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BABYMETAL GLASTONBURY 2019 ~ グラストンベリーの舞台裏でいったいなにが起こっていたのか。姫君はご機嫌斜め?その蛇足的考察
嘘つき、とな?
そちは拙者を、嘘つき、呼ばわりされる訳じゃな?
ふふふ、カワイイものよのお。
つまりは、そちは、おなご、じゃな?
自慢ではないが、拙者、
おなご衆からはちょくちょくと、
あら、やだ、嘘がお上手ね、やら、
っもーう、嘘ばっかりついてえ、
なんて耳元で囁かれては、つねつねされちゃう、
なんてことが多くてのお。
つまりは、拙者を、嘘つき呼ばわりする、そちはおなご、
でなければ、おなごのようなおとこ、
つまりは近年流行の、男の娘、
かつて、おかま、と呼ばれていた、
いまでいうところの、Cメール、
そういう類の輩である訳じゃな、と。
まあそう、この先週末のプライド行列もあったばかり。
いまだに街中が虹色盛りのニューヨーク。
その騒ぎに浮かれてのご放言なのであろうが、
ただな、拙者、このゲイの方々には、
なにひとつ偏見がない。
というよりもここニューヨークにおいて、
ゲイに偏見など持っていたら生活が立ち行かない程に、
犬と歩けばゲイに会たる。
ここニューヨークは、
見渡すかぎりどいつもこいつもゲイばかり。
そんな所に好きで住んでいる事からも、
個人的にはゲイだからといってどうだこうだ、
そんなつもりはまるでない、ある訳がない。
ともすれば、衆道も武士の嗜み。
我が日本国の伝統において衆道つまりは男色は、
嗜みとして奨励、下手をすれば教育的一貫として強要、までされていた、
そんな妙な歴史がある訳で、
つまりは女人禁制の封建社会、
その建前上の上下関係の躾だ指導だケジメだイヂメだ体罰だ、なんていうところには、
実は必ずこの変態SMじゃなかった、
そう、この男色的な意味合いが色濃く滲む、
そんな下心的潜在的欲求が見え隠れして、
なんてところもあってだ、
いまや日本の国民病でもあるところのイヂメ、
その根絶がなかなかなかなか難しいのも、
つまりはそんなところに根源があったりなかったりするのか、
なんてことも思わない訳ではない訳で・・
で?
で?
で?
で?
で?拙者?俺の趣味?
へへへ、おいらの趣味はと言えば・・
では質問です。
僕が世界で一番好きなものはなぁんだ?
誰も何も言ってくれないので勝手に答えるが、
それはね、女の人の、水蜜桃のような、まん丸いお尻。
だったら世界で一番嫌いなものはなぁんだ?
それはね、男の人の、毛蟹のような、うんこ臭いケツ。
そう、拙者は男の尻が大嫌い、なのである。
それが例え自分自身の尻であっても、
その醜さがおぞましさが、どうしても我慢出来ない、見るに耐えない。
ああ、お尻が前について無くて本当に良かった!
というぐらいまで、拙者はどうもこの衆道の毛が、センスが、あまりにも無さすぎるようで、
例えばいまこの目の前に並んだローライズ・ジーンズの一団。
そのぺろんと覗いたむにゅっとはみ出たその生白き大小中の半ケツが気になって気になって。
思わずおっおっおっおっと吸い寄せられてはさり気なくも目を凝らし、たところ・・
えええ、ここここいつら男?
この尻すべて全部が全部みんな男じゃねええかよ!
げげげげげげ!
思わず、やいやいやい騙しやがったなこの嘘つき野郎!
こんなものこんなものと、ケリをぶち込んでツバを吐き、どころか、
その真相が開けた途端に、吐き気を催しては顔を背け、
あああああ、こんなもの見たくない、見せられたくない!
これは暴力だ
露出という名の暴力に等しい。
まあそう、世の好き好きというのは極個人的なもの。
ただ極個人的なものであるからこそ、
それを内に秘めては大切に守り続ける、
そこにこそエロティシズムの真髄があるのではないのか?
だから頼むからそこのおっさんにいちゃんお坊ちゃん、
そのこれ見よがしの剥き出しの汚いケツを、
お願いですからどうにかしては頂けませんか・・・
で?
なんの話だったっけ?
ああ、そうそう、拙者が、嘘つき、という話であったな。
♪
という訳で、いきなり頂いたこの衝撃的なメール・ボンブ。
この嘘つき野郎!
あのなあ、
誓って言うが、拙者は、ほらは吹くが、嘘はつかん。
と同時に、約束は守らないが、しかし、嘘もつかん。
なぜか?悪魔が来るからである。
拙者、幼き頃に母上から、
嘘をつくと悪魔が来るよ、と脅されて来たのでござる。
そのトラウマからか、嘘をつこうとした途端に、
いきなり首がぐるんと回っては、
その顔面に向けて緑の液を吐きかけられる、
そんな映像がまざまざと、
脳裏に蘇ってしまうのである。
ああそれ、悪魔が来たりてほらを吹く、って奴でしょ?
とまあそんなおやじギャグはさておいて、
で?改めて聞こう。
で、おなご、
そちが拙者を嘘つき呼ばわりされる、
その理由とはなんじゃ?
つまりは、ベビーメタルのグラストンベリー、
勝手に略してグラベリ、
あれは大勝利でもなんでもなく、
前代未聞のど滑りギグであったと、
そう仰っしゃりたい訳でござるな?
つまりは、どこが地平線が揺れてんだよ。
嘘ばっかりこくんじゃねえよ。
このライブ、ど滑りど滑り、の大敗北。
見てみろよ、あんたの貼り付けたこのリンク映像。
オ~オオオ~、オ~オオオ~、オ~オオオ~、
呼べど叫べど、何度繰り返そうと、
完全なる沈黙の地蔵状態。
下手をすれば、
ウィ~ア~、・・・・
ウィ~ア~、・・・・
ウィ~ア~、・・・・
誰一人として、うんともすんとも言わねえじゃねえか。
これのどこが大勝利なんだよ。
これのどこが、大成功なんだよ、と・・・・
ふん、思わず手鼻を右左。
つまりは観客にマイクが向いてなかっただけだろ?
あのなあ、言わせて貰えば、言うなと言っても言わせて貰うが、
誰がなんと言おうと、
あのベビーメタルのグラベリ公演、
あの、40分の珠玉のステージは、
大成功も大成功、
まさに、歴史的芸術品、と言えるぐらいまで、
完璧に優る完璧。
あれ以上のものはありえないってぐらいまで、
三姫、そして、神バンドともども、
まさに、神懸かり的なまでに、
とんでもないパフォーマンスを繰り広げている。
それはもう、レビューの、レイティングの星の数の、
ともすれば、観客の受けの云々の、というレベルの話ではまったくあらない。
断じて言わせて貰う。
ベビーメタルのグラベリ公演、
それはまさに、音楽史上の歴史に刻まれる程の、
とてつもないクオリティであった、と。
これが判らない奴は、逝ってよし、と、勝手に切り捨てさせて貰う。
改めて、何度でも言わせて貰う。
ベビーメタルのグラベリ公演は大勝利も大勝利。
世界最強の史上最高のベビーメタル。
これ以上のクオリティのステージのできるアーティストはこの世にはいない!
・・・?
そう、そう言い切ってしまったものの、
だがな、と実は、心に引っかかるものが、無きにしも非ず。
そう、そうなんだよ、実は、なんだが、
その世界最強の史上最高のステージを終えたベビーメタル、
さぞや、満面破顔のウキウキらんらん大ハシャギで、
ステージを後にしたのか、と言えば、さに非ず。
そう、あのステージを終えた後の、あのすぅメタルのご表情・・
あれを見た時、え?なんで?とは思った。そう確かに思った。
え?なんで?なんだよ すぅちゃん、いったいどうしちゃったの? ・・・
♪
常日頃から、この世の中に怖いものなんざなにもねえ、
ってな馬鹿面を晒している俺様である。
007 どくのはお前だ、とばかりに、
道の真中をこれでもかと顎を上げ、肩で風を切っては、
どけどけどけ、ぶ~太郎様のお通りだい、とばかりに罷り通る、
まさに天下無敵の男一匹馬鹿大賞を気取っている筈ではありながら、
そんな俺様がこの世で唯一恐くて恐くてならないもの、
ってのがなにかと言えば・・・
そう、つまりは世の男の中の男たち、
そのほとんどの殿方のお決まりであるように、
つまりはこの世で一番怖いものとは、
まさに、かみさんのご機嫌、をおいて他にはない。
という訳で、日々、世の由無事のそのほとんど全てに、
んなことは知ったことか、
という大顔を続けながら、それとなくもそこはかとなくも、
このかみさんのご機嫌、とやらだけには、日々戦戦兢兢、
とは言わないまでも、それとなくもそこはかとなく、
なにかにつけて気を配っては、
ともすれば、おい下僕、と呼びつける我が犬、
どうも姫様のご機嫌が優れぬようじゃ、
その原因とやらを、ちょっと探りを入れてまいれ。
そんなことを繰り返しているこの天下無敵男。
つまりは、御婦人のご機嫌、
その表情の変化には、そのご機嫌の雲行きには、
どうしても敏感にならざるを得ない、
そんな習性が、性癖が、訓練が、躾が、
ギュウギュウと言わされるまでに、叩き込まれている訳である。
ははは、と我が友であるゲイの輩。
それだよ、それ、それこそが、俺がゲイに鞍替えしたその理由。
ゲイに鞍替え?ってことは・・
そう、俺元々はゲイでもなんでもない。
しっかり結婚して子供までいるんだぜ、と。
そんなお前がなぜ?
だから、それだよそれ。そのご機嫌取り。
かみさんのご機嫌伺い、そのお天気屋の気まぐれに、
日々右往左往させられることに、とことんとことん嫌気が挿した、と。
ゲイは良いぞ、とその転向ゲイ男
なんてったって、気を使うやら、ご機嫌伺うやら、
そういうことが、なにひとつとしていらないんだからな。
つまりはなにもかもが対等。つまりは自己責任。
つまりはそう、我あって我あり。
一から十まで、この世のすべては自分のもの、
つまりは、俺は自由だ、ってことなんだよ、と。
どうだ?とその転向ゲイ野郎。
どうだ、お前ももうそろそろ、自分自身に正直なってみないか?
あのなあ、と思わず。
その自分劇場、それこそが、愛の不毛、という奴なんだよ。
自分に正直になれと言うなら、
俺はお前のその髭だらけのジョリジョリの面、
あるいは、うんこ臭い毛だらけの尻から、
そう言ってしまえば全身毛だらけのクマ野郎、
そんなのから頬ずりされるぐらいなら、
死んだ方がましだってんでいこの野郎。
それになにより、俺はそのくどくどしい承認欲求が、
ねえねえ、見てみてボクを見て、
ボクってカワイイ?ぼくって格好良い?
ボクはボクが大好き、ボクはボクが世界で一番好き、
ねえあなたもそう思わない?
ボクのママもいつもそう言ってくれてたの
なんていうその腐ったマザコンの果てのナルシズムがなににも増して疎ましい。
俺が理想とするのは、
立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花。
凛として気高く、お淑やかでしかし筋のピンと通った、
小股の切れ上がったいい女。
ついでに言えば、小顔の丸顔のスレンダー。
いまにも蕩けそうなほどのカワイイカワイイタレ目でありながら、
その瞳にキラリとスティング、
まるで射すような強烈な光りを込めた、
そう、つまりはそんなひと。
そんな珠玉の宝石のために、
この命、捧げて捧げて捧げきる、
それこそが、男の本懐、というものではないのかい、と。
という訳で、そんな絶世の美女を前にして、
そのご機嫌こそが我らナイトの最大関心事、
それこそが、正しき男の在り方ってもんじゃねえのかい、と。
そんな男の中の男の天下無敵の犬男。
ご主人様のご機嫌、そのご表情の変化を、
まさか見逃す訳がなく。
で?と思っていた。
で?どうしちゃったの、我が姫君。
そのあまりにもちょっと微妙なそのお顔つき・・
♪
という訳で、ベビーメタル。
この超絶壮絶なグラベリのステージ、
なにからなにまで、凄い凄い、以外には出ない、
まさにそんな完璧を上回る完璧なステージ、
ただ、その最後の最後の退場シーン、
そこで見せた、すぅめたるのあの微妙な表情・・
で、旦那、あんたはどう思った?
あの、姫君の微妙なご表情。
確かに普段からの、ツンとおすまし、のポーズではない、よな。
やったやった、やり切ったぞ、この野郎、ってなドヤ顔でもない・・らしい。
ただ、あれだけのステージをやっていったい、
なにが不満がある、というのだろうか、と。
ただ、この壮絶なステージを終えたすぅめたるの表情・・
溌剌というよりも、燃え尽きた、というよりも、その達成感というよりも、
どうしたんだろう、この明らかに、ちょっと、微妙なご表情。。
確かに、確かに、俺もそう思ったよ。
その一世一代の大一番の戦い抜いた直後、
勝利の余韻の中で仁王立ち、をしながら・・・
え?すぅちゃん、どうしちゃったの?
これ、もう、大大大、大勝利じゃねえかって、
その俺の発狂寸前の大喜びに反して、
あるいは、いまだに肩で息をしながら、
その表情に、まさに呆けたようなといえるまでの、
達成感に満たされた里保メタルの表情とは裏腹に、
このすぅめたるのご表情、
どことなく虚ろで、どことなく悲しげで、どことなく・・・ ご不満げ?・・・
えええ?不満?
このステージの、どこが、いったい、ご不満であられるのか?
ただ、俄に撒き起こった大歓声の中を颯爽と引き上げながら、
舞台の袖へと消える、その一瞬、
すぅは、再びステージを振り返り、その客席下のなにかに向けて、
まさに、勝ち誇ったような、不敵な笑いを浮かべて見せる、
と同時に、まさに、射抜くような、鋭いスティングを送っているのである。
つまりは、もしかして、と思った。
その初観がほとんであった観客達。
ベビーメタルのべの字も知らない、
その流儀が仕来りがまさにちんぷんかんぷんである筈の方々が、
そのCALL AND RESPOSE、
SING!と言われても、オーオーオーのメロディも知らず、
ウィーアー、と言われても、バンドの名前さえも定かではない、
そんな人々であろう。
まあそう、そういうこともあるさ、と。
だってすぅちゃん、考えてもみなよ、と。
なによりも、この映像のこの初っ端の初っ端。
つまりは、図らずも放映されてしまったマイクチェック。
実際の放映時には俺は見ることのできなかったそのシーン。
これ、これ、これ、いったいなんだよ・・
まさに、この会場、からっからで、誰もいねえじゃねえか・・
そう、つまりは、明らかなる宣伝不足であろう。
因みに、2019年のコーチェラ・フェスにおいて、
伝説的なまでのステージを披露したBLACKPINK、
その出演の前々から、やれ街中に貼り出した巨大パネルだ、
地元紙からFMラジオからの大宣伝のヘビーローテーション、
そして極めつけに、ここ米国の国民的番組であるところの、
グッドモーニング・アメリカ、
そして、トーク番組のそのカメラの前で、
惜しげもなくも恥ずかしげもなくも、
あの壮絶セクシーダンスの真髄を披露した、
あの衝撃的なまでのリサ嬢の姿。
そう、そんな某国の国家戦略の一環たるブラピに比べると、
悲しいかな今回のベビーメタルのグラベリ公演、
様々な事情があったのであろうが、
やはり、その宣伝があまりにもか弱すぎた、脆弱過ぎた・・
この何もかもが悪条件に見舞われたこのグラベリ公演。
あの奇跡の横浜アリーナ公演、そこを直撃した台風の中、
汗も乾かぬうちから飛び乗ったであろうロンドンへの直行便。
その常識はずれの強行スケジュールの中で、
その疲労回復も、時差ボケへの対応も、機材調整も、
ともすればマイクチェックさえもおざなりにされたまま、
そしていきなり放り出されたであろうこの地獄のまな板の上。
そのドタバタ大遠征の結果こそが、
図らずも放送されてしまったマイクチェック映像、その真相であったのだろう。
改めて放送開始直後の
このあまりにも閑散とした客席。
そのあまりにも殺伐茫漠と広がる無残な赤土のむき出しになった会場の光景。
この地獄の強行スケジュールの中で、
遥々と海を越えてやってきたベビーメタルを待ち受けていたのは、
まさに、この光景、であったのだろう、と。
ただ、ただ、ただ、と改めて言わせて貰う。
この地獄のようなアウェイのステージにおいて、
これだけの悪条件が重なる中、
あれだけのクオリティ、あれだけの気迫、あれだけのパワー、
それが証拠に見ろ、
マイクチェックの音漏れから間を待たずして、
いきなり本番に突入したベビーメタル。
メギツネ、エレガ、そしてシャンティ・シャンティ、
そして、俺がようやくリンクのつながった4曲目のディストーション、
その頃には、まさにギッチギチの大群衆を引き寄せていた訳で、
それこそがベビーメタルの実力、
それこそがまさに、ベビーメタルの魅力の真髄だろう、と。
これを奇跡、これを神懸かり、これを大成功と言わずしてなんと言うんだよ、と。
そして事実俺自身も唖然呆然としてしまったのだが、
犬の散歩から帰った後、つけっぱなしのモニターに流れていた、
あの、KYLIE MINOGUE のメインステージ、
ほおお、やっぱメインステージの客入りは違うわい、とは思いながらも、
なぬ?なんだこれ・・・
メタルどころか、ロックどころか、なんだこれ・・ただのポップス、あるいは歌謡曲・・
そう、そもそもグラストンベリー・フェスティバルとはそういうものであったらしい。
なんといっても、国営放送:女王陛下のBBC局のお墨付きである。
ロックのロの字、どころか、これまでの歴史において、
まさかメタルなんていうジャンルが招かれることは、一度として無かった、
そんな伝統と格式を誇る由緒正しきお祭りであったらしい、と。
まあそう、とは思っていた。
先の駄文に綴った憶えもあるが、日本のフェスにおいても、
ベビーメタルの扱いはあまりにも不条理だった。
2016年、FUJI ROCKにおけるサブ・ステージへの移動、
その結果、会場にお客が入り切らなくなって暴動寸前の入場制限、
→ 改めて、BABYMETAL FUJI ROCK FESTIVAL 2016 ~ 歴史の生き証人という喜び
そしてなにより、我が魂の恩師であった筈のこんばんは渋谷陽一です、
そのROCKINON主催の 2016 ROCK IN JAPANにおいて、
なにが悲しくてかの、早朝隔離・・・
→ 危険分子のBABYMETAL ~ 早朝隔離の妙技に日本のロックの無様を見る
そして何より、言わせて貰えばこの海外でのマンモス・ロックフェス、
機材の盗難から、出演前に衣装が破かれて、から、
その挙げ句のテクニカル・ディフィカルティ・・
なにからなにまでが、それはまさに、故意に、と思いたくなるほどのトラブル尽くし。
で?
で、このすぅちゃんの微妙な表情の理由であろう、
この地蔵的観客からの、無言のCALL AND RESPOSE。
その理由というのも・・・
え?最愛のマイクが入ってなかったの?
そ、そ、そういうことだったの?
つまりは、ウィアーの呼びかけになんと答えるべきなのか、
その水先案内がなかった、が為の、困惑による無言であった、と・・・
なんだよ、そういうことかよ、と。
とまあ、そんな宿命を思いながらも、
そう、これにしたって、今回に始まったことでもなし・・・
そんなことを思いながらも、
それにしても、とは思っていた。
それにしても、このベビーメタル登場前の閑古鳥。
あまりにもあまりにも、酷すぎるのではないだろうか、と・・
という訳で、その種明かし的な映像が、こちら・・・ (閲覧注意!)
デヴィッド・アッテンボロー?
あの、プラネット・アースの?・・・
このサー・デヴィッド・アッテンボロー侯爵。
言わずとしれた、BBCの誇る自然番組:プラネット・アースの仕掛け人。
BBC局の辣腕プロデューサーであり、
そして世界的な動物学者、
つまりは、世界環境保護運動の親玉の中の親玉。
よりによって、このデヴィッド・アッテンボロー侯爵が、
それはどんな理由でか、
あるいはもしかすると、故意に、確信的に、
この、ベビーメタルの記念すべきグラベリへのデビューを前にして、
当会場のメインステージにおいて、数十万人を集めての大集会。
で、よりによって、その主題というのが・・クジラの歌・・・
そう、上記の映像を見て欲しい(見れる?)
そこに翻る、紛れもなく、我らが日の丸の旗、
でありながら、なんだその汚れ、そこに記された寄せ書き、ならぬ落書き・・
つまりはこれ、7月からの日本国の商業捕ゲイ解禁に対する、
一大抗議集会であった、と。
因みに、この日本の捕ゲイ関連のニュース、
国際捕ゲイ委員会:IWCから脱退から始まって、
そしてこの7月の商業捕ゲイ解禁、
当英国のBBC局においては、
それこそ、しつこいほどに、
繰り返し繰り返しの刷り込みゴリ押し的ヘビーローテーション。
つまりは、このグラストンベリー・フェスティバル、
ベビーメタルの登場した時には、
開場中が反捕ゲイモードの真っ盛り・・・
で、哀れそのとばっちりを食っては俄かな標的とされてしまったのが、他ならぬ我らがベビーメタルの姫君たちであった、と・・
なんだよ、と。
なんだよ、そういうことかよ、と・・・
この野郎・・余計なことしやがって・・
思わず漏れるこの脊髄反射の感情の迸り。
そして絶句、そして脱力、
そしてちょっと涙。
環境保護だか動物愛護もわかるけど、
それを何も我が愛しの姫君に当てこすること無いじゃないか・・・
この怒りを、悲しみを、この虚脱を、喪失を、このやるせなさを、
いったいどこに持っていけば良いか、と。
♪
予め断っておくが、拙者は純然たる日本人、ではありながら、
しかし、捕ゲイには反対の人である。
→ THE COVEを観ることのできない水銀頭の人々へ
嘗ての世界放浪において、
アジアの隅々、タイからインドネシアからの究極のビーチ探索から、
そしてヒマラヤから、そして遥かイスタンブールから。
アジア、アフリカ、ヨーロッパ、そのドブの底ばかりをさすらった後に、
そしてここアメリカにおいては、
カリブの島々をアイランド・ホッピングしては、
その珠玉の海洋世界を渡り歩いてきた、
そんな自負のある大馬鹿ものである。
その旅の間に導かれた様々な稀有な体験、
その運命的なまでの出会いの中で、
人間は地球の一部であり、
神は内在する、その真理に生きる、
筋金入りの大タワケ、なのである。
ただ、そんな様々な経験から、
今回の現アヴェ政権の下した英断、
国際捕ゲイ委員会:IWCから脱退から、
そしてこの7月の商業捕ゲイ解禁が、
その是非は別としても、
少なくともこれまで、
日本という国を影に日向に支持し続けてくれた、
世界中の賢者、そのジャパンフリークたち、
そんな人々の献身に、
よもや後ろ足で砂をかけてはツバを吐く、
そんな酷い仕打ちであった、ということを、
日本中のどれだけの方々にご理解頂いていたであろうか。
→ さらば友よ ~ イルカに乗った少年
これぞまさに、悪い予感が的中した、ということであろうか。
あるいは、それも、カルマ:業、というものなのであろうか。
人間、一度口に出したことは、必ずその落とし前をつけさせられる。
つまりは、他人のことなど知ったことか、と嘲笑っては、
眼の前に飛んできたブーメランに、
あっかんべーをしてやり過ごした、
その報いが、回り回って俺が最も大切にしているもの、
その愛しき者の背中にぐさりとつき刺さってしまった、
そんな気分、なのである。
これはこの世のカルマ:業、その悪しき典型であろう。
そう、俺は知っていた、俺には判っていた。
他ならぬ俺の友人たちが、あれだけ失望していたのだ。
日本はもう終わった・・
だが、とも思っていた。
だが、それはそれ、これはこれ。
たかが、くじらのイルカの環境保護のなんてことが、
口で言っているうちはそれらしいが、
それがまさか、本当の本当に俺の自身の根幹を揺るがす、
そんなことになろうとは、正直、思っていなかった、
つまりは舐めていた、ということであろう。
まあ十中八九、無いにしても、
もしもこの、グラべりにおけるデヴィッド・アッテンボロー、
その反捕ゲイ集会が、ともすれば我らがベビーメタルを決めうちにして標的にしたものであったとしたら、
まあそんなことは絶対にある訳ははないのだが、
あるいは、そんなベビーメタルに、
現日本政府の薄らポンチッチどもの無知のツケを
それに代わって背負い込まされてはとばっちりを食う、
そんな茶番にいったいどれほどの意味があると思ったのだろうか、と。
ただ、彼らがなにかを伝えたがっていることは事実であろう。
彼らは彼らで切実なのだ。
本気の本気で、くじらを守ることが、
地球を守る、強いてはこの惑星の未来、
強いては、俺達人類の子孫を守ること、
その御題目に直結していると信じている、という訳なのだろう。
俺も友人からそう言われた時には、
はいはい、そうですかと、てきとーに聞き流してはいたのだが、
いやはや、その因果か報いか・・
どいつもこいつも傍迷惑な奴らだ・・
改めて、現日本においてあのとっちゃん小僧政府のやっていることを、
100%指示をしている、なんて奴は、ほとんど居る訳がない、その筈であろう。
同じように、俺は現在アメリカに住んではいるが、
だからと言って寅ンプなんぞは好きでもなんでもないし、
そんな俺に、さも寅ンプのやっていることのツケを、
あるいは寅ンプに対する鬱憤を不快感を、
これでもかとぶつけられたとしても、正直対応に困る。
当然のことながら、ここアメリカ人の中にだって、
寅ンプが嫌いな人間は山程いる訳で、
それはぶっちゃけ、米国民の三分の二以上がそうであるに決まっている。
日々、支持率上昇の、景気回復のと、
金で買われた提灯メディアが必死で嘯いてはいるが、
それは銭金の事情があってのこと。
蓋を開けてみれば、あんな腐れポンチを支持している人間など、
某宗教団体的脳停止亡者共を除けば、
百人にひとり、どころか、
その百分の一千分の一程度に満たないだろう、と。
ぶっちゃけた話、
俺は日々忙し過ぎて、
あんな奴らがどうなろうが知ったことじゃない、
そう思っている人々がほとんどだろうし、
少なくとも、政治屋なんて奴らのキャラを、
そっくりそのままその国民すべてに背負わせるなど愚の骨頂であろう。
なので、俺を前でいくら寅ンプの悪口を言ったとしても、
ああ、そうそう、俺もそう思うよ、としか言えない。
それと同じように、
ベビーメタルの前でいくら捕ゲイ反対をあてつけても、
いったいベビーメタルになにができると言うのか。
ただ、そのあてつけ行為が
もしもそれが本当の本当に事実なのだとすれば、
そんな馬鹿げた八つ当たりをやったデヴィッド・アッテンボロー信者たち、
強いてはイギリス国民を脊髄反射的に逆恨みするのではなく、
彼らが言っていること、
その主張に、格好だけでも耳を傾けるふりをしてやる、その日本の心の気配り姿勢こそが、
無駄な軋轢を避け、より良い関係を構築する為の、
はじめの一歩、となる筈だったのだろうが・・
まあそう、双方に言い分、
耐え難きを耐え忍び難きを忍んできたつもりの
そんな積もり積もった感情の縺れがあったのだろう。
ただ、その堪忍袋の尾が切れた似合わぬ逆ギレ、
たまには勇ましいところ見せなくっちゃ!
腐れ公家の似合わぬ大見得、
その結果がこれ、
この見当違いの陰険な意地悪返し、
だとしたらどうであろうか?・・
と言うわけで、
あのすぅめたるの、一種愕然とした表情。
彼女はあの時、いったいなにを感じていたのだろうか・・
あるいはそんな事情を知っていたのであろうか?
まさか、このぶりぶりブリティッシュのくそったれ、
この私のこれだけのステージを前に、
地蔵をかますとは良い度胸だわ。
この借りは、ブリックストンで倍返しにして演るからそう思え!
かかってこいやあ!
と、そんなことを思っているやも知れず。
すぅちゃん、その気持ちは嬉しいんだが、
実はそんなことぢゃないんだよ。
グラべりにおける君の姿、
あの姿を前にして、
いまさら、捕ゲイがどうの、アヴェがどうの、
その保守帝国和歌山の票固めの謝礼がどうの、
そんな見当違いなことを考えている奴などいる訳がない。
ただ強いて言えば、
いつものテクニカル・ディフィカルティ。
最愛のマイクが切れていた、それだけの話。
普段からのメイトの水も漏らさぬ合いの手と違って、
このほとんど初観の観客達、
その持ち歌、どころか、
ベビーメタルの名前どころか、
べの字さえも知らない、ただの通りすがりの人々。
そんな幼気な初観客であるからして、
そう言う時こそあの超絶ラブラブ最愛ちゃんの
可愛い可愛いスクリーム!
が必要であった訳なのだが・・
そう、そこはマンモス・フェスお得意のテクニカル・ディフィカルティ。
つまりはいつもの奴。
そして、敢えて言わせて貰えば、
それはもしかしたら、ちょっとした宣伝不足、あるいは準備不足。
ただそれだけの話しだろ、と。
ただ、ベビーメタル、
あのグラべリのパフォーマンス、
大丈夫、判るやつには判っている。
人類、それほど馬鹿でも間抜けでもない。
改めて、グラベリのベビーメタルのパフォーマンスは最高を上回る最高の最上。
判るやつには判る。
いまになってからアーカイブであの映像を見て、
死ぬほど後悔している奴らがほとんどである筈だ。
誰になんと言われようが、
ベビーメタルは最高だ。
これほどのバンドはこの世にはない。
それは世界中の音楽LOVER
その誰もが認める揺るぎない真実なのだから。
ただ、この稀有な、
そしてある意味では貴重な海外体験の一幕、
もしも、ほんの少しでも、
彼らがいったいなにに対してそれほど腹を立てているのか、
その主張に耳を傾けて貰うことができるのであれば、
それはそれで、とてつもなく大切なものを学んだ、
この旅の、大いなる収穫にはなるとは思う。
そんな貴重な体験を得られること、
その体験を積み上げることこそが、大人になる、ということ。
そして、その過程において、
いったいそこになにを見るのか、何を感じ、そしてなにを学ぶのか、
その数奇な出会いの数々こそが、カルマ:業、あるいは、運命のその御導きなのだろう、と。
人はそれぞれ、己のカルマ:業に従って生きている。
そしてベビーメタルのカルマ:業
あるいは宿命とは、
言わずと知れたシャンティ・シャンティ!
つまりは、平和、そして、歓び、
つまりは、幸せ、という奴。
ベビーメタルは、世界にシャンティを運ぶ愛の女神たち、
ある時は、慈愛に溢れたマリア様、
またある時には、漆黒の闇に浮かぶ弥勒菩薩
そしてまたある時は、
歌と踊りの女神:ラクシミーであり、
ある時は、愛と平和の女神:チャンドラであり、
またある時は、破壊と想像の女神:カーリー!であり。
その八百万の七変化の中で、
世界にシャンティ・シャンティの福音を齎す神の化身。
グラベリにおけるあのベビーメタルの姿、
あの輝くような笑顔と、力いっぱいの姿と、
そして、あのちょっと微妙な表情さえも、
すべてがすべて、この神の化身の七変化。
それこそが、ベビーメタルの真の姿、
その魅力の真髄であり、つまりは、使命。
運命であり、そして、カルマ:業であろう、と。
という訳で、
その罪滅ぼし、というのでもないのだろうが、
BBCの選出したこの珠玉の一曲。
ベビーメタル:PAPAYA
世界にシャンティを運ぶ美と愛と、
そして破壊と創造の女神たち
その神降ろしの奇跡の決定的瞬間!
この映像を一目見ただけで
そのステージのクオリティと
そしてこの客席のあまりのギャップ。
この地蔵ども、何を薄らボケていやがるんだ!
おどりゃ踊れい、踊らんかわれい!
その怒涛のステージに、
ただただ唖然呆然のブリブリ地蔵の間の抜けた姿に
世界中が腹を抱えて笑っている筈だ。
行け、ベビーメタル、
シャンティ・シャンティ、その夢の女神たち。
漆黒の闇に浮かぶルビー色のピラミッド。
その輝きで、世界を、至福に、満たしてくれ。
♪
と 言うわけで
我らが姫君が、環境バカのさにょく共にいじめられた!?
そんな眉唾な裏話が広がっては、
またまた、余計なことをさえずる陰謀論者の方々。
ともすれば、これはベビーメタルに対する冒涜、
我が日本国に対する侮辱にほかならず・・・
あのなあ、と、今更ながら。
あのなあ、なに考えているのか知らないが、
多分、なにも知らない井戸の底のガマガエル気取りなんだろうが、
この時節、そういうことを面白がっておもちゃにすることが、
そろそろ真面目に洒落にならなくなってきているって、
ご存知でしたか?
という訳で、またまた改めて多いなる蛇足ながら、ちょっと言わせて欲しい。
デヴィッド・アッテンボロー、
彼らが腹を立てているのは、
日本、あるいは、日本人そのもの、である訳がない。
彼らはただ単に、
現アヴェ政権の取った愚行、
この期に及んでのIWCの脱退と商業捕ゲイ再開、
強いては、
この時代、誰もがクリーン・エナジーの開発に躍起になっているその時に、
未だ前世紀の悪魔の遺物、
骨董品の原発産業の利権に絆され続ける
そのあまりの時代錯誤の後進性。
それに乗じる以外に人気取りの方法がない、
そしてそのツケを国民に無理強いしては、
その命を、ともすればこの地球と言う惑星の命運そのものを危険に晒しながら、
この歪な利権構造に雁字搦めにされては身動きが取れない、
そこに何か、とてつもなく危険なものを、
感じとっているに違いない。
そして俺も、そのひとりだ。
純然たる日本人、であると同時に、
21世紀を生きる世界市民のひとりとして言わせて貰う。
俺は純然なる日本人だが、捕ゲイには、そして原発には反対だ。
それは、時代に対する逆行であり、進化に対する反逆、そして何より、地球という神に対する、これ以上ない冒涜だ。
デヴィッド・アッテンボローの主張に100%賛同する訳ではないが、
彼の言い分にも一理ある、とは思っているし、
だがしかし、だからと言ってあの賢者たちが、
それをベビーメタルに当てつける、
そんな愚行をするような人々だとはどうしても信じがたい。
俺は犬を食う姦人が嫌いだから、
BLACKPINKなんて金貰っても見ないぜ、
そんな奴がこの世にいるとは思えないし、
居たとしてもそれは相当に精神年齢が低い、
猿並の知能指数の持ち主、ぶっちゃけ知恵足らず。
つまりはまともに取り合うだけ時間の無駄であろう。
同じように、これは日本の英国の、なんていう問題ではない。
どんな理由でか捕ゲイ産業という利権ヤクザにしがみつかれたガラパゴスの腐敗政権、
その世界の巨悪の一欠片である愚行に対するWAKEUP CALL。
あるいは、そんな似非独裁者気取りのクソ野郎たちに、
NO、を叩きつけた、それだけの話なのだ。
それと同時に、そんなジャイアン気取りのボケどもの、
その好き勝手の蛮行を前に、
騙されては蹂躙されるままの迷える子羊たち、
つまりはあんたたちの為に、
世界の仲間たちが救いの手:LOVE CALLを差し伸べてくれた、
つまりはそういうことであったりもするんだぜ、と。
敢えて言わせて貰う。
どこの国民であろうが、どんな民族であろうが、
その基調とするところは、個人、なのである。
そんな個人に対して、国家やら、政策やら、
まさかその時の首相のなんちゃらがどんなキャラであろうが、
そんなことは、なんの関係もない、のである。
政治屋などいくらでも挿げ替えがきく。
寅ンプにしてもアヴェにしてもそれを良く知っている。
そしてその頭にあるのは、
次の選挙で滑らないこと、
それだけ、ただそれだけ。
その行動原理のすべてが、
その恥も外聞も無い姑息な票集め、
その自己保全の賜物。
そんな泡沫の移ろいの中で、
たまたまいまの首相が、大統領が、どんな奴であろうが、
いちいち知ったことではない、のである。
時代は変わる。なにもかもが変わる。
驕れる者久しからず盛者必衰の理をあらわす。
そしていつしか、ひとつの時代が終わり、
悪い風が去り、漆黒の闇が明けた時、
ようやく目の覚めた人々が、
互いに肩を竦めて苦笑いをしながらの後片付け。
そう、人間はそうやって生きてきた。
そのスクラップ・アンド・ビルドこそが、
人間の歴史そのものなのだから。
そんな移ろいやすい刹那の中で、
ただひとつ言えることと言えば、
俺は俺だ。
世界がどうあろうが、時代がどうなろうと、
俺は俺だ。
その揺るぎなき、自己認識なのである。
ただ、それは頑なに自分自身に凝り固まっては、
独善の檻の中で内向を繰り返すということではない。
人間の身体のほとんどは水。
流れていない水は必ず腐る。
腐らない為には自分自身に変化を促すこと。
つまりいつもなにかを学び続けること。
その学びの一生において、
自分の目で見たもの、
その五感をそして六感を通じて知り得たもの、
その知覚を本能を信じること。
そして、そんな自分に、
人がなにかを真剣に訴えている時、
それに耳を傾けないのは
愚行以外のなにものでもない。
人間の知性とはなにか。
それは、私、そして、私たち。
その私たちに、なにを含めるか、なのである。
私達の中に、私と私のハムスターだけ、の人もいるにはいる。
あるいは、向こう三軒両隣、のご近所意識、
あるいは、母校、あるいは町、或いは県民、
あるいは、そう国家、
それがいつしか、民族、人類、そして地球から宇宙へ、
その視野を広げれば広げるほどに、
その私達の中に含まれるものがどんどん多くなっては、
友達百人が千人に、それがいつしか世界に広がって!
私達、そこになにを含められるのか、
それこそが、知性、その器なんだよ、と。
デヴィッド・アッテンボローの主張を鵜呑みにする訳ではないが、
日本も含めた地球は、いまや未曾有の危機を迎えている。
そしてそれは世界全人類にとってプライオリティ・No.1の最重優先事項である。
少し前までは眉唾にしか思えなかったその地球の危機の喧伝が、
いまとなっては、この時点でも、誰の目にも明らかな周知の事実。
くじらを保護すればすべての問題が片付く訳ではないが、
地球環境保護のその一貫として、
くじらの保護もしましょうよ、
と言っている人々の前で、
いや、俺は知らない、だってこれは俺達の好き好きだから。
俺は何より、この糞不味い鯨肉の給食が、大大大すきなんだ・・
とあからさまにクソ意地張っては似合わぬ中指をつき立てた、その行為そのものに、
現代の狂気、その本質であるところの自国優先主義、つまりはワガママ。
あるいは反知性の影、
救い難き後進性を見たのである。
それをわかりやすく言えば、
よく言うあのセリフ、
あの虫国の奴ら、どれだけ空気読めねえダサい田舎ものなんだよ、
この時代遅れの・・
というあれ、あれをそっくりそのまま、
我が日本人、
この、IWC脱退、そして、商業捕ゲイ再開に、見てしまったのであろう、と。
その事の善し悪し如何の問題ではまるでなく、
ただのクソ意地の張り合い。
つまりは、デヴィッド・アッテンボローを筆頭とする、
世界の環境保護の人々のそのプライドを著しく傷つけた、
あるいは、これ以上なく逆撫でした、ということなのだ。
そこに彼らは、時代への逆行、あるいは、進化への反逆、
あるいは、そう、そこに紛れもない、無様な内向を見たのである。
ボクは違うぞ。
ボクは日本人ではあるが、そんな内向したいじけたピエロではない。
ボクも見てくれ、ボク自身のそのものを、
まずは公正に評価してくれ。
個人個人がそう訴え続けることこそが、
日本の健全を世に知らしめる一番の方法であろう。
つまりはベビーメタル、
つまりは笑顔のサムライ、
つまりは、あの姿、なのだ。
世界がどうあろうが俺は俺だ。
そして俺の胸は、いつも世界に向けて、
これでもかとおっ広げている。
日本人!笑顔のサムライたちよ。
心を開け。その愛の不毛から抜け出すために。
恐れず、怯えず、たじろがず、
汝の敵を愛す、その広い心を、ベビーメタルと共有しよう。
貴方は私の鏡。
そして世界はひとつの大きな輪だ。
俺はそれをインドで学んだ。
そしてそれを、それだけは、忘れてはいけない、
いまもそう思って生きてはいる。
では
そちは拙者を、嘘つき、呼ばわりされる訳じゃな?
ふふふ、カワイイものよのお。
つまりは、そちは、おなご、じゃな?
自慢ではないが、拙者、
おなご衆からはちょくちょくと、
あら、やだ、嘘がお上手ね、やら、
っもーう、嘘ばっかりついてえ、
なんて耳元で囁かれては、つねつねされちゃう、
なんてことが多くてのお。
つまりは、拙者を、嘘つき呼ばわりする、そちはおなご、
でなければ、おなごのようなおとこ、
つまりは近年流行の、男の娘、
かつて、おかま、と呼ばれていた、
いまでいうところの、Cメール、
そういう類の輩である訳じゃな、と。
まあそう、この先週末のプライド行列もあったばかり。
いまだに街中が虹色盛りのニューヨーク。
その騒ぎに浮かれてのご放言なのであろうが、
ただな、拙者、このゲイの方々には、
なにひとつ偏見がない。
というよりもここニューヨークにおいて、
ゲイに偏見など持っていたら生活が立ち行かない程に、
犬と歩けばゲイに会たる。
ここニューヨークは、
見渡すかぎりどいつもこいつもゲイばかり。
そんな所に好きで住んでいる事からも、
個人的にはゲイだからといってどうだこうだ、
そんなつもりはまるでない、ある訳がない。
ともすれば、衆道も武士の嗜み。
我が日本国の伝統において衆道つまりは男色は、
嗜みとして奨励、下手をすれば教育的一貫として強要、までされていた、
そんな妙な歴史がある訳で、
つまりは女人禁制の封建社会、
その建前上の上下関係の躾だ指導だケジメだイヂメだ体罰だ、なんていうところには、
実は必ずこの変態SMじゃなかった、
そう、この男色的な意味合いが色濃く滲む、
そんな下心的潜在的欲求が見え隠れして、
なんてところもあってだ、
いまや日本の国民病でもあるところのイヂメ、
その根絶がなかなかなかなか難しいのも、
つまりはそんなところに根源があったりなかったりするのか、
なんてことも思わない訳ではない訳で・・
で?
で?
で?
で?
で?拙者?俺の趣味?
へへへ、おいらの趣味はと言えば・・
では質問です。
僕が世界で一番好きなものはなぁんだ?
