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「ROCKを葬り去る前に その2 ~ 昔ボクサーと言われた男 wwww」

Posted by 高見鈴虫 on 13.2013 ROCKを葬り去る前に ~ 大人のダイエット奮戦記   0 comments   0 trackback
俺は昔、よくボクサーに間違われた。
いまとなっては、悪い冗談にしかならないが、それは事実である。

その昔、バンドマンであった頃、
止むに止まれぬ事情から食いたくても食えない、という事態がままあって、
そして食える時に思い切り食いだめ、なんて暮らしをして、
これはまさに経済的事情からのウエイト・コントロール。

身長が170で体重は49キロ。
ミック・ジャガーという程ではないが、
まあ日本人の中にあっても痩せている方で、
おまけに日々、朝から晩まで狂ったようにドラムを叩きまくっていた関係で、
自分で言うのもなんだが、全身がまるで鋼のよう。
シャツを脱いだ姿を晒すとよくドカチン、あるいは、ボクサーやらと間違われて、
いずれにしろろくなもんじゃない、と、人が避けて通ってくれた。

その後、バンドを諦めて、というよりは、
バンドを細く長く続ける為に就職。
が、定期的には金が入ってくることから、
家賃や飯代の心配をすることはなくなったのだが、
その分、朝から晩、どころか深夜、どころか翌朝まで、
連日連夜徹底的にこき使われて虫の息。

筋肉が落ちた代わりに腹がたるみ初め、
こんな姿では女の前に立てない、とばかりに
どんなに疲れていても酔っていても、
日々腹筋100回と腕立て100回は出来る限り続けていたつもりだった。

そしてアメリカである。

アメリカの飯は太る。
普通の人々一緒に普通の物を普通に食っているだけで、それだけで太る。
周囲のアメリカ人、その肥満度と言ったらまさに怪物クラスで、
こんなのに比べたら俺なんかまるでもやし。
そんな悪しき隣人たちに惑わされていつしか食事の量もアメリカン。
その分、テニスだドラムだチャリンコだ。
それに加えて暇を見つけてはジムで筋トレなんて始めたものだから、
体重は見る見ると増えたのだがそれは筋肉。
日々のテニス焼けで身体中真っ黒に日焼けしていたことから、
どこにいってもゲイが纏わりついてきてそれには心底閉口させられていた。

そんな訳で、中年期をかなり過ぎるまで、
まさか肥満なんてことについて深刻に考えたことなどまるでなかった訳である。

そしていまアラフォーをかなりDEEPに越えてもはや普通のサラリーマン。
それもIT関係、しかもマネージメント部門、
つまり、一日中座り仕事。

足が浮腫んで浮腫んで堪らず、
外でタバコを吸う際にはエレベーターをやめて階段にしたり、
昼休みには会社のジムで腹筋100回だけは欠かさずやっているのではあるが、
寄る年波には勝てないというか、ここに来てズボンのサイズは2インチ増し。
スリムフィットの格好をするともう堅苦しくていてもたっても居られず、
という、つまりはすっかりおじさん化して来た訳だ。

がしかし、俺はそれでも楽観していた。

あれほどの肉体美を誇った俺がまさか肥満だなんて。

それにそう、その気になればいつでもすぐにでも痩せられるさ、とたかを括っていたのだ。


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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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