲れてるなら、ちょっとだけどアイスあるけど、とか。
そうだ、近所のデリでこの子の従兄妹がいるんだけど、良かったら一緒にビールでもどうだ、とか。
挙句に、
じゃあ、そのコーヒー奢らせてよ。心配すんなよ。NYCのひとだろ?
なんてさ。

やたらと親切なのはいいし、
俺もまあ高校の時とかに地元のファミレスで似たようなことやってたら、
まあ気持ちは判るんだけどさ。
なんかね、やるせなかったよ。そのあどけない親切がさ。

んな訳でさ、

いきなりハードロックの話しなんだけどさ。
あのね、ハードロックはね、
アメリカの田舎の民族音楽じゃないか、って思ったのね。
あの間の抜けたフリーウエイをぶっ飛ばしてるときってさ、
もうハードロック以外にはないよ。
もうNYCで聞いてるような、ちょっとでも難しかったり、
ちょっといじってたり、ナイーブだったりってのはさ、
もう駄目だよね。鼻についちゃって。
カントリーとかもいいけど、眠くなるし。
ポップスは飽きてくるし、
ヒップホップは本当に背後から撃たれそうに思えてくる。

んな訳でね。
ロックだよ。これしか無いって感じ。
んでね、今回でまたまた思い知った
フリーウエイミュージックのベストスリーはね、
ガンズとSTPとSRV!
もうこれしか無いって感じ。
これもう、民族音楽以外の何物でもないよ。
日本に尺八があり、バリにガムランがあり、
クーバにサルサ、インドにシタール、
リオにサンバとボサノバがあるよに、
アメリカのフリーウエイにはハードロックがあるわけよ。

んでね、そんな数あるハードロックの中でも、
やっぱり究極はガンズの1枚目、だと思う。

あのあっけらかんとして、意味もなく元気で暴力的で、
やたらとのりが良くてさ。
んで、2枚目のB面のあのアコースティックの奴。
歌詞を丸暗記するぐらい何度も聞いたけどさ。
あのはちゃめちゃなドライブ感の嵐と、
いきなりはじまるスーパーセンチメンタルの組み合わせこそね、
アメリカのフリーウエイ音楽の究極のカップリングだと思う。

いつも出張には山ほどCD持っていくんだけど、
やっぱり色々聞いてみて、
結局最後に残るのはガンズだよね。
あとはみんな何かが気に障って聞かなくなってしまう。

んで、今回は、それにSTPが加わったんだよね。
昔MP3でダウンロードしたブートレッグなんだけどさ、
もう、たまらないぐらいのドライブ観で、
死ぬ気でやってるとしか思えないよね、あいつら。
んで、あのMTVのUNPLUGEDと組み合わせると、
もう究極だよね。

んな訳で、ついついアクセルを踏み込み過ぎて、
いきなりスピーディングでつかまって罰金を食らいました。
出張に行くたびにメシ代節約して、必要経費ちょろまかして
ってやってきた努力が、この一発ですべてパーです。
大ショックで、今回ばかりは本気で死にたくなりました。
ああアメリカが憎い!

という訳で、NYC帰ってきて、
おお、まだ生きている、夢のようだ、
と家でNY1見ながら納豆にお茶漬け食って、
寝坊して散歩に出て、昼に飲茶、夜にインドカレー食べて、
ってそこまで来たら、なんかまた出張が懐かしくなってきた。

つくづく、どうしようもないのは俺のほう、と。

2002年2月 アメリカの田舎ドライブ旅行 ~ 「二十四時間ハードロック天国 その四」 ~前回の続き~  

Posted by 高見鈴虫 on 26.2006 アメリカ爺時事   0 comments   0 trackback
 ~前回の続き~

ああ、という訳で、すっかり流れ者気分。

ご存知のように昔から腰の落ち着かないガキで、
中学の1年目ぐらいから、
ほとんどまともに一時間も授業なんて受けたことなかったのが、
まあことの年になってもそういうことだっていうのは、
もうこの落ち着きの無さこそは天性のものだね。

もともとミュージシャンになるよりもバンドマンになりたい、
と思っていたのも、バンドマンはライブをやりながら、
旅に出れるからで、
今はもうライブはなくなってしまったけど、
それなりに旅が続けられるってのは、割といいな、
とちょっと思っています。

