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犬の不思議 ~ 犬の会話能力

Posted by 高見鈴虫 on 24.2014 犬の事情   0 comments   0 trackback
我が家では、ごく普通のこととして、犬と会話をしている。

おい、ご飯だぞ、から始まって、
お散歩の行き先、ドッグランだ、シダーヒルズだ、
リバーサイド・パークだ、あるいは、テニスコートだ、
さすがにお散歩だけが愉しみで生きているぶん、
お散歩の行き先だけはなにがあっても間違えることはない。

でそれに加えて、
だったらタバーン・オンザ・グリーンでベーグルでも食べる?やら、
ボートハウス・カフェでパンケーキとベーコンかな、とか、
あるいは、
今日はベースボールカフェでホットドッグ食べようか、
なんて言う食べ物ねた。
これもしっかりとご記憶済みで、うっし、タバーンならクリームチーズが、
ボートハウスならかりかりベーコンが、そしてベースボールならプリッツェルにありつける、
と胸算用に余念がない。

という訳でそう、この犬に関すること、ぐらいなら、ごく普通に会話が成り立っている。

おい、だったら早く出かけよう、
なら早くママを連れておいで、といえば、
はいはい、とかみさんを呼びに出かけるし、

その前に、その散らかしたおもちゃ片付けろよ、とか、
そこの靴下取ってくれる?から、
俺のIPHONEどこだったっけ?
なんてのまで、言ったとたんに、はいはい~、
と走り始める訳で、まあ便利、と言えないこともない。

子犬のうちから、人の顔をじーっと穴の開くほどに見つめる所があって、
それはまさに気味が悪くなるほど。
で、人々の話にいちいち聞き耳を立てては、
ビクターの犬そっくりに、小首をかしげて会話を聞き入っている。

なんかこの子、そのうちになにかをしゃべりだしそうで怖いね、
と近所の人々が口を揃えて言うのだが、
とりあえず、口は聞けなくても、こちらの言っていることは大体通じているようだ。

ただ、
ひとたび、こいつ、家に置いていく?やら、ならお留守番ね、
やらの言葉が聞えるやいなや、そっと足音を忍ばせていつの間にか玄関のドアの前。
お出かけの用意ができて、さあ出発としたところ、
いきなりドアの前に陣取ったブー君。
いやだ、連れてけ!梃子でもここを動かないぞ、とばかりに
、長々と寝そべって抗議運動を強行する。

という訳で、会話が通じるのはわかるのだが、
それも良かれ悪しかれ。

そう言えばエレンの飼うボーダーコリーのチェスは、
電話の中で、ピクニック、と聞いた途端に戸棚の中からお出かけセットのバッグを咥えて持ってくるらしい。
がしかし、仕事の話のの中で、出張、という言葉を聞いた途端、
いつのまにかクローゼットに押し入ってスーツケースと格闘を始めたり。

という訳で、このボーダーコリーとオーストラリアン・キャトルドッグ。

顔つきが似ているのもあるのだが、やる事為すことが似通っていてとても面白い。

なんてことを言っていたら、いやそれは犬種に限らず、家犬ならみんなそうよ、という話。

うちのピットブルなんてさあお散歩と立ち上がった時には隣りにリーシュを咥えて持ってるし、
だったらうちのドーベルマンなんて、これをなんとかさんのところに持って行って、と封筒を渡すと、
はいはい、と出かけていって、ドアをこんこん、とやるらしい。

という訳で、改めて犬の会話能力。

果たしてどこまで進化するのだろうか。

これまで世界でも例がないほどに犬との会話を試みた人の研究資料では、
では、このおもちゃの中から、赤くて青くて白くて黄色くて、
大きくて丸くてイチゴの匂いのするのをください、
とやると、はいはい、これです、と探し出す、ぐらいなことはできるようになるらしく、
単語としては、200からそれ以上ぐらいなら理解することが可能、とのこと。

がしかし、一日でもトレーニングを怠ると、前に覚えたことはすっかり忘れてしまうらしい、
ってなことも書いてあった気がする。

が、そう、200の単語を理解できれば、日常における大抵のこと、
ああ、腹減った、やら、ねえ爪きりどこ?やら、テレビのリモコンどこやった?やら、
そう言えば明日会社休みになってさ、なんてことぐらいは理解できるはず。

つまりそう、日常生活の会話ぐらいなら十分になりたつ訳だ。

という訳で、我が家の駄犬。

今日も今日とて特等席のソファの上に長々と横になって、
お腹を広げてゴロンゴロン。
まさに、世の中怖いものなし、ってなぐらいの暴虐武人さで惰眠を貪っている訳だが、

ああ、腹減ったな、かみさん遅いな、どこ行ったのかな、とつぶやいた途端、

なぬ!?と飛び起きて、ベッドルームへ。

ねえ、携帯鳴っているみたい、と呼ばれて見てみれば、ミュートにしたまま忘れていた携帯にいましがたのボイスメールがひとつ。

いま駅前にいるんだけど今晩なに食べる?フェアウエイで適当に買ってくるね。

という訳で、ならフェアウエイの前まで迎えに行こうか、と思った時には、犬は既に玄関の前で準備万端。

ドアを開けたとたん、なんの迷いもなしに、こっちだこっちだ急げ急げと、フェアウエイへの道を突き進む訳だ。

で、帰り道に、ってな話をかみさんにしながら、ねえ、ブー君、頭良いよねえ、とやれば、

まあねえ、と苦笑いのかみさん。

まあ確かに、犬としてはちょっとは賢いのかもしれないけどさ。
だからと言って、誰のためになるわけでもないし、
ただ飼い主をちょっと喜ばせる、ぐらいの役にしか立たないじゃない。
所詮は犬なのよ、という実に冷めたご見解。

としたところ、いきなりブー君、そんなかみさんのお尻をぼん、と蹴った。

ほら、そんなこと言うから怒ってるじゃないか。

なによブー君。とかみさん。

頭が良いんだったら、我が家の財テク運用の戦略練ったりとか、とはいわないまでも、
家の掃除ぐらいはやっていて欲しいんだけどな。

そう、確かにその通りだ。

どうだ、ブー君、掃除できるか?

と聞けば、ん?掃除ってなに?とこういうときばかりは惚けた犬の顔をしてニヤニヤ笑ってばかり。

ほらね、誰かさんそっくりよ、とかみさんは苦笑い。

ちゅうわけで、犬の会話能力。

まあ確かにある、ことは事実。

普通の日常会話ぐらいなら十分に可能です、とは言うものの、

まあ大した役には立ちませんがね、って程度のものなのでした。


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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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