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「アイランド・ビーチ・ステイトパーク~島浜州立公園」

Posted by 高見鈴虫 on 13.2013 犬の事情   0 comments   0 trackback
秋の日曜日、
ブーと大の仲良しのボーダーコリー・MIXのチェシーの飼い主であるエレンから、
天気も良いしまたドライブにも出かけない? と誘われた。

で、どこへ?と聞けば、
またいつもの奴で、ドッグランの常連同士のお喋りから、
車で2時間ぐらい走ったニュージャージーの海岸で、
犬放し放題の最高のビーチがある、ってな話、を聞いた、という訳。

と言う訳で、ドライブ、と聞いてもう居ても立ってもいられないブー君。
用意もできないうちからドライブだドライブだ!出発出発!と部屋中を走り回っている。

で、取りも直さずとりあえずとエレンのアパートに向かえば、
待ってました!と待ち構えていたチェシー、
もうブー君の姿を見て早くもはちきれモード。
二人して勝手に車に乗り込んでしまって、
さあ、出発!とやる気満々。

という訳で、で、行き先ってどこだったっけ?と改めて。
それがね、アイランド、ビーチ、パークって言うらしいんだけど。。。
なにそれ、それが名前?
そう、そう言われたのよ。アイランド・ビーチ・パークって。
なんかいかにもとってつけたような名前だな。聞いたこともねえや、
と言いながら、3人が3人して手元のIPHONEで検索をかけて、

おっ!あった!
あたしも、あった。ここだ。
ほんとだ、アイダンド・ビーチだって。本当にあるんだ、そんなところ。

と互いに見せ合ったIPHONE.
確かに、アイランド・ビーチ・パークとある。

なんともなげやりなネーミングもあったものだ、とは思いながら、
よし、とばかりにMAPQUESTにアドレスをセットして出発進行。

で、快適なニュージャージーターンパイクをぶっ飛ばす間、
いつものようにおしゃべりが大全開。

やれニューヨークの市長選の話から、デフォルトの話しから、
バカ共和党の悪口から、近年の不動産市況の話しから、
なんてやってるうちにすっかり高速の出口を間違えて、
まあしかし、この時代、IPHONEがある限りなにがあっても大丈夫!
とばかりに、よしまかせとけ、と取り出したIPHONE。
合計3つのIPHONEが並び立って、
それぞれが勝手に独自の道案内をするものだからまたまた滅茶苦茶。

おいおい、いったいどのIPHONEを信用していいやら、と大笑いである。

と言う訳で、すったもんだの果てに辿り着いたまさしく
「アイランド・ビーチ・ステイトパーク~島浜州立公園」

季節外れの誰も居ない駐車場を下りて、
砂に埋もれたボードウォークの階段の登ると、
まさに視界いっぱいに、どわーっと海である。

誰もいない白い砂浜。足跡ひとつなく、
そして海である。

真っ青な、どでかい海。
幾重にもなって打ち寄せる雄大な波
吹き荒れる潮風。

これぞ「海」といったところである。

どひゃーっと飛び上がったブッチとチェシー。

いきなり弾かれたように飛び上がった途端、

あっという間に遥か彼方。

グルグルグルグルと砂浜を縦横無尽に走り回っては、
波打ち際に走りこんで穴を掘り、打ち寄せる波に足を取られて大驚き。
うひゃああ、濡れた濡れた!とまた走り回って転げまわって、
ともう大変である。

いやあ、ブー君のこんなはしゃぐ姿、まったく久しぶりに見たね。
ほんと、子供のころは毎日こんな感じだったけどね。
ねえほら、見て、チェシーのあの幸せそうな顔。
そうだね、あんな幸せそうなチェシー、始めてみるね。




IMG_1983.jpg




ブッチとチェシー、共にシェルター・ドッグ。

生後3ヶ月の子犬の頃に貰い受けられたブッチと違い、
チェシーがシェルターから救い出されたのはすでに生後6ヶ月も過ぎた頃。

痩せこけた上に身体中のところどころが爛れてで毛が抜け落ちて、
まさにお化けの子犬、のような有様だったのだ。

最初のうちは誰にも心を許さず、ドッグランでも隅の方で震えてばかり。
そのあまりの小さな身体に、もしかしてボーダーコリーとチワワの雑種かな、
なんて言われていたチェシー。

