Loading…

チャーリーホースは真夜中に疾る そのにじゅういち チャーリーホース再来

Posted by 高見鈴虫 on 08.2014 チャーリーホースは真夜中に疾る   0 comments   0 trackback
ようやく長い冬を乗り切ったのは良いのだが、
風が緩み始めてやっと日々の犬の散歩が楽になってきた、
と思った途端にまた性懲りもなくまた腰が痛くなり始め、
そして足が攣り始めた。




元もはといえばかみさんの里帰りである。

かみさんの里帰りの間、犬の世話をするために自宅勤務していた訳だが、
その十日間の間、GYMにも行かずにだらだらと自宅の椅子に座って過ごしたのが悪かった。

かみさんの帰国と同時に腰が痛くて犬の散歩も覚束なくなり、
そして夜更けに再びチャーリーホースが駆け抜けることになった。

という訳で、久しくご無沙汰していた奇跡のマッサージ師。
助けてください、と電話を入れて遥々ブルックリンの奥地まで出かけてきた訳なのだが、
いやはやその際にはまさに地下鉄の硬い椅子に座っていることさえままならない状態で、
腰が痛くて立っていられない状態なので、座るととたんに足が攣り始める、のまさに万事休す状態。

という訳で、去年の夏の初めからひょっこり顔を出した俺に、
やれやれ、と苦笑いの奇跡のマッサージ師・レイモンド。

だから、治ったと言っても安心せずに月に一度くらいは顔をだせと言ってただろ。

確かにそう。その通り。だが治ったのだからもう医者にかかる必要などないじゃないか、というのも当然の心理。

がしかし、そう、結局はこういう羽目になって、その不在の間の治療を一度にまとめて受けることになるのだ。

例によってまたいつものように、全身を揉みほぐして貰った上に、ゴキリゴキリと身体中の関節を鳴らされて一時間。

また来週だな、と一言。しばらく痛むぞ、なんてったって一年分だからな、と不穏な発言。

と言うわけでその夜は身体中が傷んで立つこともできず。

がしかし、次の日の朝、目が冷めてベッドから足をおろした途端に、ふっと、いつもの痛みがないことに気がついた。

まさに、身体が羽根のような気分だ。

がつまりはそれ、これまで無意識のうちにそれだけの痛みに耐えていた、というその証明。

やはり奇跡のマッサージ師である。まさに奇跡のような効果である。

という訳で、さっそく犬の散歩に出かけたのだが、なんとも足、そして腰骨の辺りがぎくしゃくとしてままならない。

まさに骨の歪みを直された、といったところで、身体中のバランスがおかしくなっている。

つまりそれもマッサージの効果なのだ。それは去年の経験でよく判っている。ということは俺の身体、一年足らずの間にすっかりまた元のように歪み切ってしまっていた、ということなのだろう。

その間に昼のGYMは続けていたし、ヨガに行ったりもした訳なのだが、やはり月一でマッサージ治療を継続することが最善の策だったのだろう。

そんなこんなで奇跡のマッサージ師の治療を毎週一回のペースで受け続けて一ヶ月。4回の治療の後に腰の痛みも夢のように消え失せ、マッサージを受けている最中もそしてその後も、身体に疼痛が残ることもなくなった。

がしかし、問題が残っている。

両足の妙な緊縛感が残っているのである。

長く歩いていると必ず足の中指と薬指がピクピクとつっぱり始める。無理をして歩き続けていると消えてくれることもあるのだが、なにかのきっかけでちょっと靴の中がずれると、いきなりピキーンとばかりに痙攣が始まる。

そうなるともう両足の指が攣り初め、それが脹脛から太ももへと移行を始めるのだ。

いてててて、と必死の思いで揉みしだきながら、いよいよこれはマッサージでも完治させることは難しそうだ。

毎晩毎晩、犬の散歩に出る前と後に、足首から脹脛から太腿からを電気アンマとタイガーテールで入念にマッサージを続けているんのだが、痛い。ところによっては激痛が走る訳で、何故に犬の散歩ごときでこれほどまでに足が痛くなるのやらまったく見当がつかない。
特に足の裏の、指の付け根の犬でいうところのパウの辺り。
その中指と薬指の付け根のところが、いつ何時揉みほぐしてもしつこい疼痛が残っている。

