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もしも「犬用のテレビ電話システム」なんてものがあったら・・・

Posted by 高見鈴虫 on 07.2014 犬の事情   0 comments   0 trackback
ブーをひとり家に残して留守にするとき、
あああいつが一人でいるときになにかあったらどうしよう、と、
ふと不安になる時がある。

特になにか薬を飲んでいる時や、
あるいは朝にちょっと元気が無かったり、ご飯を残していたり、下痢をしていたり、
そんな時、ちょっと嫌な予感がふと胸をよぎったりもする訳だ。

仕事中は勿論のこと、
久々の友人と会ってゲラゲラと笑い転げているときなんかでも、
ふと、あいつ大丈夫かな。。と思うと、なんとなく落ち着かなくなったりもする訳で。。

がしかし、時代はすでに21世紀だ。

そんな心配など、てっくのろじいいの進歩でどうにでもなるだろう、と。

という訳で、犬でも使えるテレビ電話システム!

もしもそんなものがあれば、非常時には自分から電話してくれる訳ですっかり安心、
なんてことも考えてみないでもないのだが・・

がしかし、、むむむ、待てよ、もしもそんなものが本当にあったりしたら・・・・とふと考えてみる。



victor.jpeg





特大モニターの前、WEBカメラの前にドラ焼き大の巨大なボタン。
それに前足をポンと乗せると、ピピッピ、と自動ダイヤルが始まって、
あら不思議、俺の姿が目の前のモニターに映し出される、ってな仕組み。

という訳で、たまの外出先にいきなりIPHONEが鳴る。

で見ればブー君である。

おう、どうした?と出れば、カメラの前で、へっへっへ、といつものようにニカニカ笑いをするブー君。

なんだよ、起きたばっかりか。よく寝たね。

と言えば、あーあ、と大口を開けて大あくび。

はいはい、判った判った。で、どうした?

と聞けども、へっへっへ、と大口開けてニヤニヤ笑い。

なんだよ、判った判った、いま昼寝から覚めましたってことか。はいはい、もうちょっとで帰るからお留守番しててね。
じゃねー、と電話を切る。

だれ?と連れ。

ああ、うちの犬。

犬?犬が電話してくるの?あれまあ。

昼寝から目が覚めたよー、って。可愛いだろ?

なんて言ってるそばからまた電話。ふと見ればまたうちの犬。

はいはい、と電話に出る。どうした?なにかあったの?

と聞けば、へっへっへ、とまたニカニカ笑い。

だからなんだよ。お腹すいた?さっき家を出る前におやつあげたでしょ?水はちゃんと入れてきたし・・

と言っても、へっへっへ、と笑うばかり。

まあ笑っている分にはなにか非常事態という訳でもないようだし、だったら切るよ、とプツリ。

なんだって?

さあ、ニカニカ笑ってるばかりでさ。

へえ犬って笑うんだ。

犬は笑うよ。うちの犬なんか始終笑ってばかりいるよ。

へえ、見てみたい、と言ってるそばからまた電話。

はいはい、なんだよ、どうしたの?と何を聞いてもニカニカ笑い。

ほら、こうやってニカニカ笑ってばかりいてさ、と連れにIPHONEの画面を見せれば、

きゃははは、本当だ、笑ってる笑ってる。ハロー、ブッチ君、HOW RU !?とはしゃいだ声の連れ。

そんな連れの声に、むむむ、と怪訝な表情で首を傾げるブー君。

だからブー君、もうちょっと待ってて、すぐに帰るから、と言ったとたんにいきなりぶちり、と電話を切るブー君。

なんだよあいつ、嫉妬してるのかな。

としたところ、いきなりまた電話。

おい、だから何だっていうんだよ、と。そんな声にも、へっへっへ、と笑ってばかりのブー君。

やれやれ。。。

という訳で、犬用のテレビ電話。用もないのに5分はおろか、1分おきに電話がかかって来て、
でつながった画面にはいつも、へっへっへ、と大口開けてのニヤニヤ笑いばかり。

あのなあ、といい加減うんざりしてきて、居留守を決め込めば、
あれ、なんかかかって来なくなったけど、と逆に心配になってかけ直せど、
今度はちっとも電話に出ようとしない。

途端に心配になって、ちょっとやっぱり俺、帰るわ、とタクシーを拾って家に直行。

おい、大丈夫か、なにがあった、とドアを開ければ、

きゃっほう!帰ってきた帰ってきた!と大騒ぎするブー君。

なんだよ、お前、担ぎやがったな。。。

という訳で、せっかくの外出も敢え無く尻切れトンボ。

くっそう、こんな糞電話なんか覚えさしちまったもんだから、逆に四六時中気になって仕方がないぜ。

****

と、こうなることが既に目に見えているこの犬用テレビ電話システム。

そういえば昔、もしも犬が言葉をしゃべったら、なんて想像してみて・・・・

もうねえ、お腹すいた、なんか頂戴、ソーセージ頂戴、チーズ頂戴、クッキー頂戴、なんか頂戴、お腹すいた、
ばっかりでさ、ほとほと嫌になったよ、

なんて会話を想像してみたものだが、そう、この犬用テレビ電話システム、似たような理由であまり上手くはいかないと思う。

もしもうちの犬が人間だったら・・・ そう考えただけでもううんざりするぐらいのキャラだ、ということだけは知っておいたほうが良い。





そう言えば、仕事中、近所の犬用のデイケアに犬を預けることにしたという友人。

で聞いてみれば、そのデイケアセンター、サービスの一環として、WEBサイト上に、WEBカムの映像をLIVE中継している、とのこと。

とそんなことを知ってしまったが途端、もう仕事中も昼飯中も、モニターの前に張り付いて、ずぅぅぅぅっとそのデイケアセンターのWEBカムを見続けている、なんてことになって、
やれやれ、これじゃあ仕事にならないよお、なんて嬉しい悲鳴を聞いたものだ。

いまになって思えば、その気持ち、本当によく判るよな。

もしもうちの犬のいる部屋にWEBカムなんてつけたら、俺はもう仕事そっちのけでずーっと犬の画面ばかりみていて、
で、ちょっと様子が変だとすぐに電話、あるいは・・・
あの、ちょっと急用ができたので、とそのまま仕事ぶっち切って家に直行、なんてことを繰り返すようになったのではないか・・・

テクノロジーの進歩、なかなかうまくはいかないようである。。


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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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