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ユダヤ人という人 そのよん

Posted by 高見鈴虫 on 11.2013 ニューヨーク徒然   0 comments   0 trackback
犬の事情でアッパーウエストサイドに引っ越してきた訳だが、
正直言って最初の数年は非常に居心地が悪かった。

まずおいしいレストランがない。
まあ、もちろんあるにはあるのだが、それが全て高い。

そしてことアジア飯、つまり日本食や中華に限って言えば、
全て外人向けのなんちゃって系ばかり。
値段が高いだけでまったく喰えたものではなかった。

で、仕方なく、近所のスーパーに食材を調達に行くのだが、
やはりこの近所で言えば、フェアウェイ。
コーシャーとまでは言わないまでも、
ユダヤ系の色の強い食材を扱うスーパーで、
しかたなしにここに通っては本日のお惣菜なんてのばかりをおかずにしているうちに、
いまでは我が家もすっかりユダヤ飯のファンになっていた訳だ。

がしかし、そんな中、やはり最も気に入らなかったこと、と言えばその住人である。

このアッパーウエストサイド。
なんだかんだ言ってやはりいまだにユダヤ系住民が多く、
新参者のほとんどが金融界系。
あるいは遠方から遊学に来た御曹司あるいはお嬢様。
つまりはお金持ちな人たちであった訳で、
そもそも典型的なダウンタウン人であった俺にとっては、
この金持ち達の鼻持ちなら無い態度がなんとも我慢がならなかった。

その最もたるものがその視線である。
つまりすれ違いざま、あるいは、なんのかんのと話しかけられながら、
その目にあるものはまさに相手を査定、つまりは値踏みする目つきである。

で、いまになってよくよく聞いて見れば、
このユダヤ人という人種。
人と見れば一瞬のうちにその人の年収を言い当てる、
あるいはその能力比べをしているところがあって、
陰口ではないのだが、いまここに居た人、何やってる人かね、
つまりは、どのくらい金もっている人か、
なんて話を始める訳だ。

つまりユダヤ人の間では、自分が何をやっていて、
資産がどれくらいあるのか、をいかにして吹かすか、
あるいは誤魔化すか、あるいは正直に言うか、
がまさにそのスタンスなのであって、
正直、そういう目に晒されるといたたまれなくなるほどの資産しかない我が家にとっては、
その査定視線はまさに茨の筵、つまりいちいち癪に障った訳だ。

がそんなこんなでこの地域にも4年が経とうとしている。

一概にユダヤ人、と言ってもまあ色々いることもわかってきて、
年収の高い人も低い人もなんだかんだで表向きは仲良くやっている。

犬の付き合いから始まってそんなご近所付き合いをする間に、
一生に渡って働く必要の無かった御曹司の方々やら、
政治運動に明け暮れて世界中を放浪した後にいまは亡き親の遺産で喰いつなぐ道楽者。
成功したミュージシャン、成功し得なかったミュージシャン。
舞台役者、自称作家、自称芸術家
一時の興隆からいきなり奈落の底。元バンカーでいまはドッグウォーカーなんてのも居て、
まあユダヤ人も色々な訳である訳だが、まあなんだかんだで面白い。
いかにも一昔前までのニューヨークの立役者たちと、
夜な夜なドッグランに集まっては昔話に更ける、と言ったところか。


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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾歳月
世界放浪の果てにいまは紐育在住
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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