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塩化水素自殺で巻き添え者を出さないためにも

Posted by 高見鈴虫 on 01.2008 日々之戯言(ヒビノタワゴト)
塩化水素自殺で巻き添え者を出さないためにも、
口元にしっかりと固定できる密着型マスクのついた、
小型ボンベ付の携帯塩化水素自殺機を発売したらどうだろう。
場所を選ばずいつでもどこでも5秒でご昇天。
でもこれが流行って、
街中のいたるところ、
地下鉄の中から駅前のベンチから
会社の机からキャバクラのトイレから、
いたるところで人が死んでいたら
片付けるの大変そうだけどね。
死ぬのは勝手だけど場所選んでやる、
ぐらいの分別はつけて欲しいものである

日本なんて言う糞溜まりで死に腐るぐらいなら

Posted by 高見鈴虫 on 01.2008 今日の格言

日本なんて言う糞溜まりで死に腐るぐらいなら、
なんでNEWYORKに来なかったんだ?
5万円だろ?

なんて書いてしまってちょっと後悔。

だってね、
もしも俺があのまま日本でガンバリ続けたら、
もしかしたら、
塩化水素自殺とまでは行かなくても、
ネットカフェ難民ぐらいにはなっていたかもな、
と思ってしまう今日この頃。

別に日本がどうの政治がどうの、
なんていうつもりは更々無いし、
日本を出てすでに20年近く、
日本云々なんて言う資格も無いけどさ、
でも、
日本って言う国、
外から傍観していると、
かなーり変、
というか、
これじゃ死にたくなる奴の気持ちも判らないではない、
とは常々思って来た。

ただね、
自殺する奴のニュースを見て、
なんで、その前にニューヨークに来なかったのかな、
とはふと思う。

だってさ、ニューヨーク、
この街は自殺から程遠いな、と常々思っている。
或いは、
死ぬ奴には誰も鼻もひっかけないだろう、と思う。
そんなところで、
自殺するなんてあまりにも寂しすぎる。
だから誰もしない。

この街に来てから、
俺はずっとこう思っている。
不幸な奴は勝手に死ね、俺は面白い、邪魔をするな。

ただ、
この街を離れたとき、
あるいは、
離れることになったとき、
もしかしたら俺も自殺を考えることになるのかな。

この街で暮らせないのなら、
死んだほうがましだ。
つまり、
俺はこの街と心中するつもりだ。
であった時からそうだった。今もそうだ。
こんな街に暮らしていて自殺は考えないし、
この街で死んだ奴には憧れさえも感じる。

この街で死ねてよかったな。

つまり、
日本はそんな感情からもっとも程遠いということ、
じゃないのかな。
そんな糞のようなところで糞まみれになって死ぬのは、
あまりにも寂しくないか?


ニューヨークという、このどうしようもなくいかれたオンナ

Posted by 高見鈴虫 on 02.2008 ニューヨーク徒然
旅に出たい、とは常々思っているんだよ。
初めての長い旅から帰った時、
もう旅には出ない、次に出るときには、帰りはしない、
と訳も無く誓ったものだが、
まあ、それが現実となった訳で、
つまり、俺の旅はずっと続いている、
ということになってはいるのだが、

いつの間にかその、旅立つ先が、
日本から、ニューヨークになっていただけの話でさ。

かれこれ、日本を出てもう20年、
もう既に、日本をふるさとと思うのはこちらの勝手な思い込みで、
そう、この20年、もう既に日本は嘗て知ったる俺の育った日本なんかとは、
ぜんぜん違うところになっている、と言うのは周知の事実。

で、問題は、そう変わり果てた日本ではなくて、
そう、それを傍観している俺自身。
なぜかといえば、
俺は正直言って、日本がどうなろうと、
あまりぜんぜん、知ったことじゃない、という気がしている訳で。
逆に面白がっているところさえあって。

だってね、
前回の日本行きから帰った時にも、
JFKから乗ったイエローキャブの窓から、
BIGAPPLEの摩天楼の姿を観た時には、
心底、そう、それはもう、字の通り、心の底の底から、
あああああ、帰ってきたああああ、と、
ほとんどもう、涙交じり状態で、
ああああああ、帰ってきたあああ、寂しかったよおおお、
と思ったもので。
そして思わず、
くっそおおおおお、俺はもう、どっこにも行かねえぞお、
と思わず誓ってみたりもしたもので、