エレンの奴、よりによってなんでこんな病気の犬を、正直思ったものなのだが、
その後、エレンの必死の看護の甲斐もあって、
皮膚病が治るにつれていきなり魔法のように成長を始め、
2ヶ月もたたないうちにあっというまにブッチを追い越していた。

そしていまは二歳半。
もしかして、ボーダーコリーとシェパードの雑種?
というぐらいに立派な男の子に成長したわけだ。

と言う訳でブッチとチェシー。
いまも大の仲良しのこのふたりが、
始めてみる大海原を前に、
それこそ目にも留まらぬ速さで、広大な浜辺を右に左にダッシュの連発。
がしかし、走れども走れどもそこは白い砂浜。
そして海、どこまでもどこまでも永遠と広がる海。

どうだ、ブッチ、凄いだろ、これが海だぞ。

突風に帽子を飛ばされて、シャツの中まで砂だらけ。
砂に足元を取られてしりもちをつき、コンタクトの目に砂が入って、
夢中でIPHONEで写真をとるうちに打ち寄せる波にざぶんとやられて背中までびしょ濡れ。
おまけに写真の取りすぎてIPHONEのHDDはあっというまにFULL、
と人間様はまったくろくなことがなかったのだが。

が、しかし、見ろよ、この海。
そして、この気の違ったようにはしゃぎ回る犬たち。

この弾けよう、喜びようをみるだけで、すべての苦労が報われた、と思うじゃないか。

と言う訳で、遊びに遊んだ海。

ほら、お水飲んで、とやったときには、まさにバケツ一杯の水が空。

で、車に乗り込んだ途端に、ばたんきゅう。
後部座席のかみさんの膝の上に二匹並んで頭を乗せて、
そしてまさに死んだように眠り込んでしまったのである。

と言う訳で、お決まりになった帰り道の渋滞。

既に犬も人間も、運転手の俺以外はぐっすりとお眠りモード。

としたところ、ねえねえ、と後ろのチェスが俺の肘をつつく。

なんだよ、チェシー、どうした?
というと、はにかんだような顔で、はっはっは、と荒い息をするばかり。

どうした?酔っちゃったか?具合悪い?と聞いてもやはり犬、どうしても話が通じない。

おい、ブー、ちょっと起きて通訳してくれ、と言っても、ブーはブーで、居眠りの邪魔をされて大迷惑顔。
重そうな首をもたげて、なに?と片目をあけただけでまた寝入ってしまう。

おいおい、チェシー、どうしたかな、とちょっと心配になるのだが、この渋滞の中では身動きも取れず。

そうこうするうちに、ふと黙り込んだチェシー。深い深いため息をついて、
そして再びブーの隣りに頭を並べてすやすやと寝始めた。

なんだ、寝ぼけただけか。

と言う訳で、2時間の渋滞を乗り越えてようやく辿り着いたニューヨーク。

いやあ腹減ったねえ。そうだ近所の日本食やに寿司でも食べに行こうよ、ってな話しになって、
ならいったん家に帰って犬に夕飯を上げて、それから30分後に再集合ね、なんてやってたら、
おっと、なんだこれ、後部座席がぐっしょりと濡れている・・・・

もしや、チェシー、お前、お漏らし?

と言った途端に、えいやあ、と飛び掛ってきたチェシー。
なんだよ~、言わないで言わないで~、とばかりに湿った身体でさかんにむしゃぶりついて来て、
ブーはブーで、ははは、やーいやーい、チェシーがお漏らしだ、お漏らしだ、と大騒ぎ。

ああ、そう言えば、と話せば、そうだよね、公園を出る前にバケツ一杯水飲んでたしなあ。
途中で止ってやればよかったな、ごめんな、チェシー、と謝りながらも大笑い。

と言う訳で、まあ、色々あったがまさに完璧な休日だったね、と大満足。

打ち上げの日本食屋では思わず、寿司からテンプラからと思い切り食べ過ぎてしまった訳である。


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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾歳月
世界放浪の果てにいまは紐育在住
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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