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ウルフ・オブ・ウォールストリート を観る

Posted by 高見鈴虫 on 17.2014 読書・映画ねた   0 comments   0 trackback
WallStreet2013poster.jpg




古き良きローリング・ストーンズの記録フィルムの中に、
コックサッカー・ブルースという曰く付きの物があって、
当時、全盛期であった若きローリング・ストーンズの、
全米ツアー中の内輪的なドキュメンタリーである訳なのだが、
この映画、そのできの悪さも然ることながら、
そこに当たり前のように描かれるあまりのえげつない風景に
さすがにメンバーからさえもNGが出てお蔵入りとなったまさに大失敗作。

で、特筆すべきは、そのシーンの至るところで、
実にさりげなくカメラの前を横切る裸の女とそしてドラッグ・・・

プライベートジェットの中で、ありとあらゆるドラッグでぶっ飛んで、
その上を飛び交う裸の女たち・・・



その当時のストーンズの生活の中に、
セックスとドラッグがどれだけありふれたものであったのかが、
そのあまりのさりげなさの中に逆に浮き彫りになっている訳で、
この映画を観た当時17歳であった俺は、
正直、身体中からぶすぶすと煙が立ち上がるくらいに
羨ましくて羨ましくて、夜も眠れず。
くそったれ、こうなれば、もう、なにがなんでもローリング・ストーンズになってやるぞ、
と固く心に誓ったものだが、
この映画、まさに、そう、そのコックサッカーブルースのウォールストリート編という奴であろうか。




ウォール街の狼、と言われたいかさま株屋、その自伝的風雲記の映画である。

その業界は問わず、
成功に向かって我武者羅に暴走する男たちの姿はいつもどこかギャングめいていてとても素敵だ。
そして、成功を勝ち得た男の繰り広げる好き放題の滅茶苦茶さは、
まさに、セックス・ドラッグス&ロックンロール、これに尽きる。

という訳で、この映画、まさにコックサッカー・ブルースの中におけるストーンズ、
成功の頂点に立った男達のあまりに滅茶苦茶な乱痴気騒ぎが、
まさにグロテスクなほどにまで油ギトギトに描かれている。

それが良いだ、悪いだ、とかそういう次元はまあお門違い。

奴らは取りあえず、ぶっ飛んでぶっ飛ばしている訳で、
そんないけいけ真っ最中の輩にいくら下らない説教をかましても聞く耳など持つ訳もない。

そして、正直、これが羨ましい、と思わない男は逝ってよし、とも思う。

これを同義的道徳的衛生的云々、という奴は勝手に坊主にでもなりなさい。

改めて思うのは、男の最高の快楽とは、セックス、ドラッグス、ロックンロール、これに尽きる。

そしてそういう奴以外を、俺は信じない。
だからよお、と思わず頭を小突きたくなる。

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んだよてめえ、正直に言えよ、ただ羨ましいだけだろうがよ?
ただの嫉妬にかられるばかりの小心者の癖をしやがって、
いまさら良いだ、悪いだ、など、聞いたような御託を並べるんじゃねえよ、ばーか、GO FUCK YOURSELF!と。

がしかし、である。
改めてこの超悪趣味的な大成金映画。

まさに金歯ギラギラ、コケインきらきら、
セックス ドラッグ ロックンロールが万歳過ぎて窒息寸前。
その宿酔いの迎え酒で辺り構わず吐き散らしながら、
ばかやろう、どうだ、羨ましいか、と怒鳴り続けるような光景が、
まさに3時間、永遠と続く訳で、その高揚の中の至福感、よりも、
その宿酔いの恐ろしさに、こっちまでゲロゲロを吐きたくなってくる.

という訳で、つまりはまあ、やりすぎ、な訳である。

あるいは、そう、時期が悪かった、というか、
アメリカは2008年のサブプライムからの大崩壊の記憶がいまだに生々しい。

膨大な家族が住む家を追われ路頭に迷った訳で、
その傷からはまだまったく立ち直っていない訳である。

そんな中、
馬鹿やろう、なにが悪い、金持った奴の勝ちだろうが、
とドヤ顔を決めるにはちょっとあまりにも痛すぎる。
がしかし、
だからと言ってこの男(たち)の乱痴気騒ぎこそがまさにアメリカン・ドリームの体現な訳であって・・

という、なんともどっちつかずの映画になってしまったところがとても残念ではある。

正直、超成金であるデカプリオ、
フェラーリを乗り回し、セックスドラッグスで浮かれまくる姿が、
しかしがそれほど格好よくも、楽しそうにも見えなかったし、
また、落ちぶれた姿もそれほどまでに不幸そうにも見えなかった。

あるいは、彼らのやった犯罪がなにがそれほど悪いことであったのか、
その被害者側の姿さえもいっさい描かれてはいない訳で、
で、なにが悪い訳?と思わず首をかしげてしまいたくもなる。

という訳で、まるまる3時間、
ただただ一方的に、それほど羨ましくも思えない馬鹿騒ぎに次ぐ馬鹿騒ぎばかりを
これでもか、と見せ付けられた、それだけ、という気がしないでもないのだが・・

ちゅう訳で、薄い映画であった。
三時間もかけてこれだけかよ、と苦笑い。
後に残ったのは疲労感ばかりである。

あるいは、例の格差社会批判ではないが、
株成金どもを、馬鹿かこいつら、と思わせるために作ったのであったとしたら、
もっと別の方法もあっただろうに、とも思う。

キャビアだウニだロブスターだと材料だけは一級品、
原作も役者もこれだけ特上のものを揃えておきながら、
できた料理はまさに脂でゴテゴテ、と言った感じで食えたもんじゃねえ、
ってなかんじで、
かなーり残念な仕上がりでした。


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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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