ただね、夜中に誰一人として知らない、
もうこの世の果てみたいな田舎町のモーテル、
安い毛布のヤニの匂いが鼻について寝付けなくて、
んで、寝静まった墓場町から、
街道沿いの外れにある掘建て小屋みたいなトップレスバーに出かけてさ。
隅のテーブルに隠れるようにして座って、
で、ウェイトレスに1ドル渡して、
また性懲りもなくガンズとSTPとSRVをリクエストして、
なんてことやったりするんだけどさ。

俺のリクエスト、いきなり水を得た魚みたいに張り切って踊り始めたねえちゃんに、
ヒューヒューなんて気のない声援送りながら、
ああ、俺っていったいなにものなんだろうな、
なんてふと思ったりもしてさ。

もうミュージシャンでもゲージツカでもサラリーマンですらなくて。
ニホンジンでもアメリカンでもヌーヨーカーでもなくて。
おお、この見事な根無し草ぶりはいったいなんだんだ、ってさ。
確かに昔はあれほどヒッピーというかホーボーと言うか、
そんな根無し草みたいな人生に憧れていたりした時期もあったんだけど、
或いは反抗とか破壊とか暴力と反社会やら真実やらに
こだわってみたかった時期もあったんだけど、
それってさ、
なんか今になってすごく不思議な気がして。
なんでそんなことにこだわったのかな、なんてさ。
んでね、あれ、俺も歳なのかな、なんて思ってたんだけどさ。
ガンズをリクエストしたとたんに、
店の一番隅の、いかにももてなそうな剥げのおっさん達が
やたらとはしゃぎ始めたりするのを見るとさ、
ああ、ROCKはもう10年も前に死んでたんだな、
って事実をこれでもかってぐらいに思い知らされてさ。

んでね、
考えてみると俺がこれまでやってきた七転八倒の道草ってのは、
みんな、ROCKの美学から始まったことなだよね。
それで今になって
これだけROCKと言うものが、見事に茶番化してしまうとさ、
なんかROCKを聞いたり、
或いはROCKが好きって面するのも恥ずかしくなってきて、
んで、ROCKを恥じてしまっている俺っていったいなんなの?
ROCKがこの世になくなってしまったら、俺のやってきたことって、いったいなん
なの?
って心底思ってしまうのだよね。

最近会社に入ってきた20歳の女の子なんて、ビートルズ知らないし、
ちょっと気にいった子に聞いてみたりすると、
決まってロックなんて聴いたこともない、
って言うしさ。
まあね、この間のライブとかでも思ったけど、
やってる俺達も、来ている客も、
いかにもどうしようもない、誰からも相手にされない
ダサ男って感じの奴らばかりで、
ああこの音楽ではもう人を惹き付けることなんかできないのかな、
なんて、無茶苦茶に打ちのめされた気になったんだけどさ。

んな訳で、
誰をも気にせず思い切りROCKの聞けるのは、
じつは田舎のフリーウエーの上だけ。
つまり、次の出張が待ち遠しいばかりなんだけどさ。

そのうちクラッシック・ロックで、ガンズやらSTPやらがガンガンかかったりする
と、
なんかもう、世の中に完全に取り残されてしまったような気分になるだろうな、
なんてちょっと怖い気がする。

オンタリオの牧場の中をぶっとばしながら、
そう言えば、昔、
あの子がよく手紙の最後にKEEP YOUR ROCKIN' なんて書いてたな、
そう言えば、あいつは必ず、BOOGIE WOOGIE BABY! ってサインしてたな。
そうそう、俺はいつも、ROCK'N'ROLL SUICIDE!って書いてたんだ、
なんて、
思い出して、思わず笑い出してしまった。

という訳で、冬のNYC。
まだまだ春は遠からじ。
今年の冬はなんか寒い訳でもなくかと言って雪も降らず、
ぼんやりとした日が続いています。

なんかうわさによると来週末からまたまた出張、
って言われたような気がするんだけど、
また例によってどこに行くのかなにをやるのかも聞いていない。

まあね自分から希望したコントラクター。
なるべくしてなった流れ者。

ここまで来るともう好きなようにしてくれよ、としか言えないよね。
またまたハードロック聞きながら一日中車乗ってるだけなら、
いくらでもやっててやるよって感じ。
40近くなってなってから、
仕事?ああ、ハードロック聞くこと、
ってのも割といいんじゃないかな、て気がする。

長くなってごめんね。
なんか鬱病旅日記みたくなってしまったね。


ではでは、春になったらまた書くね。
その頃にはどこに飛ばされているのやら。
  

プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

©終末を疾うに過ぎて...
無断丸々転載・そのまま転写はご勘弁ちょんまげ

月別アーカイブ

検索フォーム