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2014USOPEN~錦織決勝狂騒曲

Posted by 高見鈴虫 on 08.2014 テニスねた   0 comments   0 trackback
という訳で、錦織、たたたた、大変なことになってしまった。

この誰もが予想だにしなかったいきなりの決勝進出。

まさに、大事、言ってみれば、珍事、である。

がしかし、そう、この大事件。

まさかまさか、日本人で最初で、そしてもしかするとたぶん、最後、の決勝戦。

で、ことによると、そんな錦織が、まさかまさか、優勝、なんてことも十分にあり得ないわけではないわけで、

おおおおお、そうなったら、そうなったら、そうなったら!!!!

もう居ても立っても居られないわけだ。

と思ったその時には、まさに同じことを考えた奴らから電話が鳴り止まない。

おい、おい、おい、どうすんだよ、どうすんだよ、決勝戦だって?そんなもの行ったことないぜ。

そうなのである。

俺達テニサー、これまで幾度と無くUSOPENには足を運んでいながら、
正規の値段で決められた席で試合を観戦したことなど皆無。

いつも一番安いチケットを買っては、勝手にロッジ席に潜り込んでちゃっかりそこで観戦。
あるいは、ここだけの話、アッシャーに金を掴ませてコートサイドに入れて貰ったり、

がしかし、そう、アーサー・アッシュのあのでかすぎる会場で遠目に観戦、なんてよりは、
やはり、アームストロング、あるいは、グランド、そしてナンバーコートのかぶり付きで、
いつボールが飛んでくるやも知れぬ中で熱戦の渦に観客ごとが巻き込まれて、というのが俺達の楽しみ方。

なので、そう、決勝戦、誰も行ったことがない!
が、そう、こんなことでも無かったら、誰も決勝戦になで行く機会がないのである。

がそう、そのこんなこと、がまさにいま起こってしまった訳だ。

という訳で、USOPENの決勝戦である。

で、いくらするわけ?なわけであるが、

誰に聞いても帰ってくる答えはみな同じ。

さあ、知らない・・・

つまり、誰も、決勝など、行ったことも無ければ、行こうと思ったことさえないのである。

でもほら、そう言えば、あの人、USOPENのファイナル、行ったことあるって言ってなかった?

ってな昔話を思い出しては、もう電話かけまくり、テキマを送りまくり。

そう、こんな時、持つべきものはお金持ちの友。世の中まさにコネである。

つまり、スポンサーやら、コーポレートなんたらやらのご招待チケット。

どこでどういったコネから、ああ、それそれ、あるわよ、こないだ貰ったのよ、なんてのが、見つかるやも知れず。

という訳で、四方八方、それこそ、アップステートに豪邸をいくつも持っているお金持ちから、
USOPENのアッシャーのバイトをしていた黒人のおばさん、
息子がボールボーイをやっていた会社の元同僚、
そしてテニス愛好家のすべて、つまりは、ありとあらゆる人々に電話をかけまくり、テキマ送りまくり、
したのではあるが・・・・

無念でござる・・万策尽きた、ということになった。

がしかし、まだまだ手はある。

そしてそれが、最後の手段。

つまりは、ダフ屋、あるいは、ダフ屋サイトである。

という訳で、USOPEN.ORG、その専属リセーラーであるチケット・マスター、

正規のチケットは当然の事ながらすでに売り切れである。

がそんな時、そう、ここにまたとんでもないものがあるのである。

つまりは、TICKET EXCHANGE、つまりはチケットの転売サイト。

チケットを入手したのは良いが、行けなくなった、人々が、そのサイト上で売りに出す、という、
まあ言ってみれば、公的な売りたし買いたしサイト。あるいは、ダフ屋サイト。

