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くく、きつう

Posted by 高見鈴虫 on 16.2013 ROCKを葬り去る前に ~ 大人のダイエット奮戦記   0 comments   0 trackback
犬の散歩に出ようとするたびに、
くく、きつう、と思う。

言わずとしれたジーンズのウエストである。

自己認識するジーンズのウェスト・サイズから、
すでに2インチも上回っているのに、である。
10本以上所持するディーゼルのスリム。
またスリムが流行ったら履こうと
長年に渡って箪笥の底に仕舞い込んでいた逸品。
それがいざとなってみると、なんと、腹が、尻が、そして太腿が、
ピッチピチ、どころか、すでに完全に限界を超えている。
つまり物理的に、入らない!

という事は、もしかしてDKNYの黒パンも
そして、家宝と定めたあのVERSACEの革パンも
もしかして、既にぜんぜん入らなくなっているのか。。。

そして被害は下半身だけに留まらない。

去年買ったHEATTECH。
着てみると思わずなんとなく、パンパン、というか、ぴちぴちというか、
妙な締め付け感なのである。

その締め付け感がなんとなく背中がちくちくするような違和感と重なり、
なんとなくそう、肌触りというか、つまりは不快なのである。

で、犬の散歩にはあまり着たくないのだが、とは思いながら、
寝巻きTシャツの上からカシミアのセーターなんて着てみると、
なんか、首の辺りが・・なんとなく、締め付けられるというか・・

これ、総じて、去年まで普通に身に着けていたものが、
すべてとてもきつく思えている訳である。

そして歳を経て、きつい服を着ることが、
ますます苦痛になって来ている.

果たして俺は太っているのだろうか。
毎日、ではないが、まあ時間があれば必ず、
せっせと会社のGYMに通って腹筋を鍛えている筈なのに。
このままうかうかしていると、
下手をするとクローゼットにあるほとんどすべての俺の服が、
すべて無用の長物と化してしまう、ということなのである。




オプションは3つ。

1.やせる。なんとかして

2.服を全て買い換える。着れない服は
(それが例えどれほど自己査定価値が高かろうとも)
潔く捨てる。

3.我慢して限界まで着続ける。


ってな感じで、なんだ。そうだ。そう。

現実問題としては、3-1-2.
我慢して着続けながら、なんとかして痩せて、
それでも駄目なら全て捨てる、となることになるのか。

あるいは、期日を決めて、
何日になった時点で着れなくなっていたら、捨てる、
と定める、XDAY方式にしようか。

が、しかし、そう、
夏を過ぎ、秋をも過ぎたニューヨークが、
まあたまには暖かい日もあるが、
しかし全体的には冬に向けて確実に寒さを増していくのと同じように、

中年期にどっぷりと突入した俺が、
まあたまには腹のへこんだ気分の日もあるかもしれないが、
そのまま普通にしていたら、
確実に、それはもう100パーセント確実に、
太っていく訳である。

まあな、これから何があるかわからないご時勢。
いきなり失業して飯も食えなくなってしまったり、
あるいは、ガンを煩って痩せて昔のスーパースリムが履けるようになった、
どころか、それを履いて日の目に出ることさえもできなくなってしまったり。

とまあ、そう、このディーゼルのスリムのジーンズ、
余程無理に無理を重ねるか、あるいは目も当てられない不幸に見舞われるか、した時以外には、もうこのジーンズを快適に履きこなせるという状況は先々ありえない訳なのである。

が、しかし、たかがディーゼル、されどディーゼルである。

スピーワックのパーカーに、SCHOTの革ジャンに、
REDWINGの鋼鉄ブーツに、そして、ディーゼルのジーンズ。

これが俺の人生のほとんどを彩ってきた必携アイテムであった筈である。

俺はもうそんな季節をとことん過ぎてしまったということなのだろうか。

そしていま、
バンドも止めテニスも止め若い女とちゃらちゃらもやめ自転車通勤もやめてしまい、
いまやおんもに出る機会は犬の散歩だけとなってしまったこの中年ドキュン。
このままはっと手を離せば、そのまま中年から老年、
つまりは老化の坂道を転げ落ちていくことは目に見えている。

そしてそう、はっと気づいた時には、あの巷に溢れるブザマな逝っちゃったおっさんに成り下がるのも衆知の事実なのである。

そんな俺を思い留まらせているものはなんなのか、と言えば、
まさにそう、このディーゼルから始まるスリム・ジーンズのコレクションに他ならない。

これだけは手放せない。手放したくない。手放すようであってはならないのである。

うっし、痩せるぞ。もう朝飯のベーグルのクリームチーズも、
昼のCAFE巡りも、そしてあの暖かい夕食の団欒もすべて抜きだ。

人生を仕事と犬の散歩だけ、それだけに絞り込もう。

そしていまいちど、あのディーゼルのスーパースリムのジーンズが似合う男にたち返ろう。

なんてことを思っていても、3日どころか3時間も保たないのだがな。。




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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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無断丸々転載・そのまま転写はご勘弁ちょんまげ

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