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エリミネーション、だとよ

Posted by 高見鈴虫 on 01.2014 とかいぐらし   0 comments   0 trackback
ちゅうわけで、なんだ。。

エイプリルフールの朝。
これほど美しく晴れ渡った空は一年のうちにもざらにはない、
なんて朝。

朝の犬の散歩から帰って、もう冬も終わったな、とにこりとした朝。

いきなりあの糞タニシ野郎から電話があり、

君の仕事はこの春を以って終わり、ってなことをかるーく言われた。

まあ判ってはいた。
覚悟はしていたし、この修羅の中を、ここまで引っ張れたのは成功と言わざるをえない。
つまりこれはまあ言ってみれば予定通り、目標値達成、という訳なのだが、

改めていざこうして実際に言われてみると、まったく頭に来ない、という訳ではない。

果たしてこのタニシ野郎、な訳である。

この新任課長であるタニシ野郎。

ぶっちゃけスラッシャー。とどのつまりは首切り屋な訳。ぶっちゃけ人を辞めさせるためにやってきた訳だ。

ここアメリカに置いて、経営者が経営方針を変えるたびに、
専務クラスの上部管理職が総入れ替えとなる。

でその総入れ替えの度に、新しく雇われた専務クラスは、
過去の仕事で一緒にチームを組んだ部下たちを招き入れ、
そして自身の部下たちの首を片っ端からちょん切って行く。

サル山でボス猿が変わる度に、旧ボスとの間に生まれた子供はすべて殺される、
と聞いたことがあるのだが、米系企業のこの組織改善騒動、まさにお祭り、まさにフルーツバスケット。

それが何度も繰り返されるたびに、そういった上層部の狂騒にすっかり辟易した社員たち。

結局誰も働かず、業務よりは人脈、とばかりにおしゃべりばかりして過ごすようになり、
目を付けられた上司の目を逃げまわっているうちにいつの間にかその上司も首が飛び、
とまあそんな訳。というか、米系ってその程度の人々。というか、そう、会社ってつまりはそんなものなんだよね。

というわけで、なんだ。
そうそう、この新たにやってきた首切り屋のタニシ野郎。

着任と同時に皮肉な笑いに顔を歪めながら、チームの業務工程の一切の見直し、
とかなんとか言って、これまでの作業機構をまさにめちゃくちゃにし、
新しいことを試そう、とかなんとか言って、仕事を三倍に増やし、
ようやく出来上がったところで、うーん、やっぱりあんま良くないな。止めにしよう、
ってのを次から次へと繰り返す。

評価とはつまりはアラ探し、なわけであって、弱点探し。
俺の場合は英語。
クラスのいじめっ子が地方から来た転校生をからかうように、
執拗に俺の英語を嘲笑い、お前、それはディスクリミネイションだ、と言えば、

いや、お前はレジメに、英語=ビジネスレベルと書いてあるではないか。
お前の英語はビジネスレベルに達しているとは思えない。つまり経歴偽装だ、
とかなんとか言い出す始末。

つまりなにからなにまで徹底的にたちが悪い。

がしかし、俺もそんなことにいちいち腹を立てるほど若くはない。

そういう奴はいる。
そしてそういう奴を変えることはできないし、万一変えたことができたとしても俺には一文の得もない。
つまり相手にしないに越したことはないわけで、
がしかし、ただただうっちゃっておくのも芸がない。

というわけで逆利用である。

つまりこの怒りを俺自身に対する激励に変えるわけだ。
ということで英語の勉強を徹底しよう、と心に決め、
タニシ野郎の叱咤にむかつく度に、おおまた応援が届いたとばかりに、
自分の尻を叩いては英語英語とやってきたわけだ。

というわけで先日のレビュー。

昨年分の評価、つまりボーナスの査定と来年分の給料が決定される訳だが、
前任のボスからは最高に近い点を貰っていたこの俺が、いきなり最低。底の底。

理由は、指示に従わず日本向けの仕事を継続しているから。

あのなあ、と。。。ここまでやられるとまったく開いた口が塞がらない。

そもそも俺は当初は日本対応員として雇われた訳だし、それがためにわざわざ日本までご挨拶にも伺っている。

そんな俺のところにいろいろな相談事が持ち込まれるのは当然のことで、米国側の組織が再編成になったからと言って、他国のブランチにまでそのしわ寄せをすることもないではないか。

入社以来一年に渡る七転八倒の末にようやく日本との間の連絡網が確立し、なんとか手のかからないところまで持ってこれた、と思ったところ、手のあいている時間があればもしよかったら米国側の業務も手伝ってみない?なんて話に、ああ勿論。俺も米国側の仕事を覚えたい、と引き受けたのだが、このタニシ野郎が赴任した途端、いつの間にか俺のこの日本向けの業務は「一切評価しない」ってな話になっていて、つまりボランティアとしてお手伝いしていた仕事内容だけで俺を評価する、なんて妙なことになっていた訳だ。

つまりこれって使い捨てってこと?

いや、そう、つまりは上層部、つまり雲の上の人々の気変わりの方向転換によって世界規模に渡る全ブランチが一斉に方向転換、となった訳で、事実、その後日本からの報告によれば、新任してきた新CEOの下、これまで会社の屋台骨を支えていた生え抜きのやり手の人々の首を、一切合切に飛ばし始めたという話。

いきなり首を飛ばされた人々だってそうそうと素直にああそうですか、と従う訳もない。つまり退職金代わりに、これまで開拓した顧客を一切合切引っこ抜いて行くわけでつまりは業績はガタ落ちとなることは必至。

がしかし、そう、新任者たちはそんなことは気にしてはいない。

なんといっても彼らの任務は人員を削減すること。つまり社員にやる気をなくさせ、あるいは会社に愛想をつかさせて自分から辞めてくれるように仕向けること、なのだ。

なぜか、と言えば・。。 つまりは株価である。

株価を上げるための最も手っ取り早い方法は、人員削減。社員の大量粛清をぶち上げるたびに一時的に株価が上がる。
クォーター毎の収益のみを評価の対象とされる場合、こういう安易な即効的大技で一時的に株価を跳ね上げてはボーナスをせしめ、いざ実際に会社が立ち行かなくなった時点で、さようなら、を決める、まあ言うなればそういうサメのような奴らのしわざである。

2008年のサブプライムの大恐慌前だったらいざ知らず、いまだにそんなことをやっているこの会社はいったいなんなのか、と思うが、そう、人がどうなろと俺だけが金を掴めればそれでいい。世界中を鴨にしてやる、なんていうどうしようもない輩を根絶やしにすることなどできない。

それはまさに人間の本性でもあるわけだ。つまり人間とはもともとそういう生き物であったりもするわけだ。

というわけで、ようやく辿り着いたこの会社。

これまでのまさに泥を噛むような苦労がようやくこれで報われた、と思った途端、再びこの顛末である。

まさしく、米系、やってくれるなあ、という、まさに絵に描いたような外資系の茶番劇そのものな訳である。

いやはや、アメリカ人、底が浅いにも程があるぞ。

賢い日本人は、ぜったいにこういうことを真似してはいけない!


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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾歳月
世界放浪の果てにいまは紐育在住
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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