という訳で、そんなダフ屋サイト、

TICKETEXCHANGE と そして、STUBHUB

教えられるままに見てみれば、

おおお、あった、あった、それも、とんでもない数のチケットが売りに出されている。

そう、確かにその通り。

昨年の優勝者であるナダールが出場辞退、ということで、一挙に水をかけられた感のあった今年のUSOPEN。

加えて、フェデラだ、ジョコビッチだ、マレーだ、ってな本命スター選手がことごとく敗れ去った今年の決勝戦。

チリッチ?えええ、知らない、そんな人、あるいは、
ニシコーリ?だれだそれ、ロシア人?ってな感じで、

そう、誰も予想だにしなかった、そしてたぶん、本人たちでさえ、まるでまるっきり予想さえしていなかった、
この無名者同士の決勝戦。

はっきり言って、特別な事情を除かない限り、それほどあまり、魅力のあるカードとも思えない。

おまけに決勝は月曜日、なのである。
そう、数年前から、USOPENの男子の決勝が月曜日に移ったのである。

まあ選手のコンデション、あるいは、スケジュールを考えればそのほうが良いのは確かなのだが、
しかし、月曜日。そう、普通ならば仕事をしている日、しかも夏が開けたばかりでかなり忙しい筈のこの9月の月曜日に、
会社を休んでテニス観戦、ってのは、なんとなくちょっと辛いのも判る。

そう、俺達だって、それがもし、錦織ではなく、ワウリンカ、あるいは、ラオニッチであったりしたら、
果たして、わざわざ仕事を休んで観に行っただろうか。

あるいは、そんなぱっとしない決勝戦のチケットを買ってしまっていた、とすれば、果たしてどうするだろうか・・

という訳で、ダフ屋サイト、まさに、とんでもない数のチケットが売りに出されているのである。

まさにだれかの不幸がだれかの幸運となりうるわけで、
つまり、月曜日に行われる魅力の無い決勝戦、どうせそんな試合、だれも行かないであろう、
そんな悪い条件が、すべて俺達には幸いする筈なのである。

いいか、こんな試合、普通の奴なら絶対に誰も見たがらない。
つまり、それこそとんでもない数のチケットが売りに出される筈。
そしてそれは、試合を前にすればするほど値崩れを起こし、
そしてたぶん、試合直前には大暴落の投げ売り状態、となる筈。

月曜日の運命の日、試合開始直前まで粘りに粘って底値で叩く、それが作戦であった。

という訳で気になるのはダフ屋サイトの値段である。

最上階のプロムナード席、それこそ、アルプス一万尺の突風にさらされる頂上から、米粒以下の選手たちに目を凝らす、
ような席が、なんと2000ドル、で売られていたりする。

そう、通常の決勝戦、例えば、フェデラVSナダール、なんてカードであればそれも十分に有り得る。

がしかし、そう、チリックVS錦織、である。まさか、な訳である。

という訳で、ダフ屋サイト、勉強の合間にちょくちょく覗いているうちに、2000ドルが1500ドル、それが1000ドルから500ドルにと、
みるみるうちに暴落を続けていく。

行け行け、そのまま行け~!どんどん落ちろ、落ち続けろ。

という訳で、午前中の時点での相場としては、

コートサイドが5000ドル、その上のロッジ席で1000ドル、その上のプロムナード席で500ドル、ぐらい。

もしかすると、日本人が史上始めて、USOPENの王冠を手にする日である。

できればできれば、できるだけ良い席で観たい。が、しかし、いくらなんでも5000ドル?ってことは二人で10000ドル?

うーん、と悩む。悩み続けて昼を迎えた時点で、

コートサイドがなんと2500ドルまで下がり、ロッジ席で500ドル、プロムナードは、200ドル、にまで落ち込んできた。

と、そんな時、突如の大異変!

なんといきなり、血眼になってみつめていたTICKET EXCHANGEのサイトが、アクセス不能、になったではないか。

時計を見れば12時ジャスト。

げえええ、売り切れ?いきなり?まさか・・・

あるいはもしかして、TICKET転売のタイムリミットが12時ということなのか・・・

といきなり鳴り出す電話。

かみさんからである。

ねええ、どうしよう、TICKETEXCHANGE、サイトがダウンしちゃった・・・
もしかして、もう〆切ってことかな・・

という訳で、パニクったかみさん、そのまま会社を病気を理由に早退、という大技。

これから帰るから、待ってて!