誰も何も言ってくれないので勝手に答えるが、
それはね、女の人の、水蜜桃のような、まん丸いお尻。
だったら世界で一番嫌いなものはなぁんだ?
それはね、男の人の、毛蟹のような、うんこ臭いケツ。
そう、拙者は男の尻が大嫌い、なのである。
それが例え自分自身の尻であっても、
その醜さがおぞましさが、どうしても我慢出来ない、見るに耐えない。
ああ、お尻が前について無くて本当に良かった!
というぐらいまで、拙者はどうもこの衆道の毛が、センスが、あまりにも無さすぎるようで、
例えばいまこの目の前に並んだローライズ・ジーンズの一団。
そのぺろんと覗いたむにゅっとはみ出たその生白き大小中の半ケツが気になって気になって。
思わずおっおっおっおっと吸い寄せられてはさり気なくも目を凝らし、たところ・・
えええ、ここここいつら男?
この尻すべて全部が全部みんな男じゃねええかよ!
げげげげげげ!
思わず、やいやいやい騙しやがったなこの嘘つき野郎!
こんなものこんなものと、ケリをぶち込んでツバを吐き、どころか、
その真相が開けた途端に、吐き気を催しては顔を背け、
あああああ、こんなもの見たくない、見せられたくない!
これは暴力だ
露出という名の暴力に等しい。
まあそう、世の好き好きというのは極個人的なもの。
ただ極個人的なものであるからこそ、
それを内に秘めては大切に守り続ける、
そこにこそエロティシズムの真髄があるのではないのか?
だから頼むからそこのおっさんにいちゃんお坊ちゃん、
そのこれ見よがしの剥き出しの汚いケツを、
お願いですからどうにかしては頂けませんか・・・
で?
なんの話だったっけ?
ああ、そうそう、拙者が、嘘つき、という話であったな。
♪
という訳で、いきなり頂いたこの衝撃的なメール・ボンブ。
この嘘つき野郎!
あのなあ、
誓って言うが、拙者は、ほらは吹くが、嘘はつかん。
と同時に、約束は守らないが、しかし、嘘もつかん。
なぜか?悪魔が来るからである。
拙者、幼き頃に母上から、
嘘をつくと悪魔が来るよ、と脅されて来たのでござる。
そのトラウマからか、嘘をつこうとした途端に、
いきなり首がぐるんと回っては、
その顔面に向けて緑の液を吐きかけられる、
そんな映像がまざまざと、
脳裏に蘇ってしまうのである。
ああそれ、悪魔が来たりてほらを吹く、って奴でしょ?
とまあそんなおやじギャグはさておいて、
で?改めて聞こう。
で、おなご、
そちが拙者を嘘つき呼ばわりされる、
その理由とはなんじゃ?
つまりは、ベビーメタルのグラストンベリー、
勝手に略してグラベリ、
あれは大勝利でもなんでもなく、
前代未聞のど滑りギグであったと、
そう仰っしゃりたい訳でござるな?
つまりは、どこが地平線が揺れてんだよ。
嘘ばっかりこくんじゃねえよ。
このライブ、ど滑りど滑り、の大敗北。
見てみろよ、あんたの貼り付けたこのリンク映像。
オ~オオオ~、オ~オオオ~、オ~オオオ~、
呼べど叫べど、何度繰り返そうと、
完全なる沈黙の地蔵状態。
下手をすれば、
ウィ~ア~、・・・・
ウィ~ア~、・・・・
ウィ~ア~、・・・・
誰一人として、うんともすんとも言わねえじゃねえか。
これのどこが大勝利なんだよ。
これのどこが、大成功なんだよ、と・・・・
ふん、思わず手鼻を右左。
つまりは観客にマイクが向いてなかっただけだろ?
あのなあ、言わせて貰えば、言うなと言っても言わせて貰うが、
誰がなんと言おうと、
あのベビーメタルのグラベリ公演、
あの、40分の珠玉のステージは、
大成功も大成功、
まさに、歴史的芸術品、と言えるぐらいまで、
完璧に優る完璧。
あれ以上のものはありえないってぐらいまで、
三姫、そして、神バンドともども、
まさに、神懸かり的なまでに、
とんでもないパフォーマンスを繰り広げている。
それはもう、レビューの、レイティングの星の数の、
ともすれば、観客の受けの云々の、というレベルの話ではまったくあらない。
断じて言わせて貰う。
ベビーメタルのグラベリ公演、
それはまさに、音楽史上の歴史に刻まれる程の、
とてつもないクオリティであった、と。
これが判らない奴は、逝ってよし、と、勝手に切り捨てさせて貰う。
改めて、何度でも言わせて貰う。
ベビーメタルのグラベリ公演は大勝利も大勝利。
世界最強の史上最高のベビーメタル。
これ以上のクオリティのステージのできるアーティストはこの世にはいない!
・・・?
そう、そう言い切ってしまったものの、
だがな、と実は、心に引っかかるものが、無きにしも非ず。
そう、そうなんだよ、実は、なんだが、
その世界最強の史上最高のステージを終えたベビーメタル、
さぞや、満面破顔のウキウキらんらん大ハシャギで、
ステージを後にしたのか、と言えば、さに非ず。
そう、あのステージを終えた後の、あのすぅメタルのご表情・・
あれを見た時、え?なんで?とは思った。そう確かに思った。
え?なんで?なんだよ すぅちゃん、いったいどうしちゃったの? ・・・
♪
常日頃から、この世の中に怖いものなんざなにもねえ、
ってな馬鹿面を晒している俺様である。
007 どくのはお前だ、とばかりに、
道の真中をこれでもかと顎を上げ、肩で風を切っては、
どけどけどけ、ぶ~太郎様のお通りだい、とばかりに罷り通る、
まさに天下無敵の男一匹馬鹿大賞を気取っている筈ではありながら、
そんな俺様がこの世で唯一恐くて恐くてならないもの、
ってのがなにかと言えば・・・
そう、つまりは世の男の中の男たち、
そのほとんどの殿方のお決まりであるように、
つまりはこの世で一番怖いものとは、
まさに、かみさんのご機嫌、をおいて他にはない。
という訳で、日々、世の由無事のそのほとんど全てに、
んなことは知ったことか、
という大顔を続けながら、それとなくもそこはかとなくも、
このかみさんのご機嫌、とやらだけには、日々戦戦兢兢、
とは言わないまでも、それとなくもそこはかとなく、
なにかにつけて気を配っては、
ともすれば、おい下僕、と呼びつける我が犬、
どうも姫様のご機嫌が優れぬようじゃ、
その原因とやらを、ちょっと探りを入れてまいれ。
そんなことを繰り返しているこの天下無敵男。
つまりは、御婦人のご機嫌、
その表情の変化には、そのご機嫌の雲行きには、
どうしても敏感にならざるを得ない、
そんな習性が、性癖が、訓練が、躾が、
ギュウギュウと言わされるまでに、叩き込まれている訳である。
ははは、と我が友であるゲイの輩。
それだよ、それ、それこそが、俺がゲイに鞍替えしたその理由。
ゲイに鞍替え?ってことは・・
そう、俺元々はゲイでもなんでもない。
しっかり結婚して子供までいるんだぜ、と。
そんなお前がなぜ?
だから、それだよそれ。そのご機嫌取り。
かみさんのご機嫌伺い、そのお天気屋の気まぐれに、
日々右往左往させられることに、とことんとことん嫌気が挿した、と。
ゲイは良いぞ、とその転向ゲイ男
なんてったって、気を使うやら、ご機嫌伺うやら、
そういうことが、なにひとつとしていらないんだからな。
つまりはなにもかもが対等。つまりは自己責任。
つまりはそう、我あって我あり。
一から十まで、この世のすべては自分のもの、
つまりは、俺は自由だ、ってことなんだよ、と。
どうだ?とその転向ゲイ野郎。
どうだ、お前ももうそろそろ、自分自身に正直なってみないか?
あのなあ、と思わず。
その自分劇場、それこそが、愛の不毛、という奴なんだよ。
自分に正直になれと言うなら、
俺はお前のその髭だらけのジョリジョリの面、
あるいは、うんこ臭い毛だらけの尻から、
そう言ってしまえば全身毛だらけのクマ野郎、
そんなのから頬ずりされるぐらいなら、
死んだ方がましだってんでいこの野郎。
それになにより、俺はそのくどくどしい承認欲求が、
ねえねえ、見てみてボクを見て、
ボクってカワイイ?ぼくって格好良い?
ボクはボクが大好き、ボクはボクが世界で一番好き、
ねえあなたもそう思わない?
ボクのママもいつもそう言ってくれてたの
なんていうその腐ったマザコンの果てのナルシズムがなににも増して疎ましい。
俺が理想とするのは、
立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花。
凛として気高く、お淑やかでしかし筋のピンと通った、
小股の切れ上がったいい女。
ついでに言えば、小顔の丸顔のスレンダー。
いまにも蕩けそうなほどのカワイイカワイイタレ目でありながら、
その瞳にキラリとスティング、
まるで射すような強烈な光りを込めた、
そう、つまりはそんなひと。
そんな珠玉の宝石のために、
この命、捧げて捧げて捧げきる、
それこそが、男の本懐、というものではないのかい、と。
という訳で、そんな絶世の美女を前にして、
そのご機嫌こそが我らナイトの最大関心事、
それこそが、正しき男の在り方ってもんじゃねえのかい、と。
そんな男の中の男の天下無敵の犬男。
ご主人様のご機嫌、そのご表情の変化を、
まさか見逃す訳がなく。
で?と思っていた。
で?どうしちゃったの、我が姫君。
そのあまりにもちょっと微妙なそのお顔つき・・
♪
という訳で、ベビーメタル。
この超絶壮絶なグラベリのステージ、
なにからなにまで、凄い凄い、以外には出ない、
まさにそんな完璧を上回る完璧なステージ、
ただ、その最後の最後の退場シーン、
そこで見せた、すぅめたるのあの微妙な表情・・
で、旦那、あんたはどう思った?
あの、姫君の微妙なご表情。
確かに普段からの、ツンとおすまし、のポーズではない、よな。
やったやった、やり切ったぞ、この野郎、ってなドヤ顔でもない・・らしい。
ただ、あれだけのステージをやっていったい、
なにが不満がある、というのだろうか、と。
ただ、この壮絶なステージを終えたすぅめたるの表情・・
溌剌というよりも、燃え尽きた、というよりも、その達成感というよりも、
どうしたんだろう、この明らかに、ちょっと、微妙なご表情。。
確かに、確かに、俺もそう思ったよ。
その一世一代の大一番の戦い抜いた直後、
勝利の余韻の中で仁王立ち、をしながら・・・
え?すぅちゃん、どうしちゃったの?
これ、もう、大大大、大勝利じゃねえかって、
その俺の発狂寸前の大喜びに反して、
あるいは、いまだに肩で息をしながら、
その表情に、まさに呆けたようなといえるまでの、
達成感に満たされた里保メタルの表情とは裏腹に、
このすぅめたるのご表情、
どことなく虚ろで、どことなく悲しげで、どことなく・・・ ご不満げ?・・・
えええ?不満?
このステージの、どこが、いったい、ご不満であられるのか?
ただ、俄に撒き起こった大歓声の中を颯爽と引き上げながら、
舞台の袖へと消える、その一瞬、
すぅは、再びステージを振り返り、その客席下のなにかに向けて、
まさに、勝ち誇ったような、不敵な笑いを浮かべて見せる、
と同時に、まさに、射抜くような、鋭いスティングを送っているのである。
つまりは、もしかして、と思った。
その初観がほとんであった観客達。
ベビーメタルのべの字も知らない、
その流儀が仕来りがまさにちんぷんかんぷんである筈の方々が、
そのCALL AND RESPOSE、
SING!と言われても、オーオーオーのメロディも知らず、
ウィーアー、と言われても、バンドの名前さえも定かではない、
そんな人々であろう。
まあそう、そういうこともあるさ、と。
だってすぅちゃん、考えてもみなよ、と。
なによりも、この映像のこの初っ端の初っ端。
つまりは、図らずも放映されてしまったマイクチェック。
実際の放映時には俺は見ることのできなかったそのシーン。
これ、これ、これ、いったいなんだよ・・
まさに、この会場、からっからで、誰もいねえじゃねえか・・
そう、つまりは、明らかなる宣伝不足であろう。
因みに、2019年のコーチェラ・フェスにおいて、
伝説的なまでのステージを披露したBLACKPINK、
その出演の前々から、やれ街中に貼り出した巨大パネルだ、
地元紙からFMラジオからの大宣伝のヘビーローテーション、
そして極めつけに、ここ米国の国民的番組であるところの、
グッドモーニング・アメリカ、
そして、トーク番組のそのカメラの前で、
惜しげもなくも恥ずかしげもなくも、
あの壮絶セクシーダンスの真髄を披露した、
あの衝撃的なまでのリサ嬢の姿。
そう、そんな某国の国家戦略の一環たるブラピに比べると、
悲しいかな今回のベビーメタルのグラベリ公演、
様々な事情があったのであろうが、
やはり、その宣伝があまりにもか弱すぎた、脆弱過ぎた・・
この何もかもが悪条件に見舞われたこのグラベリ公演。
あの奇跡の横浜アリーナ公演、そこを直撃した台風の中、
汗も乾かぬうちから飛び乗ったであろうロンドンへの直行便。
その常識はずれの強行スケジュールの中で、
その疲労回復も、時差ボケへの対応も、機材調整も、
ともすればマイクチェックさえもおざなりにされたまま、
そしていきなり放り出されたであろうこの地獄のまな板の上。
そのドタバタ大遠征の結果こそが、
図らずも放送されてしまったマイクチェック映像、その真相であったのだろう。
改めて放送開始直後の
このあまりにも閑散とした客席。
そのあまりにも殺伐茫漠と広がる無残な赤土のむき出しになった会場の光景。
この地獄の強行スケジュールの中で、
遥々と海を越えてやってきたベビーメタルを待ち受けていたのは、
まさに、この光景、であったのだろう、と。
ただ、ただ、ただ、と改めて言わせて貰う。
この地獄のようなアウェイのステージにおいて、
これだけの悪条件が重なる中、
あれだけのクオリティ、あれだけの気迫、あれだけのパワー、
それが証拠に見ろ、
マイクチェックの音漏れから間を待たずして、
いきなり本番に突入したベビーメタル。
メギツネ、エレガ、そしてシャンティ・シャンティ、
そして、俺がようやくリンクのつながった4曲目のディストーション、
その頃には、まさにギッチギチの大群衆を引き寄せていた訳で、
それこそがベビーメタルの実力、
それこそがまさに、ベビーメタルの魅力の真髄だろう、と。
これを奇跡、これを神懸かり、これを大成功と言わずしてなんと言うんだよ、と。
そして事実俺自身も唖然呆然としてしまったのだが、
犬の散歩から帰った後、つけっぱなしのモニターに流れていた、
あの、KYLIE MINOGUE のメインステージ、
ほおお、やっぱメインステージの客入りは違うわい、とは思いながらも、
なぬ?なんだこれ・・・
メタルどころか、ロックどころか、なんだこれ・・ただのポップス、あるいは歌謡曲・・
そう、そもそもグラストンベリー・フェスティバルとはそういうものであったらしい。
なんといっても、国営放送:女王陛下のBBC局のお墨付きである。
ロックのロの字、どころか、これまでの歴史において、
まさかメタルなんていうジャンルが招かれることは、一度として無かった、
そんな伝統と格式を誇る由緒正しきお祭りであったらしい、と。
まあそう、とは思っていた。
先の駄文に綴った憶えもあるが、日本のフェスにおいても、
ベビーメタルの扱いはあまりにも不条理だった。
2016年、FUJI ROCKにおけるサブ・ステージへの移動、
その結果、会場にお客が入り切らなくなって暴動寸前の入場制限、
→ 改めて、BABYMETAL FUJI ROCK FESTIVAL 2016 ~ 歴史の生き証人という喜び
そしてなにより、我が魂の恩師であった筈のこんばんは渋谷陽一です、
そのROCKINON主催の 2016 ROCK IN JAPANにおいて、
なにが悲しくてかの、早朝隔離・・・
→ 危険分子のBABYMETAL ~ 早朝隔離の妙技に日本のロックの無様を見る
そして何より、言わせて貰えばこの海外でのマンモス・ロックフェス、
機材の盗難から、出演前に衣装が破かれて、から、
その挙げ句のテクニカル・ディフィカルティ・・
なにからなにまでが、それはまさに、故意に、と思いたくなるほどのトラブル尽くし。
で?
で、このすぅちゃんの微妙な表情の理由であろう、
この地蔵的観客からの、無言のCALL AND RESPOSE。
その理由というのも・・・
え?最愛のマイクが入ってなかったの?
そ、そ、そういうことだったの?
つまりは、ウィアーの呼びかけになんと答えるべきなのか、
その水先案内がなかった、が為の、困惑による無言であった、と・・・
なんだよ、そういうことかよ、と。
とまあ、そんな宿命を思いながらも、
そう、これにしたって、今回に始まったことでもなし・・・
そんなことを思いながらも、
それにしても、とは思っていた。
それにしても、このベビーメタル登場前の閑古鳥。
あまりにもあまりにも、酷すぎるのではないだろうか、と・・
という訳で、その種明かし的な映像が、こちら・・・ (閲覧注意!)
デヴィッド・アッテンボロー?
あの、プラネット・アースの?・・・
このサー・デヴィッド・アッテンボロー侯爵。
言わずとしれた、BBCの誇る自然番組:プラネット・アースの仕掛け人。
BBC局の辣腕プロデューサーであり、
そして世界的な動物学者、
つまりは、世界環境保護運動の親玉の中の親玉。
よりによって、このデヴィッド・アッテンボロー侯爵が、
それはどんな理由でか、
あるいはもしかすると、故意に、確信的に、
この、ベビーメタルの記念すべきグラベリへのデビューを前にして、
当会場のメインステージにおいて、数十万人を集めての大集会。
で、よりによって、その主題というのが・・クジラの歌・・・
そう、上記の映像を見て欲しい(見れる?)
そこに翻る、紛れもなく、我らが日の丸の旗、
でありながら、なんだその汚れ、そこに記された寄せ書き、ならぬ落書き・・
つまりはこれ、7月からの日本国の商業捕ゲイ解禁に対する、
一大抗議集会であった、と。
因みに、この日本の捕ゲイ関連のニュース、
国際捕ゲイ委員会:IWCから脱退から始まって、
そしてこの7月の商業捕ゲイ解禁、
当英国のBBC局においては、
それこそ、しつこいほどに、
繰り返し繰り返しの刷り込みゴリ押し的ヘビーローテーション。
つまりは、このグラストンベリー・フェスティバル、
ベビーメタルの登場した時には、
開場中が反捕ゲイモードの真っ盛り・・・
で、哀れそのとばっちりを食っては俄かな標的とされてしまったのが、他ならぬ我らがベビーメタルの姫君たちであった、と・・
なんだよ、と。
なんだよ、そういうことかよ、と・・・
この野郎・・余計なことしやがって・・
思わず漏れるこの脊髄反射の感情の迸り。
そして絶句、そして脱力、
そしてちょっと涙。
環境保護だか動物愛護もわかるけど、
それを何も我が愛しの姫君に当てこすること無いじゃないか・・・
この怒りを、悲しみを、この虚脱を、喪失を、このやるせなさを、
いったいどこに持っていけば良いか、と。
♪
予め断っておくが、拙者は純然たる日本人、ではありながら、
しかし、捕ゲイには反対の人である。
→ THE COVEを観ることのできない水銀頭の人々へ
嘗ての世界放浪において、
アジアの隅々、タイからインドネシアからの究極のビーチ探索から、
そしてヒマラヤから、そして遥かイスタンブールから。
アジア、アフリカ、ヨーロッパ、そのドブの底ばかりをさすらった後に、
そしてここアメリカにおいては、
カリブの島々をアイランド・ホッピングしては、
その珠玉の海洋世界を渡り歩いてきた、
そんな自負のある大馬鹿ものである。
その旅の間に導かれた様々な稀有な体験、
その運命的なまでの出会いの中で、
人間は地球の一部であり、
神は内在する、その真理に生きる、
筋金入りの大タワケ、なのである。
ただ、そんな様々な経験から、
今回の現アヴェ政権の下した英断、
国際捕ゲイ委員会:IWCから脱退から、
そしてこの7月の商業捕ゲイ解禁が、
その是非は別としても、
少なくともこれまで、
日本という国を影に日向に支持し続けてくれた、
世界中の賢者、そのジャパンフリークたち、
そんな人々の献身に、
よもや後ろ足で砂をかけてはツバを吐く、
そんな酷い仕打ちであった、ということを、
日本中のどれだけの方々にご理解頂いていたであろうか。
→ さらば友よ ~ イルカに乗った少年
これぞまさに、悪い予感が的中した、ということであろうか。
あるいは、それも、カルマ:業、というものなのであろうか。
人間、一度口に出したことは、必ずその落とし前をつけさせられる。
つまりは、他人のことなど知ったことか、と嘲笑っては、
眼の前に飛んできたブーメランに、
あっかんべーをしてやり過ごした、
その報いが、回り回って俺が最も大切にしているもの、
その愛しき者の背中にぐさりとつき刺さってしまった、
そんな気分、なのである。
これはこの世のカルマ:業、その悪しき典型であろう。
そう、俺は知っていた、俺には判っていた。
他ならぬ俺の友人たちが、あれだけ失望していたのだ。
日本はもう終わった・・
だが、とも思っていた。
だが、それはそれ、これはこれ。
たかが、くじらのイルカの環境保護のなんてことが、
口で言っているうちはそれらしいが、
それがまさか、本当の本当に俺の自身の根幹を揺るがす、
そんなことになろうとは、正直、思っていなかった、
つまりは舐めていた、ということであろう。
まあ十中八九、無いにしても、
もしもこの、グラべりにおけるデヴィッド・アッテンボロー、
その反捕ゲイ集会が、ともすれば我らがベビーメタルを決めうちにして標的にしたものであったとしたら、
まあそんなことは絶対にある訳ははないのだが、
あるいは、そんなベビーメタルに、
現日本政府の薄らポンチッチどもの無知のツケを
それに代わって背負い込まされてはとばっちりを食う、
そんな茶番にいったいどれほどの意味があると思ったのだろうか、と。
ただ、彼らがなにかを伝えたがっていることは事実であろう。
彼らは彼らで切実なのだ。
本気の本気で、くじらを守ることが、
地球を守る、強いてはこの惑星の未来、
強いては、俺達人類の子孫を守ること、
その御題目に直結していると信じている、という訳なのだろう。
俺も友人からそう言われた時には、
はいはい、そうですかと、てきとーに聞き流してはいたのだが、
いやはや、その因果か報いか・・
どいつもこいつも傍迷惑な奴らだ・・
改めて、現日本においてあのとっちゃん小僧政府のやっていることを、
100%指示をしている、なんて奴は、ほとんど居る訳がない、その筈であろう。
同じように、俺は現在アメリカに住んではいるが、
だからと言って寅ンプなんぞは好きでもなんでもないし、
そんな俺に、さも寅ンプのやっていることのツケを、
あるいは寅ンプに対する鬱憤を不快感を、
これでもかとぶつけられたとしても、正直対応に困る。
当然のことながら、ここアメリカ人の中にだって、
寅ンプが嫌いな人間は山程いる訳で、
それはぶっちゃけ、米国民の三分の二以上がそうであるに決まっている。
日々、支持率上昇の、景気回復のと、
金で買われた提灯メディアが必死で嘯いてはいるが、
それは銭金の事情があってのこと。
蓋を開けてみれば、あんな腐れポンチを支持している人間など、
某宗教団体的脳停止亡者共を除けば、
百人にひとり、どころか、
その百分の一千分の一程度に満たないだろう、と。
ぶっちゃけた話、
俺は日々忙し過ぎて、
あんな奴らがどうなろうが知ったことじゃない、
そう思っている人々がほとんどだろうし、
少なくとも、政治屋なんて奴らのキャラを、
そっくりそのままその国民すべてに背負わせるなど愚の骨頂であろう。
なので、俺を前でいくら寅ンプの悪口を言ったとしても、
ああ、そうそう、俺もそう思うよ、としか言えない。
それと同じように、
ベビーメタルの前でいくら捕ゲイ反対をあてつけても、
いったいベビーメタルになにができると言うのか。
ただ、そのあてつけ行為が
もしもそれが本当の本当に事実なのだとすれば、
そんな馬鹿げた八つ当たりをやったデヴィッド・アッテンボロー信者たち、
強いてはイギリス国民を脊髄反射的に逆恨みするのではなく、
彼らが言っていること、
その主張に、格好だけでも耳を傾けるふりをしてやる、その日本の心の気配り姿勢こそが、
無駄な軋轢を避け、より良い関係を構築する為の、
はじめの一歩、となる筈だったのだろうが・・
まあそう、双方に言い分、
耐え難きを耐え忍び難きを忍んできたつもりの
そんな積もり積もった感情の縺れがあったのだろう。
ただ、その堪忍袋の尾が切れた似合わぬ逆ギレ、
たまには勇ましいところ見せなくっちゃ!
腐れ公家の似合わぬ大見得、
その結果がこれ、
この見当違いの陰険な意地悪返し、
だとしたらどうであろうか?・・
と言うわけで、
あのすぅめたるの、一種愕然とした表情。
彼女はあの時、いったいなにを感じていたのだろうか・・
あるいはそんな事情を知っていたのであろうか?
まさか、このぶりぶりブリティッシュのくそったれ、
この私のこれだけのステージを前に、
地蔵をかますとは良い度胸だわ。
この借りは、ブリックストンで倍返しにして演るからそう思え!
かかってこいやあ!
と、そんなことを思っているやも知れず。
すぅちゃん、その気持ちは嬉しいんだが、
実はそんなことぢゃないんだよ。
グラべりにおける君の姿、
あの姿を前にして、
いまさら、捕ゲイがどうの、アヴェがどうの、
その保守帝国和歌山の票固めの謝礼がどうの、
そんな見当違いなことを考えている奴などいる訳がない。
ただ強いて言えば、
いつものテクニカル・ディフィカルティ。
最愛のマイクが切れていた、それだけの話。
普段からのメイトの水も漏らさぬ合いの手と違って、
このほとんど初観の観客達、
その持ち歌、どころか、
ベビーメタルの名前どころか、
べの字さえも知らない、ただの通りすがりの人々。
そんな幼気な初観客であるからして、
そう言う時こそあの超絶ラブラブ最愛ちゃんの
可愛い可愛いスクリーム!
が必要であった訳なのだが・・
そう、そこはマンモス・フェスお得意のテクニカル・ディフィカルティ。
つまりはいつもの奴。
そして、敢えて言わせて貰えば、
それはもしかしたら、ちょっとした宣伝不足、あるいは準備不足。
ただそれだけの話しだろ、と。
ただ、ベビーメタル、
あのグラべリのパフォーマンス、
大丈夫、判るやつには判っている。
人類、それほど馬鹿でも間抜けでもない。
改めて、グラベリのベビーメタルのパフォーマンスは最高を上回る最高の最上。
判るやつには判る。
いまになってからアーカイブであの映像を見て、
死ぬほど後悔している奴らがほとんどである筈だ。
誰になんと言われようが、
ベビーメタルは最高だ。
これほどのバンドはこの世にはない。
それは世界中の音楽LOVER
その誰もが認める揺るぎない真実なのだから。
ただ、この稀有な、
そしてある意味では貴重な海外体験の一幕、
もしも、ほんの少しでも、
彼らがいったいなにに対してそれほど腹を立てているのか、
その主張に耳を傾けて貰うことができるのであれば、
それはそれで、とてつもなく大切なものを学んだ、
この旅の、大いなる収穫にはなるとは思う。
そんな貴重な体験を得られること、
その体験を積み上げることこそが、大人になる、ということ。
そして、その過程において、
いったいそこになにを見るのか、何を感じ、そしてなにを学ぶのか、
その数奇な出会いの数々こそが、カルマ:業、あるいは、運命のその御導きなのだろう、と。
人はそれぞれ、己のカルマ:業に従って生きている。
そしてベビーメタルのカルマ:業
あるいは宿命とは、
言わずと知れたシャンティ・シャンティ!
つまりは、平和、そして、歓び、
つまりは、幸せ、という奴。
ベビーメタルは、世界にシャンティを運ぶ愛の女神たち、
ある時は、慈愛に溢れたマリア様、
またある時には、漆黒の闇に浮かぶ弥勒菩薩
そしてまたある時は、
歌と踊りの女神:ラクシミーであり、
ある時は、愛と平和の女神:チャンドラであり、
またある時は、破壊と想像の女神:カーリー!であり。
その八百万の七変化の中で、
世界にシャンティ・シャンティの福音を齎す神の化身。
グラベリにおけるあのベビーメタルの姿、
あの輝くような笑顔と、力いっぱいの姿と、
そして、あのちょっと微妙な表情さえも、
すべてがすべて、この神の化身の七変化。
それこそが、ベビーメタルの真の姿、
その魅力の真髄であり、つまりは、使命。
運命であり、そして、カルマ:業であろう、と。
という訳で、
その罪滅ぼし、というのでもないのだろうが、
BBCの選出したこの珠玉の一曲。
ベビーメタル:PAPAYA
世界にシャンティを運ぶ美と愛と、
そして破壊と創造の女神たち
その神降ろしの奇跡の決定的瞬間!
この映像を一目見ただけで
そのステージのクオリティと
そしてこの客席のあまりのギャップ。
この地蔵ども、何を薄らボケていやがるんだ!
おどりゃ踊れい、踊らんかわれい!
その怒涛のステージに、
ただただ唖然呆然のブリブリ地蔵の間の抜けた姿に
世界中が腹を抱えて笑っている筈だ。
行け、ベビーメタル、
シャンティ・シャンティ、その夢の女神たち。
漆黒の闇に浮かぶルビー色のピラミッド。
その輝きで、世界を、至福に、満たしてくれ。
♪
と 言うわけで
我らが姫君が、環境バカのさにょく共にいじめられた!?
そんな眉唾な裏話が広がっては、
またまた、余計なことをさえずる陰謀論者の方々。
ともすれば、これはベビーメタルに対する冒涜、
我が日本国に対する侮辱にほかならず・・・
あのなあ、と、今更ながら。
あのなあ、なに考えているのか知らないが、
多分、なにも知らない井戸の底のガマガエル気取りなんだろうが、
この時節、そういうことを面白がっておもちゃにすることが、
そろそろ真面目に洒落にならなくなってきているって、
ご存知でしたか?
という訳で、またまた改めて多いなる蛇足ながら、ちょっと言わせて欲しい。
デヴィッド・アッテンボロー、
彼らが腹を立てているのは、
日本、あるいは、日本人そのもの、である訳がない。
彼らはただ単に、
現アヴェ政権の取った愚行、
この期に及んでのIWCの脱退と商業捕ゲイ再開、
強いては、
この時代、誰もがクリーン・エナジーの開発に躍起になっているその時に、
未だ前世紀の悪魔の遺物、
骨董品の原発産業の利権に絆され続ける
そのあまりの時代錯誤の後進性。
それに乗じる以外に人気取りの方法がない、
そしてそのツケを国民に無理強いしては、
その命を、ともすればこの地球と言う惑星の命運そのものを危険に晒しながら、
この歪な利権構造に雁字搦めにされては身動きが取れない、
そこに何か、とてつもなく危険なものを、
感じとっているに違いない。
そして俺も、そのひとりだ。
純然たる日本人、であると同時に、
21世紀を生きる世界市民のひとりとして言わせて貰う。
俺は純然なる日本人だが、捕ゲイには、そして原発には反対だ。
それは、時代に対する逆行であり、進化に対する反逆、そして何より、地球という神に対する、これ以上ない冒涜だ。
デヴィッド・アッテンボローの主張に100%賛同する訳ではないが、
彼の言い分にも一理ある、とは思っているし、
だがしかし、だからと言ってあの賢者たちが、
それをベビーメタルに当てつける、
そんな愚行をするような人々だとはどうしても信じがたい。
俺は犬を食う姦人が嫌いだから、
BLACKPINKなんて金貰っても見ないぜ、
そんな奴がこの世にいるとは思えないし、
居たとしてもそれは相当に精神年齢が低い、
猿並の知能指数の持ち主、ぶっちゃけ知恵足らず。
つまりはまともに取り合うだけ時間の無駄であろう。
同じように、これは日本の英国の、なんていう問題ではない。
どんな理由でか捕ゲイ産業という利権ヤクザにしがみつかれたガラパゴスの腐敗政権、
その世界の巨悪の一欠片である愚行に対するWAKEUP CALL。
あるいは、そんな似非独裁者気取りのクソ野郎たちに、
NO、を叩きつけた、それだけの話なのだ。
それと同時に、そんなジャイアン気取りのボケどもの、
その好き勝手の蛮行を前に、
騙されては蹂躙されるままの迷える子羊たち、
つまりはあんたたちの為に、
世界の仲間たちが救いの手:LOVE CALLを差し伸べてくれた、
つまりはそういうことであったりもするんだぜ、と。
敢えて言わせて貰う。
どこの国民であろうが、どんな民族であろうが、
その基調とするところは、個人、なのである。
そんな個人に対して、国家やら、政策やら、
まさかその時の首相のなんちゃらがどんなキャラであろうが、
そんなことは、なんの関係もない、のである。
政治屋などいくらでも挿げ替えがきく。
寅ンプにしてもアヴェにしてもそれを良く知っている。
そしてその頭にあるのは、
次の選挙で滑らないこと、
それだけ、ただそれだけ。
その行動原理のすべてが、
その恥も外聞も無い姑息な票集め、
その自己保全の賜物。
そんな泡沫の移ろいの中で、
たまたまいまの首相が、大統領が、どんな奴であろうが、
いちいち知ったことではない、のである。
時代は変わる。なにもかもが変わる。
驕れる者久しからず盛者必衰の理をあらわす。
そしていつしか、ひとつの時代が終わり、
悪い風が去り、漆黒の闇が明けた時、
ようやく目の覚めた人々が、
互いに肩を竦めて苦笑いをしながらの後片付け。
そう、人間はそうやって生きてきた。
そのスクラップ・アンド・ビルドこそが、
人間の歴史そのものなのだから。
そんな移ろいやすい刹那の中で、
ただひとつ言えることと言えば、
俺は俺だ。
世界がどうあろうが、時代がどうなろうと、
俺は俺だ。
その揺るぎなき、自己認識なのである。
ただ、それは頑なに自分自身に凝り固まっては、
独善の檻の中で内向を繰り返すということではない。
人間の身体のほとんどは水。
流れていない水は必ず腐る。
腐らない為には自分自身に変化を促すこと。
つまりいつもなにかを学び続けること。
その学びの一生において、
自分の目で見たもの、
その五感をそして六感を通じて知り得たもの、
その知覚を本能を信じること。
そして、そんな自分に、
人がなにかを真剣に訴えている時、
それに耳を傾けないのは
愚行以外のなにものでもない。
人間の知性とはなにか。
それは、私、そして、私たち。
その私たちに、なにを含めるか、なのである。
私達の中に、私と私のハムスターだけ、の人もいるにはいる。
あるいは、向こう三軒両隣、のご近所意識、
あるいは、母校、あるいは町、或いは県民、
あるいは、そう国家、
それがいつしか、民族、人類、そして地球から宇宙へ、
その視野を広げれば広げるほどに、
その私達の中に含まれるものがどんどん多くなっては、
友達百人が千人に、それがいつしか世界に広がって!
私達、そこになにを含められるのか、
それこそが、知性、その器なんだよ、と。
デヴィッド・アッテンボローの主張を鵜呑みにする訳ではないが、
日本も含めた地球は、いまや未曾有の危機を迎えている。
そしてそれは世界全人類にとってプライオリティ・No.1の最重優先事項である。
少し前までは眉唾にしか思えなかったその地球の危機の喧伝が、
いまとなっては、この時点でも、誰の目にも明らかな周知の事実。
くじらを保護すればすべての問題が片付く訳ではないが、
地球環境保護のその一貫として、
くじらの保護もしましょうよ、
と言っている人々の前で、
いや、俺は知らない、だってこれは俺達の好き好きだから。
俺は何より、この糞不味い鯨肉の給食が、大大大すきなんだ・・
とあからさまにクソ意地張っては似合わぬ中指をつき立てた、その行為そのものに、
現代の狂気、その本質であるところの自国優先主義、つまりはワガママ。
あるいは反知性の影、
救い難き後進性を見たのである。
それをわかりやすく言えば、
よく言うあのセリフ、
あの虫国の奴ら、どれだけ空気読めねえダサい田舎ものなんだよ、
この時代遅れの・・
というあれ、あれをそっくりそのまま、
我が日本人、
この、IWC脱退、そして、商業捕ゲイ再開に、見てしまったのであろう、と。
その事の善し悪し如何の問題ではまるでなく、
ただのクソ意地の張り合い。
つまりは、デヴィッド・アッテンボローを筆頭とする、
世界の環境保護の人々のそのプライドを著しく傷つけた、
あるいは、これ以上なく逆撫でした、ということなのだ。
そこに彼らは、時代への逆行、あるいは、進化への反逆、
あるいは、そう、そこに紛れもない、無様な内向を見たのである。
ボクは違うぞ。
ボクは日本人ではあるが、そんな内向したいじけたピエロではない。
ボクも見てくれ、ボク自身のそのものを、
まずは公正に評価してくれ。
個人個人がそう訴え続けることこそが、
日本の健全を世に知らしめる一番の方法であろう。
つまりはベビーメタル、
つまりは笑顔のサムライ、
つまりは、あの姿、なのだ。
世界がどうあろうが俺は俺だ。
そして俺の胸は、いつも世界に向けて、
これでもかとおっ広げている。
日本人!笑顔のサムライたちよ。
心を開け。その愛の不毛から抜け出すために。
恐れず、怯えず、たじろがず、
汝の敵を愛す、その広い心を、ベビーメタルと共有しよう。
貴方は私の鏡。
そして世界はひとつの大きな輪だ。
俺はそれをインドで学んだ。
そしてそれを、それだけは、忘れてはいけない、
いまもそう思って生きてはいる。
では

2019新生ベビーメタル:ブリクストン・O2アカデミー凱旋公演 ~ 「仮面の真相」他 ベビーメタルの今後を占う
4th of JULY つまりはアメリカ独立記念日の祝日を前にして、
突如の酷暑の中に叩き込まれたニューヨーク・シティ。
よりによってこんな日に現場に呼び出しを食らっては、
この灼熱地獄の中を一日中が出ずっぱり。
いやあ、暑い一日であった、とは思いながらも、
正直な話、今日一日中、
ベビーメタル2019ブリクストン凱旋公演、
そのチケットが、SOLD OUT したのかどうなのか、
なんてことばかりに気を取られては、
なにをしていたのか、確たる記憶がない。
ロンドンとの時差が5時間遅れのここニューヨーク、
つまりは本日の開演時間午後7時が、
こちらで言うところの午後2時、
つまりはお仕事の真っ最中。
さすがにファンカムサイトを探しまくる、
というわけにも行かず、
ただ手元のIPHONEでちょくちょくとチェックする
現地実況組からの緊急報告。
開場直前に残席が40。
これなら実質的な売り切れということにしておきましょう、
なんていうメッセージに絆されては、
そっか、大丈夫だったんだな、ベビーメタル、
と、ちょっと安心した気分。
そうなんだよ、実はちょっと心配していたんだよ、
例のあの、反捕ゲイ団体・・
なにを間違えたかいきなりあのシーメール、じゃなかった、
そう、シー・シェパードなんていう動物愛護原理主義連中が、
ハコの前でピケを張っては捨て身の神風突撃、
なんてされた日にはたまったものではない。
改めてくじらとベビーメタルになんの関係があるのか。
あるいはアヴェなんちゃらやらアッソーなんちゃらと、
パッパッパパ、パッパパパヤ~、そこにどんな因果関係があるのか・・
(言い得て妙なり、と言う気もするのだが)
ちょっと考えればわかりそうなものではないか、と。
まあ良い、モンティ・パイソンからの伝統、
つまりは、ブリティッシュ・シンドローム:イギリス病の発症の地であるところのこの英国、
そしてこの失われた20年の間に、いまやすっかりしっかりと、
このイギリス病の重症患者に成り果てた我が日本国。
同じ英国病の末期患者同士ってところで、
せいぜい仲良くやりましょうぜ、と。
突如の酷暑の中に叩き込まれたニューヨーク・シティ。
よりによってこんな日に現場に呼び出しを食らっては、
この灼熱地獄の中を一日中が出ずっぱり。
いやあ、暑い一日であった、とは思いながらも、
正直な話、今日一日中、
ベビーメタル2019ブリクストン凱旋公演、
そのチケットが、SOLD OUT したのかどうなのか、
なんてことばかりに気を取られては、
なにをしていたのか、確たる記憶がない。
ロンドンとの時差が5時間遅れのここニューヨーク、
つまりは本日の開演時間午後7時が、
こちらで言うところの午後2時、
つまりはお仕事の真っ最中。
さすがにファンカムサイトを探しまくる、
というわけにも行かず、
ただ手元のIPHONEでちょくちょくとチェックする
現地実況組からの緊急報告。
開場直前に残席が40。
これなら実質的な売り切れということにしておきましょう、
なんていうメッセージに絆されては、
そっか、大丈夫だったんだな、ベビーメタル、
と、ちょっと安心した気分。
そうなんだよ、実はちょっと心配していたんだよ、
例のあの、反捕ゲイ団体・・
なにを間違えたかいきなりあのシーメール、じゃなかった、
そう、シー・シェパードなんていう動物愛護原理主義連中が、
ハコの前でピケを張っては捨て身の神風突撃、
なんてされた日にはたまったものではない。
改めてくじらとベビーメタルになんの関係があるのか。
あるいはアヴェなんちゃらやらアッソーなんちゃらと、
パッパッパパ、パッパパパヤ~、そこにどんな因果関係があるのか・・
(言い得て妙なり、と言う気もするのだが)
ちょっと考えればわかりそうなものではないか、と。
まあ良い、モンティ・パイソンからの伝統、
つまりは、ブリティッシュ・シンドローム:イギリス病の発症の地であるところのこの英国、
そしてこの失われた20年の間に、いまやすっかりしっかりと、
このイギリス病の重症患者に成り果てた我が日本国。
同じ英国病の末期患者同士ってところで、
せいぜい仲良くやりましょうぜ、と。
♪
「仮面の真相」
という訳で、実質的には満員御礼のソールドアウト・ショーとなった、
ベビーメタル2019ブリクストン凱旋公演、
いまだに2014年BABYMETAL LIVE IN LONDON
あの、前田神御降臨の超絶壮絶ライブを愛聴している俺としては、
一種ベビーメタルの聖地とも言えるこのブリクストンO2アカデミー、
さあ、新生ベビーメタルはこの5年振りの凱旋公演で、
どんな姿を見せつけてくれるのやら。
ただ、とは思っていた。
先日のあのグラストンベリー・フェスでの超絶ライブ。
早くも定番メンバーの風格を漂わせた里保メタルを擁しては、
まさに鉄壁のセットリスト。
メギツネからエレガからシャンティ・シャンティ、
そして、必殺ディストーションからパパヤから、
後は、ギミチョコ、KARATE、
そして、座椀からRORのお馴染みのラストスパート。
この不滅の名曲群を軸にする限り、
その間のバリエーションはまさに無限大。
そう言えば、2014年のブリクストンは、全14曲であったのだが、
もしかして、今回のブリクストンもあの横アリと同じ構成?
