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「伝えたい極意に限って伝わらない」

Posted by 高見鈴虫 on 17.2011 音楽ねた   0 comments   0 trackback
知り合いのゴス系のバンドのドラマーのポール。
対バンで重ならないときにもよくギグに来ていてくれていたのだが、
聞いてみるとバンドを辞めたそうである。
バンドを辞めて、ドラムスクールに行くのだそうだ。

つまりは、いつまでもメタルバンドでツーバスどかどかやっていても埒が明かない、
という自己判断らしい。

で、ドラムスクールでなにを学ぶ訳?
といえば、基礎から、つまりは、パラディドルからやり直す、
そうなのである。

パラディドル?つまり、ルーディメントのこと?

改めて、なんで?と。
そんなものいまさらやったって、ロックには使わないぜ、
と言うのだが、どうも、俺がリハの時にたまにやるいんちきジャズ、
あるいは、サルサ、やら、ティンバ、やらのラテンリズム、
それこそがまさに俺の秘密、と思ったらしいのだ。

まあ確かに、リハの時に限らず、本番前の控え室から、
移動中の車の中から、は言うに及ばず、
犬の散歩中も仕事中も、下手をするとなにの時にも、
RLRRLRLLやらRRLRLLRLやらと遊んでいる。
が、これはまさに手癖になっていることであって、
改めて言うがROCKドラムにはそんなものは必要ない。

あるいは、俺は手、あるいは、指先では、RLRLLRLRRとかやりながら、
実は集中しているのは足、つまり、右左の足踏み、なのである。

足踏みをしながら楽器を弾くこと、
これこそがまさに、俺の真髄、である。

メトロノームに合わせようとしても駄目だ。
メトロノームに合わせるのは足。それも足踏みと腰。
そして上半身はそれに乗せるだけ、なのである。

あるいは、下半身とリンクしていない手の動きには、
まさしくなんの意味もないのである。

が、しかし、
俺のところに擦り寄ってくるガキども、
ねえ、ねえ、ジャズのフレーズ教えてよ、
やら、こないだマイクチェックでやってたラテンっぽいやつ、
とか、あるいは、6連やら32連やら、片手ロールやら。

ほらよ、こうやんだよ、とタラっとやってしまいながら、

でもな、忘れんなよ。足!足必ず付けろよ。

小技を小技として小手先でやっちまうとかならずギグで流れるぞ。
まずは、足踏み、足踏みをしながらやることだ。

と必ず言い聞かせるのだが、
やはり奴らの見ているのは小手先、だけ。それだけ。

やれやれ、とは思いながら、まあそのうち気づくだろ、とも思っている訳で。

という訳で、改めて言わせて貰う。

それは、ドラムだけに限らず、

リズムに乗っていない、絡んでいない音は、ただの雑音なのである。
早弾きだかなんだから知らないが、リズム、つまり基本音があって、
その間にどれだけの音数が入るか、というのが問題、
つまりは、基本音のないところにはなにもない訳である。

で、その基本音とはなにか、といえば、まさにリズム。
そしてそのリズムの本体とは、と言えば、まさに、足、なのである。

最近のロック小僧。まさに家ではゲームばかりで、外には出ない、歩かない。
運動なんておかしくてやってられない、ようなガキばかりだが、
それは違う。
歩かない人間にはリズムは判らないのである。

片足でビートを刻んではいけない。
耳でメトロノームを聞いてはいけない。
メトロノームは合わせるのではない。乗せるのである。

とまあ、確かに、おれもそんなこと14・15の時に聞いても判らなかっただろうがな。

と、いう訳で、がきども、爺の言うことはよく聞いとけよ。いま判らなくてもとりあえず覚えておけ。できれば墨で彫ってしまえ。そのうち判るから。


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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾歳月
世界放浪の果てにいまは紐育在住
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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