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「我が家の抱き枕」

Posted by 高見鈴虫 on 21.2013 犬の事情   0 comments   0 trackback

実はうちのかみさんは南九州出身の南方系である。

普段から、日焼けしたくない!と始終どでかい帽子を被ったり、
この糞暑いなかで長袖のシャツを着ていたり、
あるいは、顔中に日焼け止めを塗りたくったりしているのだが、
ひとたび夏が始まった途端、
みるみると紫外線を吸い上げていつのまにか真っ黒。

以前にもカリブなんぞにバケーションに行くたびに、
2日もしないうちにすっかり現地人の仲間入り。

あるいはテニスをしていた頃には、
どこに行ってもフィリピン人あるいはラテン系とは思われながら、
まさか日本人とはまったく気づかれなかったわけで、
いや、うちのかみさん、フィリピン人で、と言えば、
すっかり本気にされてハローと挨拶されては苦笑い。

と言う訳でこの南方系のかみさん。

夏ともなれば、まさにそのメラニン色素たっぷりの肌、
まるで溶鉱炉のように蒸しかえった部屋の中においても、
なぜかひんやりと冷たくその肌触りも普段にもまして満点越え状態。

で、思わず、寝ぼけながらいつのまにか絡みついしまったりして
すっかり抱き枕状態。

で、いきなり、うーん、暑い!こっちこないで!
とばかりに肘鉄やら膝蹴りを食らっては、
んだよ、くそ、と舌打ちをしながら、ベッドの一番端に移動、
としているのだが、ふと肘鉄を食らって目が覚めると、
髪を振り乱した抱き枕が、ぷんぷんと怒りながら背中を向けている。
なんだよ、ケチ!と再び寝返りをしながら、
だって、気持ちいいんだもん、と寝ぼけ半分にまたのチャンスを狙っている訳だ。

が、
と、ふと見れば、そこに強力なライバルが出現。

つまりはうちの犬。

まさか赤いものを出している訳でもないのだが、
寝ぼけているのかなんなのか、
押しのけても押しのけてもかみさんの腹の上やら、
足の間やら、果ては顔の上にまで潜り込んで来てはしがみついている。

冬の間は逃げまわるのを無理やり捕まえては、
湯たんぽ代わりに毛布の中に押し込んでいたのだが、
夏になった途端にその高い体温も全身を覆ったその毛皮も、
うざったいうざったいうざったいの一言。

なので、普段はまさにいつも膝に乗せて、
あるいは肩に抱いて、と猫かわいがりしているかみさんも、
寝ぼけたとはいいながら、えい、もう、暑い!
と思わず押しのけては蹴り飛ばしているのだが、
そこはしかし、寝ぼけているのは犬も一緒。
むぎゅ、っと呻きながらもぶるぶる、と身体を振って、
しぶしぶとベッドの端に移動。

しながらいつの間にかまるで吸い寄せられるように
再びかみさんの上からしがみついているわけで。

と言う訳でこの抱き枕とオーストラリアン・キャトル・ドッグ
その寝ぼけた同士の攻防戦、見ているだけでもなかなか面白い。

と言う訳で、朝に起きるとかみさん。
完全な寝不足顔でちょう不機嫌。
そしてその顔と言い髪といい身体といい、
汗に湿った肌一面に犬の白い毛がべったり。

で、犬はと言えば、
いまだにベッドの上で両手両足おっ広げたまま、
だらーん、と赤い舌を伸ばしては、白目をぴくぴくやりながら夢の中。

おい、お散歩行くよ、といくら呼んでも、
狸寝入りを決め込んでまったく反応を示さない。

で、シャワーからかみさんが出てきたとたん、
待ってました!とばかりに絡み付いていく訳で。

やれやれ。


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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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