ってことは、シンコペの海外初デビューとなるのか、と。
度々ながら今更ながら、
拙者にとってこのシンコペーション、
ベビーメタルのレパートリーの中でのディストーションと並ぶフェイバリット、
なぜこれまで、海外公演において演奏されることが無かったのか、
と常々から不思議に思ってはいたのだが、
その幻の名曲が英国そしてここ米国でもついに日の目を見る事になるのか、と。
という訳で、
この新生ベビーメタルのブリクストンO2アカデミー凱旋公演。
漆黒の闇を彷徨った2018年、
ベビーメタルは死んだ、その声を払拭する鮮烈の再デビュー、
あの横アリ公演を凌ぐセンセーションを巻き起こすことができるであろうか、と。
ただ、そう、ただ、あのグラストンベリーでの姿を見たいまとなっては、
ベビーメタルは最新こそが最高、その定則に変わりはない。
それは確信しながらも、
嘗てのベビーメタルしか知らぬ初見的観客達に、
この新生モードの様変わり、
BMDから、ドキモからウキミから、
そしてなにより、あの紅月からヘドバンから必殺IDZ!
あの究極の押せ押せ攻め攻めの剛速球的なロック魂に比べ、
今回ご披露するギャラクシーからの新曲群。
既に定番化したディストショーン、エレガは別にしても、
あのカレーメタルのシャンティ・シャンティが、
そしていまや一押しであるところのPAPAYA、
この一種、魔球的な変化球が、
果たしでどう受け止められるのか。
とまあそんなことを気にしないでもなかったのであるが。
という訳で、果たしてこの2019ブリクストン・アカデミー凱旋ライブ。
新生ベビーメタルの実質的な再デビュー公演。
いったい、どうなったのであろうか、と。
という訳で、満を期していまや続々と上がり始めた、
待ちに待ったファンカム、その海賊映像。
いまやべのベビーメタルの恒例ともなった動画漁りのモグラ叩き。
お熱いうちに召し上がれ、と。
まずはメギツネ。
遠方から二階席からといろいろなアングルを眺めた中で、
やっぱりべのベビーメタルは、モッシュピットでしょ、と。
それを確信させられるこの映像。
どうです、この熱狂、この狂乱、この騒乱、
そしてなにより、この不動の安定感。
それはまさに、威風堂々の絶対王者の貫禄、という奴なのでしょうが、
で、
で?
で、改めて、ちょっとここで、意地悪。
こちら、2014年のブリクストンからのファンカム映像
舞台セット、コスチューム、照明の違い、はあれど、
なにより、この若さ、この新鮮さ、この鮮烈さ、
そして、なによりこの 狂気さえも秘めた危うさ、つまりは、不安定感・・・
だってさ、この時、ユイ最愛、いくつ?
まるで子供に見えるじゃない?
今更ながら、これ、やばいよ、子供にこんなことさせちゃ・・・
そんな気にもさせられる、
つまりそう、このイケナサ、危うさ、ギリギリすれすれ感、
それこそがベビーメタルの魔力であった訳で、
で、ねえ、正直どう?2019年と2014年、
これ見てどう思う?
どちらが良いか、なんてことはいまさら言う気はない。
ただ、このベビーメタル、その五年間に渡る長き旅の間に、
いったい、なにを得て、そして、なにを失ったのか。
ぶっちゃけ、三姫が大きくなった。
その身長が?
いや違うよ、言いたいのはその存在感が。
嘗てのあの、子供子供した風情。
すぅちゃんがともすれば引率の先生にさえ見えた、
凸凹三人娘のこの不安定感。
ではありながら、そう、今回のこのステージング、
この映像だけを見る限り、なんとなく、
絵面が単調に思えない?
で、そう、2014年のこのデコボコ感、そのハチャメチャ感、
その、なんというか、ちょっと雑然とした感じ・・
その印象が、いったい、どこから来るのか?
はい、そう、貴方もそう思いますか?
つまりは、神バンド。
2014年のあのテルテル坊主のしろ塗り白装束姿。
まさに、幼気なデコボコ小娘たちをがっちりとガードする、
まさに、騎士団、あるいは、守護神、ともすれば、白い城壁。
そう、この時代、べのベビーメタルとは、
三姫、として、神バンド、その融合体であった。
そして2019年、いまや、白塗りどころか、仮面を被らされた神バンド。
下手をすれば、それは、黒子的扱い。つまりは?
そう、つまりはこれ、BABYBONE、
奇しくもあの、オタク大魔王の予言、
ベビーメタルは骨バンド時代に回帰する筈だ、
あの、謎の予言に、刻一刻と、近づいている、
そんな気さえさせる、この謎の仮面舞踏軍団。
ただ、改めて言わせて欲しい。
前回の横アリ、そのお送り頂いた秘蔵の海賊音源、
そしてなにより、ビジュアル的にはその鮮烈デビューとなった、
あの、グラストンベリーでのBBCからの映像、
そしてこの、ブリクストン・・
なにより神バンドの音が、分厚い、図太い、
なにより、ドラム神のその音、
バスドラ、そしてスネア、そしてタムの抜けが格段に違う。
つまりは、ベビーメタル、
三姫の成長と同時に、神バンドも、
そして、裏方エンジニアさんたちも、格段の進歩を遂げている。
つまりは、あのエレガにおける、音の3D。
スタジオ盤において、あそこまで臨場感にあふれるサウンドを刻みこめるのであれば、
そしてこのライブにおいて、これだけクリアにタイトに素晴らしい音が拾えるのであれば、
そして、そのメンバーが、ともすれば仮面、なんてのを被っていたのであれば、
下手をすれば、そのライブ撮り演奏の皿回し、なんてことさえ、可能になるじゃねえか、と。
そして、先日公表された世界ツアー、この殺人的なまでのライブスケジュール、
え?ってことは神バンド、いまや超売れっ子の、
この日本随一のスタジオ・ミュージシャンの巨匠たちが、
ベビーメタルの専属バンド契約、となる訳かいね、と。
そう、いまや、すぅ最愛、そして、サポート姫、
その奇策を定着させたベビーメタル、
そして残された問題は、と言えば、
いまや、超売れっ子であるところの神バンド、
特に、その象徴とも言える二大巨匠、
ベースのBOHと、ドラムの青山、
少なくともこの二人が居なくては、
神バンドは、そして、ベビーメタルは成り立たない。
ベビーメタルの抱えるこの宿命的難問を、
チーム・ベビメタはどうやって解決するのか。
まず考えれるのは、つまはこの仮面の真相。
つまりは、長期海外ツアーに向けて、
メンバーの挿げ替えの効くように、
はなからその正体を有耶無耶にしてしまう、というつもりなのか。
そしてその向かう先は、他でもない、神バンドの骨バン化、であろう、と。
だがしかし、と俺は敢えて、心からの希望的観測を込めて、
ベビーメタルはいまだに、ダークサイド、つまりは、進化の過程にある、
と定義したい。
2018年のあの突如のイメージチェンジ。
アマゾネスから、そしてデストピア、
あれはまさに、三姫がそのアイコンであった定番スタイルをかなぐり捨て、ともすればそれを隠蔽し、
ついにはあの7人体制、そしてあの厚化粧、
つまりは、顔を隠しては、その存在を隠匿した、ということなのだろう。
そしていま、AWAKENS、つまりは自我:レーゾンデートルへの目覚め、しいてはその戦いの標的を見極めた三姫。
だがしかし、それと同時に、
その仮面によって、そして黒いコスチュームによって、その存在を更に隠匿した感のある神バンドたち。
この人たちいったい誰なの?
だが俺達には判る。
見た目は騙せても
この音、この音だけは、誤魔化しようがない!
このフレーズは、このピッキングは、このフィンガリングは、
このフィルは、このストロークは、このフォームは、
BOHだ、青神だ、大神だ、
だって、こんな音、神バンドにしか出せねえし!
ただ、その違いが判る筋金入りメイトは別として、
ほとんど大抵の観客達、
うちのかみさんを筆頭に、
そして、ドルヲタという奴らだって、
神バンドを誰がどんな演奏をしようと大した違いはない、
そんな人々が、ほとんど、であろう。
ただ、それは、アーティストの尊厳にかけて、
三姫が珠玉であるように、神バンドもまた珠玉であらねばならない。
それは、それだけは、絶対に揺るがせてはいけない、
まさに、ベビーメタルの根幹。
であれば、と、俺は心からの希望的観測を込めて、
言ってしまおう、言い切ってしまおう。
この、仮面の真相、この黒装束の理由とは、
つまりは、ベビーメタルはいまだに、ダークサイド、
神バンドという、唯一絶対の守護神が、
まだ、覚醒を見ていない、その進化の過程にあるのではないか、と。
このAWAKENS、このギャラクシーのツアー、
その先にあるものとは、唯一絶対の守護神たる、
神バンドの覚醒、つまりは、その正社員登録の正式メンバー化。
ベビーメタルが晴れて押しも押されもせぬ世界一のスーパーバンド、
ライブ一発で数億の金が動く、
そのドル箱スターとしての不動の地位を確立した暁には、
破格のギャラを以て、神バンドをお迎えする、
その英断がくだされる、その筈である。
その時にすぅめたるは、そして最愛メタルは、
限りない、尊敬と、感謝と、友情と、愛情とを以てのご挨拶。
ギター、大村さん、
ベース、BOHさん、
そして、ドラムス、
ザ・グレイテスト・ドラマー・イン・ザ・ワールド、
ヒデキ、ヒデキ、ヒデキ、ヒデキ・アオヤマ!
世界に向けてその宣言が、高らかに、成される筈、なのである。
そしてその時こそ、すぅめたるのその生涯の夢であった、世界征服の野望、
それが成就した時でもあるのだろう。
ベビーメタルが骨バンドに回帰するだって?
そんな馬鹿げた話があるものか。
ただ、そう、まだ少し、時間が必要だ。
つまりは、そう、軍資金。
大神を、BOHを、
そしてなにより、
青神に生涯就職を納得させるための、
その、条件が、必要なのだ、と。
♪
「グラストンベリーの真相」
という訳で、その大いなる布石となったであろう、
あの、グラストンベリー・フェスティバル
そのアーカイブ映像。
奇しくもあの、反哺ゲイ団体の見当違いの横槍、
なんてもので多少の混乱を生じた感はあるが、
いま改めて、このグラストンベリーの完全映像を見返しながら、
この映像は、終世ロック史上に燦然と輝く金字塔。
これ以上のロックはこれまでにも、そしてこれからもありえない。
世界中の音楽フリークスたちに、その真実を納得させるに十二分な、
まさに、奇跡の神懸かり映像である。
因みに、今日仕事先で出くわしたイギリス人。
グラストンベリー・?なんだそれ、と一笑。
ありゃな、ジジババのものだぜ、と。
ジジババ?
デヴィッド・アッテンボローの反捕鯨集会に
訳も分からず涙するような、そんな類。
つまりは、普段から家に籠もりきりの老人たち、
その不甲斐なさ、その罪悪感を払拭するために、
日がな一日つけっぱなしのテレビで、
自然番組やら、歴史番組やら、
ともすれば、日曜の時事放談に本気で目くじら立てては要らぬ正論を振り回す、
そんな、しょうもない骨董品たちの、唯一の憩い。
その観客達、良く見てみろよ、と。
メタルどころか、ロックどころか、
そんなものが世に存在することさえ悍ましいような、
そんなとっぱずれたジジババとそのヘルパーさん、ばかりじゃねえか、と。
ジジババと、そのヘルパーさん?・・・・
もしかして、と思っていた。
もしかして、ベビーメタルは、
そんな、耳栓、或いは補聴器、なんてものをしたジジババ、
いまだに音楽は、シューベルトとモーツアルト、
あるいは、グレン・ミラーとフランク・シナトラ、
ぐらいしか聴いたことがないような、
そんな時代錯誤の骨董品達を相手に、
本気の本当のメタル魂の真髄、
ディストーションが、ギミチョコが、カラテが、RORが、
ともすれば、ッパッパッパッパ、パパヤ、パパヤ、
そんなものを、力の限りに、ぶちかましてしまった、という訳なのか、と。
ただ、これまで、メタル、あるいはパンク、
その真髄を極めるアーティスト極道たち、
ともすれば反社会的なまでにこの筋金入りロック野郎どもを、頑なに拒み続けてきた、
この女王陛下御用達の由緒正しきフェスティバル。
つまりはこれ、紅白歌合戦の、イギリス版ってやつだったのかよ、と。
あの、グラストンベリーとは、そもそもがそういう品行方正なイメージを大前提とした祭典であったらしい、というのをいまになって知らされた。
ただ、そんなものにベビーメタルが招かれた、
というのも、
つまりは、あの三姫の姿が、
まさにそんな品行方正さ、
凛として気高く、
慎ましやかながら一本ピンと筋の通った、
その、神々しいばかりのイメージが
女王陛下との接見に価する、
その判断があって初めてだろう、と。
そして見ろよ、この萎びきった地蔵達に
情け容赦なくぶちかまされる本物の、本物過ぎるロック魂のその珠玉の真髄。
一曲一曲と引き寄せられてはおびき寄せられて、
ついには、地平線まで広がるそのキツネサイン。
エビバディ・ジャンプ、と言われた時のジジババたちの、清水の舞台から飛び降りるかのような決死の形相。
ただ、俺は信じている。
あの、ベビーメタルの姿が、そんな生きる屍の心に火を点けた。
決してライブには足を運んでくれそうもないが、
ただ、BBCのアーカイブで、そしてYOUTUBEで、
日夜、ベビーメタルの動画を漁っては、
喉に痰を絡ませた掠れ声で、
オーオーオー、と密かに声をあわせる、
そんな日々が始まっていることを確信している。
なんだよ、ドルヲタから、ロック馬鹿、
そして、宝塚フリークスの後は、
ついには、ジジババかよ。
ただ、そうやって着実にファンを増やしながら、
ありとあらゆる人々を魅了し続けるこのベビーメタル。
その可能性は、無限だ。
♪
「メンタルヘルスとベビーメタル」
と言う訳で、ベビーメタルのAWAKENS、
その活動を再開した途端の眠ぬ夜。
最近また、睡眠障害が悪化しては徹夜続き、
でありながら、
不思議なことに、ベビーメタルのツアー中、
どれだけの不眠を繰り返して、
それがまったく苦にならない。
それもこれも、ベビーメタルの御利益、或いは魔力という訳なのだろうが、、
そんなことを綴りながら、ふと、思い出した逸話がある。
実は友人の息子が脳腫瘍が発覚し、
先日ここニューヨークの癌専門医の元で手術を受けたのだが、
その退院祝いで食事会を開いた際、
リハビリの期間に付き添いに雇われた看護婦さん。
年の頃なら三十半ば。
金髪碧眼に加えて、なによりその、鷹の瞳を思わせる鋭い視線。
聞けば、精神疾患患者専門の臨床医。
医者と言うよりは見るからに、鬼婦長の鑑、のような人でもあった訳だが、
兼ねてから、無類の音楽好きであったこの息子さん。
ロック、パンク、メタル、
テクノからヒップホップから、
そして、ジャズからクラッシックまで、
ありとあらゆる音楽に精通しての音楽談義は尽きることなく。
なあ、だったら、ベビーメタルって知ってる?
と、聞いてみたところ、
知ってるわよ、と答えたのが、なにを隠そうその鬼婦長さん。
ベビーメタル、知ってるわ。
え?あなたが?
ええ、ベビーメタル、勿論知ってるわ。
あなたも音楽ファンなんですか?
勿論、音楽も使うわよ。その療法の手段として。
療法の、手段?
不安神経症、パニック障害、鬱病から、
そんな軽度の患者には、ベビーメタル、覿面よ。
ベビーメタルが、精神病患者に、覿面?どういう意味?
私、実は、大学の時から音楽療法を研究してたのよ。
音楽療法?
だったら、船酔いの時に、どんな音楽が最適かって知ってる?
船酔い?
そう、船酔い。船酔いの時にはね、インドのクラッシック音楽が一番なの。
え?
そう、船酔い、あのゆらゆらふらふらとした、めまいを伴う平均感覚障害。
あれを治すにはね、自らその船酔いの中に没入しては、それに身を任せてしまうことなの。
インド音楽の、あの今にもめまいのしそうな浮動感。
ただ、優れたインド音楽の持つあの恒久感が、恒常性維持機能を促進させることに気がついたの。
船に酔った状態とは、揺動する状態を固定した状態に無理やり戻そうとするから起こるのよ。
揺れるものに乗った時には、無理をして安定させるのではなく、
自ら率先して揺れてしまうことなの。それが奥義。
今度船に乗ったら試して見て。
船酔いに、ラヴィ・シャンカール、覿面よ、間違いないわ。
で?
で、ベビーメタル。
そう、ベビーメタル。
これまで、不安神経症の患者を安定させる為に、
リラックスミュージックやら、波の音やら、
モーツアルトやら、どビッシュ-やら、
そんなものばかりをやっていたのだけれど、
正直、全く効果が現れなかったの。
不安定な患者を囲んだ環境を無理やり安定させようとすればするほど、
患者は自身の不安定さを浮き彫りにしては際立たせてしまう。
でね、重度の鬱病を患って自殺未遂を起こした人が、
ひょんなことから、このベビーメタルっていうバンドを聴き始めて、
聴き始めて?
その症状が、劇的に好転したの。
ベビーメタルで鬱病が治った?
そう、不思議でしょ?ただ、それは純然たる研究の結果なの。
ベビーメタルを聴くと、不安神経症患者に劇的な好転を齎すのよ。
そんなつもりでベビーメタルを聴いてる奴がそれほどいるとは思わないけど。
ストレスなのよ。
この世の精神疾患、そのほとんどの元凶はストレスなの。
そして、このベビーメタルというバンドには、不思議なほどにそのストレスの浄化作用、
ともすれば、その耐性が促される、そんな不思議な効果があるみたいなの。
実はその、ベビーメタルで鬱病が治った患者さん。
ものは試しに、と、同様の症状を抱えた職場の同僚たち、
つまりは、プログラマーの人たちに、このベビーメタルを勧めてみたんだって。
そしたら?
そしたら、もう効果覿面。まさに、キラーっていうぐらいまで、
その職場の人達は、仕事中、四六時中このベビーメタルを聴いている、
当然のことながら作業効率も劇的にアップしてWINWINの言うことなし。
プログラマーにベビーメタルか、なんとなく判るような気もするな。
という訳で、私も実は、ベビーメタルを聴いているのよ。
あなたが、ベビーメタルを聴いている?
そう、車に乗ってる時とかは駄目よ絶対。
十中八九スピード違反で捕まる事になる。
寝る前も駄目。末期的な不眠症に陥るわ。
ただ、ひとり黙々と研究レポートを書いている、
そんな時にね、このベビーメタル、
精神安定効果、その集中力促進に、絶大な効果があるのよ。
ベビーメタルは、スマートドラッグ、という訳か。
ベビーメタルの効果は、ストレスの浄化なの。
どういう訳かあのドタバタガリガリのメタルサウンドにあのベイビーボイス、
あの凄まじくやかましい音楽が、妙な具合に、ストレスを抑制しては洗い流してくれる。
実はね、私、そんなストレス性の患者さんたちに、
研究の一貫としてベビーメタル聴かせているの。
成果は上々。もうすぐちょっとした論文が仕上がると思う。
なんか、褒められているのか、なんなのか・・
このベビーメタル、現代という時代にぴったりと符合してるの。
この強度のストレス社会の中で、
それこそ、ベビーメタルでも聞かなければやってられない、
そう思ってる人たちが、ほとんど、なのよ。
つまりはベビーメタル。ステージの上での極度の緊張状態から、その浄化から昇華へ、その死と再生のドラマこそが、凄まじいばかりの精神安定効果に結びつくのか。
ホメオパシー。
恒常性維持。
そう、ベビーメタルにはそれがあるのよ。
極度のケイオスの中に、ピンと張り詰めた平行感。
ワグナーにも、ラフマニノフにも、
ローリング・ストーンズにも、セックス・ピストルズにも、
一時のガンズ・アンド・ローゼズにもそれがあったというわ。
それは船酔いの中でのラヴィ・シャンカール。
つまりはケイオスの中の永劫感。、
それはすぐれた芸術作品だけの持つ、普遍的ななにか、なのよ。
そして、ベビーメタルには明らかにそれがある。
臨床治療の結果が、それを証明しているもの。
ローリング・ストーンズも、ジョン・レノンも、
ルー・リード、デヴィッド・ボウイ-、
ロバート・フィリップも、ブライアン・イーノも、
レディオヘッドも、オエイシスも、ガンズ・アンド・ローゼズも、
すべてが、重度依存症の神経症患者たち。
そして音楽にレメディの効果を探していた人たち。
ベビーメタルという人たちがどんな人達なのか私は知らない。
でも彼女たちの音楽が、先人たちが探し求めていたなにか、
つまりは、音楽におけるレメディを、確実に、それも凄まじいほどに保有している、
それだけは確かなようね。
ただ、問題はその音源。
ベビーメタルってアルバムを二枚しかリリースしてないのよね。
ねえ、ベビーメタルのアルバムで、好きなのはどっち?
ファースト?それともセカンド?
いや、俺、実はアルバムは聴かないんだ。
アルバムは聴かない?
そう、俺が聴くのはライブの海賊版。
それから音源だけをRIPしてIPHONEにぶち込んで。
ブートレッグから音源だけを取り出すの?
そう、そういう海賊版が山程あって。
山程?まさか・・
そう、そのまさかの山程の海賊音源を、際限なく聴き続けている。
方法教えてくれる?
いや、YOUTUBEで、グーグルで、検索すればすぐに出てくるよ。
ほら、これ、と、隣でそんな話を聴いていた、
まるで、頭におむつをしたような、手術直後の御曹司、
手にしたIPHONEに開いたYOUTUBE。
これ、なに?
ああ、知ってる、それ、LATE SHOW
LATESHOW?
そう、スティーヴン・コルベアの番組にゲスト出演した時のやつ。
実は俺も、それからベビーメタルにハマったんだよ。
ねえ、聴かせて、と、その手からイヤフォンを毟り取った鬼婦長。
なんなのこれ、と素っ頓狂な大声。
なんなのこれ、これ、なに?これ、まさに、レメディの塊じゃないの・・
このぐちゃぐちゃのケイオスの中に、この子の声、この声が響くとそこに永遠が生じる。
これ、ライブ?
そう、スタジオ・ライブ。
これ、ライブで、生演奏で、それも、全国ネットのテレビで、これをやったの?
そう、2016年じゃなかったかな。
オーマイガッド・・・とんでもない時代になったものだわ・・
とそれから、その鬼婦長さん。
ノリノリ、というよりはまさにその真逆。
まるで親の仇でも見つめるように、
このスティブン・コルベアのギミチョコ映像、
繰り返し繰り返し、永遠と繰り返してのオートリピート。
患者さんから、あの、バッテリーなくなっちゃうんだけど、
そんな声も尻目に、その後のパーティのすべてをぶっちぎっては、
永遠とその映像を凝視し続けていた、のであった。
そのうち真面目の真面目に、米国精神疾患研究誌、
なんてところに、鬱病治療の特効薬として、ベビーメタルの名前が踊る、
そんな珍事が、巻き起こるやもしれず・・
ベビーメタルの抗鬱治療か、なんとなく、さもありなん、という気もするのだが・・
♪
「そしてひと目だけでも・・・」
という訳で、ウィンブルドンの熱戦が続くロンドンから蜻蛉返りのベビーメタル。
次は、あの、名古屋。
つまりは、最愛メタル、生誕祭。
で、そこに登場するであろう、3人目。
それが?まさか、えええ、まさか、そんなことはありえない。
ただ、そう、幼き頃からその寝起きを共にしてきた、
盟友、というよりはまさに、双子の姉妹。
その片割れの誕生会に、もしや、あのユイが、飛び入り出演する?
まあ、夢と言ったらこれにまさる夢もないのだが、
ただ、確かに、ベビーメタルのメンバーとしてステージに参加するか如何は抜きにしても、
突如のゲストしての花束贈呈、それぐらいのサプライズであれば、
予想できないこともない。
最愛の誕生祭に、ユイが飛び入り出演・・・
泣くだろうな、会場中が涙にくれて、
その涙が、鉄砲水のようにステージに押し寄せるかもしれない。
ユイか、会いたいな、見たいな、その姿、あの笑顔、ひと目だけでも・・・
そう思っているのは、俺だけじゃないだろう。
そして改めて、里保メタル、そして、華乃メタルの登場を前にして、
物の見事な離陸から瞬く間の安定飛行。
いまや怒涛の暴走銀河鉄道として天高く舞い上がっていくベビーメタル。
このまま行けば、世界の頂点、世界征服の野望は最早確実。
良かった、本当に良かった、と安堵のため息を漏らしながら、
ではありながら・・
そこにユイがいない・・
その不思議に改めて絶句を繰り返す、その気持ちを忘れた訳ではない。
ユイちゃん、ひと目だけでも・・・
そんな思いが、いまもギリギリと胸を締め付けるのである。
そして時が流れていくであろう。
そしてこの先、ステージの度に、その助っ人さんがどなたであるのか、
その姿に目を凝らしながら、まさか、まさか、まさか、あれ、ユイちゃん!?
そんな夢を、見続けることになるのではあろう。
という訳で、あったり前田の大成功に終わったロンドン・ブリクストン公演。
大丈夫だ、もうベビーメタルはなにがあっても絶対に不滅だ。
そして、動画サイトの泡沫に、結んでは消えるこの劣悪な海賊動画を追いながら、
ベビーメタルの文字通り、世界を股にかけたその戦いの様、
同じ時代を生きる歓びを噛み締めながら、
追って追って追い続けよう、そう思っている。
「仮面の真相」
という訳で、実質的には満員御礼のソールドアウト・ショーとなった、
ベビーメタル2019ブリクストン凱旋公演、
いまだに2014年BABYMETAL LIVE IN LONDON
あの、前田神御降臨の超絶壮絶ライブを愛聴している俺としては、
一種ベビーメタルの聖地とも言えるこのブリクストンO2アカデミー、
さあ、新生ベビーメタルはこの5年振りの凱旋公演で、
どんな姿を見せつけてくれるのやら。
ただ、とは思っていた。
先日のあのグラストンベリー・フェスでの超絶ライブ。
早くも定番メンバーの風格を漂わせた里保メタルを擁しては、
まさに鉄壁のセットリスト。
メギツネからエレガからシャンティ・シャンティ、
そして、必殺ディストーションからパパヤから、
後は、ギミチョコ、KARATE、
そして、座椀からRORのお馴染みのラストスパート。
この不滅の名曲群を軸にする限り、
その間のバリエーションはまさに無限大。
そう言えば、2014年のブリクストンは、全14曲であったのだが、
もしかして、今回のブリクストンもあの横アリと同じ構成?
ってことは、シンコペの海外初デビューとなるのか、と。
度々ながら今更ながら、
拙者にとってこのシンコペーション、
ベビーメタルのレパートリーの中でのディストーションと並ぶフェイバリット、
なぜこれまで、海外公演において演奏されることが無かったのか、
と常々から不思議に思ってはいたのだが、
その幻の名曲が英国そしてここ米国でもついに日の目を見る事になるのか、と。
という訳で、
この新生ベビーメタルのブリクストンO2アカデミー凱旋公演。
漆黒の闇を彷徨った2018年、
ベビーメタルは死んだ、その声を払拭する鮮烈の再デビュー、
あの横アリ公演を凌ぐセンセーションを巻き起こすことができるであろうか、と。
ただ、そう、ただ、あのグラストンベリーでの姿を見たいまとなっては、
ベビーメタルは最新こそが最高、その定則に変わりはない。
それは確信しながらも、
嘗てのベビーメタルしか知らぬ初見的観客達に、
この新生モードの様変わり、
BMDから、ドキモからウキミから、
そしてなにより、あの紅月からヘドバンから必殺IDZ!
あの究極の押せ押せ攻め攻めの剛速球的なロック魂に比べ、
今回ご披露するギャラクシーからの新曲群。
既に定番化したディストショーン、エレガは別にしても、
あのカレーメタルのシャンティ・シャンティが、
そしていまや一押しであるところのPAPAYA、
この一種、魔球的な変化球が、
果たしでどう受け止められるのか。
とまあそんなことを気にしないでもなかったのであるが。
という訳で、果たしてこの2019ブリクストン・アカデミー凱旋ライブ。
新生ベビーメタルの実質的な再デビュー公演。
いったい、どうなったのであろうか、と。
という訳で、満を期していまや続々と上がり始めた、
待ちに待ったファンカム、その海賊映像。
いまやべのベビーメタルの恒例ともなった動画漁りのモグラ叩き。
お熱いうちに召し上がれ、と。
まずはメギツネ。
遠方から二階席からといろいろなアングルを眺めた中で、
やっぱりべのベビーメタルは、モッシュピットでしょ、と。
それを確信させられるこの映像。
どうです、この熱狂、この狂乱、この騒乱、
そしてなにより、この不動の安定感。
それはまさに、威風堂々の絶対王者の貫禄、という奴なのでしょうが、
で、
で?
で、改めて、ちょっとここで、意地悪。
こちら、2014年のブリクストンからのファンカム映像
舞台セット、コスチューム、照明の違い、はあれど、
なにより、この若さ、この新鮮さ、この鮮烈さ、
そして、なによりこの 狂気さえも秘めた危うさ、つまりは、不安定感・・・
だってさ、この時、ユイ最愛、いくつ?
まるで子供に見えるじゃない?
今更ながら、これ、やばいよ、子供にこんなことさせちゃ・・・
そんな気にもさせられる、
つまりそう、このイケナサ、危うさ、ギリギリすれすれ感、
それこそがベビーメタルの魔力であった訳で、
で、ねえ、正直どう?2019年と2014年、
これ見てどう思う?
どちらが良いか、なんてことはいまさら言う気はない。
ただ、このベビーメタル、その五年間に渡る長き旅の間に、
いったい、なにを得て、そして、なにを失ったのか。
ぶっちゃけ、三姫が大きくなった。
その身長が?
いや違うよ、言いたいのはその存在感が。
嘗てのあの、子供子供した風情。
すぅちゃんがともすれば引率の先生にさえ見えた、
凸凹三人娘のこの不安定感。
ではありながら、そう、今回のこのステージング、
この映像だけを見る限り、なんとなく、
絵面が単調に思えない?
で、そう、2014年のこのデコボコ感、そのハチャメチャ感、
その、なんというか、ちょっと雑然とした感じ・・
その印象が、いったい、どこから来るのか?
はい、そう、貴方もそう思いますか?
つまりは、神バンド。
2014年のあのテルテル坊主のしろ塗り白装束姿。
まさに、幼気なデコボコ小娘たちをがっちりとガードする、
まさに、騎士団、あるいは、守護神、ともすれば、白い城壁。
そう、この時代、べのベビーメタルとは、
三姫、として、神バンド、その融合体であった。
そして2019年、いまや、白塗りどころか、仮面を被らされた神バンド。
下手をすれば、それは、黒子的扱い。つまりは?
そう、つまりはこれ、BABYBONE、
奇しくもあの、オタク大魔王の予言、
ベビーメタルは骨バンド時代に回帰する筈だ、
あの、謎の予言に、刻一刻と、近づいている、
そんな気さえさせる、この謎の仮面舞踏軍団。
ただ、改めて言わせて欲しい。
前回の横アリ、そのお送り頂いた秘蔵の海賊音源、
そしてなにより、ビジュアル的にはその鮮烈デビューとなった、
あの、グラストンベリーでのBBCからの映像、
そしてこの、ブリクストン・・
なにより神バンドの音が、分厚い、図太い、
なにより、ドラム神のその音、
バスドラ、そしてスネア、そしてタムの抜けが格段に違う。
つまりは、ベビーメタル、
三姫の成長と同時に、神バンドも、
そして、裏方エンジニアさんたちも、格段の進歩を遂げている。
つまりは、あのエレガにおける、音の3D。
スタジオ盤において、あそこまで臨場感にあふれるサウンドを刻みこめるのであれば、
そしてこのライブにおいて、これだけクリアにタイトに素晴らしい音が拾えるのであれば、
そして、そのメンバーが、ともすれば仮面、なんてのを被っていたのであれば、
下手をすれば、そのライブ撮り演奏の皿回し、なんてことさえ、可能になるじゃねえか、と。
そして、先日公表された世界ツアー、この殺人的なまでのライブスケジュール、
え?ってことは神バンド、いまや超売れっ子の、
この日本随一のスタジオ・ミュージシャンの巨匠たちが、
ベビーメタルの専属バンド契約、となる訳かいね、と。
そう、いまや、すぅ最愛、そして、サポート姫、
その奇策を定着させたベビーメタル、
そして残された問題は、と言えば、
いまや、超売れっ子であるところの神バンド、
特に、その象徴とも言える二大巨匠、
ベースのBOHと、ドラムの青山、
少なくともこの二人が居なくては、
神バンドは、そして、ベビーメタルは成り立たない。
ベビーメタルの抱えるこの宿命的難問を、
チーム・ベビメタはどうやって解決するのか。
まず考えれるのは、つまはこの仮面の真相。
つまりは、長期海外ツアーに向けて、
メンバーの挿げ替えの効くように、
はなからその正体を有耶無耶にしてしまう、というつもりなのか。
そしてその向かう先は、他でもない、神バンドの骨バン化、であろう、と。
だがしかし、と俺は敢えて、心からの希望的観測を込めて、
ベビーメタルはいまだに、ダークサイド、つまりは、進化の過程にある、
と定義したい。
2018年のあの突如のイメージチェンジ。
アマゾネスから、そしてデストピア、
あれはまさに、三姫がそのアイコンであった定番スタイルをかなぐり捨て、ともすればそれを隠蔽し、
ついにはあの7人体制、そしてあの厚化粧、
つまりは、顔を隠しては、その存在を隠匿した、ということなのだろう。
そしていま、AWAKENS、つまりは自我:レーゾンデートルへの目覚め、しいてはその戦いの標的を見極めた三姫。
だがしかし、それと同時に、
その仮面によって、そして黒いコスチュームによって、その存在を更に隠匿した感のある神バンドたち。
この人たちいったい誰なの?
だが俺達には判る。
見た目は騙せても
この音、この音だけは、誤魔化しようがない!
このフレーズは、このピッキングは、このフィンガリングは、
このフィルは、このストロークは、このフォームは、
BOHだ、青神だ、大神だ、
だって、こんな音、神バンドにしか出せねえし!
ただ、その違いが判る筋金入りメイトは別として、
ほとんど大抵の観客達、
うちのかみさんを筆頭に、
そして、ドルヲタという奴らだって、
神バンドを誰がどんな演奏をしようと大した違いはない、
そんな人々が、ほとんど、であろう。
ただ、それは、アーティストの尊厳にかけて、
三姫が珠玉であるように、神バンドもまた珠玉であらねばならない。
それは、それだけは、絶対に揺るがせてはいけない、
まさに、ベビーメタルの根幹。
であれば、と、俺は心からの希望的観測を込めて、
言ってしまおう、言い切ってしまおう。
この、仮面の真相、この黒装束の理由とは、
つまりは、ベビーメタルはいまだに、ダークサイド、
神バンドという、唯一絶対の守護神が、
まだ、覚醒を見ていない、その進化の過程にあるのではないか、と。
このAWAKENS、このギャラクシーのツアー、
その先にあるものとは、唯一絶対の守護神たる、
神バンドの覚醒、つまりは、その正社員登録の正式メンバー化。
ベビーメタルが晴れて押しも押されもせぬ世界一のスーパーバンド、
ライブ一発で数億の金が動く、
そのドル箱スターとしての不動の地位を確立した暁には、
破格のギャラを以て、神バンドをお迎えする、
その英断がくだされる、その筈である。
その時にすぅめたるは、そして最愛メタルは、
限りない、尊敬と、感謝と、友情と、愛情とを以てのご挨拶。
ギター、大村さん、
ベース、BOHさん、
そして、ドラムス、
ザ・グレイテスト・ドラマー・イン・ザ・ワールド、
ヒデキ、ヒデキ、ヒデキ、ヒデキ・アオヤマ!
世界に向けてその宣言が、高らかに、成される筈、なのである。
そしてその時こそ、すぅめたるのその生涯の夢であった、世界征服の野望、
それが成就した時でもあるのだろう。
ベビーメタルが骨バンドに回帰するだって?
そんな馬鹿げた話があるものか。
ただ、そう、まだ少し、時間が必要だ。
つまりは、そう、軍資金。
大神を、BOHを、
そしてなにより、
青神に生涯就職を納得させるための、
その、条件が、必要なのだ、と。
♪
「グラストンベリーの真相」
という訳で、その大いなる布石となったであろう、
あの、グラストンベリー・フェスティバル
そのアーカイブ映像。
奇しくもあの、反哺ゲイ団体の見当違いの横槍、
なんてもので多少の混乱を生じた感はあるが、
いま改めて、このグラストンベリーの完全映像を見返しながら、
この映像は、終世ロック史上に燦然と輝く金字塔。
これ以上のロックはこれまでにも、そしてこれからもありえない。
世界中の音楽フリークスたちに、その真実を納得させるに十二分な、
まさに、奇跡の神懸かり映像である。
因みに、今日仕事先で出くわしたイギリス人。
グラストンベリー・?なんだそれ、と一笑。
ありゃな、ジジババのものだぜ、と。
ジジババ?
デヴィッド・アッテンボローの反捕鯨集会に
訳も分からず涙するような、そんな類。
つまりは、普段から家に籠もりきりの老人たち、
その不甲斐なさ、その罪悪感を払拭するために、
日がな一日つけっぱなしのテレビで、
自然番組やら、歴史番組やら、
ともすれば、日曜の時事放談に本気で目くじら立てては要らぬ正論を振り回す、
そんな、しょうもない骨董品たちの、唯一の憩い。
その観客達、良く見てみろよ、と。
メタルどころか、ロックどころか、
そんなものが世に存在することさえ悍ましいような、
そんなとっぱずれたジジババとそのヘルパーさん、ばかりじゃねえか、と。
ジジババと、そのヘルパーさん?・・・・
もしかして、と思っていた。
もしかして、ベビーメタルは、
そんな、耳栓、或いは補聴器、なんてものをしたジジババ、
いまだに音楽は、シューベルトとモーツアルト、
あるいは、グレン・ミラーとフランク・シナトラ、
ぐらいしか聴いたことがないような、
そんな時代錯誤の骨董品達を相手に、
本気の本当のメタル魂の真髄、
ディストーションが、ギミチョコが、カラテが、RORが、
ともすれば、ッパッパッパッパ、パパヤ、パパヤ、
そんなものを、力の限りに、ぶちかましてしまった、という訳なのか、と。
ただ、これまで、メタル、あるいはパンク、
その真髄を極めるアーティスト極道たち、
ともすれば反社会的なまでにこの筋金入りロック野郎どもを、頑なに拒み続けてきた、
この女王陛下御用達の由緒正しきフェスティバル。
つまりはこれ、紅白歌合戦の、イギリス版ってやつだったのかよ、と。
あの、グラストンベリーとは、そもそもがそういう品行方正なイメージを大前提とした祭典であったらしい、というのをいまになって知らされた。
ただ、そんなものにベビーメタルが招かれた、
というのも、
つまりは、あの三姫の姿が、
まさにそんな品行方正さ、
凛として気高く、
慎ましやかながら一本ピンと筋の通った、
その、神々しいばかりのイメージが
女王陛下との接見に価する、
その判断があって初めてだろう、と。
そして見ろよ、この萎びきった地蔵達に
情け容赦なくぶちかまされる本物の、本物過ぎるロック魂のその珠玉の真髄。
一曲一曲と引き寄せられてはおびき寄せられて、
ついには、地平線まで広がるそのキツネサイン。
エビバディ・ジャンプ、と言われた時のジジババたちの、清水の舞台から飛び降りるかのような決死の形相。
ただ、俺は信じている。
あの、ベビーメタルの姿が、そんな生きる屍の心に火を点けた。
決してライブには足を運んでくれそうもないが、
ただ、BBCのアーカイブで、そしてYOUTUBEで、
日夜、ベビーメタルの動画を漁っては、
喉に痰を絡ませた掠れ声で、
オーオーオー、と密かに声をあわせる、
そんな日々が始まっていることを確信している。
なんだよ、ドルヲタから、ロック馬鹿、
そして、宝塚フリークスの後は、
ついには、ジジババかよ。
ただ、そうやって着実にファンを増やしながら、
ありとあらゆる人々を魅了し続けるこのベビーメタル。
その可能性は、無限だ。
♪
「メンタルヘルスとベビーメタル」
と言う訳で、ベビーメタルのAWAKENS、
その活動を再開した途端の眠ぬ夜。
最近また、睡眠障害が悪化しては徹夜続き、
でありながら、
不思議なことに、ベビーメタルのツアー中、
どれだけの不眠を繰り返して、
それがまったく苦にならない。
それもこれも、ベビーメタルの御利益、或いは魔力という訳なのだろうが、、
そんなことを綴りながら、ふと、思い出した逸話がある。
実は友人の息子が脳腫瘍が発覚し、
先日ここニューヨークの癌専門医の元で手術を受けたのだが、
その退院祝いで食事会を開いた際、
リハビリの期間に付き添いに雇われた看護婦さん。
年の頃なら三十半ば。
金髪碧眼に加えて、なによりその、鷹の瞳を思わせる鋭い視線。
聞けば、精神疾患患者専門の臨床医。
医者と言うよりは見るからに、鬼婦長の鑑、のような人でもあった訳だが、
兼ねてから、無類の音楽好きであったこの息子さん。
ロック、パンク、メタル、
テクノからヒップホップから、
そして、ジャズからクラッシックまで、
ありとあらゆる音楽に精通しての音楽談義は尽きることなく。
なあ、だったら、ベビーメタルって知ってる?
と、聞いてみたところ、
知ってるわよ、と答えたのが、なにを隠そうその鬼婦長さん。
ベビーメタル、知ってるわ。
え?あなたが?
ええ、ベビーメタル、勿論知ってるわ。
あなたも音楽ファンなんですか?
