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WALLーE

Posted by 高見鈴虫 on 13.2011 読書・映画ねた   0 comments   0 trackback
ねえ、WALL-E、見た?

WALLY? LA WALLYってオペラの曲なら知ってるけど。

そうじゃなくて、WALL-E 知らない?映画なんだけど。

え、いつ頃の映画?知らないみたい。どんな映画?

そっかあ、残念。アニメなんだけどさ。

アニメかあ、俺、アニメ見ないんだよね。

良かったら見てみて。面白いよ。

どんな映画?







そう、未来の地球がゴミで埋もれちゃって、人類は地球を見捨てた訳。
で、WALL-Eっていうロボットがひとりで地球に残って、
で、そのゴミの片付けをやってるんだけどね。
・・・
なんか、私ねえ、最近ずっとWALL Eのこと考えちゃってさ。
私ってWALL- Eなんだな、って。ほんと、ひとりで瓦礫の山の中であくせく働いてってさ。。

おっけ、探して観てみるよ。面白そうだね。

うん、見てみて。なんか、考えさせられるよ。

と言う訳で、WALL-Eである。

それからしばらくして、ふとNYPLで見つけて借りて見たわけのだが。。

普段はアニメなどまるで見ない俺が、
この映画に限って、それ以来、これまで何度観ただろう。

そして今も、Peter Gabrielの"Down To Earth" が頭の中に回っている。

わたしって、WALL- Eなんだな。。

という言葉を残してニューヨークを後にした彼女。

今となってはあの言葉が、なにを意味していたのか確かめる術もないのだが。

確かに、そう、この日常の中で、
俺ってまるでWALL -Eだな、
と思うことが、実は多々あったりする。

そして決まって、そんな時にまた"Down To Earth"が流れはじめる訳だ。

たった一人、瓦礫の山に取り残されたまま、
果てる筈もない仕事を黙々とこなし続ける旧型ロボット。

そしてふと回りに目を向ければ、まさに世の中、
まるで蟻のようにあくせくと働き続ける、
そんなWALL-Eたちに満ちている訳だ。

が敢えて言わせてもらえば、

俺は、そんなWALL-Eたちが、決して嫌いではない。

いや、WALL-Eだからこそ愛せる、と言ってしまおう。

と言う訳で、
見上げる空に聳える摩天楼の超高層ビル。

その最上階に鎮座ましましているであろう
まさに宇宙船感覚の人々。

そう、いま、あなた達がしゃかりきになっているマネーゲーム、
そこに流れているであろう派手な狂騒曲そのものが、
完全にテンポもキーも間違ったままである、
という事実に、早く気づいてもらえないものか、
と思っている訳だ。

がしかし、そう、そんなことをいくら言ってみても、
瓦礫の山の中に取り残された俺の言葉は、
吹き荒ぶ風の中に消え去るばかり。

そしてWALL-Eたちは、今日も立ったり一人で、
決して終わることのない作業仕事を黙々とこなし続けている。

が、敢えて言おう。

俺はWALL-Eが嫌いではない。
あるいは、
WALL-Eであるからこそ自分を愛せるのだ。

そんなWALL-Eたちの、ささやかなしあわせが、
この瓦礫の山を包んでいくことを望むばかりだ。




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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾歳月
世界放浪の果てにいまは紐育在住
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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