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「最終兵器・そっくりさん夫婦」

Posted by 高見鈴虫 on 14.2013 嘗て知った結末   0 comments   0 trackback

ふと知り合った、すっげえ不細工な男。

まるで下駄のような四角い顔に、糸のように細い眼。
分厚い唇に樽のような体系をした、自他共に認める不細工男。
で、その彼のデスクトップに、
いかにも幸せそうな家族写真が乗せてあったのをふと見つけて、
むむむむ、と唸ってしまった訳だ。
なんと、そんな不細工男のかみさん、
まさに、唖然とするぐらい、超美人、なんて筈はなくて、
が、しかし、そう、唖然とするぐらいに、彼、つまりその不細工男、
そっくりなのである。
まさに、下駄のような四角い顔をした糸のような細い眼と鱈子唇の女版。
いやあ、その手があったか、と思わず関心してしまった。

たとえどんな人間であっても、
そこにひとつの落とし穴がある。
つまり、ナルシズム、なのである。

やられたなあ、と思わず。

がしかし、
この二人、世界中探してもこの相手しか絶対にありえない、
というそっくりさん同士。
そんな二人が、いったいどうやって知り合うことができたのか。
まさしく、この世の運命の不思議を感じてしまう訳だ。

とそして、そうそう、その家族写真。

それはもう当然のことながら、
下駄のような四角い顔をした糸のような細い眼と鱈子唇の男の子が3人、
大中小と並んでいたのだが、
聞くところによると、4人目がお腹に入っているそうである。

おおお、見かけに寄らず性豪じゃねえか、と笑ってやると、
へっへっへ、と自信たっぷりな笑い。

結婚10年目になるが、今でも毎晩、欠かさないそうだ。

それも凄いな、と思わず。

人間、幸せは形に囚われることはない。

要はそう、愛し合っていることなのだよ、という事実を思い知らされた訳だ。



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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾歳月
世界放浪の果てにいまは紐育在住
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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