Loading…

狂犬ピットブルの舐め舐めLOVEマシーン

Posted by 高見鈴虫 on 16.2014 犬の事情   0 comments   0 trackback
朝のセントラルパーク。
シダーヒルの緑の丘の上でボール遊びをやっていたら、
こんにちわ、とやってきたピットブルテリア。

その見るからに獰猛そうな見かけとは裏腹に、
まさにいまにもとろけそうに人懐っこそうなその笑顔。
おいで、と手を伸ばした途端、
小さな目をくりくりとさせながら、
ねえ、撫でて撫でて、と身体をすり寄せてくる。
思わず頭を撫で撫で。
もっともっとと急かされて
背中からお尻からと撫で回すと、
クルクルクルと笑うように身体中をくねらせるピットブル。
もう本当にこっちからして身体中が溶け出してしまいそうなLOVELOVEオーラである。

で、思わずその鼻先にちゅっとキス、
したところ、いきなりそのピットブルが、
はっとしたように5メートルも飛び下がった。

え?俺なにか悪いことした?

とその時、ノー!という声が響き渡った。

ノー!ノー!ドント・キス・ハー!

え!?と思わず見つめるピットブル。
まさに驚愕の余り瞳を見開いて忽然とした表情。
やめろやめろ!
息を切らせながら緑の芝を駆け上ってくる飼い主。
あんた、逃げろ!早く逃げろ!とパニクっている。
なにが起こった判らず、そのまま身体を引こうした時には既に遅かった。
いきなりピットブルの顔から理性が弾け飛んでいた。
突如、猛然と跳びかかってきたピットブル。
避けようとした時にはすでにその両腕が俺の両肩に深く食い込んでいて、
そのまま頭から激突。
思わず芝の上に尻もちを着いた途端、
ぬっと鼻先に突出されたその顎。
上から全身の体重をかけて伸し掛かって来るや、
もう気が触れたように・・・・舐める舐める、俺の顔中を問答無用に舐めまわし初めた。

あわわわわわ、と飼い主。
ああ、まただ・・・

今や死に物狂いで俺の顔を舐めまわすピットブル。
その後ろから、死に物狂いでピットブルを引っ張る飼い主。
やめろ、頼むからやめてくれ。

聞くところによるとこのビーナスちゃん。
2歳の女の子。
そのあまりの人懐っこさに加え、大の舐め舐めマニア。
子犬の頃からもう人と見るや飛びついて抱きついて、
そしてその顔中を涎で窒息するまで舐めまくるという性癖の持ち主。

そのあまりの舐め舐めぶりに業を煮やした飼い主。
顔中にビターアップルを塗って過ごすなどの厳しいトレーニングの末に
最近はようやくその悪癖から開放されつつあったらしいのだが。。
俺の不用意なキスがその本能を再び目覚めさせてしまったという奴なのか・・

いや、あの、ごめんなさい、と言っているそばから、
もう飼い主にしがみついて腕から膝からを舐め舐め舐め舐め。
うひぃ~、たまらない~と全身がもう喜びではち切れそうだ。

という訳でこのピットブル。
世には闘犬マシーンとして名高いこの凶暴な犬種が、
実は素直に育てればもう甘えん坊の塊り。
その人懐っこさも半端ではない訳なのだが・・
なにかにつけてやり過ぎてしまう、というところに問題があるようだ。


  • password
  • 管理者にだけ表示を許可する

trackbackURL:http://shumatsuwotohnisugit.blog.fc2.com/tb.php/2117-4bfe434e

プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

©終末を疾うに過ぎて...
無断丸々転載・そのまま転写はご勘弁ちょんまげ

月別アーカイブ

検索フォーム