という訳で、かみさんを待つ間、だったら、STUBHUB、あるいは、USOPENの窓口で直談判をするか・・

と思いながら、色々と調べているうちに、お、あったぞ!!

USOPENのTICKETEXCHANGEのサイトであればまだ上がっていた。

という訳でこの昼飯の最中、
ニューヨーク中のオフィスというオフィスがまったく似たような状況、
で、ねえ、どうする今日の錦織くん・・・
もしかして、優勝?まさかあ、でも、もしもそうなったら・・・・・
ねえ、行く?行かない?行きたい、ねえ、絶対に行きたい!!!

てな輩が、サンドイッチやら弁当を食べながら、わいわいとTICKETEXCHANGEのサイトを覗きこんでいる光景が目に浮かぶ。

という訳で、それまで暴落を続けていた相場が、昼になって戻し始めた。

チケット数のカウンターが、600席から500席を割り込み、そう、買いが入り始めているのである。

まさか、コートサイドの2500ドル、ってのはまさか、としても、がしかし、どうせなら、声援の声が届くぐらいの席、
つまりは、ロッジ席の前の方、ぐらいでは見たいものだ。

ああ、観たい、観たいみたい、錦織、錦織の優勝する姿が見れるなら、1000ドル2000ドルなど惜しくはない。。

そう、この歴史的瞬間にいくら払うか!!な訳である。

いきなり玄間のドアが弾け飛んで駆け込んで来たかみさん。

じゃれつく犬に目をくれる間もなく、ねえ、どう?どうにかなりそう?とコンピューターのモニターを覗きこむ。

いまコートサイドで2000ってのが出てて、ロッジが500、プロムナードは200台。

うっし、わたしが変わる、とかみさん。食べ残した弁当のサンドイッチを咥えたまま、うーん、と唸り始める。

とそんな時に電話である。

昔のテニス仲間、いまはレストランオーナーとして大成功している某氏。

いやあ、非常に申し訳ないんだけど、仕事が忙しくてサイト見ている暇がなくて・・・
チケット、一枚だけでも、なんとかならない?という訳で、合計三枚。
三枚かあ・・・

サイト上に出ているのは、1枚、2枚、あるいは、4枚であって、3枚の枠、というのが存在しないのである。

もちろん、枚数が少ない方が、安くて良い席が取りやすい。それが3枚かあ・・・

スケジュールを逆算すると、試合開始が5時。
入場時のゲートのセキュリティの行列を30分として見て、
7番線での移動時間を30分、とすると、できれば3時半、少なくとも4時には出ないと試合に遅れることになる。

という訳で、3時半、かな。3時半の時点で手打ち、としよう。

という訳で、相場チェックをかみさんに任せて俺は犬の散歩である。

さっきまでの切羽詰まった空気から一転。そう、犬はテニスどころかお金でさえも全然関係ないねー、な訳である。

昼下がりの犬はボール遊びに夢中である。

投げたボールを夢中になって追いかけて、喜び勇んで駆け戻って来ては、さあ、次を投げろ、と無我夢中である。

思えば錦織ってのは、本当に子犬のような人であったな。

頭の中は無我夢中になってボールを追うことだけ。

その瞳には賞金どころかスポンサーの意向どころか、相手選手の姿さえも映っていなかった筈だ。

とりあえず、来たボールを打ち返すのみ。ただそれだけ、ただそれだけに能力のすべてを絞りきっていた。

錦織の奇跡的な勝利の理由、彼の強さの秘密はまさにその邪念のすべてを振りきった集中力にあった訳だ。

と、ふとそんな中、ヤフーサイトに踊っていた見出しが目に浮かぶ。

錦織、世紀の第一戦で優勝は確実!