いつの間にか、
こんなにこの街が好きになってしまった以上、
もうはっきり言ってどこにも行きたくない、
というのが本当のところで、
それがまあ、俺がバケーションに行きたくなくなった
理由であったりもするわけで。

が、しかしながら、
ご存知のようにニューヨーク、
早々とスバラシイことばかり、と言う訳には行かない。
ともすると、
一日のうちのほとんどを、
ばかやろう、から、くそったれ、から、このど百姓、からと、
罵声怒声愚痴泣き言の中で過しているわけだが、
そんなヒステリックな声を上げながら、
あああああ、
お前ってほんと、どうしてそうなの?
と地団駄踏み続けながら別れるに別れられない
腐れ縁の糞ビッチそのもの、というか、
まあ、つまりは、可愛いオンナ、な訳であって、
つまり、
そう、いまだに俺は相思相愛愛憎無増状態で
この街とのすったもんだを繰り返している。
そう、
そうなんだよね、俺、やっぱり、このオンナ、
ニューヨークが好きで堪らないみたい。

という訳で、浮気、
そう、純朴な田舎娘、とか、
セクシーな小麦色娘、とか、
子猫のような緑の瞳、とか、
まあ、確かに、ちょっとの間だったら息抜きにはなるのかな、
とも思うのだけれど、
ああ、やっぱり、つまらない、というか、
そう、やっぱり、統括的に見ると、
やはりどこか物足りない訳であって、
わざわざ物足りない、とわかっていながら浮気をするぐらいなら、
ずっとここに居たって別にいいじゃないか、
とさえ思い始めている。

まあ確かに、
最近は街を歩いていてもウキウキすることも、
人だかりを見つけて駆け寄って行く事も、
ましてや、夜遊びもクラブ巡りもレストラン探訪さえもしなくなてしまったけど、
でもね、
そう、ここはニューヨーク、
誰がなんと言おうと、俺が一番愛した街。

この煩さが、このいい加減さが、
この雑踏が、この汚さが、
この鼻つまみの腐れビッチのどうしようもないアバズレが、
やはりやはりどうしようもなく大好きな訳で、
騙されれば騙されるほどに、
痛めつけられれば痛めつけられるたびに、
ああああ、もう、これで終わりだ!!と怒鳴りながら、
やはりどうして、
ああ、やっぱり俺はこの街が好きだ、
とほとほと凹みまくってしまう今日この頃な訳である。

夏の始まった最初の日曜日

Posted by 高見鈴虫 on 08.2008 とかいぐらし
金曜日は結局10時過ぎまでかかりました。

で、例の子、
あのラティノの、そうそう、
でさ、
最初、おしゃべりしてるうちは凄くいい子だったんだけどさ、
仕事始まった途端やっぱりビッチ(笑
で、とらぶったらなおさら。
なまじ可愛い分、どうしても、
「私は可愛いんだから」が先にたって、
挙句に、これもこれもこれもこれも、そっちでやってよ、
って言ってるように思えてきて、
あらららっと思わず超興醒め。
いくら可愛くても、性格がここまで我ままじゃあなあ、と(笑
これだから雨ちゃんとはまともに付き合えない、
とまたなんか脱力モード。


夏の初めのNEW YORK

Posted by 高見鈴虫 on 15.2008 ニューヨーク徒然

ついについに夏が来たね、あんまりいきなり過ぎて驚いたけどさ。

日中テニスやるたびに熱中症で死にかかけてるけど、
いやあ、この暑さ、堪らないね。
お祭り男はなにがあってもやっぱり夏が大好き、
なんて言ってるそばから、

実はなんかここ最近、変なことばかりあってさ。

と言うのも、
この間の土曜日の夜、夜中にアパートの前の階段でタバコ吸ってたら、
たまに見かける上のフロアの女の子が酔っ払って帰って来て、
あら、こんばんわ、なんて挨拶されて、
で、ちょっと並んで座って世間話。
証券会社のアシスタントやってるって言うアイリッシュ系の若い女の子。
まあ、色々大変だよね、でもほら、NEW YORK楽しいからさ、
そう生活費が高い分、存分に楽しまなくっちゃね、
なんて話してるうちに、
ねえ、部屋にウィードがあるけど、一緒に吸わない?
とか言われて、え!?みたいな(笑
それってもしかして、と見るとおいおい、
いきなりフェロモン満ち満ちの眼差しでニヤニヤ。
思わず、いただきま~す、とか言いそうになったけど、
あれ、もしかしてこの子、
もしかしてもしかして、うちの上の部屋に住んでるのって
もしかしてこの子なんじゃないの?と。
そう、なんか週末の度に夜中から朝からギシギシやってるのって、
実はこの子だったんじゃないのかな、と(笑 
ああ、そういう訳だったのか、なんていきなり納得。
しかしながら、おいおいおい、
さすがにかみさんの寝ている上でそれはまずいだろう、とか(笑

