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「WINTER'S SUN」

Posted by 高見鈴虫 on 01.2014 ニューヨーク徒然   0 comments   0 trackback
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真冬の朝、残雪の残るセントラルパーク

低く垂れ込めた雪雲の狭間から、
冬の太陽が憂鬱に輝いていた。

WINTER'S SUN

なんとなく70年代っぽい雰囲気だ。

と言う訳で、いきなりあの「HAIR」のテーマが流れてきた。

The Fifth Dimension - Aquarius - Let The Sunshine In

ヒッピー達。
あの過激な平和主義者たちの姿が、
無茶苦茶に格好よかったあの長髪の人々の姿が、
冬枯れの公園に踊っているのが見えた。

と言う訳で、フミさんである。

この歳になって、
あるいは、この歳になったからこそ、
あのひとが少年の胸に与えてくれた夢が、
まざまざと蘇ってくるように思える。

あたりに人の居ないのを確かめたあと、

思い切りの大声で、バカヤロウと叫んだ。

そう、あの嘗て観た、青春ドラマのように、だ。

バカヤロウ!なんで死んだんだよ!

あなたには話したいことがまだまだ一杯あった。
あなたには聞かなくてはいけないことがまだまだ一杯あった。
あれからもそしてこれからも。
ことあるごとにあなたの話を聞きたくなる。
そしてあなたを失った俺は、いまだに途方に暮れている。

抗がん剤で禿げになるのがそんなに嫌だったのかよ。
綺麗な姿のままで死にたかったのかよ。
死に際を美しく飾りたかったのかよ。

どんなことをしてでも生き抜いて欲しかった。

と今になってつくづく思う。

人間は生きるべきだ。
どんな方法を使ってでも、
どんなに醜く生き恥を晒しながらでも、
命の雫の残り一滴までも、
生きて生きて生き抜いて欲しかった。

あなたには死んで欲しくなかった。

だが、

この歳になるまで俺が生き延びれたこと、
そして、
この歳になった俺が、そう思えるようになったことこそが、

あなたが死を持って俺に教えてくれたこと、
ということなのか。

あなたに取り残されて途方に暮れた俺は、
迷い続けながらもせいぜい長生きさせて貰うぜ、と思っている。


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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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