勿論、音楽も使うわよ。その療法の手段として。
療法の、手段?
不安神経症、パニック障害、鬱病から、
そんな軽度の患者には、ベビーメタル、覿面よ。
ベビーメタルが、精神病患者に、覿面?どういう意味?
私、実は、大学の時から音楽療法を研究してたのよ。
音楽療法?
だったら、船酔いの時に、どんな音楽が最適かって知ってる?
船酔い?
そう、船酔い。船酔いの時にはね、インドのクラッシック音楽が一番なの。
え?
そう、船酔い、あのゆらゆらふらふらとした、めまいを伴う平均感覚障害。
あれを治すにはね、自らその船酔いの中に没入しては、それに身を任せてしまうことなの。
インド音楽の、あの今にもめまいのしそうな浮動感。
ただ、優れたインド音楽の持つあの恒久感が、恒常性維持機能を促進させることに気がついたの。
船に酔った状態とは、揺動する状態を固定した状態に無理やり戻そうとするから起こるのよ。
揺れるものに乗った時には、無理をして安定させるのではなく、
自ら率先して揺れてしまうことなの。それが奥義。
今度船に乗ったら試して見て。
船酔いに、ラヴィ・シャンカール、覿面よ、間違いないわ。
で?
で、ベビーメタル。
そう、ベビーメタル。
これまで、不安神経症の患者を安定させる為に、
リラックスミュージックやら、波の音やら、
モーツアルトやら、どビッシュ-やら、
そんなものばかりをやっていたのだけれど、
正直、全く効果が現れなかったの。
不安定な患者を囲んだ環境を無理やり安定させようとすればするほど、
患者は自身の不安定さを浮き彫りにしては際立たせてしまう。
でね、重度の鬱病を患って自殺未遂を起こした人が、
ひょんなことから、このベビーメタルっていうバンドを聴き始めて、
聴き始めて?
その症状が、劇的に好転したの。
ベビーメタルで鬱病が治った?
そう、不思議でしょ?ただ、それは純然たる研究の結果なの。
ベビーメタルを聴くと、不安神経症患者に劇的な好転を齎すのよ。
そんなつもりでベビーメタルを聴いてる奴がそれほどいるとは思わないけど。
ストレスなのよ。
この世の精神疾患、そのほとんどの元凶はストレスなの。
そして、このベビーメタルというバンドには、不思議なほどにそのストレスの浄化作用、
ともすれば、その耐性が促される、そんな不思議な効果があるみたいなの。
実はその、ベビーメタルで鬱病が治った患者さん。
ものは試しに、と、同様の症状を抱えた職場の同僚たち、
つまりは、プログラマーの人たちに、このベビーメタルを勧めてみたんだって。
そしたら?
そしたら、もう効果覿面。まさに、キラーっていうぐらいまで、
その職場の人達は、仕事中、四六時中このベビーメタルを聴いている、
当然のことながら作業効率も劇的にアップしてWINWINの言うことなし。
プログラマーにベビーメタルか、なんとなく判るような気もするな。
という訳で、私も実は、ベビーメタルを聴いているのよ。
あなたが、ベビーメタルを聴いている?
そう、車に乗ってる時とかは駄目よ絶対。
十中八九スピード違反で捕まる事になる。
寝る前も駄目。末期的な不眠症に陥るわ。
ただ、ひとり黙々と研究レポートを書いている、
そんな時にね、このベビーメタル、
精神安定効果、その集中力促進に、絶大な効果があるのよ。
ベビーメタルは、スマートドラッグ、という訳か。
ベビーメタルの効果は、ストレスの浄化なの。
どういう訳かあのドタバタガリガリのメタルサウンドにあのベイビーボイス、
あの凄まじくやかましい音楽が、妙な具合に、ストレスを抑制しては洗い流してくれる。
実はね、私、そんなストレス性の患者さんたちに、
研究の一貫としてベビーメタル聴かせているの。
成果は上々。もうすぐちょっとした論文が仕上がると思う。
なんか、褒められているのか、なんなのか・・
このベビーメタル、現代という時代にぴったりと符合してるの。
この強度のストレス社会の中で、
それこそ、ベビーメタルでも聞かなければやってられない、
そう思ってる人たちが、ほとんど、なのよ。
つまりはベビーメタル。ステージの上での極度の緊張状態から、その浄化から昇華へ、その死と再生のドラマこそが、凄まじいばかりの精神安定効果に結びつくのか。
ホメオパシー。
恒常性維持。
そう、ベビーメタルにはそれがあるのよ。
極度のケイオスの中に、ピンと張り詰めた平行感。
ワグナーにも、ラフマニノフにも、
ローリング・ストーンズにも、セックス・ピストルズにも、
一時のガンズ・アンド・ローゼズにもそれがあったというわ。
それは船酔いの中でのラヴィ・シャンカール。
つまりはケイオスの中の永劫感。、
それはすぐれた芸術作品だけの持つ、普遍的ななにか、なのよ。
そして、ベビーメタルには明らかにそれがある。
臨床治療の結果が、それを証明しているもの。
ローリング・ストーンズも、ジョン・レノンも、
ルー・リード、デヴィッド・ボウイ-、
ロバート・フィリップも、ブライアン・イーノも、
レディオヘッドも、オエイシスも、ガンズ・アンド・ローゼズも、
すべてが、重度依存症の神経症患者たち。
そして音楽にレメディの効果を探していた人たち。
ベビーメタルという人たちがどんな人達なのか私は知らない。
でも彼女たちの音楽が、先人たちが探し求めていたなにか、
つまりは、音楽におけるレメディを、確実に、それも凄まじいほどに保有している、
それだけは確かなようね。
ただ、問題はその音源。
ベビーメタルってアルバムを二枚しかリリースしてないのよね。
ねえ、ベビーメタルのアルバムで、好きなのはどっち?
ファースト?それともセカンド?
いや、俺、実はアルバムは聴かないんだ。
アルバムは聴かない?
そう、俺が聴くのはライブの海賊版。
それから音源だけをRIPしてIPHONEにぶち込んで。
ブートレッグから音源だけを取り出すの?
そう、そういう海賊版が山程あって。
山程?まさか・・
そう、そのまさかの山程の海賊音源を、際限なく聴き続けている。
方法教えてくれる?
いや、YOUTUBEで、グーグルで、検索すればすぐに出てくるよ。
ほら、これ、と、隣でそんな話を聴いていた、
まるで、頭におむつをしたような、手術直後の御曹司、
手にしたIPHONEに開いたYOUTUBE。
これ、なに?
ああ、知ってる、それ、LATE SHOW
LATESHOW?
そう、スティーヴン・コルベアの番組にゲスト出演した時のやつ。
実は俺も、それからベビーメタルにハマったんだよ。
ねえ、聴かせて、と、その手からイヤフォンを毟り取った鬼婦長。
なんなのこれ、と素っ頓狂な大声。
なんなのこれ、これ、なに?これ、まさに、レメディの塊じゃないの・・
このぐちゃぐちゃのケイオスの中に、この子の声、この声が響くとそこに永遠が生じる。
これ、ライブ?
そう、スタジオ・ライブ。
これ、ライブで、生演奏で、それも、全国ネットのテレビで、これをやったの?
そう、2016年じゃなかったかな。
オーマイガッド・・・とんでもない時代になったものだわ・・
とそれから、その鬼婦長さん。
ノリノリ、というよりはまさにその真逆。
まるで親の仇でも見つめるように、
このスティブン・コルベアのギミチョコ映像、
繰り返し繰り返し、永遠と繰り返してのオートリピート。
患者さんから、あの、バッテリーなくなっちゃうんだけど、
そんな声も尻目に、その後のパーティのすべてをぶっちぎっては、
永遠とその映像を凝視し続けていた、のであった。
そのうち真面目の真面目に、米国精神疾患研究誌、
なんてところに、鬱病治療の特効薬として、ベビーメタルの名前が踊る、
そんな珍事が、巻き起こるやもしれず・・
ベビーメタルの抗鬱治療か、なんとなく、さもありなん、という気もするのだが・・
♪
「そしてひと目だけでも・・・」
という訳で、ウィンブルドンの熱戦が続くロンドンから蜻蛉返りのベビーメタル。
次は、あの、名古屋。
つまりは、最愛メタル、生誕祭。
で、そこに登場するであろう、3人目。
それが?まさか、えええ、まさか、そんなことはありえない。
ただ、そう、幼き頃からその寝起きを共にしてきた、
盟友、というよりはまさに、双子の姉妹。
その片割れの誕生会に、もしや、あのユイが、飛び入り出演する?
まあ、夢と言ったらこれにまさる夢もないのだが、
ただ、確かに、ベビーメタルのメンバーとしてステージに参加するか如何は抜きにしても、
突如のゲストしての花束贈呈、それぐらいのサプライズであれば、
予想できないこともない。
最愛の誕生祭に、ユイが飛び入り出演・・・
泣くだろうな、会場中が涙にくれて、
その涙が、鉄砲水のようにステージに押し寄せるかもしれない。
ユイか、会いたいな、見たいな、その姿、あの笑顔、ひと目だけでも・・・
そう思っているのは、俺だけじゃないだろう。
そして改めて、里保メタル、そして、華乃メタルの登場を前にして、
物の見事な離陸から瞬く間の安定飛行。
いまや怒涛の暴走銀河鉄道として天高く舞い上がっていくベビーメタル。
このまま行けば、世界の頂点、世界征服の野望は最早確実。
良かった、本当に良かった、と安堵のため息を漏らしながら、
ではありながら・・
そこにユイがいない・・
その不思議に改めて絶句を繰り返す、その気持ちを忘れた訳ではない。
ユイちゃん、ひと目だけでも・・・
そんな思いが、いまもギリギリと胸を締め付けるのである。
そして時が流れていくであろう。
そしてこの先、ステージの度に、その助っ人さんがどなたであるのか、
その姿に目を凝らしながら、まさか、まさか、まさか、あれ、ユイちゃん!?
そんな夢を、見続けることになるのではあろう。
という訳で、あったり前田の大成功に終わったロンドン・ブリクストン公演。
大丈夫だ、もうベビーメタルはなにがあっても絶対に不滅だ。
そして、動画サイトの泡沫に、結んでは消えるこの劣悪な海賊動画を追いながら、
ベビーメタルの文字通り、世界を股にかけたその戦いの様、
同じ時代を生きる歓びを噛み締めながら、
追って追って追い続けよう、そう思っている。

仰げば尊し 学びの窓 その21世紀版とは
「図書館というこの神聖なる場所」
独立記念日の祝日を挟んでの飛び石連休。
HOTTER THAN JULYの夏のニューヨーク
まるで街中が蒸し風呂のような蒸し暑さ。
午前中の早い時間に犬の散歩を済ませ、
そして午後は久々に図書館に来ていた。
この連休の最中、ちょっとでも小金のある連中は、
アップステートのカントリーハウスやら、
あるいはハンプトンかプロヴィデンスかバハマはバミューダか、
少なくともこのアスファルトの照り返しの中で街中が蒸し風呂と化したマンハッタン、
ここよりも他の場所に脱出を決め込んでいる筈。
という訳で、街中が空谷、どころか、まさにスチームサウナ状態のニューヨーク。
そして予想通りに、この街の中で唯一のシェルターであろう、
ここニューヨーク市立図書館は、そんな行き場を失った人々の駆け込み寺。
オープンと同時にすぐに満席になってしまった図書館。
その隙間になんとか一席を確保しては、
手持ち無沙汰の暇つぶしにここのところ暫くほったらかしになったままだった、
資格試験の勉強、なんてのをしながら午後を過ごしていた。
この週末の図書館という場所。
個人が個人のためだけに自分自身の時間を過ごす、
まさに都市のオアシス、あるいは懺悔室。
嘗てはこの場所に日参しては、
ひたすらにただひたすらに、
資格試験の勉強に没頭して来た、
思い出深き場所である。
改めて俺は、このニューヨークでの暮らしにおいて、
この図書館という場所でいったいどれほどの時間を過ごして来たのだろう。
そしてそれはまるで習慣であるかのように広げた参考書。
その新たな資格取得のための問題集・・
ただ、と思わず苦笑いを浮かべている自分がいる。
今更新たな資格など取ったところで、
ここまで倒壊してしまった人生を立て直すには、
糞の役にも立たないのは判っている。
そしてなによりもう既に世間は、そんな資格亡者たちを、
歓迎しない。
あるいはと敢えて言わせて頂ければ、
そうやって苦労に苦労を重ねてきた人間を、
世間は既に、あまり歓迎しないのである。
つまりは既得権益、その分配率、
そのカーストが、そして世襲が、
すでに固まって来た、ということなのだろう。
嘗て、ここ米国社会こそは資格社会であった。
大学から大学院から、そして言わずと知れたMBA。
借金に借金を重ね、爪に火を灯す暮らしを続けながら、
しかし晴れてそのステイタスを手に入れた暁には、
それなりのステップアップが確約されていた、その筈であった。
そして俺自身、嘗て在籍した斜陽産業の業種から心機一転、
仕事の後に夜学に通い、そこで取得した資格を手に、
新たなる人生の再スタートを切ったつもりであった。
そしてその後、また新たな資格勉強によって業務知識を蓄え、
そしてまた新たな資格試験によって職を確保し、
そしてまた新たな資格取得によってよりよい転職先を探っては、
そして辿り着いた米系企業においては、
少なくとも年に一つは新たな資格取得を義務付けられ。
そしてその米国企業もあえなく沈没。
なけなしの退職金をはたいては新たなるステップに向けて、
また新たな資格取得の勉強に励んでいたのだ。
つまりはこの21世紀のアメリカ、
その業種を問わず、勉強に次ぐ勉強、資格に次ぐ資格こそが、
この時代の荒波の狭間を生き抜く為の唯一の命綱、あるいはライフジャケット。
ではあったのだが・・
そんな一種健全な競争社会も、遂には飽和状態。
今更、こんな学位を、資格を取ったところで、何の役に立つわけもなく。
それが判っていながら、と改めて見回すこの図書館の人々。
週末の、そしてこの連休の最中にあっても、
図書館の閲覧机にひとり、黙々と勉強を続ける人々。
人が人である限り、なにかを学び続けなくてはいけない、
ここ図書館はそんな知の修験者たちにとっての唯一の安息の地、
であるのかもしれない。
そして今更ながらとは思いながらもいつしか没頭を続けては、
ふと顔を上げた窓の向こう。
リンカーン・センター。
世界クラッシック音楽の殿堂たるメトロポリタン・オペラハウスと、
そしてニューヨーク・フィルハーモニックの本拠地であるディヴィッド・ゲフィン・ホール。
そしてあの渡辺謙も出演していたリンカーン・シアターから、
そしてそんな堂々たる劇場に囲まれた公園の緑の木陰のベンチで、
午後の午睡を続ける老人と、リハーサルを終えた演者たちと、
散歩途中にすっかり夏バテした犬と飼い主と、
楽器ケースを背負ったジュリアード音楽院の生徒たちと、
そしてその間を、それはまるで天使さながらに、
踊るように飛ぶように走る回るバレリーナの卵たち。
そうか、ニューヨークか。
俺はまだ、ニューヨークに居るのだな。
改めてどうしたのだろうこの清涼感。
俺はこの週末の図書館において、
まるで森林浴に来たような、
そんな心の浄化を感じているのである。
そして捲る参考書のページ。
その俺の俺による俺だけの為の神聖な時間。
つまりはこれは禅修行のようなもの。
嘗てあの地下室のスタジオで、
メトロノームだけを相手にドラムを叩き続けていた、
あの孤独なカタルシス。
帰って来たんだな、とふと思っていた。
また帰って来たんだな、この自分自身という奴のところに。
そしてこの図書館からの眺め。
タイムズスクエアよりもウォールストリートよりも、
グリニッジビレッジよりもセントマークスよりも、
俺にとってなによりこの図書館の窓こそが、
ニューヨークに暮らす、そのリアリティを実感させられた、
その場所であったのかもしれない。
♪
「バナナチップス」
そして改めてこの勉強という奴。
その貴重な週末をこの分厚い参考書の中に埋めながら、
今更ながら、こんなものに果たして何の意味があるのだろうか、と。
言うまでもなく俺は幼少の頃より、
この勉強という奴がなによりも嫌いであった。
幸か不幸か、テレビを観せて貰えない、
そんな歪な家庭に生まれ育った関係から、
夕食を終えた後のその唯一の友となったは、
他ならぬ読書とラジオ。
世界文学全集などは小学四年生ごろまでにはほとんど読み終わり、
そしてこの携帯ラジオ。
英語の勉強と称したFEN:米軍放送から流れる米国直輸入のロックンロールと、
そして深夜を過ぎたベッドの中で枕に隠した深夜放送。
それだけが幼少期の俺の唯一の楽しみだった。
そんな俺にとって、毎年配られる教科書などは、
貰ったその日にあらから読み飛ばしてしまい、
どうせあの馬鹿な先公は、
ここでこんなダジャレを入れたりするのだろうな、
その先読みをいちいちと教室でぶちかます、
そんな嫌味なガキだった憶えがある。
劣等生向けの退屈な授業に思い切り辟易しては、
退屈紛れにわざと馬鹿のふりをして授業をかき乱し、
音楽の授業の発表会では、
シャツをはだけて腰を振りながら、サティスファクションを謳う、
そんな絵に描いたような問題児。
勉強など、と思っていた。
勉強など、馬鹿のやるものだ。
学校など、こんなことも判らない低能児のためのもの。
俺にはもっと他にやらねばならないことがある筈だ。
後に小学校の教師となった嘗ての旧友と再開した際、
居るのよね、あんたみたいな子、毎年学年にひとりは、
あんたみたいなどうしようもない子がいるのよ。
なにをやらせても一番の癖に教室ではふざけてばかり。
そして物心ついて来た途端に、
非行に走る。
そう、その通り。まさに典型。
学校なんて馬鹿の為のものだからな。
そう、その子たちもそう言うの。
馬鹿ばかりで退屈だからって。
アメリカ、と俺は言った。
そういうガキにはアメリカを見せてやれば良いんだよ。
俺もそう言われたんだ。お前はアメリカに行けって。
アメリカか。
そうアメリカ。俺たちは目の前にアメリカがあったから、
まだ正気を保つことができた。
それでもなかったら
それでもなかったら?
なにかやらかしてそうそうに刑務所に入るか、
あるいは、さっさとおっ死んでいたんじゃねえのかな。
アメリカか。
小学校四年のときだったっけかな、
覚えてるか、ユキオ先生。
覚えてる。良い先生だった。
あの人が居たらから私は教師を目指したの。
いまでもそう。いまでも目標はあの先生みたいになること。
あの先生がさ、ハワイ旅行のお土産にバナナチップスを買ってきたんだよ。
バナナチップス?
そう、ポテトチップスのバナナ版。
それを、ひとつづつ、クラスの全員に配って、
これがアメリカの味だって、そう言ったんだよね。
そんなことあったっけか?
俺はいまでも忘れないぜ、あのバナナチップス。
前歯でちょっとずつちょっとずる齧りながらさ、
これがアメリカか、って。あのFENの国なんだなって。
そしてその後、俺はユキオ先生のところに言って、
そのバナナチップスの空き袋を貰ったんだ。
空き袋?
そう、先生、俺はアメリカに行くって。
この袋を机の前に張って、いつか必ずアメリカに行くぞ、
その日々の支えにするって。
そんなことがあったの。知らなかった。
ユキオ先生、なんだって言ってた?
おお、行け行け、アメリカに行けって、そう言った。
お前はアメリカに行け。必ず行けよって。約束だぞって。
ただ、その為になにをしたら良いか、まじめに考えろよって。
なにをしたら良いって言ってた?
ギターをならえって。
ギター?
そう、ギターぐらい、楽器の一つぐらいは弾けるようにしておけって。
そういうことなのね。
ビートルズぐらい英語の歌詞を覚えろって。
楽器が弾ければ、ビートルズが歌えれば、
世界中どこに行ってもすぐに友達ができるからって。
あれで俺は生き返ったんだよ。
あの一欠片のバナナチップとビートルズが俺の命を救ったんだよ。
ずっとそれからアメリカに行こうと思ってたの?
いや、でも、相当にもうどうにもならなくなっちまったら、
アメリカっていう逃げ道があるな、とは思っていた。
逃げ道なんだ。
そう、俺にとってはそうだったな。
もうなにもかもがどうしようもなくなっちまっても、
大丈夫、俺にはアメリカがあるさ、って。
で、後になってさ、ムショ上がりの奴に言われたんだよ。
前科者はアメリカにいけないって。
そうなの?
あの当時はそうだったんだ。前科者は海外渡航が制限されてた。
それで?
それで、ムショにだけは入らないようにしよう、と。
最後の最後に思いとどまって来たのは、実はそれが理由。
最低最悪の抑止力ね。
で、英語はどうするつもりだったの?
それで、米キャンでドラム叩いてたろ?
で思い知ったんだよ。
なんだよ、学校の英語の授業でいくらがんばっても、
本ちゃんの米人にはまったく通じねえじゃねえかって。
で、高校の英語の先公に聞いたんだよ。
先生、アメリカ人と実際に話したことあるの?って。
そしてたら?
そしたら、ないよって。
ない?
そう、ないよって、あっさりと。
米人と話しが通じなくても大学の入試には問題がないって。
だからもっと勉強しろって。
馬鹿馬鹿しいと思ったよ。こいつらいったいなんなんだよって。
で、ファックユー・ベリーマッチって言ってやったんだよ。
そしたら?
ユーアーウエルカム、だとさ。
♪
「大学入試にIPHONEの持ち込みを許可した時」
という訳で、貴重な青春時代のすべてを、
ライブハウスでドラムをぶっ叩く、
なんてことに費やしてしまった俺の人生。
そのツケが、因果が、その報いが、呪いが、落とし前が、
いまになって巡ってきている、ということなのだろうが。
改めていまになっても、俺はこの勉強という奴が嫌いである。
あるいは、それはまさに禅修行、
馬鹿を馬鹿と承知で好きでやっている、
そのスタンスがあるからこそ、なんとか耐えられる、のではあるが、
しかし、心の隅ではやはり、この勉強という行為そのものを、
心から馬鹿にしているところがある。
それはつまりは、日本の学校教育に対する怨念、
そのトラウマ的な記憶ではないのだろうか。
改めていうまでもなく、日本的理念の根本にあるのは、
苦労をして嫌なことをやっていることに無理やり価値を見出させる、
という姿勢。
つまりはその根底からして、そのものがネガティブ、なのである。
ここアメリカにおいては、
日本においてあれほど多用される言葉、頑張れ、
それ当たる言葉が、HANG ON になる訳だが、
実はそれほどは使われない。
その代わりに使われるのは、DO YOUR BEST、
あるいは、DO NOT WORK SO HARD、
つまり?
つまりは、頑張り過ぎるなよ、
つまりは、日本の頑張れとは、逆の言葉によって相手を励ますのである。
改めてこの精神風土の違い、なのである。
日本においては、なによりその苦境にに耐えることこそが美徳とされ、
そしてここアメリカでは、
好きなことを好きなように徹底的にやり続けることこそが美徳なのである。
よって、日本において重用されるあの秀才の方々。
人が忌むものを苦労してやり続けられるひとを秀才と呼ぶならば、
好きなことを好きなことだけ徹底的にやり尽くしては、
いつの間にかすっかりと別の次元に行ってしまうタイプを天才、と呼ぶのであろう。
日本型の秀才エリートたち。
耐え難きを耐え忍び難きを忍び、
日々、電話帳を逆から丸暗記できるような、
そんなタイプの秀才ばかりが尊ばれていたが、
しかしながらこのIT全盛の時代、
その手のことはすっかりと、コンピュータ、
そしてこれからは、愛さんがすっかりと引き受けてくれるであろう。
そしてなにより、誰もがその四六時中を、
IPHONEによってインターネットと繋がった時代。
どんなに難しい単語をいくら丸暗記などしなくても、
手元のIPHONEでちゃちゃっとググれば、
大抵のことはすぐに判ってしまう、
で、それを理解することなどなくても、
ほら、と目の前にかざし、あるいはリンクを送りつけ、
それだけで、十分、なのである。
というわけで、苦労に苦労を重ねてきた秀才さん方には誠に恐縮だが、
その手の苦労は既に前世紀の産物。
すっかりと御役御免のご時世である。
そんな事情から、世界ではいきなり天才さん募集中モードに大転換
という訳なのだろうが、
これまで、バカの同義語とされていては不遇を続けていた天才たち。
いまさらいきなり陽の当たるところに引き出されても、
ろくなことにはならないだろう、というのはすぐに見当がつく。
つまりはこの時代、電話帳逆からすべて丸暗記的な秀才が廃棄処分され、
そしてそんなことさえもできない人々は、年端もいかないうちからマリファナ漬の産廃扱い。
そしてそんな時代になんとかHANG ONしている人々も、
丸暗記、あるいは、ひっかけ問題に対する傾向と対策、なんてノウハウは、
糞の役にも立たないであろうことは判りきっている。
つまりは、教育そのものの転換が必要とされているのである。
果たして、大学の受験にIPHONEの持ち込みを許可した時、
いったいなにが起こるのであろうか。
♪
「パラダイム・シフトの身のかわし方」
改めて、この日々なにもかもがめまぐるしく状況の変わる激動の時代。
ともすれば、これまでの常識のすべてが一夜にして覆る、
そんなパラダイムシフトが、日常茶飯事に巻き起こる現状の中で、
今更ながら、既得権益を振り回すだけの管理職やら、
あるいは、エクセルのマクロのひとつも書けない、どころか、
英語もろくすっぽ喋れず、タイプひとつまとも打てない、
つまりはこの時代においては、まったくもって障害者レベルの、
そんな老害的な経営者陣が、
ゴルフ場での談合と打ち上げのクラブでの密約ですべてを牛耳る、
そんな馬鹿げたことをいくら繰り返しても、
この世界の生き馬の目を抜くパラダイム・シフトを生き抜ける筈がない。
嘗ての昭和の時代はそれでも良かった。
終身雇用制度というゆりかごから墓場までの、
徹底的な管理体制と共に、
なによりそこには、高度成長という漠然とした幻想。
日々徹底的なまでの根性主義の単純作業、
寝る間も惜しんでは、穴掘って埋めて、
そんなことを繰り返しながら
そんな非人間的な作業に摩滅に摩滅を繰り返しては、
恫喝と同調圧力と減点主義と責任追及の中で、
その思考能力もモティベーションもポテンシャルも、
下手をすれば、意思、
あるいは、人格そのものを消失させた企業戦士、
ならぬ、企業亡者。
だがしかし、そうまでもされも尚、
働いて働いて働き続けたその理由とは、
いまは辛くてもそのうちどうにかなる、
そんな明日を曖昧なままに信じていられた、
それこそが、あの時代の管理体制のすべてであった筈だ。
そこからなにも変わらなぬまま、
ただただその印象派的な経営のままで、
この激流を乗り越えようとするのは、
まさに、重機関銃の待ち受ける丘の上に向けて、
竹槍一本でバンザイ突撃を繰り返すようなもの。
その作戦において必要なものは、
まさに人海戦術。
累々と横たわる屍を踏み越え、それを盾にして、
万にひとつのラッキーショット、
つまりは、神風の到来を待つ以外には方法がない。
そんな馬鹿げた首脳部を継続させる為には、
親方日の丸の談合に次ぐ談合、
ともすれば、政治家からお役人へ、
お役人が天下りしてはそれを担保にしては、
公的資金注入の枠組みのぶん取り会い。
つまりはそう、時代錯誤の全体主義的国家経営を、
ますます冗長させる以外に方法はない筈であるが、
その行き着く先がどこかと言えば・・
そう、軍事産業以外には、道がない、のである。
そんな悪しき轍を打開する為には、
もしかしたらそこに求められるのは、
会社組織において、管理職、つまりはマネージメントを、
一つの技術部署として独立させ、
その職務を細分化しては徹底的に見える化し、
そしてそこに付随する曖昧な権限のすべて、
つまりは、管理職特権のすべてを剥奪した上で、
一般部署のひとつとして格下げにすること。
それによって起こることは、
徹底的な利益主義。
つまりは、現場優先主義である。
これまでのTOP-DOWN:上意下達式の命令系統から、
DOWN-TOPの現場第一主義へと転換され、
最前線の兵士たちの声がなんのバイアスもなしに、
中央のデータベースに直結する、つまりはそんな時代。
現場の兵士たちが個人個人に採集したデータを元に、
独自で戦略を構築して独自の考えで戦う、
その徹底的なまでも結果主義、それに伴う歩合制。
そうなれば下手をすれば、総務も、経理も、人事も、
そして、マネジメントも、経営陣もすべてがアウトソーシング?
え?だったら、意思決定は誰がする訳?
また、責任逃れのあっちこっちの堂々巡り?
であれば、意思決定は、AIで、となるのが目に見えていて、
AIの言うことであれば、誰も依存を挟む余地もなく・・
ただ、それって結局、最後は御神籤、ってのと、
あまり変わらないことになる訳で・・
なんだよ、いずれにしろろくなことにはならねえな、と。
ただ、それでもし、結果が出れば、それはそれで良くね?
ただ、で、その結果ってなんだよ、と。
なにを以て、結果オーライとする訳かね、と。
つまりは、そのビジョンが、そのゴールが、どころか、
自分自身の立ち位置そのものがまったく見えていない。
つまりは、下手をすれば、なにもかも見失ったまま、
ただ情報という霧の中を迷い続けている、
その状態こそが、この時代の本質なのではあるまいか。
であれば、神様に聞いてみよう、と。
そうか、そういうことか、と、
なんとなく、ようやく時代が見えてきた、
そんな気もする、この妄想の霧の中。
ふとして、崖ふちから足を滑らせないように、
足元にだけは、注意したいものだ。
まずは、IPHONEで位置確認、だな、と。
独立記念日の祝日を挟んでの飛び石連休。
HOTTER THAN JULYの夏のニューヨーク
まるで街中が蒸し風呂のような蒸し暑さ。
午前中の早い時間に犬の散歩を済ませ、
そして午後は久々に図書館に来ていた。
この連休の最中、ちょっとでも小金のある連中は、
アップステートのカントリーハウスやら、
あるいはハンプトンかプロヴィデンスかバハマはバミューダか、
少なくともこのアスファルトの照り返しの中で街中が蒸し風呂と化したマンハッタン、
ここよりも他の場所に脱出を決め込んでいる筈。
という訳で、街中が空谷、どころか、まさにスチームサウナ状態のニューヨーク。
そして予想通りに、この街の中で唯一のシェルターであろう、
ここニューヨーク市立図書館は、そんな行き場を失った人々の駆け込み寺。
オープンと同時にすぐに満席になってしまった図書館。
その隙間になんとか一席を確保しては、
手持ち無沙汰の暇つぶしにここのところ暫くほったらかしになったままだった、
資格試験の勉強、なんてのをしながら午後を過ごしていた。
この週末の図書館という場所。
個人が個人のためだけに自分自身の時間を過ごす、
まさに都市のオアシス、あるいは懺悔室。
嘗てはこの場所に日参しては、
ひたすらにただひたすらに、
資格試験の勉強に没頭して来た、
思い出深き場所である。
改めて俺は、このニューヨークでの暮らしにおいて、
この図書館という場所でいったいどれほどの時間を過ごして来たのだろう。
そしてそれはまるで習慣であるかのように広げた参考書。
その新たな資格取得のための問題集・・
ただ、と思わず苦笑いを浮かべている自分がいる。
今更新たな資格など取ったところで、
ここまで倒壊してしまった人生を立て直すには、
糞の役にも立たないのは判っている。
そしてなによりもう既に世間は、そんな資格亡者たちを、
歓迎しない。
あるいはと敢えて言わせて頂ければ、
そうやって苦労に苦労を重ねてきた人間を、
世間は既に、あまり歓迎しないのである。
つまりは既得権益、その分配率、
そのカーストが、そして世襲が、
すでに固まって来た、ということなのだろう。
嘗て、ここ米国社会こそは資格社会であった。
大学から大学院から、そして言わずと知れたMBA。
借金に借金を重ね、爪に火を灯す暮らしを続けながら、
しかし晴れてそのステイタスを手に入れた暁には、
それなりのステップアップが確約されていた、その筈であった。
そして俺自身、嘗て在籍した斜陽産業の業種から心機一転、
仕事の後に夜学に通い、そこで取得した資格を手に、
新たなる人生の再スタートを切ったつもりであった。
そしてその後、また新たな資格勉強によって業務知識を蓄え、
そしてまた新たな資格試験によって職を確保し、
そしてまた新たな資格取得によってよりよい転職先を探っては、
そして辿り着いた米系企業においては、
少なくとも年に一つは新たな資格取得を義務付けられ。
そしてその米国企業もあえなく沈没。
なけなしの退職金をはたいては新たなるステップに向けて、
また新たな資格取得の勉強に励んでいたのだ。
つまりはこの21世紀のアメリカ、
その業種を問わず、勉強に次ぐ勉強、資格に次ぐ資格こそが、
この時代の荒波の狭間を生き抜く為の唯一の命綱、あるいはライフジャケット。
ではあったのだが・・
そんな一種健全な競争社会も、遂には飽和状態。
今更、こんな学位を、資格を取ったところで、何の役に立つわけもなく。
それが判っていながら、と改めて見回すこの図書館の人々。
週末の、そしてこの連休の最中にあっても、
図書館の閲覧机にひとり、黙々と勉強を続ける人々。
人が人である限り、なにかを学び続けなくてはいけない、
ここ図書館はそんな知の修験者たちにとっての唯一の安息の地、
であるのかもしれない。
そして今更ながらとは思いながらもいつしか没頭を続けては、
ふと顔を上げた窓の向こう。
リンカーン・センター。
世界クラッシック音楽の殿堂たるメトロポリタン・オペラハウスと、
そしてニューヨーク・フィルハーモニックの本拠地であるディヴィッド・ゲフィン・ホール。
そしてあの渡辺謙も出演していたリンカーン・シアターから、
そしてそんな堂々たる劇場に囲まれた公園の緑の木陰のベンチで、
午後の午睡を続ける老人と、リハーサルを終えた演者たちと、
散歩途中にすっかり夏バテした犬と飼い主と、
楽器ケースを背負ったジュリアード音楽院の生徒たちと、
そしてその間を、それはまるで天使さながらに、
踊るように飛ぶように走る回るバレリーナの卵たち。
そうか、ニューヨークか。
俺はまだ、ニューヨークに居るのだな。
改めてどうしたのだろうこの清涼感。
俺はこの週末の図書館において、
まるで森林浴に来たような、
そんな心の浄化を感じているのである。
そして捲る参考書のページ。
その俺の俺による俺だけの為の神聖な時間。
つまりはこれは禅修行のようなもの。
嘗てあの地下室のスタジオで、
メトロノームだけを相手にドラムを叩き続けていた、
あの孤独なカタルシス。
帰って来たんだな、とふと思っていた。
また帰って来たんだな、この自分自身という奴のところに。
そしてこの図書館からの眺め。
タイムズスクエアよりもウォールストリートよりも、
グリニッジビレッジよりもセントマークスよりも、
俺にとってなによりこの図書館の窓こそが、
ニューヨークに暮らす、そのリアリティを実感させられた、
その場所であったのかもしれない。
♪
「バナナチップス」
そして改めてこの勉強という奴。
その貴重な週末をこの分厚い参考書の中に埋めながら、
今更ながら、こんなものに果たして何の意味があるのだろうか、と。
言うまでもなく俺は幼少の頃より、
この勉強という奴がなによりも嫌いであった。
幸か不幸か、テレビを観せて貰えない、
そんな歪な家庭に生まれ育った関係から、
夕食を終えた後のその唯一の友となったは、
他ならぬ読書とラジオ。
世界文学全集などは小学四年生ごろまでにはほとんど読み終わり、
そしてこの携帯ラジオ。
英語の勉強と称したFEN:米軍放送から流れる米国直輸入のロックンロールと、
そして深夜を過ぎたベッドの中で枕に隠した深夜放送。
それだけが幼少期の俺の唯一の楽しみだった。
そんな俺にとって、毎年配られる教科書などは、
貰ったその日にあらから読み飛ばしてしまい、
どうせあの馬鹿な先公は、
ここでこんなダジャレを入れたりするのだろうな、
その先読みをいちいちと教室でぶちかます、
そんな嫌味なガキだった憶えがある。
劣等生向けの退屈な授業に思い切り辟易しては、
退屈紛れにわざと馬鹿のふりをして授業をかき乱し、
音楽の授業の発表会では、
シャツをはだけて腰を振りながら、サティスファクションを謳う、
そんな絵に描いたような問題児。
勉強など、と思っていた。
勉強など、馬鹿のやるものだ。
学校など、こんなことも判らない低能児のためのもの。
俺にはもっと他にやらねばならないことがある筈だ。
後に小学校の教師となった嘗ての旧友と再開した際、
居るのよね、あんたみたいな子、毎年学年にひとりは、
あんたみたいなどうしようもない子がいるのよ。
なにをやらせても一番の癖に教室ではふざけてばかり。
そして物心ついて来た途端に、
非行に走る。
そう、その通り。まさに典型。
学校なんて馬鹿の為のものだからな。
そう、その子たちもそう言うの。
馬鹿ばかりで退屈だからって。
アメリカ、と俺は言った。
そういうガキにはアメリカを見せてやれば良いんだよ。
俺もそう言われたんだ。お前はアメリカに行けって。
アメリカか。
そうアメリカ。俺たちは目の前にアメリカがあったから、
まだ正気を保つことができた。
それでもなかったら
それでもなかったら?
なにかやらかしてそうそうに刑務所に入るか、
あるいは、さっさとおっ死んでいたんじゃねえのかな。
アメリカか。
小学校四年のときだったっけかな、
覚えてるか、ユキオ先生。
覚えてる。良い先生だった。
あの人が居たらから私は教師を目指したの。
いまでもそう。いまでも目標はあの先生みたいになること。
あの先生がさ、ハワイ旅行のお土産にバナナチップスを買ってきたんだよ。
バナナチップス?
そう、ポテトチップスのバナナ版。
それを、ひとつづつ、クラスの全員に配って、
これがアメリカの味だって、そう言ったんだよね。
そんなことあったっけか?
俺はいまでも忘れないぜ、あのバナナチップス。
前歯でちょっとずつちょっとずる齧りながらさ、
これがアメリカか、って。あのFENの国なんだなって。
そしてその後、俺はユキオ先生のところに言って、
そのバナナチップスの空き袋を貰ったんだ。
空き袋?
そう、先生、俺はアメリカに行くって。
この袋を机の前に張って、いつか必ずアメリカに行くぞ、
その日々の支えにするって。
そんなことがあったの。知らなかった。
ユキオ先生、なんだって言ってた?
おお、行け行け、アメリカに行けって、そう言った。
お前はアメリカに行け。必ず行けよって。約束だぞって。
ただ、その為になにをしたら良いか、まじめに考えろよって。
なにをしたら良いって言ってた?
ギターをならえって。
ギター?
そう、ギターぐらい、楽器の一つぐらいは弾けるようにしておけって。
そういうことなのね。
ビートルズぐらい英語の歌詞を覚えろって。
楽器が弾ければ、ビートルズが歌えれば、
世界中どこに行ってもすぐに友達ができるからって。
あれで俺は生き返ったんだよ。
あの一欠片のバナナチップとビートルズが俺の命を救ったんだよ。
ずっとそれからアメリカに行こうと思ってたの?
いや、でも、相当にもうどうにもならなくなっちまったら、
アメリカっていう逃げ道があるな、とは思っていた。
逃げ道なんだ。
そう、俺にとってはそうだったな。
もうなにもかもがどうしようもなくなっちまっても、
大丈夫、俺にはアメリカがあるさ、って。
で、後になってさ、ムショ上がりの奴に言われたんだよ。
前科者はアメリカにいけないって。
そうなの?
あの当時はそうだったんだ。前科者は海外渡航が制限されてた。
それで?
それで、ムショにだけは入らないようにしよう、と。
最後の最後に思いとどまって来たのは、実はそれが理由。
最低最悪の抑止力ね。
で、英語はどうするつもりだったの?
それで、米キャンでドラム叩いてたろ?
で思い知ったんだよ。
なんだよ、学校の英語の授業でいくらがんばっても、
本ちゃんの米人にはまったく通じねえじゃねえかって。
で、高校の英語の先公に聞いたんだよ。
先生、アメリカ人と実際に話したことあるの?って。
そしてたら?
そしたら、ないよって。
ない?
そう、ないよって、あっさりと。
米人と話しが通じなくても大学の入試には問題がないって。
だからもっと勉強しろって。
馬鹿馬鹿しいと思ったよ。こいつらいったいなんなんだよって。
で、ファックユー・ベリーマッチって言ってやったんだよ。
そしたら?
ユーアーウエルカム、だとさ。
♪
「大学入試にIPHONEの持ち込みを許可した時」
という訳で、貴重な青春時代のすべてを、
ライブハウスでドラムをぶっ叩く、
なんてことに費やしてしまった俺の人生。
そのツケが、因果が、その報いが、呪いが、落とし前が、
いまになって巡ってきている、ということなのだろうが。
改めていまになっても、俺はこの勉強という奴が嫌いである。
あるいは、それはまさに禅修行、
馬鹿を馬鹿と承知で好きでやっている、
そのスタンスがあるからこそ、なんとか耐えられる、のではあるが、
しかし、心の隅ではやはり、この勉強という行為そのものを、
心から馬鹿にしているところがある。
それはつまりは、日本の学校教育に対する怨念、
そのトラウマ的な記憶ではないのだろうか。
改めていうまでもなく、日本的理念の根本にあるのは、
苦労をして嫌なことをやっていることに無理やり価値を見出させる、
という姿勢。
つまりはその根底からして、そのものがネガティブ、なのである。
ここアメリカにおいては、
日本においてあれほど多用される言葉、頑張れ、
それ当たる言葉が、HANG ON になる訳だが、
実はそれほどは使われない。
その代わりに使われるのは、DO YOUR BEST、
あるいは、DO NOT WORK SO HARD、
つまり?
