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「ROCKを葬り去る前に その4 ~ 断食一日目、これだけの苦労でなんの変化もねえじゃんかよ」

Posted by 高見鈴虫 on 13.2013 ROCKを葬り去る前に ~ 大人のダイエット奮戦記   0 comments   0 trackback
という訳で、クリスマスも近い日曜の雪の夜にHYDE君を見てから、
くそう、俺はもう、ぜったいに6パックを取り戻してやる、と誓った。

なあに、簡単だ、食わなければいいのだ。
つまり、あの断食をもう一度やれば良いだけの話なのだ。

がしかし、冷蔵庫を覗いて見れば、昼に買ったばかりのトマト味のマンハッタン・グラムチャウダー。
これを食べずに捨てるのは勿体無い、という訳で、
うっし、これを薄めて飲みながら断食に突入してみようか、と思った訳である。

という訳でこのクリスマスシーズン、突如として断食が始まった訳である。

幸い米系企業のIT関連。
世界を股にかけた我らが部署では盆暮れ正月クリスマスもへったくれもない。
つまり、年末年始の浮かれ気分とはまったく無縁。
犬の散歩ばかりしている関係で悪友たちからもすっかり見放され、
つまりこの年の瀬、俺の予定表にはパーティの文字がひとつもない、のである。

しかも、世間の休日モード、つまり誰も仕事をしていない関係から、
我が部署も非常に暇。
おまけにクリスマスからその後、これまで使い残した休暇をいっぺんに取っていることから、
つまり今年はもう、なにも仕事をしなくても良い訳である。
そんなこんなで、まさかどれだけ俺がふらふらしていようが誰も気にも止めない。

しかも、普段、なんだかんだと昼飯を誘いに来るアミールやスタンレーも、
揃って長期の休暇に出ている、というこのチャンス。

断食をやるのにいまを外して他になし。

どうせだったら、今年中に何キロ痩せられるか、ちょっとためしてみようか、という前向きな気持ちになった訳である。

という訳でその一日目 月曜日

トマト味のクラムチャウダー。
その通常の8倍から10倍に薄めた物を丼いっぱい。
それでも腹が減ったらひたすらバナナを食べて水を飲む。

がしかし、その空腹感足るやまさに打ちひしがれるようで、
なにからなにまでが徹底的にネガティブなモードに入ってしまう。
どうしてちょっと腹が減っただけでこんなにも惨めな気持ちになってしまうものか、
とつくづく不思議な気がするのだが、
つまりは、自身をポジティブに保とうとすればするだけ、
のべつ幕なしチョコレートを口に放り込む、なんてことが必要になる訳か。

昼にジム。
いつものようにストレッチを中心に、腹筋100回。上腕用マシンを50回。
背筋と脇腹筋と肩、とを50回づつ。
がしかし、15分ぐらい走ろうかと思ったが・・もう腹が減りすぎてパワーが出ない。
疲労感もう普段に比べて半端ない。

美味しそうな匂いの漂うカフェテリアを横目に机に戻り、
ああ、ピザとハンバーガーとフレンチフライを口いっぱいに頬張って、
それをコーラーでぐびぐびと飲み込んで、
と思っただけで心底ムカついてくる。

なにをやってもイライラして長続きせず、
インターネットサイトの広告の写真でさえ、
それが食べ物であると思わず引き寄せられてしまう。

くそこれでは仕事にならぬ!

まさにへしゃぎ切った気分で仕事を終え、
犬の散歩に出てからも木枯らしの寒さがことの他、身にしみる。
テレビをつければまたまたハンバーガーからピザからのジャンクフードの総パレード。
思わず滲み出してくる生唾をごくりごくりと飲み下しながら、
よし、そんな時にはバナナと水。
そんなこんなでバナナ5本。
クラムチャウダーの8倍薄めを1LB。

それでもこの飢餓感、みじめったらしさ、はなんともしようがない。

がしかし、これだけ苦労をしながら、
ふと鏡を見てみれば、
そのぼてっと垂れた腹とそこからまるで帯を巻いたような脇腹。
なんだよ、なんにも変化がねえじゃんかよ、と怒り心頭。

やれやれ、と思わず。

そうこれまでの人生においてこれほど醜く太ってしまったことはいままでになかった。

そしていつか抜本的な対策をこうじなければ、
俺はもう自身のアイデンティティ、つまりは、ROCKを失うことになるのだ。

それをいつやるか、

それはまさしく、いまでしょう! なのである。

という訳で歳も押し詰まった2013年の12月。

もう一度我が身にROCKを取り戻す為に、最も過酷な坂をよじ登り始めたところだ。


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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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