いやはや、である。

いやいや、そういう事じゃないんだ、とも思う。

そういうことではないのではあるが・・

果たしていま錦織がなにを考えているのだろう、と思う。

これまで、まさに子犬のように一心不乱になってボールを追い続けていた、あるいはそれにだけすべてを集中させてきた錦織が、

果たしてこんな記事を目にしてしまったらいったい何を思うのだろう。

そこには「邪念」が見える。

つまり、日本国中が錦織の「邪念」を煽っているのである。

残酷だな、と思う。日本のメディアは本当に残酷な人々だ。

これでもか、というぐらいに選手を邪念漬けにしようとする。

まあ確かに、錦織もプロである以上、金のためにテニスをしているのである。

そしてその金の出処は、試合の懸賞金だけとは限らない。

つまりは、色々色々なものが、わんさかと彼の背中に伸し掛かり、足に絡みつくのである。

果たして、ここまでまさに子犬の無邪気さで勝ち抜いて来た錦織が、そんな邪念の渦に巻き込まれていたとしたら・・・

ふと見れば時計はすでに3時半である。そう、手打ちの時間だ。

まだまだボールがやりたい、と言いはる犬。

お前なあ、と改めて思う。

お前、このボール遊びのなにがそんなに面白いんだ?金も貰えないのに。身体中泥だらけになって、肩で息をしながら、
ボール、ボール、ボールを追いたい、とせがみ続けるその情熱はいったいどこから来るのか・・・

家に帰ると、かみさんの返事がない。

で、浴室で犬の身体を拭いていると、いきなり、ギエエエエ!という悲鳴が上がった。

なにこれ!!!なんなのこれ!!!どうしてどうして、どうしてなの????

いきなり弾かれたように犬が走りだす。緊急事態だ!!どうしたどうした?

ねえ、これ、3枚って買えないみたい。

え?どうして?

三枚買う時には、2枚、とそして、1枚の空いてる席を見つけないといけないみたい・・・

まさか・・・

という訳で、ここに来て、これまで、目をつけていた席、それがすべてチャラである。

髪を振り乱して目を血走らせたかみさん、このシート、ここの空きが・・・あああ、取られちゃった、ええええ、うっそぉぉぉ。。

という訳で、三枚、取れない・・見つからない・・・

こうなったら、多少高くても買うしかない。だが時間がない。

という訳で、コンピューター4台を総動員して、二人で血眼になってチケットを探す。

だったらもうこれにしよう、かなり高目で、かなり後ろの方だけど、3人で見れるのはここしかないし・・・

という訳で、3時55分、勝負、とばかりに、支払いのボタンをクリックすれば・・・・

げげげげ、クレジットカードが通らない!!

あんた、それ、登録してあるの古いカードじゃないの?新しいのこの間届いたでしょ??なにやってんのよ~!!

という訳で、焦る焦る、まさに指を震わぜながら、5の5の3の2の、と打ち込むクレジットカード。

買ったぞ、二枚は買った!

ロッジ席のかなり上の方。そして斜め向き。つまり、審判席に隠れてよく見えない所。
で、値段・・・一席350ドル。

700ドルか・・と思えば、むむむ、そのレシートを見れば、なんと830ドルとある。

なんで?どうして?

そう、手数料。その手数料がなんと130ドル!

くそったれ・・汚い商売しやがって・・・

がしかし、そんなことに怒っている場合ではない。
そう、もう一枚、これが買えなかったらどうするか、なのである。

で、改めて、シートマップから、で、何番だったっけ、とやていたところ、

いきなり、サイトがディスコン!!!

げええええ、サイトが落ちてる!!!

ええええ、まさか・・

4台のPCのその全てにサイトダウンのメッセージ。

げええええ!まさに二人して絶叫。

もしかして、試合開始1時間前で販売を中止したのかな・・・

もうこうなったら・・STUBHUBならまだ空いてるよ。

でももう時間ないし、俺達ももう出ないと試合に間に合わないぜ。

という訳で、某氏に電話、おいおいおい、お前の分のチケット、取れてない~!
がしかし、こんな時に限って電話がつながらない。

つまりもう地下鉄に乗って会場に向かっているということか・・・

えらいことになった。

という訳で、取るものも取り敢えずにそのままの格好で外に飛び出る。

が、犬、そう犬だ。一緒に連れて行け、と玄間で頑張り始める。

あのなあ、おまえ、それどころじゃないんだよ。

で、チケット、そう、チケット、どこでピックアップするの?