これはなにか根本的に間違いがあるに違いない。

つまりはそう、人間ドッグのお世話になる時期が近づいてきた、ということなんだろうか、と覚悟を決め始めていた。

そして金曜日の夜、またいつものようにブルックリンのレイモンド宅を尋ねた。

だいぶ良さそうじゃないか、とレイモンドは言った。もう腰もほとんど痛みはないだろう?

確かに腰はすっかり良くなったんだが、実は足の攣りがまだちょくちょく起きてうざったくてならない。

足の攣りか。だったら今日はそれを重点して見てみよう。

という訳で、脹脛から足首から足の裏から、痛いところ、感覚のないところ、と揉みほぐされる中で、あ、やばい、と飛び起きた時にはまた足が攣っている。

これか?とレイモンド。

そう、これが一日のうちに頻繁に起きて困っている。

そして痙攣によって緊縛した筋肉を再び揉みほぐし、と始めるのだが正直言ってなんの進歩もない。

いよいよこれは人間ドッグが、と思っていたところ、筋肉に問題はないな、とレイモンドが言う。

脹脛にも太腿にもその裏側にも、なんの問題もない。体流も流れているし血行だって悪くない。

だったらなんの問題なんだろう。

うつ伏せに寝かされたまま、膝を曲げられてぶらぶらとさせていた足をさすっていたレイモンドが、いきなりうりゃ、と足首をひねった、その途端、コキーン!まさに滑稽な程に小気味良い音が足首から響き渡った。

なんだ今の音は!

と思わず笑い出したくなるほどの素っ頓狂な音。

次はこっち、と、またくねくねくねと足首を揺らして、うりゃ、とやったとたんに、コキーン!またまた軽快な音が響き渡る。

はい、おしまい、とニコリと笑うレイモンド。

え?いまので終わり?

そう、いまので終わり。もう心配なし。治ったよ。

足首?足の痙攣の原因は足首の関節だったの?ありえね~!!

つまりそう、原因はと言えば、まあ寝違えたようなものだろう。足首関節がなにかのきっかけで妙な具合にずれてしまって、それをそのままにしたものだから、その妙なずれを矯正しよう次から次へと無理に無理を積み重ねてきた結果、色々なところに支障を来した、と。まあ簡単に言えばそういうことらしい。

ってことはなにか?この十年悩みに悩み続けて来たこのチャーリーホース。その原因はなんと足の関節のコキーンだった訳?

攣っていたじゃないんだよ。攣りそうになるぐらいに無理をしていたんだろうが、決してそれは筋肉の緊張によるものじゃないんだ。

という訳で、まあ、なんというか、治ってしまった訳だ。

そう、そう言えば去年にも、足首をぐりぐりとやっていてコキーンと鳴ったことがあったのだが、今回もそれと同じところなのだろうか。

まあ、時間を見つけてちょくちょく来たらいいさ。これほど悪くなる前にコキーンと治してあげるから。

という訳で、長い長い旅が終わった気分だ。

なんだよ、コキーン、かよ。

確かしそれ以来、足が攣る、という不安感というか、つまりは違和感が物の見事に払拭された。

もしかして、これで今年はテニスができるのであろうか。自転車を乗り回し、いやというほどドラムが叩けるのであろうか。

家に帰って試しに足の裏のマッサージをやってみた。痛くなかった。疼痛は消え去っていた。つまりそういうことなのか?

未だに半信半疑ではあるのだが。。これで長く辛い旅は終わってくれたのだろうか。。


  • password
  • 管理者にだけ表示を許可する

trackbackURL:http://shumatsuwotohnisugit.blog.fc2.com/tb.php/2054-3edc6d22

プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

©終末を疾うに過ぎて...
無断丸々転載・そのまま転写はご勘弁ちょんまげ

月別アーカイブ

検索フォーム