Loading…

「ニューヨークの秋、日本の秋」

Posted by 高見鈴虫 on 22.2013 ニューヨーク徒然   0 comments   0 trackback
季節は秋である。

ニューヨークが秋ならば、
同じ北半球にある日本ももちろん秋であろう。

という訳で、日本の秋、という、
絵葉書的な映像が眼に浮かんでくる。

色とりどりの紅葉に彩られた街並み。
銀杏の黄金色のカーペットの続く並木道
うっそうと枯れ葉の積もる鎮守の森。
連なる山々を真っ赤に染めるもみじ。

ああ、日本の秋。
実は思い切り懐かしかったりする。



IMG_2445.jpg



がしかし、現実問題として日本と風景というのは、
実は、AKBのあの発狂的に耳障りな甲高い声や、
いつでもどこでもこれでもかと垂れ流されるテレビから響くはしゃいだ声と、
まるで空港のようにどこもかしこもぴかぴかに磨き上げられた街並み。
そしてまるで漂う影のような存在感の無い人々。

あのまさに、幽霊たちが集うような、
あの不思議に静まり帰った空間。

日本か。。
もう二度と足を踏み入れたくない、と思ったあの国。
日本か、と改めて。

でもさ、とまた言い訳。

そう、そんな現実の日本に幻滅するぐらいなら、
ここニューヨークだってそうそうと捨てたものじゃないぜ。

セントラルパークの紅葉だって始まっているし、
もうすぐハロウィンで、そしてニューヨークシティーマラソンだし。

YAHOO JAPANのニュースだって毎日みているし、
かみさんの手料理のもちろん日本食、
ご飯にお味噌汁に納豆にお豆腐に、
は毎日というほど食べている訳で、
かみさんとの話ももちろん日本語。
うちの犬とだって日本語で話している訳で、
日本の流行のドラマはYOUTUBEで見放題。
なにを今更日本が恋しいなんて思うものか、
とは思うのだが。。

日本か、と思わず。
もしかして、帰りたいのかな。
もしかして・・・・まさか・・・

とふと見れば、
周りの同僚たち。
アミールはパキスタン出身。
学生の頃にアメリカに来てから、そのままどっぷりとアメリカ暮らし。
そしてヤンは実はポーランド生まれで、
その隣りのクラウディアはペルー人。
ジェニファーはインドだし、キャシーは香港の生まれ、
てっきりニューヨーク生まれ育ちと思っていたウィンディーは、
実はオランダ出身だと言っていた。

みんな母国を捨ててこの街でなにげなく暮らしながら、
しかし心のどこかに、後にしてきた故国を引きずっているのかもしれない。

という訳でニューヨークも秋である。
枯葉の舞い始めた街並のなかで、
ふと、ひと恋しいのかな、と思ったりもする。

まさか、、この俺が。。。
ありえねえなあ、とは思いながら。。。

くっそおお、日本の秋の山、見てえなあ。。。


  • password
  • 管理者にだけ表示を許可する

trackbackURL:http://shumatsuwotohnisugit.blog.fc2.com/tb.php/1699-902b1358

プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

©終末を疾うに過ぎて...
無断丸々転載・そのまま転写はご勘弁ちょんまげ

月別アーカイブ

検索フォーム