なんてことがあった次の日曜の朝、
早朝に近所の公園でテニスの壁打ちをしてたら、
ふらふらと通りかかった犬の散歩のおねえさん、
ラフなタンクトップにショートパンツ一丁で、
思い切りベッドから出てきたばっかりって感じ。
で、後ろのベンチでなんか見ているな、と思っていたら、
ねえ、それ私にもちょっとやらせてくれない?と。
いいよ、と、交代してあげたら、予想通りど素人。
ねえ、どうやるの? 
ほら、グリップはこうやって、
なんてやっていたら、
ありがとう、お礼に私の部屋で一緒に朝食食べない?
とさらりと言われた。
え!?みたいな。
部屋ってどこ?と聞くと、ほらあそこ、と指差したのは
最近建った高級コンドミ。
ベランダで食べようよ、気分最高よ、とか言われたんだけど、
あのね、あなたの部屋のそのベランダは、
実は我が家のベッドルームから丸見えなのよ、と。
さすがにそれもまずいだろう、と。
でも、ちょっと惜しかったかな、なんて思っているのも束の間、

今夜は今夜で、寝たとたんに会社のPAGERに叩き起こされて。
あんまりむかついてタバコ吸いに出たら、
いきなり向かいの部屋から出てきた、
素裸の上にTシャツ一枚被っただけの女の子と鉢合わせ。
おっと、なんだこいつは、と思わず目を見開いているそばから、
後ろから、男3人がぞろぞろ出てきて、
俺の顔見て照れ隠しにニヤニヤ顔。
おいおいおい、おまえら4人で何やってたんだ、
なんて聞くだけ野暮だけど、
当然のことならが4人ともラリラリでふらふら(笑
階段から落ちるなよ、
と思ったそばからいきなり女の子にしがみつかれて、
あのなあ、どうでもいいけど、
あんたらその格好でどこに行くの?と。
判ってると思うけど、お尻丸見えだよ、とか。

でもね、まあいいや、NEW YORKだしな。
なんでもありだよ、

なんて思いながら、
アパートの前の階段でタバコ吸ってたら、
いきなり前を通りかかった黒人のおねえさん、
ハロ、と笑いかけて来た途端にどしんと隣に座って。
またタバコをせびられるか、なんて思ってるそばから、
ああ、酔っぱらっちゃった、なんてしなだれかかってきて。
もう、ほんと、見るからにべろんべろん。
さすがに顔中真っ赤かどうかは判らなかったけど(笑
で、どこから来たの?とか、へえ、ここに住んでるの?とか、
話しながら、ろれつの回らない黒人英語、何言ってるかさっぱり判らない、
なんてやってるそばから
べったりとしなだれかかったその手が、
いつの間にか首から胸から膝から股の間に移って、
違う違う、俺のじゃない、向こうの手が(笑
ねえ、あたしどう思う? 
なんていいながら、
おいおい、やばいやばい、そんなことしちゃまずい、ここは道の真ん中だぞ、と。

あのなあ、夏のNEW YORK、
ここは街中がストリップクラブかよ、と(笑

ねえ、どういう訳で最近、俺のまわりにそんな奴ばっかり集まってくるのかなあ、
とつくづく疑問。
これも業なのだろうか・・・

でもさ、
ほんとこの街はいろんなことがあるよね(笑 いろんな意味で。
これも業、だとすると、
つまり、自分と似たような人々ばかりが集まってくるってこと?
おいおいおい・・・(爆 嬉しすぎだぜ、なんて。