つまりは、頑張り過ぎるなよ、
つまりは、日本の頑張れとは、逆の言葉によって相手を励ますのである。
改めてこの精神風土の違い、なのである。
日本においては、なによりその苦境にに耐えることこそが美徳とされ、
そしてここアメリカでは、
好きなことを好きなように徹底的にやり続けることこそが美徳なのである。
よって、日本において重用されるあの秀才の方々。
人が忌むものを苦労してやり続けられるひとを秀才と呼ぶならば、
好きなことを好きなことだけ徹底的にやり尽くしては、
いつの間にかすっかりと別の次元に行ってしまうタイプを天才、と呼ぶのであろう。
日本型の秀才エリートたち。
耐え難きを耐え忍び難きを忍び、
日々、電話帳を逆から丸暗記できるような、
そんなタイプの秀才ばかりが尊ばれていたが、
しかしながらこのIT全盛の時代、
その手のことはすっかりと、コンピュータ、
そしてこれからは、愛さんがすっかりと引き受けてくれるであろう。
そしてなにより、誰もがその四六時中を、
IPHONEによってインターネットと繋がった時代。
どんなに難しい単語をいくら丸暗記などしなくても、
手元のIPHONEでちゃちゃっとググれば、
大抵のことはすぐに判ってしまう、
で、それを理解することなどなくても、
ほら、と目の前にかざし、あるいはリンクを送りつけ、
それだけで、十分、なのである。
というわけで、苦労に苦労を重ねてきた秀才さん方には誠に恐縮だが、
その手の苦労は既に前世紀の産物。
すっかりと御役御免のご時世である。
そんな事情から、世界ではいきなり天才さん募集中モードに大転換
という訳なのだろうが、
これまで、バカの同義語とされていては不遇を続けていた天才たち。
いまさらいきなり陽の当たるところに引き出されても、
ろくなことにはならないだろう、というのはすぐに見当がつく。
つまりはこの時代、電話帳逆からすべて丸暗記的な秀才が廃棄処分され、
そしてそんなことさえもできない人々は、年端もいかないうちからマリファナ漬の産廃扱い。
そしてそんな時代になんとかHANG ONしている人々も、
丸暗記、あるいは、ひっかけ問題に対する傾向と対策、なんてノウハウは、
糞の役にも立たないであろうことは判りきっている。
つまりは、教育そのものの転換が必要とされているのである。
果たして、大学の受験にIPHONEの持ち込みを許可した時、
いったいなにが起こるのであろうか。
♪
「パラダイム・シフトの身のかわし方」
改めて、この日々なにもかもがめまぐるしく状況の変わる激動の時代。
ともすれば、これまでの常識のすべてが一夜にして覆る、
そんなパラダイムシフトが、日常茶飯事に巻き起こる現状の中で、
今更ながら、既得権益を振り回すだけの管理職やら、
あるいは、エクセルのマクロのひとつも書けない、どころか、
英語もろくすっぽ喋れず、タイプひとつまとも打てない、
つまりはこの時代においては、まったくもって障害者レベルの、
そんな老害的な経営者陣が、
ゴルフ場での談合と打ち上げのクラブでの密約ですべてを牛耳る、
そんな馬鹿げたことをいくら繰り返しても、
この世界の生き馬の目を抜くパラダイム・シフトを生き抜ける筈がない。
嘗ての昭和の時代はそれでも良かった。
終身雇用制度というゆりかごから墓場までの、
徹底的な管理体制と共に、
なによりそこには、高度成長という漠然とした幻想。
日々徹底的なまでの根性主義の単純作業、
寝る間も惜しんでは、穴掘って埋めて、
そんなことを繰り返しながら
そんな非人間的な作業に摩滅に摩滅を繰り返しては、
恫喝と同調圧力と減点主義と責任追及の中で、
その思考能力もモティベーションもポテンシャルも、
下手をすれば、意思、
あるいは、人格そのものを消失させた企業戦士、
ならぬ、企業亡者。
だがしかし、そうまでもされも尚、
働いて働いて働き続けたその理由とは、
いまは辛くてもそのうちどうにかなる、
そんな明日を曖昧なままに信じていられた、
それこそが、あの時代の管理体制のすべてであった筈だ。
そこからなにも変わらなぬまま、
ただただその印象派的な経営のままで、
この激流を乗り越えようとするのは、
まさに、重機関銃の待ち受ける丘の上に向けて、
竹槍一本でバンザイ突撃を繰り返すようなもの。
その作戦において必要なものは、
まさに人海戦術。
累々と横たわる屍を踏み越え、それを盾にして、
万にひとつのラッキーショット、
つまりは、神風の到来を待つ以外には方法がない。
そんな馬鹿げた首脳部を継続させる為には、
親方日の丸の談合に次ぐ談合、
ともすれば、政治家からお役人へ、
お役人が天下りしてはそれを担保にしては、
公的資金注入の枠組みのぶん取り会い。
つまりはそう、時代錯誤の全体主義的国家経営を、
ますます冗長させる以外に方法はない筈であるが、
その行き着く先がどこかと言えば・・
そう、軍事産業以外には、道がない、のである。
そんな悪しき轍を打開する為には、
もしかしたらそこに求められるのは、
会社組織において、管理職、つまりはマネージメントを、
一つの技術部署として独立させ、
その職務を細分化しては徹底的に見える化し、
そしてそこに付随する曖昧な権限のすべて、
つまりは、管理職特権のすべてを剥奪した上で、
一般部署のひとつとして格下げにすること。
それによって起こることは、
徹底的な利益主義。
つまりは、現場優先主義である。
これまでのTOP-DOWN:上意下達式の命令系統から、
DOWN-TOPの現場第一主義へと転換され、
最前線の兵士たちの声がなんのバイアスもなしに、
中央のデータベースに直結する、つまりはそんな時代。
現場の兵士たちが個人個人に採集したデータを元に、
独自で戦略を構築して独自の考えで戦う、
その徹底的なまでも結果主義、それに伴う歩合制。
そうなれば下手をすれば、総務も、経理も、人事も、
そして、マネジメントも、経営陣もすべてがアウトソーシング?
え?だったら、意思決定は誰がする訳?
また、責任逃れのあっちこっちの堂々巡り?
であれば、意思決定は、AIで、となるのが目に見えていて、
AIの言うことであれば、誰も依存を挟む余地もなく・・
ただ、それって結局、最後は御神籤、ってのと、
あまり変わらないことになる訳で・・
なんだよ、いずれにしろろくなことにはならねえな、と。
ただ、それでもし、結果が出れば、それはそれで良くね?
ただ、で、その結果ってなんだよ、と。
なにを以て、結果オーライとする訳かね、と。
つまりは、そのビジョンが、そのゴールが、どころか、
自分自身の立ち位置そのものがまったく見えていない。
つまりは、下手をすれば、なにもかも見失ったまま、
ただ情報という霧の中を迷い続けている、
その状態こそが、この時代の本質なのではあるまいか。
であれば、神様に聞いてみよう、と。
そうか、そういうことか、と、
なんとなく、ようやく時代が見えてきた、
そんな気もする、この妄想の霧の中。
ふとして、崖ふちから足を滑らせないように、
足元にだけは、注意したいものだ。
まずは、IPHONEで位置確認、だな、と。

BABYMETAL ARISES - BEYOND THE MOON - LEGEND - M ~ ベビーメタル:メタル・ミュージカル! これからの時代は私達が作る!ここからすべてが始まる!
BABYMETAL ARISES - BEYOND THE MOON - LEGEND - M
世界の音楽史、その基軸そのものを覆すことになる、
その歴史的な瞬間、
その一曲目は、ROR から始まった。
という訳で、
おお、一曲目が、いきなり、RORかよ。
はははは、と、これはこれは、と、思わず大爆笑。
この一曲目が、ROR、
それだけで、このギグが一筋縄ではいかない、
つまりは、化けるぞ、それを初っ端から宣言したようなもの。
で、あれば、と思った。
であれば、そのラストは、多分・・
アルカディア、であろう、と。
そう、そのぐらいならすぐに想像がつく。
ただ、あの新曲。
つい数日前、あの横アリにおいて突如として発表された、
まだ正式な命名さえも宣言されていない、
この産まれたてのニューベビーメタル。
それが、この記念すべき最愛生誕祭、
そのライブのフィナーレを飾るに相応しい、
そこまで完成度が上がっている、ということなのか。
そしてなにより、そのフィナーレに、
この新曲を持ってくる以上、
そこに至るまでの何らかの必然性、
つまりはその物語性を完結させるためにも、
ともすれば、そこに二重三重の仕掛けが用意されて然るべきもの。
現地からの実況速報、
そのセットリストが一曲一曲とアップデートされる、
それを固唾を呑んで見つめながら、
果たして、と思っていた。
果たして、この大博打、是か非か。
そしてなにより、その仕掛けに、
いったいどんな、奇策が待ち構えているのだろうか・・
この野郎、と思っていた。
この、コバの野郎、
この期に及んでまたまたの知恵比べって奴かよ、と。
まったくまったく食えねえ男、ではありながら、
改めてベビーメタル、
これまでの幾多に渡るその大勝負において、
ここぞとばかりに繰り出されてきたその大博打の大奇策、
これまでのところ、その全てに完勝に次ぐ完勝。
これぞまさに、ベビーメタル必勝の法則。
果たして、BABYMETAL LEGENDーM
この記念すべき最愛生誕祭における、
その初っ端から、いきなりの卓袱台返しの大番狂わせ、
つまりは、その華々しき宣戦布告。
果たしてそこでなにが起こったのか・・
いやあ、まったく、と改めて。
いやあまったく、このベビーメタルというバンド、
なにからなにまで、楽しませてくれる。
つまりは、片時も、目が離せないぜ、と。
という訳で、まいどまいどながら、
さっそくお送り頂いた、
BABYMETAL LEGENDーM
その全貌の海賊音源。
誠にありがとうございます。
本日これからの二日目の公演を控えた方々の為に、
そして全国津々浦々でのLIVE VIEWINGを待つ方々の前に、
この超絶なる手品のタネあかしをすべてぶちまける、
なんていう野暮は控えるつもりですが、
いやはやまったくこのベビーメタルというバンド、
そしてなによりその仕掛け人たるコバメタル、という人。
まったくもって、策士の中の策士。
そしてこのベビーメタル、
その天下一番の大勝負において、
そのヤマが大きければ大きいほどに、
必ず化ける、つまりは徹底的な倍返しに斬って捨てる。
そのあまりのスケールの大きさ。
いやはやですよね。
まったくもって、奇跡のバンド、
それ以外には形容がみつからない。
という訳で、そこでいったいなにがあったのか、
その映像的な全貌は後日の楽しみとして、
取り急ぎ、その海賊音源での印象羅列、
かい摘んで、ではありますが、
心からの感謝を込めて認めさせて頂ければと存じます。
♪
嘗ての駄文に綴った憶えがあるのだが、
日本という国の精神風土の中に刻み込まれた、
センチメンタル、という、感傷的旋律。
→米国南部紀行:追憶のベイビードール~フリーウエイに咲く真珠の花珠たちへ
OoPS、これじゃなかった。
その次のやつか。
だったらこれ?
→センチメンタル・シティ・ロマンス〜感傷的音楽:そのお土地柄比べ
そう、あれは先日の米国南部出張旅行の折、
確か、アトランタ・ジョージアから、
チャタヌガを越えてテネシー州はナッシュビルへと向かう、
その長い長い高速走行の途中、
その視界のすべてが、
広い空と、そして大平原以外はなにもない、
そんなフリーウエイの景色をひた走りながら、
この時間を忘れた永遠のその狭間、
ふとつけた地元のFM曲、そこに流れていた、
アコースティック・チューンのフォーク・ソング。
この広大なアメリカ大陸を、ギターひとつ持っては、
街から街へ、ヒッチハイクを続けては彷徨うホーボーたち。
そんなフリーウエイの忘れな草たちの魂の呼び声。
凄いなこれ、と思わず。
凄いなこの、センチメンタリズム、
この凄まじいばかりの感傷的旋律。
ともすればセンチメンタルという概念そのものが、
そのプラグマティズム的概念からは、物笑いのタネにされる、
そんなここアメリカという土地においてさえ、
この感傷的旋律;
ウディ・ガスリーからウィリー・ネルソンから、
そしてニール・ヤングからボブ・ディランから・・
そこに音楽というものがある限り、
あるいはその音楽の発祥、その源泉とは、
まさしく、このセンチメンタリズムなのではないのか、
なんてところから、果たして、我が日本国、
その精神風土にどっしりと根を下ろしたこの感傷的旋律。
ここアメリカにおいては、
そんなセンチメンタリズムとラグマティズムの鬩ぎ合いこそが、
その一種のロマンでもあるのだが、
こと日本における、このセンチメンタリズムそのものに対する、
あまりの寛容さ、あるいは、その依存性。
アメリカ南部、この宇宙的なまでに単調な景色の中をひた走りながら、
こと日本における感傷的土壌、
その源泉がどこにあるのか、なんてことを、
ぼんやりと考えていたのではあるが、
そして、ふと、その出発の先日にご拝見したあの細野晴臣氏。
→YMOの創始者:細野晴臣@グラマシー劇場 ~ 涅槃のジャグ・バンド・近未来的ノスタルジーの桃源郷
その超絶なアメリカン・フォルクローレの中にも、
明らかに根ざしていたこのセンチメンタリズムという土台。
改めて、日本人における音楽のその源泉とは、
そしてその存在理由とは、まさしくこのセンチメンタリズム。
日本の音楽は、センチメンタリズムに始まりセンチメンタリズムに終わる。
その仮定に基づきながら、それはそれで日本の美、
つまりは、この俺自身の精神的風土、その音楽的趣向とも合致する訳で。
ただ、とは思っていた。
ただ、これだけなにからなにまでが、
泣き言まじりのセンチメンタルになってしまった日本。
嘗てパンクロックという音楽に傾倒しながら、
そこで求めていたものとはまさに、この感傷的旋律からの脱却、
ではあったのだが、
果たして、この日本という文化に根ざしたその感傷という轍。
つまりはそれは気候、あるいは土壌、
あるいは伝統とも言えるほどの歴史的背景。
ぶっちゃけ、日本人に産まれた限りは、
このセンチメンタリズム:感傷という呪いからは、
逃げ出すことはできないのか、
そんなことさえも思っては居たのだが・・
という訳で、長いト書でした。
日本の音でありながら、そこに感傷の無い音楽、
あるいは、そのセンチメンタリズムに飲み込まれることなく、
敢えてそれと戦う、その軋轢そのものを創出する音楽。
それこそが、まさに、ベビーメタル。
そう、ベビーメタルの楽曲、その旋律には、
センチメンタリズムに象徴される、
その、愚痴も、悲嘆も、甘えも、泣き言も存在しない。
そう、ベビーメタルこそは日本で唯一、
自分を可愛そうだと思っていない、
そんな健全なる戦士たちのバンドなのだ。
→ → BABYMETALを聴かせてくれ
なんと言っても、っぱっぱっぱっぱぱっぱ、PAPAYA、
アケぽよのピカピカミラーボール、の人たちなのである。
ただ、嘗てのパンクロックがそうであったように、
そして、このベビーメタルもそうであるように、
若さだけを武器にして大人に向けてひた走るその階段において、
人は度々に渡って、突如として不条理な悲劇に襲われては、
そこに見る、なんともしようがないやるせなさ、
その現実の中で、侘を、寂を、
そして、情緒を、そして、感傷を、
背負い込んでゆく、それも成長のひとつの過程。
つまりはそれも、カルマ:業、あるいは宿命という奴なのだろうが、
果たして、と思っていた。
あのキャピキャピ・るんるんの弾けるラブラブ・スピリッツ、
その罰当たりな可愛いパワーだけを武器に、
世界を席捲し続けてきたベビーメタルが、
そして2018年、このダークサイドを越えるその茨の道の中で、
いったい、なにを得、そしてその不条理を受け入れるために、
どんな道を選択し、どう昇華させるつもりなのか・・
そして、と思っていた。
そして、ベビーメタルは、来たるサードアルバムの中に、
その成長の過程において避けて通ることのできない、
この不条理な現実との戦い、
そこに、一抹の救いとして必要とされるであろう、
感傷:センチメンタル、そして、そのやるせなさを、
いったい、どんな形で、表現して行くのだろうか・・・
改めて、もしもこのサードアルバムにおける選曲が、
これまでの楽曲と同じように、
パワー一発のキャピキャピ・るんるんだけであったとしたら、
果たしてそこに、明らかなる煮詰まり、
つまりは衰退の影を見る筈である。
だがしかし、JPOPに代表されるあの東京の音、
センチメンタルに始まりセンチメンタルに終わる、
あの愚痴と悲嘆と甘えた泣き言に貫かれた情緒性、
そんなものに飲み込まれてしまったベビーメタルなど、
ベビーメタルでもなんでもない。
戦いの中にこそ、憂いがある!
コバは、それに気づいている筈である。
キャピキャピ・るんるん一点張りのカワイイ・メタルと、
そして、日本独特の情緒性に溢れたセンチメンタリズム、
その融合、その匙加減こそが、
このサードアルバムにおける、最大のポイントなのではあるまいか。
そう、それがメタルであれアイドルであれ、
それがいみじくも日本という精神風土に産まれた限り、
このセンチメンタリズムの血からは、
なにがどうあっても逃れることはできない、
あるいは、センチメンタリズムなしには、
日本人はそれを音楽とは認めない。
その筈なのだ。
嘗ての、あのすべてのセンチメンタリズムを払拭しようと試みた、
その痛烈なばかりの失敗の教訓から、
日本人のマーケットには、必ず、どこかしらに、
このセンチメンタリズムというエッセンスが必要なのだ。
その定説を思い知ったこの俄パンク馬鹿にとって、
では果たして、ベビーメタルにおけるセンチメンタリズムとはなにか。
あるいは、ベビーメタルは、このセンチメンタリズムという障壁を、
いったいどうやって、クリアしてきたのであろうか・・
ただ、このベビーメタルの楽曲の中で、
しかし、どこかで、この情緒的なまでの風情、
ともすれば、それは原風景的なまでに、
筋金入りにセンチメンタルな、
そんな旋律を、確かに聞いた憶えがある・・
それはもしかしたら、紅月、
あるいは、止まない雨、
あるいは・・THE ONE、
いや、違う。
紅月や、止まない雨は、
マイナーな旋律であっても、
そしてそこに明らかな激情の迸りはあったとしても、
風情という意味での感傷、
風の音、雨の音、波の音、
その何もかもが、濡れて、そして潤んだ、
あの日本の風景の、季節感そのものさえもを織り込んだ、
そんな旋律ではなかった筈だ。
おかしいな、果たして、俺はベビーメタルのどの曲で、
そんな日本の原風景的な旋律を聴いたのだろう・・
という訳で、この俄な記憶の片鱗を掻き集めては、
探しに探し続けたその旋律。
ベビーメタルにおけるそのセンチメンタリズム、
その究極の純東京的旋律、
それがいったいどこでなされていたのか・・
という訳で、種明かしでござる。
ベビーメタルにおけるそのセンチメンタリズムとは、
まさに、曲間。
あの、マニュピレーターによるMCの中に、
これでもか、という程にまで、織り込まれていたのである。
そう、そうであった。
遠い昔に投稿したあのいにしえの駄文、
東京ドームの海賊版を初めて聴いた時、
あの、テイルスの序章として流されたあの旋律。
え?それはまさにスワンの恋。
あの僅か十五秒ばかりのさりげないメロディの中に、
突如として巻き込まれた、
あの、俺自身の記憶の片鱗、その原風景的なイメージ。
幼少の頃を過ごしたあのヨコハマの街並み、
そしてそこから繋がる、ネパールはヒマラヤ山中、
そのヒッピー・コミューンの隠れ里。
あの黄金色に包まれた木漏れ日の中の ・・
→ ベビーメタルの原風景 ~ 秋の午後 喪失日和
そう、ベビーメタルの中にあって、
しかし、センチメンタルは確実に存在した。
それは、感傷に溺れることなく、
ましてや、愚痴も、悲嘆も、甘えの要素などなにもないままに、
しかし、そこにある紛れもない潤い、その情緒性、その風情、
そして、憂い、という美学。
ベビーメタルのドラマの中に、
さりげなくも確信的に織り込まれていた、
この珠玉のMCの数々。
そう、そう言った意味では、
やはりベビーメタルこそはまさに日本のバンドなのだ。
感傷に流されることなく、
しかしそこに、明らかに存在する、
まさに原風景的なまでの日本的旋律、
それをしっかりと含服する、
純和製のスーパーバンド、なのだ。
という訳で、あの怒涛の英国公演。
民謡メタルであるメギツネに幕を明け、
メタルと、パンクと、そしてシュガーポップ、
その絶妙なるブレンドの後に、
遂には、パパヤ、パパヤから、
しまいには、インド・メタル、なんてものまでぶちかました、
このなんとも摩訶不思議なベビーメタルというバンド。
そして帰り着いた日本。
最愛生誕二十周年を祝う、
BABYMETAL ARISES - BEYOND THE MOON - LEGEND - M
この盛大な凱旋公演、
その一世一代の祝祭の中において披露された、
この珠玉の新曲:THE SHINING
これまでMCの中でのみ一種の隠し味とされていた、
その、ベビーメタルの原風景的日本の音、その真髄。
センチメンタリズム: 感傷であり情緒であり風情であり、
そして、憂い、であるところの、
その戦後日本の精神風土、そのすべてを織り込んだ、
いまにも身体中が蕩けそうなまでにメランコリックな旋律。
怒涛の最愛バンギャーから一転、
最愛のアコースティック・ギターに導かれて披露された THE SHINING...
このあまりにもドラマティックなメタル組曲を前に、
これはこれは、であった。
まさに、グウの音も出ないほどの、
まさにその美学の感性のその才能の集大成。
ああ、やばい。
この曲、まじでやばい。やば過ぎる。
これぞ、まさに、琴線に触れた、という奴であろう。
戦いの中にこそ、憂いがある!
その美学の決定打。
これは一種の完結である。
ベビーメタル美学のその見事なる結実。
多分、会場においては、
あの、グラストンベリーの観客達のよう、
鳩が豆鉄砲を食ったようように、
固唾を呑んで見つめていただろうメイトの諸君。
ベビーメタルはここに完結を見たのだ。
それはまさに、荘厳たるエピローグであり、
と同時に、華麗なるプロローグ。
あのヒロシマがそうであったように、
このナゴヤにおける、LEGEND-M、
これこそが、ベビーメタルの終わりの始まり。
その壮大なベビーメタル組曲、
その偉大なるドラマの、幕開けなのだ。
そう、あのヒロシマの時にも思っただろう。
ベビーメタルは、ギグと呼ばれるコンサート形式と、
そこにストーリー、つまりはドラマ性を持ち込んだ、
ミュージカル的な総合芸術を目指すのではないのか?
そう、このLEGEND-Mこそが、
その偉大なる挑戦への第一歩なのだ。
改めてベビーメタル。
そのあまりのスケール。
そのあまりのポテンシャル。
その無限の可能性の翼を広げ、
その姿、まさに天を駆け上る暴走銀河鉄道。
ベビーメタルの目指すものは、
メタルの、あるいは、ロックの、その世界の頂点の、
なんていう、そんなちゃちなものではない。
音楽史、あるいは、音楽というそのものの概念、
その基軸そのものを、捻じ曲げる、あるいは覆す、
そんな、とてつもない存在を目指している筈だ。
なにからなにまで、徹底的にその想像の上を行くベビーメタル。
このLEGEND-Mこそは、
その終わりの始まり。
それはまさに、新しい時代の大いなる夜明け。
ベビーメタルのメタル・ミュージカル、その始まり始まり。
つまりは、ベビーメタルの本気の本気の戦いは、
まさに、ここからはじまる。
これからの時代は、ベビーメタルが作る!
奇しくも、ユイ欠場という青天の霹靂に見舞われては、
それを果たせなかったヒロシマ公演。
その、倍返しの落とし前公演であるこのLEGEND-M
日本全国津々浦々、そのライブ・ビューイングを以て、
全世界に向けた、その大いなる宣戦布告であろう。
旦那、このバンド、いつか必ず世界の頂点、
なんてことさえも、言ってられなくなりそうな、
まさに、宇宙的なまでの、とてつもないことになりそうな、
そんな予感に打ち震えるこの海賊音源。
いやはや、凄い時代になったものだ。
そしてそれは、最早、誰にも止められない。
せいぜい振り落とされないように、
ベビーメタル、一刻も目を離せないぜ。
このまま、行けるところまで、
世界の頂点どころか、銀河の果てまで、
この暴走銀河鉄道:ベビーメタル、
その行く先をとことん見届けようではないか。
ここニューヨークの熱帯夜、
身体中に立った鳥肌がまだ収まらない。
それはまさに、新しい時代の夜明け、
そのあまりに生々しい瞬間を目の当たりにした、
その衝撃であろう。
そしていままさに幕を開けようとしている
LEGEND-M その二日目、
そして、ライブ・ビューイング、
それはそれは、まさにとてつもないことになるぞ・・
歴史の一証人としてのご報告、
お待ち申し上げております。
かしこ
世界の音楽史、その基軸そのものを覆すことになる、
その歴史的な瞬間、
その一曲目は、ROR から始まった。
という訳で、
おお、一曲目が、いきなり、RORかよ。
はははは、と、これはこれは、と、思わず大爆笑。
この一曲目が、ROR、
それだけで、このギグが一筋縄ではいかない、
つまりは、化けるぞ、それを初っ端から宣言したようなもの。
で、あれば、と思った。
であれば、そのラストは、多分・・
アルカディア、であろう、と。
そう、そのぐらいならすぐに想像がつく。
ただ、あの新曲。
つい数日前、あの横アリにおいて突如として発表された、
まだ正式な命名さえも宣言されていない、
この産まれたてのニューベビーメタル。
それが、この記念すべき最愛生誕祭、
そのライブのフィナーレを飾るに相応しい、
そこまで完成度が上がっている、ということなのか。
そしてなにより、そのフィナーレに、
この新曲を持ってくる以上、
そこに至るまでの何らかの必然性、
つまりはその物語性を完結させるためにも、
ともすれば、そこに二重三重の仕掛けが用意されて然るべきもの。
現地からの実況速報、
そのセットリストが一曲一曲とアップデートされる、
それを固唾を呑んで見つめながら、
果たして、と思っていた。
果たして、この大博打、是か非か。
そしてなにより、その仕掛けに、
いったいどんな、奇策が待ち構えているのだろうか・・
この野郎、と思っていた。
この、コバの野郎、
この期に及んでまたまたの知恵比べって奴かよ、と。
まったくまったく食えねえ男、ではありながら、
改めてベビーメタル、
これまでの幾多に渡るその大勝負において、
ここぞとばかりに繰り出されてきたその大博打の大奇策、
これまでのところ、その全てに完勝に次ぐ完勝。
これぞまさに、ベビーメタル必勝の法則。
果たして、BABYMETAL LEGENDーM
この記念すべき最愛生誕祭における、
その初っ端から、いきなりの卓袱台返しの大番狂わせ、
つまりは、その華々しき宣戦布告。
果たしてそこでなにが起こったのか・・
いやあ、まったく、と改めて。
いやあまったく、このベビーメタルというバンド、
なにからなにまで、楽しませてくれる。
つまりは、片時も、目が離せないぜ、と。
という訳で、まいどまいどながら、
さっそくお送り頂いた、
BABYMETAL LEGENDーM
その全貌の海賊音源。
誠にありがとうございます。
本日これからの二日目の公演を控えた方々の為に、
そして全国津々浦々でのLIVE VIEWINGを待つ方々の前に、
この超絶なる手品のタネあかしをすべてぶちまける、
なんていう野暮は控えるつもりですが、
いやはやまったくこのベビーメタルというバンド、
そしてなによりその仕掛け人たるコバメタル、という人。
まったくもって、策士の中の策士。
そしてこのベビーメタル、
その天下一番の大勝負において、
そのヤマが大きければ大きいほどに、
必ず化ける、つまりは徹底的な倍返しに斬って捨てる。
そのあまりのスケールの大きさ。
いやはやですよね。
まったくもって、奇跡のバンド、
それ以外には形容がみつからない。
という訳で、そこでいったいなにがあったのか、
その映像的な全貌は後日の楽しみとして、
取り急ぎ、その海賊音源での印象羅列、
かい摘んで、ではありますが、
心からの感謝を込めて認めさせて頂ければと存じます。
♪
嘗ての駄文に綴った憶えがあるのだが、
日本という国の精神風土の中に刻み込まれた、
センチメンタル、という、感傷的旋律。
→米国南部紀行:追憶のベイビードール~フリーウエイに咲く真珠の花珠たちへ
OoPS、これじゃなかった。
その次のやつか。
だったらこれ?
→センチメンタル・シティ・ロマンス〜感傷的音楽:そのお土地柄比べ
そう、あれは先日の米国南部出張旅行の折、
確か、アトランタ・ジョージアから、
チャタヌガを越えてテネシー州はナッシュビルへと向かう、
その長い長い高速走行の途中、
その視界のすべてが、
広い空と、そして大平原以外はなにもない、
そんなフリーウエイの景色をひた走りながら、
この時間を忘れた永遠のその狭間、
ふとつけた地元のFM曲、そこに流れていた、
アコースティック・チューンのフォーク・ソング。
この広大なアメリカ大陸を、ギターひとつ持っては、
街から街へ、ヒッチハイクを続けては彷徨うホーボーたち。
そんなフリーウエイの忘れな草たちの魂の呼び声。
凄いなこれ、と思わず。
凄いなこの、センチメンタリズム、
この凄まじいばかりの感傷的旋律。
ともすればセンチメンタルという概念そのものが、
そのプラグマティズム的概念からは、物笑いのタネにされる、
そんなここアメリカという土地においてさえ、
この感傷的旋律;
ウディ・ガスリーからウィリー・ネルソンから、
そしてニール・ヤングからボブ・ディランから・・
そこに音楽というものがある限り、
あるいはその音楽の発祥、その源泉とは、
まさしく、このセンチメンタリズムなのではないのか、
なんてところから、果たして、我が日本国、
その精神風土にどっしりと根を下ろしたこの感傷的旋律。
ここアメリカにおいては、
そんなセンチメンタリズムとラグマティズムの鬩ぎ合いこそが、
その一種のロマンでもあるのだが、
こと日本における、このセンチメンタリズムそのものに対する、
あまりの寛容さ、あるいは、その依存性。
アメリカ南部、この宇宙的なまでに単調な景色の中をひた走りながら、
こと日本における感傷的土壌、
その源泉がどこにあるのか、なんてことを、
ぼんやりと考えていたのではあるが、
そして、ふと、その出発の先日にご拝見したあの細野晴臣氏。
→YMOの創始者:細野晴臣@グラマシー劇場 ~ 涅槃のジャグ・バンド・近未来的ノスタルジーの桃源郷
その超絶なアメリカン・フォルクローレの中にも、
明らかに根ざしていたこのセンチメンタリズムという土台。
改めて、日本人における音楽のその源泉とは、
そしてその存在理由とは、まさしくこのセンチメンタリズム。
日本の音楽は、センチメンタリズムに始まりセンチメンタリズムに終わる。
その仮定に基づきながら、それはそれで日本の美、
つまりは、この俺自身の精神的風土、その音楽的趣向とも合致する訳で。
ただ、とは思っていた。
ただ、これだけなにからなにまでが、
泣き言まじりのセンチメンタルになってしまった日本。
嘗てパンクロックという音楽に傾倒しながら、
そこで求めていたものとはまさに、この感傷的旋律からの脱却、
ではあったのだが、
果たして、この日本という文化に根ざしたその感傷という轍。
つまりはそれは気候、あるいは土壌、
あるいは伝統とも言えるほどの歴史的背景。
ぶっちゃけ、日本人に産まれた限りは、
このセンチメンタリズム:感傷という呪いからは、
逃げ出すことはできないのか、
そんなことさえも思っては居たのだが・・
という訳で、長いト書でした。
日本の音でありながら、そこに感傷の無い音楽、
あるいは、そのセンチメンタリズムに飲み込まれることなく、
敢えてそれと戦う、その軋轢そのものを創出する音楽。
それこそが、まさに、ベビーメタル。
そう、ベビーメタルの楽曲、その旋律には、
センチメンタリズムに象徴される、
その、愚痴も、悲嘆も、甘えも、泣き言も存在しない。
そう、ベビーメタルこそは日本で唯一、
自分を可愛そうだと思っていない、
そんな健全なる戦士たちのバンドなのだ。
→ → BABYMETALを聴かせてくれ
なんと言っても、っぱっぱっぱっぱぱっぱ、PAPAYA、
アケぽよのピカピカミラーボール、の人たちなのである。
ただ、嘗てのパンクロックがそうであったように、
そして、このベビーメタルもそうであるように、
若さだけを武器にして大人に向けてひた走るその階段において、
人は度々に渡って、突如として不条理な悲劇に襲われては、
そこに見る、なんともしようがないやるせなさ、
その現実の中で、侘を、寂を、
そして、情緒を、そして、感傷を、
背負い込んでゆく、それも成長のひとつの過程。
つまりはそれも、カルマ:業、あるいは宿命という奴なのだろうが、
果たして、と思っていた。
あのキャピキャピ・るんるんの弾けるラブラブ・スピリッツ、
その罰当たりな可愛いパワーだけを武器に、
世界を席捲し続けてきたベビーメタルが、
そして2018年、このダークサイドを越えるその茨の道の中で、
いったい、なにを得、そしてその不条理を受け入れるために、
どんな道を選択し、どう昇華させるつもりなのか・・
そして、と思っていた。
そして、ベビーメタルは、来たるサードアルバムの中に、
その成長の過程において避けて通ることのできない、
この不条理な現実との戦い、
そこに、一抹の救いとして必要とされるであろう、
感傷:センチメンタル、そして、そのやるせなさを、
いったい、どんな形で、表現して行くのだろうか・・・
改めて、もしもこのサードアルバムにおける選曲が、
これまでの楽曲と同じように、
パワー一発のキャピキャピ・るんるんだけであったとしたら、
果たしてそこに、明らかなる煮詰まり、
つまりは衰退の影を見る筈である。
だがしかし、JPOPに代表されるあの東京の音、
センチメンタルに始まりセンチメンタルに終わる、
あの愚痴と悲嘆と甘えた泣き言に貫かれた情緒性、
そんなものに飲み込まれてしまったベビーメタルなど、
ベビーメタルでもなんでもない。
戦いの中にこそ、憂いがある!
コバは、それに気づいている筈である。
キャピキャピ・るんるん一点張りのカワイイ・メタルと、
そして、日本独特の情緒性に溢れたセンチメンタリズム、
その融合、その匙加減こそが、
このサードアルバムにおける、最大のポイントなのではあるまいか。
そう、それがメタルであれアイドルであれ、
それがいみじくも日本という精神風土に産まれた限り、
このセンチメンタリズムの血からは、
なにがどうあっても逃れることはできない、
あるいは、センチメンタリズムなしには、
日本人はそれを音楽とは認めない。
その筈なのだ。
嘗ての、あのすべてのセンチメンタリズムを払拭しようと試みた、
その痛烈なばかりの失敗の教訓から、
日本人のマーケットには、必ず、どこかしらに、
このセンチメンタリズムというエッセンスが必要なのだ。
その定説を思い知ったこの俄パンク馬鹿にとって、
では果たして、ベビーメタルにおけるセンチメンタリズムとはなにか。
あるいは、ベビーメタルは、このセンチメンタリズムという障壁を、
いったいどうやって、クリアしてきたのであろうか・・
ただ、このベビーメタルの楽曲の中で、
しかし、どこかで、この情緒的なまでの風情、
ともすれば、それは原風景的なまでに、
筋金入りにセンチメンタルな、
そんな旋律を、確かに聞いた憶えがある・・
それはもしかしたら、紅月、
あるいは、止まない雨、
あるいは・・THE ONE、
いや、違う。
紅月や、止まない雨は、
マイナーな旋律であっても、
そしてそこに明らかな激情の迸りはあったとしても、
風情という意味での感傷、
風の音、雨の音、波の音、
その何もかもが、濡れて、そして潤んだ、
あの日本の風景の、季節感そのものさえもを織り込んだ、
そんな旋律ではなかった筈だ。
おかしいな、果たして、俺はベビーメタルのどの曲で、
そんな日本の原風景的な旋律を聴いたのだろう・・
という訳で、この俄な記憶の片鱗を掻き集めては、
探しに探し続けたその旋律。
ベビーメタルにおけるそのセンチメンタリズム、
その究極の純東京的旋律、
それがいったいどこでなされていたのか・・
という訳で、種明かしでござる。
ベビーメタルにおけるそのセンチメンタリズムとは、
まさに、曲間。
あの、マニュピレーターによるMCの中に、
これでもか、という程にまで、織り込まれていたのである。
そう、そうであった。
遠い昔に投稿したあのいにしえの駄文、
東京ドームの海賊版を初めて聴いた時、
あの、テイルスの序章として流されたあの旋律。
え?それはまさにスワンの恋。
あの僅か十五秒ばかりのさりげないメロディの中に、
突如として巻き込まれた、
あの、俺自身の記憶の片鱗、その原風景的なイメージ。
幼少の頃を過ごしたあのヨコハマの街並み、
そしてそこから繋がる、ネパールはヒマラヤ山中、
そのヒッピー・コミューンの隠れ里。
あの黄金色に包まれた木漏れ日の中の ・・
→ ベビーメタルの原風景 ~ 秋の午後 喪失日和
そう、ベビーメタルの中にあって、
しかし、センチメンタルは確実に存在した。
それは、感傷に溺れることなく、
ましてや、愚痴も、悲嘆も、甘えの要素などなにもないままに、
しかし、そこにある紛れもない潤い、その情緒性、その風情、
そして、憂い、という美学。
ベビーメタルのドラマの中に、
さりげなくも確信的に織り込まれていた、
この珠玉のMCの数々。
そう、そう言った意味では、
やはりベビーメタルこそはまさに日本のバンドなのだ。
感傷に流されることなく、
しかしそこに、明らかに存在する、
まさに原風景的なまでの日本的旋律、
それをしっかりと含服する、
純和製のスーパーバンド、なのだ。
という訳で、あの怒涛の英国公演。
民謡メタルであるメギツネに幕を明け、
メタルと、パンクと、そしてシュガーポップ、
その絶妙なるブレンドの後に、
遂には、パパヤ、パパヤから、
しまいには、インド・メタル、なんてものまでぶちかました、
このなんとも摩訶不思議なベビーメタルというバンド。
そして帰り着いた日本。
最愛生誕二十周年を祝う、
BABYMETAL ARISES - BEYOND THE MOON - LEGEND - M
この盛大な凱旋公演、
その一世一代の祝祭の中において披露された、
この珠玉の新曲:THE SHINING
これまでMCの中でのみ一種の隠し味とされていた、
その、ベビーメタルの原風景的日本の音、その真髄。
センチメンタリズム: 感傷であり情緒であり風情であり、
そして、憂い、であるところの、
その戦後日本の精神風土、そのすべてを織り込んだ、
いまにも身体中が蕩けそうなまでにメランコリックな旋律。
怒涛の最愛バンギャーから一転、
最愛のアコースティック・ギターに導かれて披露された THE SHINING...
このあまりにもドラマティックなメタル組曲を前に、
これはこれは、であった。
まさに、グウの音も出ないほどの、
まさにその美学の感性のその才能の集大成。
ああ、やばい。
この曲、まじでやばい。やば過ぎる。
これぞ、まさに、琴線に触れた、という奴であろう。
戦いの中にこそ、憂いがある!
その美学の決定打。
これは一種の完結である。
ベビーメタル美学のその見事なる結実。
多分、会場においては、
あの、グラストンベリーの観客達のよう、
鳩が豆鉄砲を食ったようように、
固唾を呑んで見つめていただろうメイトの諸君。
ベビーメタルはここに完結を見たのだ。
それはまさに、荘厳たるエピローグであり、
と同時に、華麗なるプロローグ。
あのヒロシマがそうであったように、
このナゴヤにおける、LEGEND-M、
これこそが、ベビーメタルの終わりの始まり。
その壮大なベビーメタル組曲、
その偉大なるドラマの、幕開けなのだ。
そう、あのヒロシマの時にも思っただろう。
ベビーメタルは、ギグと呼ばれるコンサート形式と、
そこにストーリー、つまりはドラマ性を持ち込んだ、
ミュージカル的な総合芸術を目指すのではないのか?
そう、このLEGEND-Mこそが、
その偉大なる挑戦への第一歩なのだ。
改めてベビーメタル。
そのあまりのスケール。
そのあまりのポテンシャル。
その無限の可能性の翼を広げ、
その姿、まさに天を駆け上る暴走銀河鉄道。
ベビーメタルの目指すものは、
メタルの、あるいは、ロックの、その世界の頂点の、
なんていう、そんなちゃちなものではない。
音楽史、あるいは、音楽というそのものの概念、
その基軸そのものを、捻じ曲げる、あるいは覆す、
そんな、とてつもない存在を目指している筈だ。
なにからなにまで、徹底的にその想像の上を行くベビーメタル。
このLEGEND-Mこそは、
その終わりの始まり。
それはまさに、新しい時代の大いなる夜明け。
ベビーメタルのメタル・ミュージカル、その始まり始まり。
つまりは、ベビーメタルの本気の本気の戦いは、
まさに、ここからはじまる。
これからの時代は、ベビーメタルが作る!
奇しくも、ユイ欠場という青天の霹靂に見舞われては、
それを果たせなかったヒロシマ公演。
その、倍返しの落とし前公演であるこのLEGEND-M
日本全国津々浦々、そのライブ・ビューイングを以て、
全世界に向けた、その大いなる宣戦布告であろう。
旦那、このバンド、いつか必ず世界の頂点、
なんてことさえも、言ってられなくなりそうな、
まさに、宇宙的なまでの、とてつもないことになりそうな、
そんな予感に打ち震えるこの海賊音源。
いやはや、凄い時代になったものだ。
そしてそれは、最早、誰にも止められない。
せいぜい振り落とされないように、
ベビーメタル、一刻も目を離せないぜ。
このまま、行けるところまで、
世界の頂点どころか、銀河の果てまで、
この暴走銀河鉄道:ベビーメタル、
その行く先をとことん見届けようではないか。
ここニューヨークの熱帯夜、
身体中に立った鳥肌がまだ収まらない。
それはまさに、新しい時代の夜明け、
そのあまりに生々しい瞬間を目の当たりにした、
その衝撃であろう。
そしていままさに幕を開けようとしている
LEGEND-M その二日目、
そして、ライブ・ビューイング、
それはそれは、まさにとてつもないことになるぞ・・
歴史の一証人としてのご報告、
お待ち申し上げております。
かしこ

ベビーメタルAWAKENS 世界を変えた激動の十日間。徒然なるままに振り返ってみれば・・
という訳で、嵐が去った、というよりは、
まさに、難破船から打ち上げられた真珠色の浜辺。
いやはや、まだ生きているのか・・
そんなご感想をお持ちの方々がほとんどな筈。
そしてすべてが綺麗に洗い流されては、
改めて見上げるこの台風一過の抜けるような夏の空。
この十日間をいったいどうやって生き伸びたのか、
その記憶がさっぱりと、定かではあらない・・
改めてこの激動の十日間
なにもかもがギチギチに凝縮されては、
盆と正月、サンクスギビングにクリスマス、
ついでに独立記念日恒例のメイシーズ花火大会、
なんてものがひとかたまりになっては鉄砲水のように押し寄せた、
そのあまりにあまりにも豪華過ぎるこのお誕生会のバースデイプレゼント。
忘れもしないあの横アリでの奇跡の復活劇から、
そして世界最大のフェスティバル・グラストンベリー出演の偉業から、
そしてベビーメタルの聖地:ブリクストンでの怒涛の凱旋公演。
驚愕に次ぐ驚愕、興奮に次ぐ興奮、熱狂に次ぐ熱狂、そして絶賛に次ぐ絶賛・・
これ以上ない感動と、歓喜と、感謝、その全てを以て、
そして辿り着いたポートメッセなごや。
この激動の十日間、そのすべてを土産にしては
壮大なるフィナーレを飾った、
ベビーメタル – ARISES – BEYOND THE MOON – LEGEND – M – 最愛メタル生誕祭。
RORに幕を明け、そして最愛バンギャーから、
そしてMOAギターに導かれての新曲:THE SHINING(仮題)
そして、いまだ名前も無きうちから既に名曲の誉れの高い、
あのアルカディアに至る全十四曲、
そのあまりの感動のステージ。
これ以上豪華なお誕生日パーティが、
これ以上見事な祝祭があるだろうか!?
