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パリセイデス州立公園

Posted by 高見鈴虫 on 11.2013 日々之戯言(ヒビノタワゴト)   0 comments   0 trackback
日曜の朝っぱらからかみさんと大喧嘩。
バカやろう、上等だ、いつでも別れてやるよ。
おい、ぶっち、気分が悪い、こんなアホは放っておいて散歩に行こうぜ、
と家を飛び出てドッグランへ。

クソッたれ、朝からなんでこんな思いをしなくちゃいけないんだ、
と思い切りむかつきながら、
だがしかし、と頭を冷やしてみれば、
なんだかんだと御託を並べながら、
つまりはせっかくの夏の日曜日、
仕事に疲れたと寝てばかりいないでどこかに連れて行け、
ということなのだな、とようやく気がついた。

と言う訳で、ドッグランに集う常連達と、いやあ朝からまいったぜ、
と愚痴を言っていたところ、
エレインから、ねえ、なら、これからうちの車で一緒にドライブに行かない?
と誘われた。

と言う訳で、さっきまでの怒鳴り声もどこへやら、
エレインがPICNICに行こうだってさ。早く用意して、
と言う訳でがぜん大忙し。

さっきまでの夫婦喧嘩の最中には、
犬も食わないどころか、
肩をすくめて部屋の隅で小さくなっていたブッチが、
ドライブ、と聞いたとたんにパワー炸裂。
路駐の車の一つ一つに伸び上がっては、
車はどれだ、ドライブだ、ドライブだ、と大はしゃぎ。

と言う訳でエレインのミニクーパーに
大人3人と犬二匹。
ランチのサンドイッチからワインから、
いるのかいらないのか判らない水着からバスタオルから
犬のおもちゃからおやつからを詰め込んでさあ出発。

マンハッタンからジョージ・ワシントン橋を越えて、
9Wを北上してEXIT-2番。
マンハッタンからハドソン川の対岸にあたるNJ側のパリセイデス州立公園。

あれえ、こんなところ?ここ昔会社のBBQ大会をやったところだ、
と笑いながら、いざキャンプ場に着いた途端、
ブッチとチェシー、大の仲良し同士、二匹揃ってパワー全開。
待ってました、とばかりに開いたドアから弾け飛ぶや、
辺り中を走り回って砂場に飛び込み、
BBQの食い残しをかっさらっては逃げ回り、
挙句に水の中に飛び込んで全身びしょ濡れ。

木立の中に続く遊歩道。
森の中に飛び込んでは崖をよじ登り、
ウサギだ、鹿だ、アライグマだ、と見つけるたびに猛然と追いかけっこ。
まさに熱狂に近い喜び様である。

聞いてみれば、エレインもここ2日、徹夜仕事だったらしい。
そういう俺もここ二週間、抱えた案件で大童。
もうこのまま森の木陰に倒れこんで寝てしまいたい気分なのだ、
いやはや、この犬達の喜び様。
これを見るだけでも確かに来た甲斐があったというもの。

良かったね。喜んでるね。
そうねえ。本当に来てよかった。

と言う訳で思わず大人たちもはっするし過ぎて、
帰り道ではもうぐったり。
居眠りをする大人たちの膝の上で、
犬達もぐっすりと眠り込んでいる。

と言う訳で、夏の日曜日の午後遅く。
寝静まった車の中、
ひとりハンドルを握りながら、
いまいも気を失いそうなぐらいに疲れているのだが、
いやはや、なんとなく満ち足りた気分であった訳だ。

その後、かみさんの機嫌が直ったことは言うまでもない。


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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

©終末を疾うに過ぎて...
無断丸々転載・そのまま転写はご勘弁ちょんまげ

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