という訳で夏の初めのニューヨーク、
火遊びにご用心って感じで、一応言ってはおくぞ、と(笑



            ~遠方の友に宛てたメールより



指の間から砂が落ちるように夏がすり抜けてゆく

Posted by 高見鈴虫 on 28.2008 とかいぐらし
思い起こせば木曜日の朝、
長引いていたプロジェクトもひと段落、
これはこれは久々に平和な週末という奴を満喫できるか、
と、ほくほくとイベントカレンダーなんてのを開いた矢先、
ちょっと、と呼ばれてふと気がついた時には、
末期的なトラブルに見舞われたサーバールーム。
疲れ切ってこれ以上なく不機嫌な人々に、
恐る恐る、あの、なにがあったのでしょうか、と声をかけた途端、
ふと気がつくと顎の下、どころか、旋毛の上までどっぷりとトラブルの沼の底。
ああでもない、こうでもない、とやっているうちに深夜過ぎ。
そのまま帰って昏睡。起きて再びさっきまでの場所に逆戻り。
昨日と明日がまるっきりつながったまま
ふと気がつけば夜半過ぎ。
徹夜は覚悟の上、とは言いながら、
まさか月曜の朝までにはどうにかなっているのだろうか、
なんて、縁起でもない冗談にえへらえへらと笑いながら、
ふと気がつくと夜明けを過ぎて。
昼夜を問わずの際限なく飲みまくっている珈琲に腹もガポガポ。
手足が痺れてまぶたが震え初めて、
タバコをくわえたまま亡霊のように表に出てみると、
そこはまるで、夢のような夏の午後。
タンクトップからミニスカートから、
これでもか!ってなぐらいに剥き出しの肌のお嬢様たちが、
次から次へと目の前を後ろを通りすぎて、
まるで寝起きのままリオのカーニバルに紛れこんでしまったような。
おいおい、ここはどこだ、今はいつだ、俺は誰だ、
とやっている間も無く携帯に呼ばれてサーバールームに逆戻り。
ふと気がつくと夕暮れ近く。
夕暮れと言っても夏時間。
つまり夜も8時過ぎ。
もしかして終ったのかな?
いや、なんかまだまだという気が、
なんていいながら、
そう、仕事の終ったことが信じられないぐらいに、
まさにトラブルの底の底から奇跡の生還。


指の間から砂が落ちるように、夏がすり抜けてゆく

Posted by 高見鈴虫 on 28.2008 技術系

思い起こせば夢のように晴れ上がった木曜日の夏の朝、
長引いていたプロジェクトもひと段落、
これはこれは久々に平和な週末という奴を満喫できるか、
と、ほくほくとイベントカレンダーなんてのを開いた矢先、
あの・・・ちょっと・・・、と陰気な声に呼ばれて気がついた時には、
末期的なトラブルに見舞われたサーバールーム。
疲れ切ってこれ以上なく不機嫌な人々に、
恐る恐る、あの、なにがあったのでしょうか、と声をかけた途端、
ふと気がつくと顎の下、どころか、旋毛の上までどっぷりとトラブルの沼の底。
ああでもない、こうでもない、とやっているうちに深夜過ぎ。
そのまま帰って昏睡。起きて再びさっきまでの場所に逆戻り。
昨日と明日がまるっきりつながったまま
ふと気がつけば夜半過ぎ。
徹夜は覚悟の上、とは言いながら、
まさか月曜の朝までにはどうにかなっているのだろうか、
なんて、縁起でもない冗談にえへらえへらと笑いながら、
ふと気がつくと夜明けを過ぎて。
昼夜を問わずの際限なく飲みまくっている珈琲に腹もガポガポ。
手足が痺れてまぶたが震え初めて、
タバコをくわえたまま亡霊のように表に出てみると、
そこはまるで、夢のような夏の午後。
タンクトップからミニスカートから、
これでもか!ってなぐらいに剥き出しの肌のお嬢様たちが、
次から次へと目の前を後ろを通りすぎて、
まるで寝起きのままリオのカーニバルに紛れこんでしまったような。
おいおい、ここはどこだ、今はいつだ、俺は誰だ、
とやっている間も無く携帯に呼ばれてサーバールームに逆戻り。
ふと気がつくと夕暮れ近く。
夕暮れと言っても夏時間。
つまり夜も8時過ぎ。
もしかして終ったのかな?
いや、なんかまだまだという気が、
なんていいながら、
そう、仕事の終ったことが信じられないぐらいに、
まさにトラブルの底の底から奇跡の生還。