そして台風一過のこの夏の空。
いまとなってはあったり前田に、
ベビーメタルこそは世界最強の史上最高、
それを疑うものはこの世に誰一人としていない、
その評価が不動のものとして確定した感のある、
この向かうところ敵なしの絶対女王軍団:ベビーメタル。
改めて、と思う。
改めてこの十日間。
突如の三姫体制の復活に幕を明け、
そしてなによりポニテ、ツインテの晴れ姿。
その一曲目からぶちかまされた新曲から、
まさかまさかのインド歌謡メタル、
そしてなにより、公演直前に発表された新曲:PAPAYA
タイランドのラップ王:FーHERO神の御降臨と共に、
発表と同時の一撃にしてベビーメタルの新たな看板曲として確定した、
このあまりに確信犯的決定打。
ニューアルバム METAL GALAXYの発売日公布から、
そして、2020年度の全世界ツアーの発表から、
まさに、矢継ぎ早に押し寄せるこの朗報の絨毯爆撃。
そのあまりにも無茶な無茶苦茶過ぎるほどの豪華さ。
それはまさに、錐揉み状態にも似た錯乱的祝祭の日々・・
そして台風一過の夏の空。
ああ、終わっちまったなベビーメタル。
そして帰り着いた、この、くっそ面白くもない日常と言うやつ。
たまにはニュースでも見てみるか、と手元のIPHONE。
はああ?また選挙?
いい加減、バカじゃねえのか、こいつら・・
誰一人として鼻も引っかけないこのクソ政治屋どもが、
ガランガランの誰もいないパーティ会場で、
知恵足らずのガキどもと宗教亡者ばかりを相手にしては、
カメラを前にドヤ顔さらしてから騒ぎ。
見たくねえ、見たくねえ、見たくねえ、
こんな奴らは、見たくねえ・・・
思わずパニック状態でアプリを閉じながら、
そして帰り着いたこの現実世界。
そう、ベビーメタルを知らない奴らにとって、
現実とはそういうもの、その終わり無き延線上のアリア。
ストレス、ストレス、ストレスにこれでもかと追い詰められては、
ヤケを起こしてすべてをぶっ壊したくなるのも、
それも面倒なんで一思いに、なんていう出来心も、
まあ確かに判らないではないよな、と。
それが証拠に見ろよこの三面記事。
なにからなにまで、なにからなにまで、なにからなにまで、
ツンでツンでツミ切っては、出口なしの自暴自棄
その、やけくその、逆ギレ暴走のその成れの果て。
こんな世の中、夢も希望もありゃしない、
そう思っていないのは、
他ならぬあのドヤ顔せーじかの腰巾着連中
自称こっちの人達、そればかりじゃねえのか、と。
という訳で、舞い戻った現実世界。
あいも変わらずなにからなにまで真っ暗闇のこのダークサイド。
思わず腹の底から深い深い溜息なんぞをついては肩を竦めながら、
こいつら、本当に可哀想な奴らだ、と。
このベビーメタルを知らない人々。
こいつらにはまだ、光が、見えていないんだな・・
そう言えば、とふと思い出す、
そう言えば・・つい十日前まで、
俺だって毎日がこんな感じ。
なにがどうあってもこの先どうせろくなことになりゃしない、
夢も希望も枯れ果てた失意の底。
その漆黒の闇を彷徨うばかりのダークサイド。
そんな心模様がふとフラッシュバックしては、
それはまるで、不吉な夢から覚めた後の残り香、
その重い余韻の悪夢の片鱗。
そして今になっては何もかもが洗い流された真珠色の浜辺。
澄み切った空気を胸いっぱいに吸い込んでは、
どこからともなくて聞こえてくるあの旋律。
シャンティシャンティ、パパヤパパヤ、
そしてまだ名も知れぬあの珠玉のメロディ。
つい十日前まで世界、
あれは、悪い夢だったのか。
あるいは、この十日間こそが、幻であったのか・・
そして改めて思う。
このアルカディアの境地、
ここに辿り着くまで、この十日間に、
いったい、なにが、起こったのか・・
♪
いまとなっては早くも伝説とまでなった
ベビーメタル AWAKENS
あの6月28日の横浜アリーナ公演。
その登場と同時に、
すべてのダークサイドを一瞬のうちに蹴散らした、
そのあまりにも鮮烈な姿。
みんな、会いたかったよ~!
その一言によって一撃で目の覚めた数万の大観衆。
会いたかった、会いたかった、
会いたかったよ、ベビーメタル!
それはまるで、悪い魔法使いの呪いが解けた、
あるいは、鼻の先でパン!と手を叩かれた途端、
はっと目が醒めた催眠術のように・・
俺はいったい、なにをやっていたのか・・・
そう、あのダークサイドの記憶。
星無き夜に暗い森の中を彷徨い続けるような、
いまとなってはまるでふざけた冗談としか思えないような、
あの、ダークサイドの不穏な日々。
この十日間の奇跡によって、
そのすべてが洗い流されては、
そんなことがあったなんて綺麗さっぱり忘れてしまった、
そんな気にさえなっているのだが。
だがしかし、
こんな糞ブログを続けているそのささやかなる恩恵か、
いまとなっては悪い夢としか思えないあの記憶が、
しかし、つい数ページ前に遡った途端、
そこに紛れもなく克明に刻まれた歴史の証言。
この生々しきダークサイドの記憶。
そう、旦那だって忘れた訳ではあるまい。
いや、本当の本当に、この十日間で、
すっかり忘れ去ってしまったかのような、
そんな不思議ないま浦島、
つまりは一種の記憶喪失状態にあるのだろうが、
なによりもこの糞ブログに綴られた、
ダークサイド時代のあの血の滲むような心情吐露。
~~~
おっさん、悲しいことだが、
もうベビーメタルは終わりだろう。
あんただって気づいてる筈だ。
なによりあんたのこの糞ブログ、
そのアクセス数の激減を見ろよ。
ベビーメタルの人気はいまや急降下。
片翼のベビーちゃんたちもついに年貢の納め時。
あの最愛ももう二十歳だしな、
もうそういう時期なんだろう。
勢いに駆られて買っちまったこの横アリのチケット。
まったく気が進まないのだが、捨てるには忍びない。
冥土の土産の引導がわり、
あるいはちょっと早いが結婚式のお祝いか。
俺達の潰え去った夢、その見納めという奴に、
ちょっくら出かけて見るとするか・・
~~~
覚えてますか?
つい十日前まで、俺達って実に実に、
そんな状態だったんだぜ。
そう、笑っちゃうだろ?
本気の本気で笑っちゃう訳なんだが、
そう、これは嘘やまやかしや、
捏造でもでっち上げでもなんでもない。
日々、その瞬間瞬間ばかりに目がいっては
昨日のことなどすっかりさっぱりと忘れ去ってしまうこのご時勢。
つい十日前までまさかそんな状態にあったなんて、
自分自身がまさかそんなことを思っていたなんて、
いまとなっては誰ひとりとして憶えてはいない。
そう、時代なんて、歴史なんて、実にそんなものなのだ。
喉元を過ぎれば悪いことはすべて忘れてしまう。
そして現在に都合の良い事実だけで組み替えられた歴史というパズル。
この結果オーライのご都合主義。
ただ、そう、ただ、
そんなことのすべてが悪い冗談になってくれたいまだからこそ言える、
つい十日間前まで、
俺も、実は心の底では、
九割がた、とは言わないまでも、
半分ぐらいは、ちょっと本気で諦めていた。
諦めながらもしかし
なにがあってもそれを受け入れる、
その覚悟もできていた。
できては居ながらも、正直なところ、
この9月の全米ツアーのチケット。
もしもベビーメタルが、
真のダークサイドに迷い込んでいたとしたら?。。
ダークサイド・・
つまりは迷い込んだ暗い森の中で、
唯一の目印であった、コバメタルという一番星。
突然のお知らせですが、コバヤシ君。
君はヨガが趣味だったよね。
だったら丁度良い。
我が社のカルカッタ支局にそれ相応のポジションを用意させて貰うから、と
つまりは御栄転とは口先ばかりの島流しの隠蔽工作。
鬼より怖いスポンサーの御意向からの、と中傷デマをでっち上げ、
ぶっちゃけYMY原理主義者からの恫喝にぶるった首脳陣の御英断の、
実を言ったらそれを焚きつけている黄黒内裏点から、
悪いようにはしないから、と騙してすかしての接待攻めのその狭間に、
いつの間にやら盗み撮られたスキャダル写真・・
そんなこんなでうかうかかと引きずり込まれた企画会議という密林の奥地。
一寸先も見えないその俺様C調劇場と減点法的ネガティヴ思念との終わりなき水掛け論。
それはまるで暗い森の中に蠢く邪悪な精霊達の声。
ざわざわザワザワ、足元から背後から鼻先で耳元で、騒めきはじめる、悪魔の声。
つまりは、迷い、という霧の中・・
と言う訳で、と見栄えばかりは晴れ晴れしい自称天才プロデューサー。
と言うわけで、今度のツアーの企画、
ベビーメタル忍者部隊で決定!
これ行ける、絶対行ける、
なんと言ってもこのシンクタンクのマーケティングのデータチャート。
今年はニンジャで間違いなし!
光あるところに影がある、のダークサイド。
二人のベビーメタルが四人のベビーメタル、
四人が七人の、その次はもしかして、
まさか、十四人、であれば、鉄人28人のベビーメタル。
おうおうおうおうおうやあ!
忍法ベビーメタルの影分身!
そのメタルバージョン。
どうこれ!?
これなら濡れ手に泡の倍々ゲーム。
ケツ持ちに政界から財界から裏社会からの、
お嬢様お孫様方々御愛人のキャバ嬢様方を混ぜ込んでは
これでリスクヘッジも抜かり無し!
で、そのコスチュームってのがまたまた意表を突いてさ。
トゲトゲ頭に白塗り化粧のデストピアから、
いまや全身金箔の宇宙人ルック。
あるいは、突如として豹変する愛の嵐。
赤い鉤十字の腕章に上下ピッチピッチの革のボンテージから、
鞭を鳴らしてお色気満載のSMショーケース・・
HEILアヴェちゃま、
HEILアヴェちゃま、
こっちの人だけバンザーイ!ですよね!?
遅ればせながらクールジャパンの泡銭、
政府広報予算のおこぼれにでも与かって、と。
コバメタルという唯一絶対のスターライトを見失ってしまった途端、
白々しくも繰り返される世の喧伝とは裏腹に、
凋落する人気に閑古鳥のライブはドタキャン続き。
神バンドも人員削減の波を受けて敢え無く解雇されたいま、
ヨツモト・ドームの閑散としたステージにマイクスタンド二つ並べては・・
どっもー、
すぅめたる、でおます、
最愛めたる、でおます、
ふたり合わせて、コント・ベビーメタル、
DEATH、でごじゃります!
まずは今日の一曲目、あのいにしえのヒット曲、
飛びま〜す飛びま〜すのエレベーター・ガール、
さあ、元気よく、行ってみましょ~!
・・・・・
つまりは今風日本のそのドグマの底の底。
そんな最低最悪の事態さえも覚悟した、
そう、つい十日前までの世界は、
そんな不穏な、不吉な、不安な日々、
その崩壊の前日であった筈。
そして運命の日、あの横浜アリーナでの復活公演。
いまさらなにを、と言う御仁も居た。
チケットが売れたってのが嘘みたいというか・・
こいつら、まだ騙されてるのかよ、
或いははなから何にもわかっていない、
つまりは脳タリンのミーちゃんハーちゃん、
そんな気さえしてきちゃうぜ。
少なくともソニスフィアの感動を引きずっている
そんな筋金入りの古参メイトの中で、
去年のあの幕張の後、
もう一度あれを観たいと思った輩って、
それほど多くは無かった筈だけどね・・
ただ・・
まあ騙されたと思って行ってみるか・・
さらば、ベビーメタル。
これが、正真正銘の見納めになるだろうしな・・
信じられるかい?
あの横浜アリーナの直前まで、
世界は実はまさにそんな感じ。
つまりは俺たちにとって、
ベビーメタルはあの時点で、
既に九割がた、終わってたんだぜ・・・
♪
そして、運命の時、
忘れもしないあの6月28日。
東京は、とんでもない炎天下の火焔地獄。
ベビーメタルというからには、
また雨かと思って、雨合羽着てきちゃって・・
まじ蒸し焼きモード・・
開演までに生きていられるのかちょっと不安になってきた・・
そんなご報告を受けながら、
人、並んでるよ。凄い人の列だよ。
この暑さの中を、まるで苦行僧のように・・
終わった筈のベビーメタル。
あるいは、この人達、まだ騙されているだけなのか。
あるいは、と思っていた。
あるいは、なにかを信じたい。
ベビーメタルは終わってはいない。
俺はベビーメタルを終わらせない。
ベビーメタルに託したこの見果てぬ夢、
日本のロックが世界を獲る!その野望を、
こんなところでむざむざ終わらせるわけにはいかないんだよ・・
あの酷暑の中を待ち続けた人々は、
まさに、そんな感じだったのかもしれない。
懐かしいね、と誰かが呟いたと言う。
懐かしいな、なんか、あのヒロシマの時を思い出すよ。
ああ、あのときは、と声が返る。
あのときはもう寒くて寒くて、身体中がガタガタ震えて止まらなかったよな・・
思い出すよ、あのヒロシマを・・
人々は、感じていたのだ。
この横浜アリーナ
今日は、なにかがある、と。
この不穏な空気・・
この横アリはあのヒロシマの再現だ。
あるいは、このダークサイドからの夜明け。
ともすれば、瀕死状態のベビーメタル。
今日の公演で、ベビーメタルの、
そして、この幾万のメイトたちの、その命運が決まる・・
おさん、暑い。まじ暑い・・
待ち続けてる。
みんな、じっとじっと待ち続けてる。
今日はなにかあるぞ。
とてつもないことが、起ころうとしている・・
開演が押している。30分、あるいは一時間・・
雷鳴・・ 外で雷が鳴っている・・・
おい、おさん、いよいよだぜ、
雷様まで来ちまって、
吹けよ風、呼べよ嵐・・・
いよいよ、なにからなにまで、ベビーメタルだぜ。
そんな日本から13時間遅れのニューヨーク。
6月28日 運命の日。
夜を徹して続々と届くご報告に駆られては、
そしてまんじりともせずに迎えた朝。
開演が遅れ否応無くの出立なれど、
髭も剃らずに焦燥しきったまま、
地下鉄に乗るとインターネットの接続が切られてしまう、
その為に、徒歩通勤を覚悟しては、
そして亡霊のように彷徨いでた朝の街。
まだか、まだか、まだか、ベビーメタル。
その、運命の瞬間、その報告は・・・
そしてさしかかったセントラルパークの並木道。
見上げた空、射しこんだ朝の光に目を焼かれながら、
そして、ピン!と上がったその第一報・・
三姫が復活・・!
そのあまりに衝撃的な一文。
ポニテ復活! ツインテ復活!
ベビーメタルが帰って来た!
おさん、喜べ、俺達のベビーメタルが、帰って来たぞ!
その一文だけで、すべての霧が掻き消えた、
思わず、本気の本気で足元がぐらついた。
ベビーメタルが帰って来た?
三姫復活?ポニテ、ツインテ?・・・
会いたかった、会いたかったぜ、ベビーメタル!・・・・
それだけで十分であった。
それだけで、たったいま、太平洋を跨いだ横アリで、
いったい、なにが起こっているのか、
その姿が、その情景が、その光景が、
まさに、ありありと、目に浮かぶように・・・
ベビーメタルが帰ってきた・・・
会いたかった、
会いたかった
会いたかったぜ、ベビーメタル!
終わったな、と思った。
ようやく明けてくれたな、このダークサイド。
そして悪い夢から醒めた朝。
ベビーメタルが甦った。
そのあまりにも見事な復活劇。
馬鹿野郎、と呟いていた。
馬鹿野郎、この糞コバ野郎。
馬鹿野郎、このベビーメタル・・・
あんたたちは、あんたたちは、あんたたちは、
本当の本当に、最高の最高の、大馬鹿野郎だ・・・
滲んだ空から射し込む朝の光が、
あまりにもあまりにも、眩しかった。
♪
改めて、6月28日横浜アリーナ、
このベビーメタル、その奇跡の大復活・・
その運命を決定づけたのは、
なによりこの三姫復活!
それに尽きるのではないだろうか、と。
で?で、その三姫って、だれなの?
まさか・・まさか、ユイが?ユイが帰ってきた?
いや、それはない。
そうであったら、三姫、という書き方はしない筈。
であれば、その三姫目は、いったい誰なのか・・
もしかして、と思った。
もしかして2018年のオーストラリア公演に参加した、
あのサヤ・メタル殿ではあるまいか?
ただ、サヤメタル嬢はもう既にあれから、次のお仕事先が決まっていたその筈。
では、また新たなサポートさん。
もしかして、マッスルシスターズの片割れが?・・・
などとは思いながらも、
正直、誰でも良いじゃねえか、とも思っていた。
誰でも良いじゃねえか。
少なくともそれが三姫であるならば、
その3人目が誰であろうかなど、
大した問題じゃねえんだよ、と。
そう、ベビーメタルが三姫に戻ってくれたら、
そして、ポニテ、ツインテが復活してくれたら、
もうなにも要らない。もうそれだけで十分です、と。
そう、あの2018年のダークサイドを彷徨ううちに、
メイトの心はそこまで肚をくくっていた、のである。
あるは、それはともすれば、
既にそこまで、諦め切っていた、
あるいは、そう、荒み切っていた、
あるいは、悟りきっていた、というべきなのだろうか・・
ともすれば、それはまさに無手勝流のベビーメタル。
その姿が金箔宇宙人ショーであろうが、
黒革のピチピチSMボンテージであろうが、
ともすれば、広島弁名古屋弁の掛け合い漫才、
コント・ベビーメタルでごじゃります、
そんな姿になっていようとも、
とりあえず、すぅが最愛が、そこに居てくれさえすれば、
もうそれだけでもう望むものはない。
それをただ、ありのままに受け入れることしかできないのだから・・
言ってみれば、そんな最低最悪のダークサイド、
その漆黒の闇の中で耐えに耐え続けた末の悟りの境地。
無手勝流のベビーメタル。
盛者必衰の理の中で、諸行無常のすべてを受け入れる、
それ以外にいったいなにができるというのか・・
そんな虚無の境地から、
みんな、会いたかったよ~!
その一声を以て、すべてをすべて、一撃の元に、
ものの見事にぶっ飛ばしてしまったベビーメタル。
会いかったよ、ベビーメタル。
本当の本当に会いたかったぜ、ベビーメタル。
でもさ、と思わず。
でもさ、だったらだったらすぅちゃん、
だったらいままでのダークサイド、
あの時のあなたは、いったい誰だったんだよ・・・
なんていうちょっとした根源的な疑問が浮かばない訳ではないが、
まあそう、結果良ければ全て良し!
恨み辛みもすべて過去のことと水に流しては忘れ去って、
三姫が帰ってきてくれた。
それだけで十分。それだけで胸いっぱいのお腹いっぱい。
という訳で、ライブの終わった途端、
それはまさに怒涛のように押し寄せてきた、
興奮に次ぐ興奮、感動に次ぐ感動、そして絶賛に次ぐ絶賛、
その嵐・・
おさん、ベビーメタル、すべてが元通り、どころか、
とてつもないアップグレード!
これぞ奇跡の大復活。
今日の横アリ、これは、これは、あのヒロシマを上回ったぜ・・・
頂きましたメッセージ、
その一つ一つに思わず涙を滲ませながら、
帰ってきた、ベビーメタルが帰ってきた。
もうそれだけで、胸いっぱい、涙いっぱい。
ただ、とは思っていた。
ただ、その三姫目の方。
それがいったい、誰であったのか、と。
もしもベビーメタルが復活、
つまりは、三姫の黄金のトライアングルが再生する以上、
その後釜となる方は、つまりは、ユイのその後継者・・
ってことは、とまた要らぬ不安が頭を擡げる。
ってことはその三姫目。
それが例え誰であれ、今後はあのYMY原理主義者たちから、
執拗な中傷攻撃に晒される、それを覚悟の上、
ということでもあるのだろうか、と。
そう、このダークサイド、
誰もが、ベビーメタルの復活を望んでいながら、
それが果たせなかったその最大の理由とは、
つまりは、何人たりともユイの代わりはまかりならん!
そんなYMY原理主義者たちのあまりにも無託な純真な、
そしてそれが無心であるからこそ尚更たちの悪い、
そのあまりにも狂信的な中傷攻撃・・・
では、果たして、と思ってもいた。
そんなYMY原理主義者達の総攻撃を前にして、
その嫉妬を羨望をその敵意を悪意を、
グウの音も出ないほどに封じ込める、
そんな秘策がみつかった、とでもいうのか・・
と、そんな中、いきなり飛び込んで来たこの電撃的速報。
三姫目は、元モーニング娘。の、鞘師里保嬢・・・
も、も、モーニング娘。?・・
これこそが、まさに、なんじゃこりゃ~!であった。
な、な、な、なんじゃそりゃ・・・
思わず絶句。思わず唖然呆然の開いた口が塞がらないとはまさにこのこと。
モーニング娘。?
どこからそんなものを連れてきたって言うんだよ、と。
つまりはこれもベビーメタルの奇跡。
海を越え山を越え国境を越え世代を越え、
ついには時空さえをも飛び越えてきたこのベビーメタルが、
ついについに、事務所のシバリさえもを飛び越えてしまった、と、
つまりはそういう訳なのかいね、と。
ただ、この鞘師里保姫、その記事に拠れば、
ヒロシマ時代のすぅちゃんの御旧友であった、と。
え?そういうこと?
つまり、つまりはこれ、ハロプロが、アミューズが、
ってことよりも、つまりは、これ、ヒロシマつながり、
ぶっちゃけ、それって、お好み焼きの輪、
ってやつなんじゃない?と。
♪
いまアイドル界に、すべての垣根を越えた、
お好み焼きの輪!が広がりつつある・・
そう、嘗てのコメントで頂いた憶えのある、
筋金入りのドルヲタを御自称される御仁からの、
嘘か真か耳寄りのアイドルの裏情報。
当時乃木坂にご所属されていた姉上様:日芽香嬢と、
そしてベビーメタルで売出し中であった妹君:すず香嬢、
そのお世話の為にお母上様がヒロシマからご上京されては、
どこぞのマンションの一室で親子三人和気藹々の東京暮らし。
で、その中元家の食卓が日芽香嬢とすず香嬢、
そのお友達連中の溜まり場、と化しているってなことで、
中元家名物の本場広島風お好み焼きを囲んだ少女たち、
その所属グループも事務所も越えたお友達づきあいの輪が、
アイドル界にどんどんどんどん広がっては、
世界に広げよう、お好み焼きの輪!
中元家が実はそんなことになっている、
なんて話を、お送り頂いたことがあった憶えがあったのだが・・
つまりはその中元家の食卓に、
同郷の友であるこの鞘師里保がお呼ばれされない筈がない。
で、もしかしたら、中元母が里保嬢のお母さん代わり。
すぅちゃんがツアーで居ない時に、
あるいは日芽香嬢が受験勉強でしゃかりき、
なんて時に、中元母と里保嬢が食卓を囲んでは・・
で、里保ちゃん、これからどうするつもりじゃね、
それが、まだ決まっとらんのじゃが。
だったら、うちのすぅのところに入てもらえば良いじゃがね。
いまユイちゃんがあんなことになってしもうて、みんな困ってるらしいしのお。
そうなればエエんじゃがのお・・・
ただどうも大人の事情があるらしくての。早々と思うようにはいかんのよ。
だったら日芽香と一緒に大学でも行くかね。
ちょうどええよ。ここから一緒に通えばええんじゃ。
それも考えておるんじゃがのお。
里保ちゃん、あんたんことだから大丈夫だと思うんじゃが、
そうやってふらふらしているうちに、
どこぞで妙な男にひっかったりしたらと思うと・・
おばさん、なに言うとんじゃが。里保は大丈夫じゃ。
それにそん時にはすぅちゃんのおとさんにガツーンとやって貰うしの。
だから心配ご無用じゃ。
判った。だったら、これ食べ終わったら、
おばさんと二人でカラオケでにでも行こうかの。
ああ行こう行こう。すぅの居ない間に、思い切りベビーメタル、歌っちゃろう・・
なんて会話が、行われていた、なんてことはあるまいか、と。
という訳で、この鞘師里保嬢であった。
嘗てモー娘のセンターを務めていたその輝かしいキャリアから、
そして、すんたまの幼馴染、という、
そのあまりにアンタッチャブルな必然性から、
そしてなにより、その美貌から、
そしてなにより、その踊りのクオリティから、
なに一つとっても、異論の余地を挟みようがないほどの、
完璧な、完璧すぎる、この人選。
そして思わず思い浮かぶ
そのことを告げられた時のコバさんの顔・・
里保ちゃんって・・
それってまさか、鞘師里保?あの、モー娘の?
そうじゃ。ヒロシマ時代の友達なんじゃ。
友達、なのは知ってたけど・
でも、どうやってお願いする訳?
実はもう話はついておるんじゃ。
うちら、お好み焼き友達なんじゃ。
お好み焼き?
そうじゃそうじゃ。
うちでちょくちょく、みんなでお好み焼き食たべてたんじゃが。
なんだよそれ。
だからもう里保ちゃんとも話はついとるんじゃ。
昨日もうちにきとっての、最愛も誘って、
一緒にお好み焼き食べながら練習もしとったんじゃ。
テコをマイク代わりにしての。
お好み焼き食べながらベビーメタルの練習?
そうじゃそうじゃ。お好み焼きじゃ。みんな大好きじゃ。
お好み焼きは俺も好きだけど・・
な、コバさん、お願いじゃお願いじゃ。
コバさんのヨガ友達のインドでもタイでもなんでもやるんじゃ、
うちのワガママもたまには聞いてください。
うちは、里保ちゃんと一緒にステージに立ちたいんじゃ。
それが子供の頃からの、ヒロシマ時代からずっとずっと、うちら二人の夢だったんじゃ。
そう言われてしまうと返す言葉もなく・・
コバさん、一生のお願いじゃ。うちは里保と同じステージに立ちたい。立たせて、お願い!
一生のお願いって言ってもさ、ベビーメタルはそもそもあなたたちのバンドだし・・
判った。だったらこれで決まりじゃの。
お好み焼き友達か・・
で、最愛ちゃんはなんだって?
最愛は大丈夫じゃ。最愛はなんでも食べるんじゃ。
お好み焼きもひつまぶしも生牡蠣も味噌カツも、
おせちもカレーもハンバーガーもボルシチも、
最愛は食べるものならなんでも大好物じゃ。
という訳で、ベビーメタル復活の決定打。
その奇跡の大復活の立役者となった鞘師里保嬢は、
実はそうやって決まったのではないのか、
と思っているのだが、果たしてその真相はどうなのだろうか、と。
♪
改めて、このダークサイドの一年間。
それがいったいなんであったのか。
あるいは、とまた要らぬ仮説に妄想が暴走を始める訳だが、
もしも、ユイの休場が発表されたその直後に、
この鞘師里保嬢が、あるいは、藤平華乃嬢の代役が発表されたとしたら、
その時、メイトたちは、そしてなにより、あのYMYの原理主義者たちは、
いったい、どんな反応を示したであろうか。
もしかしたら、といまだから言える。
もしもユイ欠場、その直後にこの代役が発表されていたら、
例えそれが誰であっても、
YMYの方々のその怒涛の攻撃からは、
無傷では居られなかった、それを確信するのである。
ただ俺はそんなYMYな方々のお気持ちも判らないではない。
この狂信的なすぅヲタを自称する俺であっても、
俺は、ユイが、好きだった。大好きだったよ、勿論。
この無類のブートレック音源マニアとしては、
音的にはそこに、ユイの存在は含まれていはいない、
しかしながらそのビジュアル的には、
ベビーメタルにおけるこのユイの存在こそは、
ストーンズにおけるキース・リチャーズ。
ニューヨーク・ドールズにおけるジョニー・サンダース、
あるいは、ピストルズにおけるシド・ヴィシャス。
一種、その極意的なところでグループの美学、
その真髄を、魂のコアをまざまざと体現する、
まさに象徴的なまでの名脇役。
その存在感から、ともすれば主役を食ってしまうほどまでに、
その名脇役の存在があってこそ、
ステージでのテンションが異様な緊張を醸し出しては、
壮絶な相乗効果を産み出す、
まさに、ライブの要であり、
そしてある意味、グループの影の立役者。
そんな徒花的な存在であったユイメタル。
そう、俺はなにより、そんな裏番長的な存在が好きであった。
ミック・ジャガーよりはキース・リチャーズ。
ジョニー・ロッテンよりはシド・ヴィシャス。
そんな脇役が、主役のボーカリストを食う、
そのどんでん返しこそがライブの醍醐味。
そう、ベビーメタルにとってユイはまさにそんな存在、
つまりはベビーメタルの美学の象徴でもあり得た、
つまりは、ベビーメタルのアイコン、そのものであった筈。
そのユイの脱退。
それはまさに、スラッシュのいないガンザンローゼズ、
ジョー・ペリーの去ったエアロスミス、
あるいは、ジョン・ボーナムを失ったレッド・ゼッペリン、
つまりはその先には、解散、あるいは空中分解、
その不吉な行く末を予感しなかった訳ではない。
ユイの脱退、それはまさにベビーメタルにとって、
それほどのインパクトであった筈なのだ。
そしてなによりこの狂信的なYMYの信者たち。
そう、俺にだって気持ちは判る。
もしもストーンズにキース・リチャーズが居なければ、
俺はわざわざライブになど行かなかったであろうし、
もしもピストルズにシド・ヴィシャスが居なければ、
俺はあれほどまでにピストルズを偏愛したか、大いなる疑問である。
そして何より、ステージの上のすぅめたるである。
ユイのいないその空白を埋めんが為に、
頑張って、頑張って、頑張って、
まさに張り裂けそうなほどに頑張り続けているすぅめたるではあったが、
その頑張りが、その必死さが、その切羽詰まり方が、
ともすれば、悲痛にさえ思えた、そのあまりの余裕の無さ。
すぅばかりが、頑張れば頑張る程に、ともすればそれが浮足だってしまう、
つまりはそれが、バランスが悪い、と言われた、その理由なのではないのか。
そう、あのミック・ジャガーでさえそうだったのだ。
ストーンズを離れ、ソロとして来日したあの東京ドームでの公演で、
ミック・ジャガーは、これまで数十年に渡って歌い続けてきた、
ストーンズのお馴染みのスターンダード・ナンバー、
その歌い出しを、まさか、間違えた、のである。
あの時のミック・ジャガー、正直、見れたものでは無かった。
そんなミック・ジャガーがその翌年、
晴れてローリング・ストーンズとして来日した際、
その姿のあまりの豹変ぶり。
それはまさに、威風堂々のロック界の魔王、そのもの。
そして、その隣に控えたキース・リチャーズの姿。
曲の歌い出し、そしてその変わり目には、
さりげなくもそこはかとなくミック・ジャガーの背後に寄せては、
ちょんちょんと、指先、あるいは顎の先でシグナルを送る、
それがあってはじめてのミック・ジャガー、
それがあってはじめてのローリング・ストーンズ。
ステージ狭しと歌い踊り走り飛び跳ねるミック・ジャガーに熱狂する人々は、
しかし、このキース・リチャーズという影の立役者の存在、
その偉大なバンマスぶりには、気づくことはなかっただろう。
という訳で、嘗ての駄文にも綴ったように、
俺は、このユイメタルに、キース・リチャーズの影を観ていた。
つまりは、ステージの上で神懸かりの美声をこれでもかと響かせるすぅめたる、
その横に控えたユイメタルが、そこはかとなくさり気なくも、
リズム音痴のすぅを引っ張ってはメトロノーム代わり。
あのユイのキレキレのダンスがあって初めて、
あのベビーメタルの超絶なテンションのステージ、
あのいつ脱輪して大破するか判らない、地獄のジェットコースター、
あのいまにも身の張り裂けそうな緊張感に満ちたステージを支えていたのは、
他ならぬユイの存在があって初めてであったのだ、と。
という訳で、このYMYの方々の怒涛のような中傷の嵐。
ユイのいないベビーメタルなどベビーメタルに非ず。
その原理主義的なまでの頑なな主張、それも確かに判らないではない。
判らないではないのだが・・・
だからと言って、ユイ無き後のベビーメタル、
その母船であり母屋であり、ユイの帰る場所でもある筈の、
このベビーメタルという巨船の底に、みすみす穴を開けて火を放つような行為が、
果たして、自身の鬱憤を吐き散らす以外には、
ベビーメタルにとって、そしてなによりユイメタルにとって、
いったいどんな意味を持つというのであろうか。
その葛藤の中で、ベビーメタルは2018年、
本来であればその脂の乗り切った絶好調の時期を、
みすみす、そのドグマの底でもがき続けた、
その断末魔こそがこのダークサイドではなかったのか、と。
そして、同じようにダークサイドの闇を彷徨い続けた俺達。
そして多分、古くからのメイトの方々のその殆どが、
ベビーメタルの終わりを予期していた、
その覚悟が、肚が、すでに括られつつあった、
この6月28日の横浜アリーナ。
ここまでくれば、と思っていた。
それがどんな姿であっても力の限りに応援しよう。
例えなにがあったとしても、
俺達はこのベビーメタルを潰す訳にはいかないのだ。
ただ・・ もしもそれが再び、あのダークサイドの延長であったとしたら・・
もしもそうであったとすれば、
その時には既にベビーメタルは既に瀕死状態。
一年を待たずに敢え無く空中分解を遂げた末に、
すぅめたるひとりが、一種カリスマ的なソロシンガーとして独立。
そして四流のバックバンドを引き連れては、
チビたライブハウスをどさ回りしながら、
キワモノ的ゲテモノ的なコアなファンを相手に、
細々とライブを続ける、そんな状態を思いながら、
ともすれば、あのランディー・ローズを失ったオジー・オズボーンのように、
その葛藤そのものを以てファンを魅了する、
そんな、カルト教祖的な存在に落ち着くことになるのであろう。
そんなことさえも、覚悟しなかった訳ではない。
ただ、と思っていた。
ただ、すぅめたるは本来、メタル、あるいは、ロックの人ではない。
自ら率先して、人生の裏街道、その修羅の道に自身を追い込んで行く、
そんな自虐的な性向は持ち合わせてはいない。
ただ、堕ちた天使の姿が時としてより鮮烈なまでに毒々しい光を放つ、
それこそはまさに、愛の嵐のシャーロット・ランプリングの姿。
それはまるで、高校デビューを飾った元優等生が、
ことによると一瞬のうちにその行き着く先の底の底にまで
あっという間に転げ落ちてしまうかのように、
あるいは、当世流行りのアイドル堕ちしたAV女優が、
ともすれば本職のAV女優が及びもつかないほど、
痛々しくも生々しくも壮絶なまでの妖艶さを見せつけるように、
もしもすぅめたるがソロ歌手としてロックの孤道を歩もうと決めた時、
その姿は、嘗てのファンたちから想像もできないほどまでに、
一種、凄惨なまでにロックの魔力
セックス・ドラッグス・ロックンロール、
そのすべての毒に一瞬のうちに塗れに塗れきっては、
目を覆うほどのグロテスクさを以て、
滅びの美学そのものを極限までに体現していくことにもなるだろう、と。
正直なところ、そのすべてが、俺の望むことではなかった。
しかしながらいま、ユイという唯一絶対の名脇役を失ったベビーメタルに、
いったいどんな、展開を望めるというのだろうか・・
♪
という訳で、この運命の日であった6月28日。
一種、そこまで肚を括っていたであろう古株のメイトたち。
そんなことは露とも知らず、ただ、あのゆーめーなべいびーめたるってのも、
話のネタにちょっと見てみようかな、なんていういたいけな初観ファンたちから、
そして何より世界津々浦々幾億を数えるメイトたち、
そんな人々の想いに満ち満ちた
あの怒涛の歓声に包まれた横浜アリーナ。
その数万の大観衆の前に突如として登場したこの三姫の姿。
そのあまりにも溌剌としたすぅ、そして、最愛の姿。
笑っている!
すぅが、最愛が、満面の笑顔で、笑って笑って笑い続けている!
そしてなにより、嘗てのベビーメタル。
すぅユイ最愛、その鉄壁のトライアングルとして存在した、
あの全盛期のベビーメタルの姿そのままに、
あの躍動を、あのスピード感を、あのドライブを、
そしてなによりあの緊迫感!
いまにも張り裂けは粉々に砕けてしまいそうな、
あのギリギリぎっちょんちょんのベビーメタルの美学そのものを、
ものの見事に再現し、そして体現せしめた、
あの、鞘師里保嬢のその存在感。
改めてこの偉大なる復活劇、
その最大の功労者であったこの鞘師里保嬢。
いまや沈没寸前のタイタニックであった筈のベビーメタル。
その名声と、その威光と、そしてなにより、このあまりにも切迫した状態からの、
奇跡の大逆転を演出する為の、最後の最後の切り札。
そのプレッシャーたるや、とてつもないものであったことは想像に難くない。
そして何より、幼き頃からのライバルであったこのすぅめたる、こと、中元すず香、
そして何より、孤独な東京生活の中での唯一の心の拠り所であったあのお好み焼きパーティ、
そして何より、三年間のブランクの後の新たな起死回生を賭けたこの大博打。
この6月28日の横浜アリーナこそは、
ベビーメタルの、そして中元すず香の、
そして、なによりこの鞘師里保嬢自身の命運を決する、
その人生のすべてを賭けた、一世一代の大勝負であったのだ、と。
嘗て、広島アクターズスクールで鎬を削ったこのライバルたち。
歌の中元と踊りの鞘師。
日夜しのぎを削って競い合っていただろうこの二人の天才少女。
そんなふたりが、奇しくもこの6月28日のステージに共に上がり、
自身の運命のすべてを互いに委ね合う、
そんな未曽有なドラマの舞台となったこの横浜アリーナ。
そこはまさに、二人の天才たちが人生のすべてを賭けた、
ギリギリ土壇場のガチンコデスマッチであったのだ、と。
この姿を前にしては、さしものYMYの原理主義者たちも、沈黙せざるを得なかった。
この姿を前にしては、どんな辛口の批評家、どんなひねくれ者のアンチ派であったとしても、
それはまさに、グウの音も出ないほどに打ちのめされては、
思わず、感嘆の、感動の、その激情の叫びを、抑えることはできなかった筈だ。
それはまさに奇跡の大逆転、そのあまりにも出来すぎた復活劇。
そしてベビーメタルが、そして鞘師里保が、不死鳥のように甦った、
その神懸かりの瞬間。
改めて言わせて欲しい。
果たしてこれ以上のドラマがあるだろうか。
果たして、これ以上の筋書きを、
どんな作家が脚本家が創作できるであろうか。
世のドラマのすべてを凌駕するドラマ性。
それこそが、ベビーメタルの必殺技。
つまりは、その生命のすべてを注ぎ込んだ、
土壇場のギリギリのステージ。
ベビーメタルのライブは、まさにその積み重ねなのだ。
♪ 上へ参ります 下へ参ります。
閉まるドアにお気をつけください。
次は地獄へ停まります。
飛びます、飛びます ・・・
地まで旋回 まっさかさま
リアルに針地獄のフロアです。
だからいつも命がけ
飛びます、飛びます ・・・ ♪
エレベーター・ガールの歌詞に、
想いのたけを込めた、そうさり気なく答えたすぅメタル。
改めて、これまでのダークサイドの七転八倒の一年余。
そしてこの6月28日の奇跡の大復活劇を前にして、
このエレベーター・ガールの歌詞に託された、
すぅめたるの、そして、最愛の、そして、鞘師里保嬢の想い・・
だからいつも命がけ・・・
それこそが、ベビーメタルの凄み。
世界最強の史上最高と謳われる絶対女王軍団。
その気迫の、熱意の、その何ものも恐れぬ鋼鉄の糞度胸、
そう絶賛されるその強さの秘密、その真相がそこにあるのだ。
そしてグラストンベリーであった。
そしてブリクストンであった。
そしてなにより、このLEGEND-M、
それはまさに、既に伝説ともなったステージ。
かつて広島の生誕祭において、
涙を浮かべながら熱唱したあの止まない雨、
自身の歌手としてのレーゾン・デートルを賭けて、
平和への祈り、その思いの丈のすべてを込めたあの歴史的瞬間から、
そしてこの最愛生誕祭。
その最後に歌われたあの壮絶なメタル組曲。
ザ・シャイニング・・・
そのあまりにも切なくも美しい旋律・・
ただ、と思っていた。
ただ、あの曲。あの曲って確か、
ベビーメタルの終奏。
あの、ライブが終わった後の、
エピローグの旋律では無かったのか・・
その不穏な予感に震えながら、
もしかしたら、と思っていた。
もしかしたら、このLEGEND-M。
その公演も、終わりの始まり。
であれば、ここでなにが終わり、なにが始まるのか・・
もしかしたら、と思っていた。
もしかして、このメタル・ギャラクシー、
それが、二枚組であったその理由。
つまりは、そのストーリー性。
二枚組にせねば語りつせない程に、
そのアルバムそのものが一つの壮大なドラマ。
ダンテの神曲を思わせるまでの、
壮大なコンセプトに貫かれた、
そんな仕立てになっているのか、
あるいは、下手をすれば、
これでコバメタルは打ち止め・・
その情熱と才能と美学のすべてを注ぎ込んだ、
この超大作の二枚組。
これがオレのすべてだ。
もう、血も出ないぜ、ベビーメタル。
さあ、娘たち、旅立ちのときだ。
この2枚+二枚組の持ち歌を武器に、
世界のすべてを席捲しつくしてくれ。
なあに、オレなどいなくても
ベビーメタルはもう大丈夫だ。
なにがあっても、ベビーメタルは永遠に、不滅だ・・
そう、あの横アリのライブの後、
ふと、妙な静寂感を感じた、
そんな古株メイトは、少なくなかった筈だ。
もうベビーメタルは大丈夫だ。
少なくとも、俺など老いぼれた古株メイト連中が要らぬ応援に駆けずり回る、
そんなことがあまりにもチンケに思える程に、
あの横アリでの圧倒的なまでの大成功、
その威風堂々の晴れ晴れとした姿。
ベビーメタルはもう大丈夫だ。
もう、俺達など居なくても、
これからは怒涛のような一般受け路線。
世界中の人々をことごとく魅了し尽くす、
そんなとてつもない存在に育っていくだろう。
その一抹の安心感。
その一抹の達成感。
そしてなにより、この一抹の清寂感。
多分、その古株メイトの誰もが感じたであろう、
そのあまりも爽やかな、終末感、という奴を・・
そして、ザ・シャイニング、
そして、アルカディア・・
この完璧の上に完璧なまでの究極のエピローグ。
その旋律はもしかしたら他ならぬコバメタル、
ベビーメタルの生みの親であり育ての親であり、
これまでグレート・フォックス・ゴッド、
まさに神として存在したこの稀代のプロデューサーからの、
そして結成当初よりそんなベビーメタルにすべてを捧げてきた筋金入りの古参メイト達、
そのすべてに向けての、別れの餞ではないのか・・・
そんなことを思いながら、
ふとまた再び、お送り頂いた海賊音源、
それを耳の奥にまで突っ込んでは、
改めてこの新生ベビーメタル、
その壮絶なまでのパワーにぶっ飛ばされるだけぶっ飛ばされながら、
ベビーメタルは大丈夫だ。
すでに押しも押されもしない世界のスーパースター。
少なくとも、こんな老いぼれが、良いの悪いのなどと、
聞いた口を挟めるような存在ではなくなった筈なのだ。
ただ、であれば、それならそれで良いじゃねえか、とも思った。
であれば、純粋に、ひとりのファンとして、
あるいは、あのドルヲタの、あるいは、あの初観の地蔵ファンのひとりとして、
ただ純粋に、ただ幼気に、素直に、正直に、
名もなく貧しく美しき末席の一ファンとして、
その珠玉のステージを思う存分、
心の底から楽しませて貰えばそれで良いじゃないか、と。
それこそが、もしかしたら、このLEGEND-Mの公演、
その最後に歌われた、この終奏の組曲。
そしてそれに続いたアルカディア。
人類を銀河の果ての理想郷へと導くメシア:救世主、
そのお告げの真意ではなかったのか、と。
ただ、と思っていた。
ただ、もしかしたら、そのノアの方舟に、
俺達の世代は、もう乗ることができないかもしれない。
あるいは、敢えて若い世代にその座を譲ることにこそ、
大人の使命があるのではないのか。
つまりは?
