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今日も今日とて極寒のニューヨーク

Posted by 高見鈴虫 on 27.2014 犬の事情   0 comments   0 trackback
と言う訳で、連日の極寒日なれども、今日も今日とて、来る日も来る日も犬の散歩である。

いまさらながら今年の冬は厳しい。厳しすぎる。軌道を逸している。
なにかがおかしい、お天道様が気が触れてたとしか思えない、
と70歳を過ぎた筋金入りのニューヨーカーたちも一様に首を傾げる。

気温は連日氷点下10度。
毎週一回はドカ雪が降り、そのたびにばら撒かれる滑り止めの塩。
吹き荒ぶ氷の突風に加え、ガチガチに凍りついた舗道に足を取られて、
まったく犬の散歩も楽じゃない、どころか、時としてまさか生命の危機さえも感じるほど。

さしものブー君もさすがに今年の冬は堪えたと見え、
足の塩焼けに始まり、雪混じりの突風の中でブルブルと身体を震わせ、
凍りついたボールを咥えたまま、もういい、早く帰ろう、と着いたばかりのドッグランから退却する始末。

パウの塩焼けが悪化してびっこを引きずるようになり、普段つけているムーシャーズ・ワックスに加えて、今年からついにビニール製のブーツの着用を初め、かみさんのお古のカシミアのセーターの上からレインコートを羽織り、と普段の野生児ぶりから一転。なんともなさけないスポイルド・ドッグのスタイルで雪の公園を彷徨することになる。

そんな中、元気なのはサイベリアン・ハスキーである。

この寒さこそが彼らの正念場。分厚い毛皮一面に氷のツララの粒をぶら下げながら、問答無用に暴れまわっている訳で、そんな我犬のはしゃぎぶりの中、飼い主たちはまさに凍死寸前。
いまや紫色に変わった顔をフードの中から覗かせながら、鼻水が凍り、髭が氷り、とまさに雪山の遭難者そのもの。
はしゃいだ犬に手袋など奪われようなものなら、まじめに凍傷にかかる可能性も出てくる訳で、たかが犬の散歩とは言え、まったく侮れない。

背中を丸め足踏みを繰り返しながら、おーい、もう帰るぞ、という瀕死の叫びに、そんなことなど知ったことか、というハスキーたち。
いきなりベンチの上にに駆け上がったかと思うと、喉を鳴らして、ウォォォンと遠吠えを始める始末。
まさに絶好調な訳である。

まったくねえ、と凍りついた苦笑い浮かべるハスキーの飼い主たち。
人の気も知らないで。。
ああ、次に犬を飼うときにはチワワにしよう、と鼻をすする訳である。


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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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