ふと転がり出た現実社会。
まさに、潜水艦のハッチを開けてぽっかりと空を見上げた感じ。
夕暮れの街。今にも弾け跳びそうなぐらいに行け行けで溢れかえった大通りに、
まるで亡霊のように立ち尽くしたまま、思わず顔を見合わせる俺たち。
オレタチハ、イッタイ、ナンナンダ・・・
という訳で誰ともなく。
じゃな、と別れるのがなんか不安な気もして、
飯でも食っていくか?なんて柄にもなく。
いや、と思い切って一言。
このまま晩飯まで付き合わされるには、おまえら顔に疲れすぎているから。
思わずにんまり。そう、それが本音の本音。
という訳で一人で歩きは始めた街。
この違和感。この喪失感、この遊離感、まさに、今浦島そのもの。
今が22世紀だ、と言われたとしても、
俺はそのまま、ああそうですか、と素通りしてしまったに違いない。

ふと見ると携帯にメッセージ。
どうですか?の一言。
ああ メールくれてたのか、と。
もう3時間も前のメッセージに、今更ながら苦笑い。
早々と世界中から見捨てられていたって訳でも、なかったみたいだな、と。
思わず立ち止まって、返信メール。
オワタヨ、の一言。
送信済みのメッセージと共に、
ああ、まじでこれで終りか、と、ようやく、ようやく、
ぷしゅーっと音を立てて空気が抜けるように、身体が軽くなってゆく。

という訳で夏の初めの夕暮れの街。
右から左から、前から後ろから、押されるたびに大げさによろめきながら、
まさに風に吹かれるように、まさに漂うように、これこそまさに幽体離脱気分。

奇跡のようにやって来たバスにすがりつくように乗り込んで、
ほっと一息をついてようやく目が覚めてきて、
ところで辿りついたこの世、いったい何月何日何時何分?

その瞬間、ああああ、と思わず、
押し殺した嗚咽を、長く長く引きずって。

もしかして、
あ、アリアナとのデートの約束って、
ああ、ということは、もしかして、コニーアイランドのマーメイドパレードは、
あああ、ということは、ジョニーとのテニスの約束は?
ジャムセッションは?週末の外食は?フリーコンサートは?ウインブルドンは?
あああ、おいおい、そうそう、そう言えば、
あいつがアメリカを離れる日って、もしかして・・・
あのなあ、と、思わず頭がスパーク。
俺はいったい何をやっていたのか、と。
マブダチの旅立ちの挨拶さえも忘れていたなんて。
思わず、思わず、思わず、呪ってしまうこの運命。
あいつ、一人で旅立ったのか。俺に電話一本することもなく。
膝の力が抜けて、指の間から携帯がすり抜けて。

バスの窓から覗く夕暮れの大混雑。
夏の初めの土曜日の夕暮れの風景。
ごった返す街。
輝くような白い肌を晒した女の子たち、
耳障りな嬌声も、汗に溶けたコロンの香りも、
気の利いたメロディーも心を震わすビートも、
ビールの苦味とタバコのヤニとどこからともなくハッパの残り香と、
夏の予感、夏の香り、夏の、夏の、
あれほど心を奮わせた夏の風景が、
今はみんなみんな遠い世界。

こうやって、去年も、その前も、その前の前も、その前の前の前も、
まるで指の間から砂が落ちるように、
俺は夏をやり過ごしてしまってきたんだよな、と。

つまりそれがシゴトという奴で、
つまりそれがシャカイジンという奴で、
つまりそれがオトナという奴で。

俺はこうして友を失って来ました。
俺はこうして愛を失って来ました。
俺はこうして信頼を失って来ました。
俺はこうして自分を失って来ました。
そして残ったものは、
いったいなんなんでしょうね、なんて上司にメールを打ってやろうか、
なんて考えて思わずにやり。

今頃、太平洋の上を飛んでいるであろうマブダチの姿を思い浮かべて、
あいつはこれを許してくれるだろうか、と。
多分、あいつぐらいしか、こんな狼藉を許してくる奴はいないだろう。
そう信じるぐらいしか、今更俺にできることはないんだな、と。

改めて、徹夜明けの土曜日の夜、
夏はすでにどうしようもないぐらいに、すり抜けていった後だったのでした。



            ~遠方の友に宛てたメールより


本心を悟られないようにとせんがために

Posted by 高見鈴虫 on 29.2008 嘗て知った結末
本心を悟られないようにとせんがために、
虚をばら撒きすぎて自分でも訳が判らず。
いつしか自身でばらまいた自身の虚像に振り回される日々。
心を開いている、と振舞えば振舞うほどに心が遠のく。
  

プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

©終末を疾うに過ぎて...
無断丸々転載・そのまま転写はご勘弁ちょんまげ

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