そうつまりは、ベビーメタルがこの先に目指すのは、
俺達のような、老いぼれた古:いにしえのロックファンではなく、
つまりは、若い世代。
宝塚ファンの女性ファン層から、あるいは、LGBTのフリークスたちから、
全世界のジャパニメファン、コスプレ・ファン、
そしてこれからの未来を担う金キツネの少年少女たち。
そんな人々がモッシュピットを埋め尽くす、
そう、ベビーメタルは、そういうバンドになるべきなのだ。
そしてこの一つの時代の華麗なる終焉を前にして、
ベビーメタルはおさんたちのペットに過ぎず、
その悪しき定評を払拭する意味でも、
老兵は死なず。ただ消え去るのみ。
あるいは、遥か天上のスタンド席からにこやかに、
その好々爺の微笑みで姫君のご活躍の様を見守る、
そんな存在にステップダウン、する時であるのかもしれないな、と。
そしていま、沈没寸前の巨船であったこのベビーメタル・タイタニックが、
星空の向こうへと奇跡の飛翔を始め、
あるいは、その姿は宇宙戦艦ヤマト、
あるはそう、誰にも止めることのできない暴走銀河鉄道999。
天高く、ギャラクシーの彼方へを向かうその姿を目で追いながら、
一抹の寂しさを込めながらも、
その神々しい姿に大人の微笑みで頷き会い、
そして改めて、おめでとう、ベビーメタル。
君たちの与えてくれたこの感動は、決して忘れはしない、
棺桶の中まで、しっかりと持っていく、そのつもりだ。
そう心に誓う、一老兵なのであった。
♪
という訳で、いやはや、相変わらず妄想が過ぎた夏の夜。
来たる全米公演、その晴れのニューヨーク凱旋の席で、
まさか足が攣っては、心臓発作を起こしては、途中退場、
なんてことにならないように、この老体に、そして相棒たる老犬に鞭打って、
朝夕のジョギングでも始めてみようか、などと思っている今日このごろ。
まだまだ若いものには負けはせぬ、
そのやせ我慢こそが、老化のなによりの証拠、なんだけどね。
という訳で、旦那。
幸か不幸か、ベビーメタル、
その人気は、あと十年二十年、
下手をすれば、あのローリング・ストーンズのように、
結成50年、なんてところまで続きそうだぜ、と。
せいぜい、長生きしようじゃねえか。
べビーメタルに負けてばかりじゃいられねえぜ、と。
相変わらず、脈絡のない乱文長文、失礼仕った。
ベビーメタルは永遠に不滅。
そして俺達もそんなベビーメタルに、
最後の最後まで、しがみつき続けようぜ、と。
では。
まさに、難破船から打ち上げられた真珠色の浜辺。
いやはや、まだ生きているのか・・
そんなご感想をお持ちの方々がほとんどな筈。
そしてすべてが綺麗に洗い流されては、
改めて見上げるこの台風一過の抜けるような夏の空。
この十日間をいったいどうやって生き伸びたのか、
その記憶がさっぱりと、定かではあらない・・
改めてこの激動の十日間
なにもかもがギチギチに凝縮されては、
盆と正月、サンクスギビングにクリスマス、
ついでに独立記念日恒例のメイシーズ花火大会、
なんてものがひとかたまりになっては鉄砲水のように押し寄せた、
そのあまりにあまりにも豪華過ぎるこのお誕生会のバースデイプレゼント。
忘れもしないあの横アリでの奇跡の復活劇から、
そして世界最大のフェスティバル・グラストンベリー出演の偉業から、
そしてベビーメタルの聖地:ブリクストンでの怒涛の凱旋公演。
驚愕に次ぐ驚愕、興奮に次ぐ興奮、熱狂に次ぐ熱狂、そして絶賛に次ぐ絶賛・・
これ以上ない感動と、歓喜と、感謝、その全てを以て、
そして辿り着いたポートメッセなごや。
この激動の十日間、そのすべてを土産にしては
壮大なるフィナーレを飾った、
ベビーメタル – ARISES – BEYOND THE MOON – LEGEND – M – 最愛メタル生誕祭。
RORに幕を明け、そして最愛バンギャーから、
そしてMOAギターに導かれての新曲:THE SHINING(仮題)
そして、いまだ名前も無きうちから既に名曲の誉れの高い、
あのアルカディアに至る全十四曲、
そのあまりの感動のステージ。
これ以上豪華なお誕生日パーティが、
これ以上見事な祝祭があるだろうか!?
そして台風一過のこの夏の空。
いまとなってはあったり前田に、
ベビーメタルこそは世界最強の史上最高、
それを疑うものはこの世に誰一人としていない、
その評価が不動のものとして確定した感のある、
この向かうところ敵なしの絶対女王軍団:ベビーメタル。
改めて、と思う。
改めてこの十日間。
突如の三姫体制の復活に幕を明け、
そしてなによりポニテ、ツインテの晴れ姿。
その一曲目からぶちかまされた新曲から、
まさかまさかのインド歌謡メタル、
そしてなにより、公演直前に発表された新曲:PAPAYA
タイランドのラップ王:FーHERO神の御降臨と共に、
発表と同時の一撃にしてベビーメタルの新たな看板曲として確定した、
このあまりに確信犯的決定打。
ニューアルバム METAL GALAXYの発売日公布から、
そして、2020年度の全世界ツアーの発表から、
まさに、矢継ぎ早に押し寄せるこの朗報の絨毯爆撃。
そのあまりにも無茶な無茶苦茶過ぎるほどの豪華さ。
それはまさに、錐揉み状態にも似た錯乱的祝祭の日々・・
そして台風一過の夏の空。
ああ、終わっちまったなベビーメタル。
そして帰り着いた、この、くっそ面白くもない日常と言うやつ。
たまにはニュースでも見てみるか、と手元のIPHONE。
はああ?また選挙?
いい加減、バカじゃねえのか、こいつら・・
誰一人として鼻も引っかけないこのクソ政治屋どもが、
ガランガランの誰もいないパーティ会場で、
知恵足らずのガキどもと宗教亡者ばかりを相手にしては、
カメラを前にドヤ顔さらしてから騒ぎ。
見たくねえ、見たくねえ、見たくねえ、
こんな奴らは、見たくねえ・・・
思わずパニック状態でアプリを閉じながら、
そして帰り着いたこの現実世界。
そう、ベビーメタルを知らない奴らにとって、
現実とはそういうもの、その終わり無き延線上のアリア。
ストレス、ストレス、ストレスにこれでもかと追い詰められては、
ヤケを起こしてすべてをぶっ壊したくなるのも、
それも面倒なんで一思いに、なんていう出来心も、
まあ確かに判らないではないよな、と。
それが証拠に見ろよこの三面記事。
なにからなにまで、なにからなにまで、なにからなにまで、
ツンでツンでツミ切っては、出口なしの自暴自棄
その、やけくその、逆ギレ暴走のその成れの果て。
こんな世の中、夢も希望もありゃしない、
そう思っていないのは、
他ならぬあのドヤ顔せーじかの腰巾着連中
自称こっちの人達、そればかりじゃねえのか、と。
という訳で、舞い戻った現実世界。
あいも変わらずなにからなにまで真っ暗闇のこのダークサイド。
思わず腹の底から深い深い溜息なんぞをついては肩を竦めながら、
こいつら、本当に可哀想な奴らだ、と。
このベビーメタルを知らない人々。
こいつらにはまだ、光が、見えていないんだな・・
そう言えば、とふと思い出す、
そう言えば・・つい十日前まで、
俺だって毎日がこんな感じ。
なにがどうあってもこの先どうせろくなことになりゃしない、
夢も希望も枯れ果てた失意の底。
その漆黒の闇を彷徨うばかりのダークサイド。
そんな心模様がふとフラッシュバックしては、
それはまるで、不吉な夢から覚めた後の残り香、
その重い余韻の悪夢の片鱗。
そして今になっては何もかもが洗い流された真珠色の浜辺。
澄み切った空気を胸いっぱいに吸い込んでは、
どこからともなくて聞こえてくるあの旋律。
シャンティシャンティ、パパヤパパヤ、
そしてまだ名も知れぬあの珠玉のメロディ。
つい十日前まで世界、
あれは、悪い夢だったのか。
あるいは、この十日間こそが、幻であったのか・・
そして改めて思う。
このアルカディアの境地、
ここに辿り着くまで、この十日間に、
いったい、なにが、起こったのか・・
♪
いまとなっては早くも伝説とまでなった
ベビーメタル AWAKENS
あの6月28日の横浜アリーナ公演。
その登場と同時に、
すべてのダークサイドを一瞬のうちに蹴散らした、
そのあまりにも鮮烈な姿。
みんな、会いたかったよ~!
その一言によって一撃で目の覚めた数万の大観衆。
会いたかった、会いたかった、
会いたかったよ、ベビーメタル!
それはまるで、悪い魔法使いの呪いが解けた、
あるいは、鼻の先でパン!と手を叩かれた途端、
はっと目が醒めた催眠術のように・・
俺はいったい、なにをやっていたのか・・・
そう、あのダークサイドの記憶。
星無き夜に暗い森の中を彷徨い続けるような、
いまとなってはまるでふざけた冗談としか思えないような、
あの、ダークサイドの不穏な日々。
この十日間の奇跡によって、
そのすべてが洗い流されては、
そんなことがあったなんて綺麗さっぱり忘れてしまった、
そんな気にさえなっているのだが。
だがしかし、
こんな糞ブログを続けているそのささやかなる恩恵か、
いまとなっては悪い夢としか思えないあの記憶が、
しかし、つい数ページ前に遡った途端、
そこに紛れもなく克明に刻まれた歴史の証言。
この生々しきダークサイドの記憶。
そう、旦那だって忘れた訳ではあるまい。
いや、本当の本当に、この十日間で、
すっかり忘れ去ってしまったかのような、
そんな不思議ないま浦島、
つまりは一種の記憶喪失状態にあるのだろうが、
なによりもこの糞ブログに綴られた、
ダークサイド時代のあの血の滲むような心情吐露。
~~~
おっさん、悲しいことだが、
もうベビーメタルは終わりだろう。
あんただって気づいてる筈だ。
なによりあんたのこの糞ブログ、
そのアクセス数の激減を見ろよ。
ベビーメタルの人気はいまや急降下。
片翼のベビーちゃんたちもついに年貢の納め時。
あの最愛ももう二十歳だしな、
もうそういう時期なんだろう。
勢いに駆られて買っちまったこの横アリのチケット。
まったく気が進まないのだが、捨てるには忍びない。
冥土の土産の引導がわり、
あるいはちょっと早いが結婚式のお祝いか。
俺達の潰え去った夢、その見納めという奴に、
ちょっくら出かけて見るとするか・・
~~~
覚えてますか?
つい十日前まで、俺達って実に実に、
そんな状態だったんだぜ。
そう、笑っちゃうだろ?
本気の本気で笑っちゃう訳なんだが、
そう、これは嘘やまやかしや、
捏造でもでっち上げでもなんでもない。
日々、その瞬間瞬間ばかりに目がいっては
昨日のことなどすっかりさっぱりと忘れ去ってしまうこのご時勢。
つい十日前までまさかそんな状態にあったなんて、
自分自身がまさかそんなことを思っていたなんて、
いまとなっては誰ひとりとして憶えてはいない。
そう、時代なんて、歴史なんて、実にそんなものなのだ。
喉元を過ぎれば悪いことはすべて忘れてしまう。
そして現在に都合の良い事実だけで組み替えられた歴史というパズル。
この結果オーライのご都合主義。
ただ、そう、ただ、
そんなことのすべてが悪い冗談になってくれたいまだからこそ言える、
つい十日間前まで、
俺も、実は心の底では、
九割がた、とは言わないまでも、
半分ぐらいは、ちょっと本気で諦めていた。
諦めながらもしかし
なにがあってもそれを受け入れる、
その覚悟もできていた。
できては居ながらも、正直なところ、
この9月の全米ツアーのチケット。
もしもベビーメタルが、
真のダークサイドに迷い込んでいたとしたら?。。
ダークサイド・・
つまりは迷い込んだ暗い森の中で、
唯一の目印であった、コバメタルという一番星。
突然のお知らせですが、コバヤシ君。
君はヨガが趣味だったよね。
だったら丁度良い。
我が社のカルカッタ支局にそれ相応のポジションを用意させて貰うから、と
つまりは御栄転とは口先ばかりの島流しの隠蔽工作。
鬼より怖いスポンサーの御意向からの、と中傷デマをでっち上げ、
ぶっちゃけYMY原理主義者からの恫喝にぶるった首脳陣の御英断の、
実を言ったらそれを焚きつけている黄黒内裏点から、
悪いようにはしないから、と騙してすかしての接待攻めのその狭間に、
いつの間にやら盗み撮られたスキャダル写真・・
そんなこんなでうかうかかと引きずり込まれた企画会議という密林の奥地。
一寸先も見えないその俺様C調劇場と減点法的ネガティヴ思念との終わりなき水掛け論。
それはまるで暗い森の中に蠢く邪悪な精霊達の声。
ざわざわザワザワ、足元から背後から鼻先で耳元で、騒めきはじめる、悪魔の声。
つまりは、迷い、という霧の中・・
と言う訳で、と見栄えばかりは晴れ晴れしい自称天才プロデューサー。
と言うわけで、今度のツアーの企画、
ベビーメタル忍者部隊で決定!
これ行ける、絶対行ける、
なんと言ってもこのシンクタンクのマーケティングのデータチャート。
今年はニンジャで間違いなし!
光あるところに影がある、のダークサイド。
二人のベビーメタルが四人のベビーメタル、
四人が七人の、その次はもしかして、
まさか、十四人、であれば、鉄人28人のベビーメタル。
おうおうおうおうおうやあ!
忍法ベビーメタルの影分身!
そのメタルバージョン。
どうこれ!?
これなら濡れ手に泡の倍々ゲーム。
ケツ持ちに政界から財界から裏社会からの、
お嬢様お孫様方々御愛人のキャバ嬢様方を混ぜ込んでは
これでリスクヘッジも抜かり無し!
で、そのコスチュームってのがまたまた意表を突いてさ。
トゲトゲ頭に白塗り化粧のデストピアから、
いまや全身金箔の宇宙人ルック。
あるいは、突如として豹変する愛の嵐。
赤い鉤十字の腕章に上下ピッチピッチの革のボンテージから、
鞭を鳴らしてお色気満載のSMショーケース・・
HEILアヴェちゃま、
HEILアヴェちゃま、
こっちの人だけバンザーイ!ですよね!?
遅ればせながらクールジャパンの泡銭、
政府広報予算のおこぼれにでも与かって、と。
コバメタルという唯一絶対のスターライトを見失ってしまった途端、
白々しくも繰り返される世の喧伝とは裏腹に、
凋落する人気に閑古鳥のライブはドタキャン続き。
神バンドも人員削減の波を受けて敢え無く解雇されたいま、
ヨツモト・ドームの閑散としたステージにマイクスタンド二つ並べては・・
どっもー、
すぅめたる、でおます、
最愛めたる、でおます、
ふたり合わせて、コント・ベビーメタル、
DEATH、でごじゃります!
まずは今日の一曲目、あのいにしえのヒット曲、
飛びま〜す飛びま〜すのエレベーター・ガール、
さあ、元気よく、行ってみましょ~!
・・・・・
つまりは今風日本のそのドグマの底の底。
そんな最低最悪の事態さえも覚悟した、
そう、つい十日前までの世界は、
そんな不穏な、不吉な、不安な日々、
その崩壊の前日であった筈。
そして運命の日、あの横浜アリーナでの復活公演。
いまさらなにを、と言う御仁も居た。
チケットが売れたってのが嘘みたいというか・・
こいつら、まだ騙されてるのかよ、
或いははなから何にもわかっていない、
つまりは脳タリンのミーちゃんハーちゃん、
そんな気さえしてきちゃうぜ。
少なくともソニスフィアの感動を引きずっている
そんな筋金入りの古参メイトの中で、
去年のあの幕張の後、
もう一度あれを観たいと思った輩って、
それほど多くは無かった筈だけどね・・
ただ・・
まあ騙されたと思って行ってみるか・・
さらば、ベビーメタル。
これが、正真正銘の見納めになるだろうしな・・
信じられるかい?
あの横浜アリーナの直前まで、
世界は実はまさにそんな感じ。
つまりは俺たちにとって、
ベビーメタルはあの時点で、
既に九割がた、終わってたんだぜ・・・
♪
そして、運命の時、
忘れもしないあの6月28日。
東京は、とんでもない炎天下の火焔地獄。
ベビーメタルというからには、
また雨かと思って、雨合羽着てきちゃって・・
まじ蒸し焼きモード・・
開演までに生きていられるのかちょっと不安になってきた・・
そんなご報告を受けながら、
人、並んでるよ。凄い人の列だよ。
この暑さの中を、まるで苦行僧のように・・
終わった筈のベビーメタル。
あるいは、この人達、まだ騙されているだけなのか。
あるいは、と思っていた。
あるいは、なにかを信じたい。
ベビーメタルは終わってはいない。
俺はベビーメタルを終わらせない。
ベビーメタルに託したこの見果てぬ夢、
日本のロックが世界を獲る!その野望を、
こんなところでむざむざ終わらせるわけにはいかないんだよ・・
あの酷暑の中を待ち続けた人々は、
まさに、そんな感じだったのかもしれない。
懐かしいね、と誰かが呟いたと言う。
懐かしいな、なんか、あのヒロシマの時を思い出すよ。
ああ、あのときは、と声が返る。
あのときはもう寒くて寒くて、身体中がガタガタ震えて止まらなかったよな・・
思い出すよ、あのヒロシマを・・
人々は、感じていたのだ。
この横浜アリーナ
今日は、なにかがある、と。
この不穏な空気・・
この横アリはあのヒロシマの再現だ。
あるいは、このダークサイドからの夜明け。
ともすれば、瀕死状態のベビーメタル。
今日の公演で、ベビーメタルの、
そして、この幾万のメイトたちの、その命運が決まる・・
おさん、暑い。まじ暑い・・
待ち続けてる。
みんな、じっとじっと待ち続けてる。
今日はなにかあるぞ。
とてつもないことが、起ころうとしている・・
開演が押している。30分、あるいは一時間・・
雷鳴・・ 外で雷が鳴っている・・・
おい、おさん、いよいよだぜ、
雷様まで来ちまって、
吹けよ風、呼べよ嵐・・・
いよいよ、なにからなにまで、ベビーメタルだぜ。
そんな日本から13時間遅れのニューヨーク。
6月28日 運命の日。
夜を徹して続々と届くご報告に駆られては、
そしてまんじりともせずに迎えた朝。
開演が遅れ否応無くの出立なれど、
髭も剃らずに焦燥しきったまま、
地下鉄に乗るとインターネットの接続が切られてしまう、
その為に、徒歩通勤を覚悟しては、
そして亡霊のように彷徨いでた朝の街。
まだか、まだか、まだか、ベビーメタル。
その、運命の瞬間、その報告は・・・
そしてさしかかったセントラルパークの並木道。
見上げた空、射しこんだ朝の光に目を焼かれながら、
そして、ピン!と上がったその第一報・・
三姫が復活・・!
そのあまりに衝撃的な一文。
ポニテ復活! ツインテ復活!
ベビーメタルが帰って来た!
おさん、喜べ、俺達のベビーメタルが、帰って来たぞ!
その一文だけで、すべての霧が掻き消えた、
思わず、本気の本気で足元がぐらついた。
ベビーメタルが帰って来た?
三姫復活?ポニテ、ツインテ?・・・
会いたかった、会いたかったぜ、ベビーメタル!・・・・
それだけで十分であった。
それだけで、たったいま、太平洋を跨いだ横アリで、
いったい、なにが起こっているのか、
その姿が、その情景が、その光景が、
まさに、ありありと、目に浮かぶように・・・
ベビーメタルが帰ってきた・・・
会いたかった、
会いたかった
会いたかったぜ、ベビーメタル!
終わったな、と思った。
ようやく明けてくれたな、このダークサイド。
そして悪い夢から醒めた朝。
ベビーメタルが甦った。
そのあまりにも見事な復活劇。
馬鹿野郎、と呟いていた。
馬鹿野郎、この糞コバ野郎。
馬鹿野郎、このベビーメタル・・・
あんたたちは、あんたたちは、あんたたちは、
本当の本当に、最高の最高の、大馬鹿野郎だ・・・
滲んだ空から射し込む朝の光が、
あまりにもあまりにも、眩しかった。
♪
改めて、6月28日横浜アリーナ、
このベビーメタル、その奇跡の大復活・・
その運命を決定づけたのは、
なによりこの三姫復活!
それに尽きるのではないだろうか、と。
で?で、その三姫って、だれなの?
まさか・・まさか、ユイが?ユイが帰ってきた?
いや、それはない。
そうであったら、三姫、という書き方はしない筈。
であれば、その三姫目は、いったい誰なのか・・
もしかして、と思った。
もしかして2018年のオーストラリア公演に参加した、
あのサヤ・メタル殿ではあるまいか?
ただ、サヤメタル嬢はもう既にあれから、次のお仕事先が決まっていたその筈。
では、また新たなサポートさん。
もしかして、マッスルシスターズの片割れが?・・・
などとは思いながらも、
正直、誰でも良いじゃねえか、とも思っていた。
誰でも良いじゃねえか。
少なくともそれが三姫であるならば、
その3人目が誰であろうかなど、
大した問題じゃねえんだよ、と。
そう、ベビーメタルが三姫に戻ってくれたら、
そして、ポニテ、ツインテが復活してくれたら、
もうなにも要らない。もうそれだけで十分です、と。
そう、あの2018年のダークサイドを彷徨ううちに、
メイトの心はそこまで肚をくくっていた、のである。
あるは、それはともすれば、
既にそこまで、諦め切っていた、
あるいは、そう、荒み切っていた、
あるいは、悟りきっていた、というべきなのだろうか・・
ともすれば、それはまさに無手勝流のベビーメタル。
その姿が金箔宇宙人ショーであろうが、
黒革のピチピチSMボンテージであろうが、
ともすれば、広島弁名古屋弁の掛け合い漫才、
コント・ベビーメタルでごじゃります、
そんな姿になっていようとも、
とりあえず、すぅが最愛が、そこに居てくれさえすれば、
もうそれだけでもう望むものはない。
それをただ、ありのままに受け入れることしかできないのだから・・
言ってみれば、そんな最低最悪のダークサイド、
その漆黒の闇の中で耐えに耐え続けた末の悟りの境地。
無手勝流のベビーメタル。
盛者必衰の理の中で、諸行無常のすべてを受け入れる、
それ以外にいったいなにができるというのか・・
そんな虚無の境地から、
みんな、会いたかったよ~!
その一声を以て、すべてをすべて、一撃の元に、
ものの見事にぶっ飛ばしてしまったベビーメタル。
会いかったよ、ベビーメタル。
本当の本当に会いたかったぜ、ベビーメタル。
でもさ、と思わず。
でもさ、だったらだったらすぅちゃん、
だったらいままでのダークサイド、
あの時のあなたは、いったい誰だったんだよ・・・
なんていうちょっとした根源的な疑問が浮かばない訳ではないが、
まあそう、結果良ければ全て良し!
恨み辛みもすべて過去のことと水に流しては忘れ去って、
三姫が帰ってきてくれた。
それだけで十分。それだけで胸いっぱいのお腹いっぱい。
という訳で、ライブの終わった途端、
それはまさに怒涛のように押し寄せてきた、
興奮に次ぐ興奮、感動に次ぐ感動、そして絶賛に次ぐ絶賛、
その嵐・・
おさん、ベビーメタル、すべてが元通り、どころか、
とてつもないアップグレード!
これぞ奇跡の大復活。
今日の横アリ、これは、これは、あのヒロシマを上回ったぜ・・・
頂きましたメッセージ、
その一つ一つに思わず涙を滲ませながら、
帰ってきた、ベビーメタルが帰ってきた。
もうそれだけで、胸いっぱい、涙いっぱい。
ただ、とは思っていた。
ただ、その三姫目の方。
それがいったい、誰であったのか、と。
もしもベビーメタルが復活、
つまりは、三姫の黄金のトライアングルが再生する以上、
その後釜となる方は、つまりは、ユイのその後継者・・
ってことは、とまた要らぬ不安が頭を擡げる。
ってことはその三姫目。
それが例え誰であれ、今後はあのYMY原理主義者たちから、
執拗な中傷攻撃に晒される、それを覚悟の上、
ということでもあるのだろうか、と。
そう、このダークサイド、
誰もが、ベビーメタルの復活を望んでいながら、
それが果たせなかったその最大の理由とは、
つまりは、何人たりともユイの代わりはまかりならん!
そんなYMY原理主義者たちのあまりにも無託な純真な、
そしてそれが無心であるからこそ尚更たちの悪い、
そのあまりにも狂信的な中傷攻撃・・・
では、果たして、と思ってもいた。
そんなYMY原理主義者達の総攻撃を前にして、
その嫉妬を羨望をその敵意を悪意を、
グウの音も出ないほどに封じ込める、
そんな秘策がみつかった、とでもいうのか・・
と、そんな中、いきなり飛び込んで来たこの電撃的速報。
三姫目は、元モーニング娘。の、鞘師里保嬢・・・
も、も、モーニング娘。?・・
これこそが、まさに、なんじゃこりゃ~!であった。
な、な、な、なんじゃそりゃ・・・
思わず絶句。思わず唖然呆然の開いた口が塞がらないとはまさにこのこと。
モーニング娘。?
どこからそんなものを連れてきたって言うんだよ、と。
つまりはこれもベビーメタルの奇跡。
海を越え山を越え国境を越え世代を越え、
ついには時空さえをも飛び越えてきたこのベビーメタルが、
ついについに、事務所のシバリさえもを飛び越えてしまった、と、
つまりはそういう訳なのかいね、と。
ただ、この鞘師里保姫、その記事に拠れば、
ヒロシマ時代のすぅちゃんの御旧友であった、と。
え?そういうこと?
つまり、つまりはこれ、ハロプロが、アミューズが、
ってことよりも、つまりは、これ、ヒロシマつながり、
ぶっちゃけ、それって、お好み焼きの輪、
ってやつなんじゃない?と。
♪
いまアイドル界に、すべての垣根を越えた、
お好み焼きの輪!が広がりつつある・・
そう、嘗てのコメントで頂いた憶えのある、
筋金入りのドルヲタを御自称される御仁からの、
嘘か真か耳寄りのアイドルの裏情報。
当時乃木坂にご所属されていた姉上様:日芽香嬢と、
そしてベビーメタルで売出し中であった妹君:すず香嬢、
そのお世話の為にお母上様がヒロシマからご上京されては、
どこぞのマンションの一室で親子三人和気藹々の東京暮らし。
で、その中元家の食卓が日芽香嬢とすず香嬢、
そのお友達連中の溜まり場、と化しているってなことで、
中元家名物の本場広島風お好み焼きを囲んだ少女たち、
その所属グループも事務所も越えたお友達づきあいの輪が、
アイドル界にどんどんどんどん広がっては、
世界に広げよう、お好み焼きの輪!
中元家が実はそんなことになっている、
なんて話を、お送り頂いたことがあった憶えがあったのだが・・
つまりはその中元家の食卓に、
同郷の友であるこの鞘師里保がお呼ばれされない筈がない。
で、もしかしたら、中元母が里保嬢のお母さん代わり。
すぅちゃんがツアーで居ない時に、
あるいは日芽香嬢が受験勉強でしゃかりき、
なんて時に、中元母と里保嬢が食卓を囲んでは・・
で、里保ちゃん、これからどうするつもりじゃね、
それが、まだ決まっとらんのじゃが。
だったら、うちのすぅのところに入てもらえば良いじゃがね。
いまユイちゃんがあんなことになってしもうて、みんな困ってるらしいしのお。
そうなればエエんじゃがのお・・・
ただどうも大人の事情があるらしくての。早々と思うようにはいかんのよ。
だったら日芽香と一緒に大学でも行くかね。
ちょうどええよ。ここから一緒に通えばええんじゃ。
それも考えておるんじゃがのお。
里保ちゃん、あんたんことだから大丈夫だと思うんじゃが、
そうやってふらふらしているうちに、
どこぞで妙な男にひっかったりしたらと思うと・・
おばさん、なに言うとんじゃが。里保は大丈夫じゃ。
それにそん時にはすぅちゃんのおとさんにガツーンとやって貰うしの。
だから心配ご無用じゃ。
判った。だったら、これ食べ終わったら、
おばさんと二人でカラオケでにでも行こうかの。
ああ行こう行こう。すぅの居ない間に、思い切りベビーメタル、歌っちゃろう・・
なんて会話が、行われていた、なんてことはあるまいか、と。
という訳で、この鞘師里保嬢であった。
嘗てモー娘のセンターを務めていたその輝かしいキャリアから、
そして、すんたまの幼馴染、という、
そのあまりにアンタッチャブルな必然性から、
そしてなにより、その美貌から、
そしてなにより、その踊りのクオリティから、
なに一つとっても、異論の余地を挟みようがないほどの、
完璧な、完璧すぎる、この人選。
そして思わず思い浮かぶ
そのことを告げられた時のコバさんの顔・・
里保ちゃんって・・
それってまさか、鞘師里保?あの、モー娘の?
そうじゃ。ヒロシマ時代の友達なんじゃ。
友達、なのは知ってたけど・
でも、どうやってお願いする訳?
実はもう話はついておるんじゃ。
うちら、お好み焼き友達なんじゃ。
お好み焼き?
そうじゃそうじゃ。
うちでちょくちょく、みんなでお好み焼き食たべてたんじゃが。
なんだよそれ。
だからもう里保ちゃんとも話はついとるんじゃ。
昨日もうちにきとっての、最愛も誘って、
一緒にお好み焼き食べながら練習もしとったんじゃ。
テコをマイク代わりにしての。
お好み焼き食べながらベビーメタルの練習?
そうじゃそうじゃ。お好み焼きじゃ。みんな大好きじゃ。
お好み焼きは俺も好きだけど・・
な、コバさん、お願いじゃお願いじゃ。
コバさんのヨガ友達のインドでもタイでもなんでもやるんじゃ、
うちのワガママもたまには聞いてください。
うちは、里保ちゃんと一緒にステージに立ちたいんじゃ。
それが子供の頃からの、ヒロシマ時代からずっとずっと、うちら二人の夢だったんじゃ。
そう言われてしまうと返す言葉もなく・・
コバさん、一生のお願いじゃ。うちは里保と同じステージに立ちたい。立たせて、お願い!
一生のお願いって言ってもさ、ベビーメタルはそもそもあなたたちのバンドだし・・
判った。だったらこれで決まりじゃの。
お好み焼き友達か・・
で、最愛ちゃんはなんだって?
最愛は大丈夫じゃ。最愛はなんでも食べるんじゃ。
お好み焼きもひつまぶしも生牡蠣も味噌カツも、
おせちもカレーもハンバーガーもボルシチも、
最愛は食べるものならなんでも大好物じゃ。
という訳で、ベビーメタル復活の決定打。
その奇跡の大復活の立役者となった鞘師里保嬢は、
実はそうやって決まったのではないのか、
と思っているのだが、果たしてその真相はどうなのだろうか、と。
♪
改めて、このダークサイドの一年間。
それがいったいなんであったのか。
あるいは、とまた要らぬ仮説に妄想が暴走を始める訳だが、
もしも、ユイの休場が発表されたその直後に、
この鞘師里保嬢が、あるいは、藤平華乃嬢の代役が発表されたとしたら、
その時、メイトたちは、そしてなにより、あのYMYの原理主義者たちは、
いったい、どんな反応を示したであろうか。
もしかしたら、といまだから言える。
もしもユイ欠場、その直後にこの代役が発表されていたら、
例えそれが誰であっても、
YMYの方々のその怒涛の攻撃からは、
無傷では居られなかった、それを確信するのである。
ただ俺はそんなYMYな方々のお気持ちも判らないではない。
この狂信的なすぅヲタを自称する俺であっても、
俺は、ユイが、好きだった。大好きだったよ、勿論。
この無類のブートレック音源マニアとしては、
音的にはそこに、ユイの存在は含まれていはいない、
しかしながらそのビジュアル的には、
ベビーメタルにおけるこのユイの存在こそは、
ストーンズにおけるキース・リチャーズ。
ニューヨーク・ドールズにおけるジョニー・サンダース、
あるいは、ピストルズにおけるシド・ヴィシャス。
一種、その極意的なところでグループの美学、
その真髄を、魂のコアをまざまざと体現する、
まさに象徴的なまでの名脇役。
その存在感から、ともすれば主役を食ってしまうほどまでに、
その名脇役の存在があってこそ、
ステージでのテンションが異様な緊張を醸し出しては、
壮絶な相乗効果を産み出す、
まさに、ライブの要であり、
そしてある意味、グループの影の立役者。
そんな徒花的な存在であったユイメタル。
そう、俺はなにより、そんな裏番長的な存在が好きであった。
ミック・ジャガーよりはキース・リチャーズ。
ジョニー・ロッテンよりはシド・ヴィシャス。
そんな脇役が、主役のボーカリストを食う、
そのどんでん返しこそがライブの醍醐味。
そう、ベビーメタルにとってユイはまさにそんな存在、
つまりはベビーメタルの美学の象徴でもあり得た、
つまりは、ベビーメタルのアイコン、そのものであった筈。
そのユイの脱退。
それはまさに、スラッシュのいないガンザンローゼズ、
ジョー・ペリーの去ったエアロスミス、
あるいは、ジョン・ボーナムを失ったレッド・ゼッペリン、
つまりはその先には、解散、あるいは空中分解、
その不吉な行く末を予感しなかった訳ではない。
ユイの脱退、それはまさにベビーメタルにとって、
それほどのインパクトであった筈なのだ。
そしてなによりこの狂信的なYMYの信者たち。
そう、俺にだって気持ちは判る。
もしもストーンズにキース・リチャーズが居なければ、
俺はわざわざライブになど行かなかったであろうし、
もしもピストルズにシド・ヴィシャスが居なければ、
俺はあれほどまでにピストルズを偏愛したか、大いなる疑問である。
そして何より、ステージの上のすぅめたるである。
ユイのいないその空白を埋めんが為に、
頑張って、頑張って、頑張って、
まさに張り裂けそうなほどに頑張り続けているすぅめたるではあったが、
その頑張りが、その必死さが、その切羽詰まり方が、
ともすれば、悲痛にさえ思えた、そのあまりの余裕の無さ。
すぅばかりが、頑張れば頑張る程に、ともすればそれが浮足だってしまう、
つまりはそれが、バランスが悪い、と言われた、その理由なのではないのか。
そう、あのミック・ジャガーでさえそうだったのだ。
ストーンズを離れ、ソロとして来日したあの東京ドームでの公演で、
ミック・ジャガーは、これまで数十年に渡って歌い続けてきた、
ストーンズのお馴染みのスターンダード・ナンバー、
その歌い出しを、まさか、間違えた、のである。
あの時のミック・ジャガー、正直、見れたものでは無かった。
そんなミック・ジャガーがその翌年、
晴れてローリング・ストーンズとして来日した際、
その姿のあまりの豹変ぶり。
それはまさに、威風堂々のロック界の魔王、そのもの。
そして、その隣に控えたキース・リチャーズの姿。
曲の歌い出し、そしてその変わり目には、
さりげなくもそこはかとなくミック・ジャガーの背後に寄せては、
ちょんちょんと、指先、あるいは顎の先でシグナルを送る、
それがあってはじめてのミック・ジャガー、
それがあってはじめてのローリング・ストーンズ。
ステージ狭しと歌い踊り走り飛び跳ねるミック・ジャガーに熱狂する人々は、
しかし、このキース・リチャーズという影の立役者の存在、
その偉大なバンマスぶりには、気づくことはなかっただろう。
という訳で、嘗ての駄文にも綴ったように、
俺は、このユイメタルに、キース・リチャーズの影を観ていた。
つまりは、ステージの上で神懸かりの美声をこれでもかと響かせるすぅめたる、
その横に控えたユイメタルが、そこはかとなくさり気なくも、
リズム音痴のすぅを引っ張ってはメトロノーム代わり。
あのユイのキレキレのダンスがあって初めて、
あのベビーメタルの超絶なテンションのステージ、
あのいつ脱輪して大破するか判らない、地獄のジェットコースター、
あのいまにも身の張り裂けそうな緊張感に満ちたステージを支えていたのは、
他ならぬユイの存在があって初めてであったのだ、と。
という訳で、このYMYの方々の怒涛のような中傷の嵐。
ユイのいないベビーメタルなどベビーメタルに非ず。
その原理主義的なまでの頑なな主張、それも確かに判らないではない。
判らないではないのだが・・・
だからと言って、ユイ無き後のベビーメタル、
その母船であり母屋であり、ユイの帰る場所でもある筈の、
このベビーメタルという巨船の底に、みすみす穴を開けて火を放つような行為が、
果たして、自身の鬱憤を吐き散らす以外には、
ベビーメタルにとって、そしてなによりユイメタルにとって、
いったいどんな意味を持つというのであろうか。
その葛藤の中で、ベビーメタルは2018年、
本来であればその脂の乗り切った絶好調の時期を、
みすみす、そのドグマの底でもがき続けた、
その断末魔こそがこのダークサイドではなかったのか、と。
そして、同じようにダークサイドの闇を彷徨い続けた俺達。
そして多分、古くからのメイトの方々のその殆どが、
ベビーメタルの終わりを予期していた、
その覚悟が、肚が、すでに括られつつあった、
この6月28日の横浜アリーナ。
ここまでくれば、と思っていた。
それがどんな姿であっても力の限りに応援しよう。
例えなにがあったとしても、
俺達はこのベビーメタルを潰す訳にはいかないのだ。
ただ・・ もしもそれが再び、あのダークサイドの延長であったとしたら・・
もしもそうであったとすれば、
その時には既にベビーメタルは既に瀕死状態。
一年を待たずに敢え無く空中分解を遂げた末に、
すぅめたるひとりが、一種カリスマ的なソロシンガーとして独立。
そして四流のバックバンドを引き連れては、
チビたライブハウスをどさ回りしながら、
キワモノ的ゲテモノ的なコアなファンを相手に、
細々とライブを続ける、そんな状態を思いながら、
ともすれば、あのランディー・ローズを失ったオジー・オズボーンのように、
その葛藤そのものを以てファンを魅了する、
そんな、カルト教祖的な存在に落ち着くことになるのであろう。
そんなことさえも、覚悟しなかった訳ではない。
ただ、と思っていた。
ただ、すぅめたるは本来、メタル、あるいは、ロックの人ではない。
自ら率先して、人生の裏街道、その修羅の道に自身を追い込んで行く、
そんな自虐的な性向は持ち合わせてはいない。
ただ、堕ちた天使の姿が時としてより鮮烈なまでに毒々しい光を放つ、
それこそはまさに、愛の嵐のシャーロット・ランプリングの姿。
それはまるで、高校デビューを飾った元優等生が、
ことによると一瞬のうちにその行き着く先の底の底にまで
あっという間に転げ落ちてしまうかのように、
あるいは、当世流行りのアイドル堕ちしたAV女優が、
ともすれば本職のAV女優が及びもつかないほど、
痛々しくも生々しくも壮絶なまでの妖艶さを見せつけるように、
もしもすぅめたるがソロ歌手としてロックの孤道を歩もうと決めた時、
その姿は、嘗てのファンたちから想像もできないほどまでに、
一種、凄惨なまでにロックの魔力
セックス・ドラッグス・ロックンロール、
そのすべての毒に一瞬のうちに塗れに塗れきっては、
目を覆うほどのグロテスクさを以て、
滅びの美学そのものを極限までに体現していくことにもなるだろう、と。
正直なところ、そのすべてが、俺の望むことではなかった。
しかしながらいま、ユイという唯一絶対の名脇役を失ったベビーメタルに、
いったいどんな、展開を望めるというのだろうか・・
♪
という訳で、この運命の日であった6月28日。
一種、そこまで肚を括っていたであろう古株のメイトたち。
そんなことは露とも知らず、ただ、あのゆーめーなべいびーめたるってのも、
話のネタにちょっと見てみようかな、なんていういたいけな初観ファンたちから、
そして何より世界津々浦々幾億を数えるメイトたち、
そんな人々の想いに満ち満ちた
あの怒涛の歓声に包まれた横浜アリーナ。
その数万の大観衆の前に突如として登場したこの三姫の姿。
そのあまりにも溌剌としたすぅ、そして、最愛の姿。
笑っている!
