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優雅な男の一人飯、再考察

Posted by 高見鈴虫 on 22.2013 ニューヨーク徒然   0 comments   0 trackback
先日、レストランウィークで珍しく高級レストランに行った際、
バーのカウンターに男ひとり、ワインの横にIPADを置いて一人飯を喰らう中年男を見て、
独身貴族、まじでちょっと格好いいな、

と思ったものだが、

ふと考えてみれば、
そう言えば俺にもそういうことがあったぞ、
と思い当たった。

つまりそれ、出張中であったのではないか?と。

出張中、つまり会社の経費。
なんでもありである。

ということで、
その街一番のレストランにひとり、
仕事の資料なんぞを見るともなく眺めながら、
その店一番のステーキなんかを、
さも無造作に食い散らかす。

くそったれ、こんなところでひとりで飯食うぐらいなら、
かみさんと納豆とお新香でも食っていた方がなんぼか食事らしい、
と半ばヤケクソになりながらも、

不思議そうな顔をして近づいてきた店のウエイトレスに、
そこに座ってワインでも一緒に飲まないか?などと言ったりするのだ。

つまりそれ、旅人気分。

辿り着いたら、ホテルの部屋
フロアライトを点けたけどまた消して
窓一面に広がった夜景を眺めながら
(大阪で生まれた女にすすり泣いたあの頃から)
ずいぶんと遠くまで来てしまったものだ、
と、黄昏てみるわけである。

と言う訳で、レストランウィークでみかけた一人飯男。

見てくれはそれほど裏ぶれている風にも見れなかった。
つまり、いかにも通い慣れた、という感じ。

ということはあの男、
この街に暮らしながら、
しかしずっと、
いまや生活そのものがすっかり旅人モードなのだろう。

傍らのIPADで眺めていたのが、
実は別れた家族の写真であったりしたら、
ちょっと泣かせるな。

そうやって男たちは旅を続けるのであつた。


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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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