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「ママズ・ボーイ」

Posted by 高見鈴虫 on 28.2013 犬の事情   0 comments   0 trackback

と言う訳で我が家のブー君である。
今となっては誰の目にも明らかなママズボーイ。
かみさんの言うことには絶対服従。
家にいる時にはそれこそ始終ぴったりとかみさんのお尻にひっついては、
なにをやっているときにも片時もその隣りを離れようとはしない。
トイレに入ればトイレの前でシャワーの時にも辛抱強く、
いつまでたってもドアの前を離れようとはしない。
いついかなる時にもじっとかみさんの表情を覗き込んでは、
目が合うたびににかーっと大笑いを浮かべて千切れんばかりに振る尻尾。
もう、こいつがいると何にもできない、
というのも、IPHONEを見ていたり、コンピューターを見ていたり、
あるいはテレビを見ている時でさえ、
ちょっとかみさんの視線が離れるやいなや、
ねえねえ、と前足を上げては、ねえ、こっち見て、と催促ばかり。
ちょっとねえ、邪魔しないで、と言われる度に、
怒っちゃやあよ、と顔をペロペロ。
まさに一日中その繰り返し。
まあね、と俺。
別に嫉妬するわけでもなく、まあ男の子だからね、女にひっついて当然、
と言うか、と言いながら、実はこれ、全て計算済み。
つまりだ、
俺は俺にそっくりの犬を選んだ訳で、
こいつが俺にそっくりである以上、例え何があってもかみさんにべったり、
と言う訳でさ。
と言う訳で、ブー君である。
俺にそっくりである以上、まさにかみさんにはぞっこんである。
ちょっと怖くなるぐらいにまさにかみさんドッグ。ママズボーイぶりである。
が、しかしながら、最近それにちょっと度が過ぎてきて、
散歩の途中にちょっとでもかみさんの姿が見えないとなるや、
いきなりパニック状態。
じゃああたし、ちょっと買い物して帰るから、あんたたち先に帰ってて、
なんていう時にも、
かみさんの姿が見えなくなった途端にいきなりその場にしゃがみ込んで、
押しても引っ張ってもガンとして動かず。
挙句の果てにクンクンと鼻を鳴らし始めるや、いきなりアンアンと甘えた高い声で鳴き始める。
あのなあ、お前、いい年こいてみっともない真似はするんじゃない、
と幾ら言ってもガンとして聞き入れず。
通行人たちから、あらあら、と失笑を買いながらも、そんなことはまるで眼中に無く、
下手をするとリーシュを引きちぎってそのままかみさんを追って走り出しそうな気配でがんばり続ける。

と言う訳で、この糞寒い小雪のちらつく中を、
今日も今日とてスーパーの前でかみさんの出てくるのを今か今かと待ちわびる日々。
あのなあ、もういい加減にしないか、といくら言っても見ても聞く耳持たず。
鼻の上にまつげの上に雪を積もらせながらも永遠と待ち続ける訳で。
と言う訳で、ねえ、早く帰ってきて~、と電話。
あれまあ、先に帰っててって言ったのに、と攻められるのはまさに俺。
もう、おちおちとゆっくり買い物もできやしない。
とは言いながら、
ドアを出たとたんにいきなり弾けるように飛びついてくるブッチの姿。
あれあれ、この甘えん坊さん、と周りの人々から笑顔を浴びは、
雪の残る舗道をとぼとぼと歩く二人の間に、はしゃいで飛び跳ねるブッチの姿がある訳である。


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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

©終末を疾うに過ぎて...
無断丸々転載・そのまま転写はご勘弁ちょんまげ

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