すぅが、最愛が、満面の笑顔で、笑って笑って笑い続けている!
そしてなにより、嘗てのベビーメタル。
すぅユイ最愛、その鉄壁のトライアングルとして存在した、
あの全盛期のベビーメタルの姿そのままに、
あの躍動を、あのスピード感を、あのドライブを、
そしてなによりあの緊迫感!
いまにも張り裂けは粉々に砕けてしまいそうな、
あのギリギリぎっちょんちょんのベビーメタルの美学そのものを、
ものの見事に再現し、そして体現せしめた、
あの、鞘師里保嬢のその存在感。
改めてこの偉大なる復活劇、
その最大の功労者であったこの鞘師里保嬢。
いまや沈没寸前のタイタニックであった筈のベビーメタル。
その名声と、その威光と、そしてなにより、このあまりにも切迫した状態からの、
奇跡の大逆転を演出する為の、最後の最後の切り札。
そのプレッシャーたるや、とてつもないものであったことは想像に難くない。
そして何より、幼き頃からのライバルであったこのすぅめたる、こと、中元すず香、
そして何より、孤独な東京生活の中での唯一の心の拠り所であったあのお好み焼きパーティ、
そして何より、三年間のブランクの後の新たな起死回生を賭けたこの大博打。
この6月28日の横浜アリーナこそは、
ベビーメタルの、そして中元すず香の、
そして、なによりこの鞘師里保嬢自身の命運を決する、
その人生のすべてを賭けた、一世一代の大勝負であったのだ、と。
嘗て、広島アクターズスクールで鎬を削ったこのライバルたち。
歌の中元と踊りの鞘師。
日夜しのぎを削って競い合っていただろうこの二人の天才少女。
そんなふたりが、奇しくもこの6月28日のステージに共に上がり、
自身の運命のすべてを互いに委ね合う、
そんな未曽有なドラマの舞台となったこの横浜アリーナ。
そこはまさに、二人の天才たちが人生のすべてを賭けた、
ギリギリ土壇場のガチンコデスマッチであったのだ、と。
この姿を前にしては、さしものYMYの原理主義者たちも、沈黙せざるを得なかった。
この姿を前にしては、どんな辛口の批評家、どんなひねくれ者のアンチ派であったとしても、
それはまさに、グウの音も出ないほどに打ちのめされては、
思わず、感嘆の、感動の、その激情の叫びを、抑えることはできなかった筈だ。
それはまさに奇跡の大逆転、そのあまりにも出来すぎた復活劇。
そしてベビーメタルが、そして鞘師里保が、不死鳥のように甦った、
その神懸かりの瞬間。
改めて言わせて欲しい。
果たしてこれ以上のドラマがあるだろうか。
果たして、これ以上の筋書きを、
どんな作家が脚本家が創作できるであろうか。
世のドラマのすべてを凌駕するドラマ性。
それこそが、ベビーメタルの必殺技。
つまりは、その生命のすべてを注ぎ込んだ、
土壇場のギリギリのステージ。
ベビーメタルのライブは、まさにその積み重ねなのだ。
♪ 上へ参ります 下へ参ります。
閉まるドアにお気をつけください。
次は地獄へ停まります。
飛びます、飛びます ・・・
地まで旋回 まっさかさま
リアルに針地獄のフロアです。
だからいつも命がけ
飛びます、飛びます ・・・ ♪
エレベーター・ガールの歌詞に、
想いのたけを込めた、そうさり気なく答えたすぅメタル。
改めて、これまでのダークサイドの七転八倒の一年余。
そしてこの6月28日の奇跡の大復活劇を前にして、
このエレベーター・ガールの歌詞に託された、
すぅめたるの、そして、最愛の、そして、鞘師里保嬢の想い・・
だからいつも命がけ・・・
それこそが、ベビーメタルの凄み。
世界最強の史上最高と謳われる絶対女王軍団。
その気迫の、熱意の、その何ものも恐れぬ鋼鉄の糞度胸、
そう絶賛されるその強さの秘密、その真相がそこにあるのだ。
そしてグラストンベリーであった。
そしてブリクストンであった。
そしてなにより、このLEGEND-M、
それはまさに、既に伝説ともなったステージ。
かつて広島の生誕祭において、
涙を浮かべながら熱唱したあの止まない雨、
自身の歌手としてのレーゾン・デートルを賭けて、
平和への祈り、その思いの丈のすべてを込めたあの歴史的瞬間から、
そしてこの最愛生誕祭。
その最後に歌われたあの壮絶なメタル組曲。
ザ・シャイニング・・・
そのあまりにも切なくも美しい旋律・・
ただ、と思っていた。
ただ、あの曲。あの曲って確か、
ベビーメタルの終奏。
あの、ライブが終わった後の、
エピローグの旋律では無かったのか・・
その不穏な予感に震えながら、
もしかしたら、と思っていた。
もしかしたら、このLEGEND-M。
その公演も、終わりの始まり。
であれば、ここでなにが終わり、なにが始まるのか・・
もしかしたら、と思っていた。
もしかして、このメタル・ギャラクシー、
それが、二枚組であったその理由。
つまりは、そのストーリー性。
二枚組にせねば語りつせない程に、
そのアルバムそのものが一つの壮大なドラマ。
ダンテの神曲を思わせるまでの、
壮大なコンセプトに貫かれた、
そんな仕立てになっているのか、
あるいは、下手をすれば、
これでコバメタルは打ち止め・・
その情熱と才能と美学のすべてを注ぎ込んだ、
この超大作の二枚組。
これがオレのすべてだ。
もう、血も出ないぜ、ベビーメタル。
さあ、娘たち、旅立ちのときだ。
この2枚+二枚組の持ち歌を武器に、
世界のすべてを席捲しつくしてくれ。
なあに、オレなどいなくても
ベビーメタルはもう大丈夫だ。
なにがあっても、ベビーメタルは永遠に、不滅だ・・
そう、あの横アリのライブの後、
ふと、妙な静寂感を感じた、
そんな古株メイトは、少なくなかった筈だ。
もうベビーメタルは大丈夫だ。
少なくとも、俺など老いぼれた古株メイト連中が要らぬ応援に駆けずり回る、
そんなことがあまりにもチンケに思える程に、
あの横アリでの圧倒的なまでの大成功、
その威風堂々の晴れ晴れとした姿。
ベビーメタルはもう大丈夫だ。
もう、俺達など居なくても、
これからは怒涛のような一般受け路線。
世界中の人々をことごとく魅了し尽くす、
そんなとてつもない存在に育っていくだろう。
その一抹の安心感。
その一抹の達成感。
そしてなにより、この一抹の清寂感。
多分、その古株メイトの誰もが感じたであろう、
そのあまりも爽やかな、終末感、という奴を・・
そして、ザ・シャイニング、
そして、アルカディア・・
この完璧の上に完璧なまでの究極のエピローグ。
その旋律はもしかしたら他ならぬコバメタル、
ベビーメタルの生みの親であり育ての親であり、
これまでグレート・フォックス・ゴッド、
まさに神として存在したこの稀代のプロデューサーからの、
そして結成当初よりそんなベビーメタルにすべてを捧げてきた筋金入りの古参メイト達、
そのすべてに向けての、別れの餞ではないのか・・・
そんなことを思いながら、
ふとまた再び、お送り頂いた海賊音源、
それを耳の奥にまで突っ込んでは、
改めてこの新生ベビーメタル、
その壮絶なまでのパワーにぶっ飛ばされるだけぶっ飛ばされながら、
ベビーメタルは大丈夫だ。
すでに押しも押されもしない世界のスーパースター。
少なくとも、こんな老いぼれが、良いの悪いのなどと、
聞いた口を挟めるような存在ではなくなった筈なのだ。
ただ、であれば、それならそれで良いじゃねえか、とも思った。
であれば、純粋に、ひとりのファンとして、
あるいは、あのドルヲタの、あるいは、あの初観の地蔵ファンのひとりとして、
ただ純粋に、ただ幼気に、素直に、正直に、
名もなく貧しく美しき末席の一ファンとして、
その珠玉のステージを思う存分、
心の底から楽しませて貰えばそれで良いじゃないか、と。
それこそが、もしかしたら、このLEGEND-Mの公演、
その最後に歌われた、この終奏の組曲。
そしてそれに続いたアルカディア。
人類を銀河の果ての理想郷へと導くメシア:救世主、
そのお告げの真意ではなかったのか、と。
ただ、と思っていた。
ただ、もしかしたら、そのノアの方舟に、
俺達の世代は、もう乗ることができないかもしれない。
あるいは、敢えて若い世代にその座を譲ることにこそ、
大人の使命があるのではないのか。
つまりは?
そうつまりは、ベビーメタルがこの先に目指すのは、
俺達のような、老いぼれた古:いにしえのロックファンではなく、
つまりは、若い世代。
宝塚ファンの女性ファン層から、あるいは、LGBTのフリークスたちから、
全世界のジャパニメファン、コスプレ・ファン、
そしてこれからの未来を担う金キツネの少年少女たち。
そんな人々がモッシュピットを埋め尽くす、
そう、ベビーメタルは、そういうバンドになるべきなのだ。
そしてこの一つの時代の華麗なる終焉を前にして、
ベビーメタルはおさんたちのペットに過ぎず、
その悪しき定評を払拭する意味でも、
老兵は死なず。ただ消え去るのみ。
あるいは、遥か天上のスタンド席からにこやかに、
その好々爺の微笑みで姫君のご活躍の様を見守る、
そんな存在にステップダウン、する時であるのかもしれないな、と。
そしていま、沈没寸前の巨船であったこのベビーメタル・タイタニックが、
星空の向こうへと奇跡の飛翔を始め、
あるいは、その姿は宇宙戦艦ヤマト、
あるはそう、誰にも止めることのできない暴走銀河鉄道999。
天高く、ギャラクシーの彼方へを向かうその姿を目で追いながら、
一抹の寂しさを込めながらも、
その神々しい姿に大人の微笑みで頷き会い、
そして改めて、おめでとう、ベビーメタル。
君たちの与えてくれたこの感動は、決して忘れはしない、
棺桶の中まで、しっかりと持っていく、そのつもりだ。
そう心に誓う、一老兵なのであった。
♪
という訳で、いやはや、相変わらず妄想が過ぎた夏の夜。
来たる全米公演、その晴れのニューヨーク凱旋の席で、
まさか足が攣っては、心臓発作を起こしては、途中退場、
なんてことにならないように、この老体に、そして相棒たる老犬に鞭打って、
朝夕のジョギングでも始めてみようか、などと思っている今日このごろ。
まだまだ若いものには負けはせぬ、
そのやせ我慢こそが、老化のなによりの証拠、なんだけどね。
という訳で、旦那。
幸か不幸か、ベビーメタル、
その人気は、あと十年二十年、
下手をすれば、あのローリング・ストーンズのように、
結成50年、なんてところまで続きそうだぜ、と。
せいぜい、長生きしようじゃねえか。
べビーメタルに負けてばかりじゃいられねえぜ、と。
相変わらず、脈絡のない乱文長文、失礼仕った。
ベビーメタルは永遠に不滅。
そして俺達もそんなベビーメタルに、
最後の最後まで、しがみつき続けようぜ、と。
では。

遂に流出!? ベビーメタル究極の音漏れブートレッグ。ベビーメタル・マジックの魔力の真髄がいま明らかに・
なんだこれ・・
これ、本物?
って、本物だよな、紛れもないすぅの声。
で?これ、実際のボーカルのその返りの音?
いや、イヤモニでここまで自分の声は返さないだろ。
え、だったら、もしかして、
予め生声の音源を録音しておいて、
それをライブで被せてるってこと?
ライブ仕様の生声のその皿回しってこと?
まっさかあ、と・笑
いや、だとしたらさ、それってラインで流す訳だから、無線には乗らない筈でしょ?
それに、だとしたらもっとバックの音を入れるでしょ、或いは完全に切っちゃう筈と。
え、だったらなに?
つまりはこれ、あの無線マイクからのもろの直撮り?
つまりはこれが、ライブでの肉声ってことなの?・・・
ええ、ありえないだろって。
いや、ありえないよ、それはない。
だって、これ、上手すぎるよ。
あまりにも上手過ぎる。
これまじで常識では考えられないレベルだよ。
だってさ、普通ミュージシャンにとって、
ライン直撮りってまさに鬼門の鬼門。
それってつまりは
化粧しないで服も着ないで、
人前に出るようなものでさ。
そう、それがプロである限り、
その直録り音源だけは、
絶対の絶対にひと目に晒してはいけない
その化けの皮的真相って奴。
なんだけど・・
この音源、つまりはライン直撮りのすっぴん音源。
それが、このクオリティ?
ありえないよ。ぜったいにありえない。
だってさ・・
え?
ありえるの?やっぱそうなの?
つまりはこれが、すぅちゃんのすっぴんのすっぽんぽん。
これ、本当にライブでこの声で歌ってたってことなの?・・
絶句だな・・・ 言葉も出ねえどころか、
開いた口が塞がらないどころか、
思わずめまいが、思わず背筋が凍りつくような、
まさしく、戦慄以外のなにものでもねえな。
前にほら、LONDONのFORUMのリハ映像、
あの、ホテルの部屋からすりっぱつっかけて出てきたばっかり、
みたいな格好の奴。
→お判り頂けただろうか・・・ ベビーメタル、驚愕映像・・
あれにも思い切りぶっ飛ばされた憶えがあるんだけどさ。
で、そうそう、ライブの度に必ずUPされる、
あの公演前のマイクチェックの音漏れとかもさ、
まじで?嘘だろ?マイクチェックでこのクオリティ!?
改めてベビーメタル、
一から十までそのやることなすことその存在自体に、
常々から驚愕に驚愕を重ねてきたのだけれど・・
ついについにのその決定版的流出音源。
これこそが、究極の音漏れというよりは、
これ、ベビーメタルの究極のブートレッグだろ、と。
☆
(すぐに消されるぞい。いまのうちに聴いておくべし!)
そう言えばさ、
実はさ、そう、前にちょっとご指摘頂いた、
あの、グラストンベリー。
あのBBCの音源で、ドラムが酷かった、と、
率直なご感想のコメントを頂いた憶えがあってさ。
あのグラストンベリー、
ドラムが物凄く下手に聴こえて、
あれまさかアオヤマさんじゃ無いよね、と。
いや、あれは青山さんでしょ?
ってか、あんなドラム青山さんしか叩けないよ、まじで。
確かに一曲目のメギツネ、
かなり走ってる・笑
ってか、勿論、クリック入ってるから、
テンポそのものが早くなるということはないのだが、
そう、入りから、アクセントから、キメから、
なによりスネアが、微妙に早い。
ただ、あれワザとだろ、と思っていた。
そう、一曲目でドラムがあんまり落としちゃうと、
ライブそのものが妙に落ち着いちゃうからさ。
なので一曲目は、走り気味に、
ともすれば思い切り煽りまくって
それこそがライブの鉄則。
でさ、俺このグラストンベリー、
いまのところのフェイバリット。
朝な夕に五回十回と、
猛烈ヘビーローテーションになってるんだがだが、
このライブの凄みはなんといっても二曲目のエレガ。
このドラム凄いぜ、まじで。
青神さん、ベビーメタルなんかで有名になっちゃったら、
すっかりとメタル・ドラマーなんて扱いになってるけどさ。
違うよ、実はこの人、メタル馬鹿でもなんでもない。
基本的にはオールマイティでなんでもごじゃれの人なんだろうけどさ、
あのスネアの張りから、そのフォームから、
なにからなにまで、ジャンルを問わずしてドラマーの鑑。
で、このエレガ。
ベビーメタルの中では唯一の16ビートの曲。
つまりはドラムンベース、なんだけど、
そのメタルアレンジ、というよりは、ベビメタアレンジ。
通常であれば、スネアの裏音で敷き詰める16分を、
この人はそれをツーバスでやろう、と・笑
ただ・・、そうただ、このグラストンベリー。
お気づきの方、いらっしゃったであろうか、ってかドラマーならみんな気づいたよな。
そう、左のバスドラのマイクのレベルが低い・笑。
通常、ツーバスの場合、左のマイクのレベル、ちょっとだけ貰えますか?
なんてこと、よくあるじゃない・笑
ただ、このグラストンベリーの前半、
そのツーバスの左右のレベルがあっていない。
ともすれば、右のバスドラだけ、になって聴こえてる部分も多くて、
で、元来シングル・バスのヲタであった俺的には、
ベビメタをシングルバスでやったどうなるのか、
その永遠の謎が、奇しくもこのグラストンベリーで一目瞭然。
で?で、このシングル・バスモードのベビメタ?
最高じゃねえか、と。
普段からのあの機関銃というよりは工事現場のような怒涛のツーバス連打から、
奇しくもこの、お化粧的加工の剥がれた青山さん、
それがなんと、化けの皮が剥がれたどころか、
寧ろその極みが、凄みが、二乗三乗!
わびさびというか、アクセントの強弱から、つまりは表現力。
青神さん自身の、その解釈が、そして曲への思い入れが、
まさに手にとるように零れ出るようにわかってしまったり、なんてして・・
まあさすがに曲を重ねるごとに、
レベルの調整が徐々にアジャストされていった訳なのだが、
奇しくも暴露されたこのコンプレッサー不足の青神さんのドラム。
俺的にはまさに通好み。
正直なところ、おいおい、こっちの方がずっと良いじゃんか!
なんて、罰当たりなことを考えたり、と。
でさ、そう、今回のニューアルバム。
メタル・ギャラクシー。
その主題となるのは、メタル、といよりは寧ろ、ダンス。
で、そのダンスの基本となるのは、
ツーバスよりは寧ろシングル。
2ビート、あるいは8ビートよりは、
寧ろ、そう、16ビートなんだよーん、と。
兼ねてからしつこいぐらいに繰り返してきた、
あのディストーションの衝撃の錐揉みダンスビート。
そして、このエレガ。
この必殺メタルドラムンベース。
世のメタルフリークス、
あるいはリズム音痴の日本の方々にとっては、
んだこれ?
となるであろうこの一種単調な、
シンプルである分、実は難易度が無茶苦茶高い、
そう、つまりは、ダンスビートの基本の基本。
表層世界のみに生きるドルヲタには死んでも判らないだろうが、
この一種単調な4分ONのビートの中に、
みっしりとみっちりと、16分音符が、
ともすれば、8分の6拍子が刻み込まれている、
それこそが、ドラムの醍醐味、その凄みの真髄。
それが証拠に見ろよ。
海外公演における、この二曲の盛り上がり方の物凄さ。
そう、このディストーション、そしてエレガこそが、
今後のベビーメタルの必殺技。
つまりは、メタル・ダンスビート、
その真髄なんだぜ。
なんて能書きを重ねていたら・・
で、で、で、なのである。
今回のツアーに向けて発表された、
この摩訶不思議な多国籍ビート。
シャンティ・シャンティとパパヤ。
これ、ドラム的には二曲ともに、
基本ベタのツーバスの曲ではなく、
待ちに待った、そう、4分ON!
ベビーメタルで4分ON!が聴きたい、
つまりは、ベビーメタルに、
メタルではなく、ダンスビートをやって欲しい!
兼ねてからそう繰り返していたこの隠れソウルヲタの俺としては、
このシャンティ・シャンティとパパヤ、
思い切り思い切りぶっ飛ばされては、
まさに、我が意を得たりの水を得た魚!
コバちゃん、やってくれるな、やり尽くしてくれるじゃねえか、と。
俺はこの人が好きだ。本当の本当にコバメタルという人のセンスが大好きだ。
思わずあの髭面に頬ずりをしたくなるような、
まさに、このギャラクシーからの新曲、ドハマりのドハマリ。
であるのだが・・
実は、と今だからいえる心情吐露。
またまたいかにも音楽ヲタとしての暴言を吐くが、
あの、パパヤを初めて聞いた時、
正直、背筋が寒くなった。
なんで?
だって、ダサかったから・笑
これ、あまりにあまりに、ダサすぎる!
んだよこれ、これじゃあまるで、どこぞの売れないアイドル、
あるいは、変に間違えた邦楽ロック・バンド、そのものじゃんと。
ただご存知のように、
そのパパヤが、ライブで化けた。大化けをくれた。
いまや、パパヤなしにはベビーメタルは語れない、
ライブ一発の一撃必殺によって、
そこまでの大化けをかましてしまうこのベビーメタルというバンドの底力。
でさ、初聴きで唖然とさせられたこのパパヤの代わりに、
このもう一曲の多国籍ビート。
シャンティ・シャンティ。
ライブにおいていきなり披露されたこの摩訶不思議なインド歌謡。
これには思い切りぶっ飛んだ。
あのなあ、と。これインド音楽だろ?
つまりはインディアン・ポップスだろ?
つまりはあの糞迷惑なピーナッツ屋の屋台、
あのインド人の奴らが爆音で流し続けてる、
あの騒音以外なにものでもないインディ・ポップだろ?
そのインディアン・ポップスが、
ベビーメタルの手にかかった途端、
これだけ乗れる、これだけ踊れてこれだけ走れる、
思わず涙ぐんでしまう、なんてことが・・
このシャンティ・シャンティこそが必殺技。
これ、これ、これ、まったく新しい。
新しすぎるベビー・インディ・メタル。
これには驚いた。
まじめのまじめに驚いた。
で、これ、まじめのまじめに、タイからインドからその先の先。
パキスタン、イラン、アフガンから、そして飛んでイスタンブールから。
シリアヨルダン、ついでのついでのイスラエルから。
そしてそれは遂にアフリカ大陸。
カイロから始まってリビアからチュニジアからその先のカサブランカまで。
まじめのまじめに席捲することになるぞ、と。
ベビーメタルのアフリカ・ツアー?
ベビーメタルのパリ・ダカール?
おいおいおい、と。
まさに世界を飲み込むベビーメタル!
そう、世界中の音楽家であれば判る。
このグローバル時代の世界市場のその動向。
それを踏まえた上での、
このシャンティ・シャンティの衝撃。
インディ・メタル!?
誰もが口をあんぐり。そして唖然呆然の後に、
ゲラゲラ笑いながら踊り狂っては泣きじゃくる・・
そんな現象が、世界中に撒き起こってる筈、と。
という訳で、なによりもこのベビーメタル・マジック、
その真骨頂となった怒涛の10日間。
奇跡の復活、どころか、
あのアイドル・メタル時代に比べても、
とてつもないアップグレードを遂げた訳なのだが、
果たしてこのベビーメタル・マジック、
その、魔力の真髄がいったいなんであるのか・・
という訳で、いやはや、
今回奇しくも、流出を遂げたこのブートレッグ音源。
これぞまさに、ベビーメタル・マジックのその壮絶なる種明かし、だろ、と。
この耳元に直接ねじ込まれるかのような、
このあまりにも生々しき、
すっぴんのすっぽんぽんのすぅの生声、
そのあまりの凄まじさ。
これには、これにだけは、まじめのまじめにぶっ飛んだ。
コレワ ニンゲンワザ デハ ナイ・・・
無い、無い、無い、絶対に無い。
こんなことが起こってなるものか。
こんなに歌の上手い人が、この世に居るものか・・・
これ、この海賊音源。
いやあ、世界中の音楽家にとって、いろいろな意味で堪らないだろ、と。
業界用語で言う、俗に言う ライン直撮り、
つまりは、お風呂のエコーも、エフェクターも、コンプレッサーも、
あるいは、あの初音ミクの必殺技のオートチューンもなしに、
つまりは、すっぴんのすっぽんぽんの丸裸状態で、
これ?この歌?この発声?このクオリティ、この・・神業的なまでの、
凄まじいばかりの歌の上手さ・・
この生音音源。
まるで、耳元で、耳の奥に、直接歌声を注ぎ込まれては、
まさに、頭蓋骨そのものがビリビリと震撼するようではないか。。
すぅが、すぅが、すぅが、そこにいる、目の前にいる、俺の中にいる、
その一体感・・
まさに、これを憑依と言わずしてなんと言おう、と。
という訳で、満喫した、
あれからずっと、エンドレスで聴き続けているが、
まだ足りない、もっともっと聴きたい、
生音の生声の、すっぴんバリバリ、フル・モンティのすぅめたる。
いやあ、確かに、この生声音源を、
そのままリリースというわけにはいかないのだろうが、
そう、あのベビーメタルのライブの凄さ。
あの感動の本質とは、まさにこの、超絶的奇跡的な歌声。
最早人間業とはとうてい思えない、そんな異次元的なまでのヴォーカルテクニック。
そう、あのかつてのニューヨークでのライブのときにも聴いていた、
あの、PAを通さぬスゥメタルの歌声。
あの奇跡と言えるまでのヴァイブレーション・・
これか、これこそが、ベビーメタル・マジック、その魔力の真相か、と。
改めて言わせてくれ。
このライン直録音の、海賊音源。
公式にリリースしてほしい、とは言えない。
言えないまでも、この音源、欲しい人、世界中に山のようにいる、
というか、下手をすれば、世界中のミュージシャンから音楽関係者から、
まさに、天井知らずの闇値がつくこと間違いなし。
という訳で、前回のあのグラストンベリーの、コンプレッサー抜きの青神さんのドラムから、
そして、このすぅめたるの究極ブートレッグ、
そんな恥辱的なまでの流出音源が出回る度に、
火消しに飛び回るどころか、ベビーメタルに関してはその真逆。
流出されればされるほどに、その神憑り的な伝説に火に油を注ぐ、
まさに、これこそが、本当の実力、という奴なんだろう、と。
ベビーメタルは奇跡でも、マジックでもなんでもねえよ。
ただ、ただ、ただ、ミュージシャンとして、優れている。
その実力が、まさに際立っている、突出している、
ともすれば、人間の能力のすべてを超越するまでに・・
という訳で、これ、改めて、
まさか、予め録音した生声的テイクをPA通して皿回し、
している訳じゃないよね。
だとすれば・・・ 改めて、おいおいおいおい、なのである。
恐れ入った、どころか、いやあ今回ばかりは、まじめのまじめに、
尊敬どころか、心底畏敬を感じる、まさにベビーメタルの凄みのその真髄音源。
ぶっ飛んだ・・・ そして思わず涙を拭きながら、
すぅめたる、これ以上の人はこの世にいない・・
その感動に、打ち震えるばかりである。
という訳で、どうせこの夜が明ける頃には、
すでに消されているであろう、このベビーメタル・究極のブートレッグ。
おのおの方、この闇音源だけは聞き逃してはなるまいぞ。
そしてその思い切りのご感想のほどを、
お聞かせ頂ければ幸いでごじゃります。
ではでは
これ、本物?
って、本物だよな、紛れもないすぅの声。
で?これ、実際のボーカルのその返りの音?
いや、イヤモニでここまで自分の声は返さないだろ。
え、だったら、もしかして、
予め生声の音源を録音しておいて、
それをライブで被せてるってこと?
ライブ仕様の生声のその皿回しってこと?
まっさかあ、と・笑
いや、だとしたらさ、それってラインで流す訳だから、無線には乗らない筈でしょ?
それに、だとしたらもっとバックの音を入れるでしょ、或いは完全に切っちゃう筈と。
え、だったらなに?
つまりはこれ、あの無線マイクからのもろの直撮り?
つまりはこれが、ライブでの肉声ってことなの?・・・
ええ、ありえないだろって。
いや、ありえないよ、それはない。
だって、これ、上手すぎるよ。
あまりにも上手過ぎる。
これまじで常識では考えられないレベルだよ。
だってさ、普通ミュージシャンにとって、
ライン直撮りってまさに鬼門の鬼門。
それってつまりは
化粧しないで服も着ないで、
人前に出るようなものでさ。
そう、それがプロである限り、
その直録り音源だけは、
絶対の絶対にひと目に晒してはいけない
その化けの皮的真相って奴。
なんだけど・・
この音源、つまりはライン直撮りのすっぴん音源。
それが、このクオリティ?
ありえないよ。ぜったいにありえない。
だってさ・・
え?
ありえるの?やっぱそうなの?
つまりはこれが、すぅちゃんのすっぴんのすっぽんぽん。
これ、本当にライブでこの声で歌ってたってことなの?・・
絶句だな・・・ 言葉も出ねえどころか、
開いた口が塞がらないどころか、
思わずめまいが、思わず背筋が凍りつくような、
まさしく、戦慄以外のなにものでもねえな。
前にほら、LONDONのFORUMのリハ映像、
あの、ホテルの部屋からすりっぱつっかけて出てきたばっかり、
みたいな格好の奴。
→お判り頂けただろうか・・・ ベビーメタル、驚愕映像・・
あれにも思い切りぶっ飛ばされた憶えがあるんだけどさ。
で、そうそう、ライブの度に必ずUPされる、
あの公演前のマイクチェックの音漏れとかもさ、
まじで?嘘だろ?マイクチェックでこのクオリティ!?
改めてベビーメタル、
一から十までそのやることなすことその存在自体に、
常々から驚愕に驚愕を重ねてきたのだけれど・・
ついについにのその決定版的流出音源。
これこそが、究極の音漏れというよりは、
これ、ベビーメタルの究極のブートレッグだろ、と。
☆
(すぐに消されるぞい。いまのうちに聴いておくべし!)
そう言えばさ、
実はさ、そう、前にちょっとご指摘頂いた、
あの、グラストンベリー。
あのBBCの音源で、ドラムが酷かった、と、
率直なご感想のコメントを頂いた憶えがあってさ。
あのグラストンベリー、
ドラムが物凄く下手に聴こえて、
あれまさかアオヤマさんじゃ無いよね、と。
いや、あれは青山さんでしょ?
ってか、あんなドラム青山さんしか叩けないよ、まじで。
確かに一曲目のメギツネ、
かなり走ってる・笑
ってか、勿論、クリック入ってるから、
テンポそのものが早くなるということはないのだが、
そう、入りから、アクセントから、キメから、
なによりスネアが、微妙に早い。
ただ、あれワザとだろ、と思っていた。
そう、一曲目でドラムがあんまり落としちゃうと、
ライブそのものが妙に落ち着いちゃうからさ。
なので一曲目は、走り気味に、
ともすれば思い切り煽りまくって
それこそがライブの鉄則。
でさ、俺このグラストンベリー、
いまのところのフェイバリット。
朝な夕に五回十回と、
猛烈ヘビーローテーションになってるんだがだが、
このライブの凄みはなんといっても二曲目のエレガ。
このドラム凄いぜ、まじで。
青神さん、ベビーメタルなんかで有名になっちゃったら、
すっかりとメタル・ドラマーなんて扱いになってるけどさ。
違うよ、実はこの人、メタル馬鹿でもなんでもない。
基本的にはオールマイティでなんでもごじゃれの人なんだろうけどさ、
あのスネアの張りから、そのフォームから、
なにからなにまで、ジャンルを問わずしてドラマーの鑑。
で、このエレガ。
ベビーメタルの中では唯一の16ビートの曲。
つまりはドラムンベース、なんだけど、
そのメタルアレンジ、というよりは、ベビメタアレンジ。
通常であれば、スネアの裏音で敷き詰める16分を、
この人はそれをツーバスでやろう、と・笑
ただ・・、そうただ、このグラストンベリー。
お気づきの方、いらっしゃったであろうか、ってかドラマーならみんな気づいたよな。
そう、左のバスドラのマイクのレベルが低い・笑。
通常、ツーバスの場合、左のマイクのレベル、ちょっとだけ貰えますか?
なんてこと、よくあるじゃない・笑
ただ、このグラストンベリーの前半、
そのツーバスの左右のレベルがあっていない。
ともすれば、右のバスドラだけ、になって聴こえてる部分も多くて、
で、元来シングル・バスのヲタであった俺的には、
ベビメタをシングルバスでやったどうなるのか、
その永遠の謎が、奇しくもこのグラストンベリーで一目瞭然。
で?で、このシングル・バスモードのベビメタ?
最高じゃねえか、と。
普段からのあの機関銃というよりは工事現場のような怒涛のツーバス連打から、
奇しくもこの、お化粧的加工の剥がれた青山さん、
それがなんと、化けの皮が剥がれたどころか、
寧ろその極みが、凄みが、二乗三乗!
わびさびというか、アクセントの強弱から、つまりは表現力。
青神さん自身の、その解釈が、そして曲への思い入れが、
まさに手にとるように零れ出るようにわかってしまったり、なんてして・・
まあさすがに曲を重ねるごとに、
レベルの調整が徐々にアジャストされていった訳なのだが、
奇しくも暴露されたこのコンプレッサー不足の青神さんのドラム。
俺的にはまさに通好み。
正直なところ、おいおい、こっちの方がずっと良いじゃんか!
なんて、罰当たりなことを考えたり、と。
でさ、そう、今回のニューアルバム。
メタル・ギャラクシー。
その主題となるのは、メタル、といよりは寧ろ、ダンス。
で、そのダンスの基本となるのは、
ツーバスよりは寧ろシングル。
2ビート、あるいは8ビートよりは、
寧ろ、そう、16ビートなんだよーん、と。
兼ねてからしつこいぐらいに繰り返してきた、
あのディストーションの衝撃の錐揉みダンスビート。
そして、このエレガ。
この必殺メタルドラムンベース。
世のメタルフリークス、
あるいはリズム音痴の日本の方々にとっては、
んだこれ?
となるであろうこの一種単調な、
シンプルである分、実は難易度が無茶苦茶高い、
そう、つまりは、ダンスビートの基本の基本。
表層世界のみに生きるドルヲタには死んでも判らないだろうが、
この一種単調な4分ONのビートの中に、
みっしりとみっちりと、16分音符が、
ともすれば、8分の6拍子が刻み込まれている、
それこそが、ドラムの醍醐味、その凄みの真髄。
それが証拠に見ろよ。
海外公演における、この二曲の盛り上がり方の物凄さ。
そう、このディストーション、そしてエレガこそが、
今後のベビーメタルの必殺技。
つまりは、メタル・ダンスビート、
その真髄なんだぜ。
なんて能書きを重ねていたら・・
で、で、で、なのである。
今回のツアーに向けて発表された、
この摩訶不思議な多国籍ビート。
シャンティ・シャンティとパパヤ。
これ、ドラム的には二曲ともに、
基本ベタのツーバスの曲ではなく、
待ちに待った、そう、4分ON!
ベビーメタルで4分ON!が聴きたい、
つまりは、ベビーメタルに、
メタルではなく、ダンスビートをやって欲しい!
兼ねてからそう繰り返していたこの隠れソウルヲタの俺としては、
このシャンティ・シャンティとパパヤ、
思い切り思い切りぶっ飛ばされては、
まさに、我が意を得たりの水を得た魚!
コバちゃん、やってくれるな、やり尽くしてくれるじゃねえか、と。
俺はこの人が好きだ。本当の本当にコバメタルという人のセンスが大好きだ。
思わずあの髭面に頬ずりをしたくなるような、
まさに、このギャラクシーからの新曲、ドハマりのドハマリ。
であるのだが・・
実は、と今だからいえる心情吐露。
またまたいかにも音楽ヲタとしての暴言を吐くが、
あの、パパヤを初めて聞いた時、
正直、背筋が寒くなった。
なんで?
だって、ダサかったから・笑
これ、あまりにあまりに、ダサすぎる!
んだよこれ、これじゃあまるで、どこぞの売れないアイドル、
あるいは、変に間違えた邦楽ロック・バンド、そのものじゃんと。
ただご存知のように、
そのパパヤが、ライブで化けた。大化けをくれた。
いまや、パパヤなしにはベビーメタルは語れない、
ライブ一発の一撃必殺によって、
そこまでの大化けをかましてしまうこのベビーメタルというバンドの底力。
でさ、初聴きで唖然とさせられたこのパパヤの代わりに、
このもう一曲の多国籍ビート。
シャンティ・シャンティ。
ライブにおいていきなり披露されたこの摩訶不思議なインド歌謡。
これには思い切りぶっ飛んだ。
あのなあ、と。これインド音楽だろ?
つまりはインディアン・ポップスだろ?
つまりはあの糞迷惑なピーナッツ屋の屋台、
あのインド人の奴らが爆音で流し続けてる、
あの騒音以外なにものでもないインディ・ポップだろ?
そのインディアン・ポップスが、
ベビーメタルの手にかかった途端、
これだけ乗れる、これだけ踊れてこれだけ走れる、
思わず涙ぐんでしまう、なんてことが・・
このシャンティ・シャンティこそが必殺技。
これ、これ、これ、まったく新しい。
新しすぎるベビー・インディ・メタル。
これには驚いた。
まじめのまじめに驚いた。
で、これ、まじめのまじめに、タイからインドからその先の先。
パキスタン、イラン、アフガンから、そして飛んでイスタンブールから。
シリアヨルダン、ついでのついでのイスラエルから。
そしてそれは遂にアフリカ大陸。
カイロから始まってリビアからチュニジアからその先のカサブランカまで。
まじめのまじめに席捲することになるぞ、と。
ベビーメタルのアフリカ・ツアー?
ベビーメタルのパリ・ダカール?
おいおいおい、と。
まさに世界を飲み込むベビーメタル!
そう、世界中の音楽家であれば判る。
このグローバル時代の世界市場のその動向。
それを踏まえた上での、
このシャンティ・シャンティの衝撃。
インディ・メタル!?
誰もが口をあんぐり。そして唖然呆然の後に、
ゲラゲラ笑いながら踊り狂っては泣きじゃくる・・
そんな現象が、世界中に撒き起こってる筈、と。
という訳で、なによりもこのベビーメタル・マジック、
その真骨頂となった怒涛の10日間。
奇跡の復活、どころか、
あのアイドル・メタル時代に比べても、
とてつもないアップグレードを遂げた訳なのだが、
果たしてこのベビーメタル・マジック、
その、魔力の真髄がいったいなんであるのか・・
という訳で、いやはや、
今回奇しくも、流出を遂げたこのブートレッグ音源。
これぞまさに、ベビーメタル・マジックのその壮絶なる種明かし、だろ、と。
この耳元に直接ねじ込まれるかのような、
このあまりにも生々しき、
すっぴんのすっぽんぽんのすぅの生声、
そのあまりの凄まじさ。
これには、これにだけは、まじめのまじめにぶっ飛んだ。
コレワ ニンゲンワザ デハ ナイ・・・
無い、無い、無い、絶対に無い。
こんなことが起こってなるものか。
こんなに歌の上手い人が、この世に居るものか・・・
これ、この海賊音源。
いやあ、世界中の音楽家にとって、いろいろな意味で堪らないだろ、と。
業界用語で言う、俗に言う ライン直撮り、
つまりは、お風呂のエコーも、エフェクターも、コンプレッサーも、
あるいは、あの初音ミクの必殺技のオートチューンもなしに、
つまりは、すっぴんのすっぽんぽんの丸裸状態で、
これ?この歌?この発声?このクオリティ、この・・神業的なまでの、
凄まじいばかりの歌の上手さ・・
この生音音源。
まるで、耳元で、耳の奥に、直接歌声を注ぎ込まれては、
まさに、頭蓋骨そのものがビリビリと震撼するようではないか。。
すぅが、すぅが、すぅが、そこにいる、目の前にいる、俺の中にいる、
その一体感・・
まさに、これを憑依と言わずしてなんと言おう、と。
という訳で、満喫した、
あれからずっと、エンドレスで聴き続けているが、
まだ足りない、もっともっと聴きたい、
生音の生声の、すっぴんバリバリ、フル・モンティのすぅめたる。
いやあ、確かに、この生声音源を、
そのままリリースというわけにはいかないのだろうが、
そう、あのベビーメタルのライブの凄さ。
あの感動の本質とは、まさにこの、超絶的奇跡的な歌声。
最早人間業とはとうてい思えない、そんな異次元的なまでのヴォーカルテクニック。
そう、あのかつてのニューヨークでのライブのときにも聴いていた、
あの、PAを通さぬスゥメタルの歌声。
あの奇跡と言えるまでのヴァイブレーション・・
これか、これこそが、ベビーメタル・マジック、その魔力の真相か、と。
改めて言わせてくれ。
このライン直録音の、海賊音源。
公式にリリースしてほしい、とは言えない。
言えないまでも、この音源、欲しい人、世界中に山のようにいる、
というか、下手をすれば、世界中のミュージシャンから音楽関係者から、
まさに、天井知らずの闇値がつくこと間違いなし。
という訳で、前回のあのグラストンベリーの、コンプレッサー抜きの青神さんのドラムから、
そして、このすぅめたるの究極ブートレッグ、
そんな恥辱的なまでの流出音源が出回る度に、
火消しに飛び回るどころか、ベビーメタルに関してはその真逆。
流出されればされるほどに、その神憑り的な伝説に火に油を注ぐ、
まさに、これこそが、本当の実力、という奴なんだろう、と。
ベビーメタルは奇跡でも、マジックでもなんでもねえよ。
ただ、ただ、ただ、ミュージシャンとして、優れている。
その実力が、まさに際立っている、突出している、
ともすれば、人間の能力のすべてを超越するまでに・・
という訳で、これ、改めて、
まさか、予め録音した生声的テイクをPA通して皿回し、
している訳じゃないよね。
だとすれば・・・ 改めて、おいおいおいおい、なのである。
恐れ入った、どころか、いやあ今回ばかりは、まじめのまじめに、
尊敬どころか、心底畏敬を感じる、まさにベビーメタルの凄みのその真髄音源。
ぶっ飛んだ・・・ そして思わず涙を拭きながら、
すぅめたる、これ以上の人はこの世にいない・・
その感動に、打ち震えるばかりである。
という訳で、どうせこの夜が明ける頃には、
すでに消されているであろう、このベビーメタル・究極のブートレッグ。
おのおの方、この闇音源だけは聞き逃してはなるまいぞ。
そしてその思い切りのご感想のほどを、
お聞かせ頂ければ幸いでごじゃります。
ではでは

プロフィール
Author:高見鈴虫
日本を出でること幾歳月
世界放浪の果てにいまは紐育在住
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集
*お断り
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁
©終末を疾うに過ぎて...
無断丸々転載・そのまま転写はご勘弁ちょんまげ
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