あああ、そうだ、それメールで送られてきてそれをプリントアウトしなくていけないんだ。。

げええ、うちにプリンタなんかないよ。どうするの?

いつもなら会社でやってたんだけど・・

いまから会社戻るの?まさか。。

という訳で、駅前のKINKO COPYに飛び込んで、ちょっとどけ、とメールを開ければ、

あれえ、チケット、届いてないぜ。

まさか、ちゃんと買ったよね。

ああ、レシートは届いてるんだが、チケットそのものは届いてない。

まさか・・・

だったらもうそのレシートをプリントして向こうで説明するしかないんじゃない?

まさか、説明するって誰にどうやって説明するんだよ。

ってなことでKINKOCOPYでまさに大絶叫。

結局、チケットの添付されたメールがゴミ箱に転送されていたのが見つかって、

で、慌ててプリントした紙をひっつかんで地下鉄に飛び込んだ時にはすでに4時30分。

げええ、完全に遅刻だ。。

これだけお金払ったのに、着いたら試合が終わってた、なんて、洒落にならないね・・

で、そう、もう一枚どうする?

そう、そうだ、もう一枚をどうするか、なのである。

そう言えば、会場に向かう途中にTICKET EXCHANGEのブースがあったよね。

ああ、そうだ、そこに行って貰うしか無いな。

7番線が地下を抜けて、QUEENSBORO駅に入る。

途端に鳴り出す電話。

いやあ、ごめんなさい、遅れました、いま駅に着きました、で、どこにいます?との脳天気な声。

いや、俺達それどころじゃなくて、とこれまでの事情を話して、

なので、そう、あんたのチケット取れてない!なので、そう、TICKET EXCHANGEのブースに行って、自力で探して貰えませんか?

ええ、TICKET EXCHANGE? なんだそれ。どこにあるの?

ってな訳で、7番線に乗っている間、周囲の迷惑も顧みずにその説明で四苦八苦。

がしかし、ようやく辿り着いたTICEKTEXCHAGEのブース、すでに閉まっている・・・

げえええ、なんで・・

じゃあ、あの4時の時点で売れ残っていたチケットってどこに行っちゃう訳?

つまり、売れませんでした、で終わりなんじゃ無いの?だって、基本的に売りたし買いたしサイトなんでしょ?

てな話をしていたところ、いきなり電話がまた鳴る。

取れました!!!の大絶叫。

いやあ、ダフ屋みたいな人もいないし、で、聞いてみたら、あれ、当日券まだあるよ、って言われまして・・

当日券!?決勝戦の当日券?

そう、当日券があるって言われて、僕も半信半疑だったんですが、で、ボックスオフィスに行ったら、はいどうぞ、って。券面額で。

なんで!!!なんで決勝戦の当日券なんてのが売ってるわけ?だって全席売り切れ、ソールドアウトって書いてあったよ~!

それが、本当に、あったんですよ。だって僕もうそのチケットで会場入っていま座ってますから。

げええええ!なんでなんで!?だったら俺達もさっさと会場に行ってそこで買ってれば良かった。。

という訳で、駅に着いたのがすでに5時。

でもう試合が始まろうとしているのに、駅前にごった返しているいるのは、どういうわけかのほほんとのんびりと歩いている人々。

おい、どけどけ、もう試合が始まってるんだぞ、馬鹿かお前ら、急げ急げ、というのだが、誰一人としてそんなシリアスさがない。

つまりそう、この人達、ただ、チケット誰かに貰ったんだけどさあ、
でも、テニスなんてやったこともなければ見たこともないし、
なんていう、観光客モードの人々、ばかり。

つまりそう、日本のあの無責任な糞メディア、「錦織、優勝確実」 
なんて訳も判らず騒いでいる人々。つまりあの「邪念」の固まりのような人たちって、

つまりは、こういう呑気な観光客のような人ばかりなんだよねえ。

で、そんな観光客を突き飛ばしながら走る走るフラッシング・メドウ。

遅いなあ、遅すぎるぞこのセキュリティ、おい、このクソババア、時給5ドルで働いてるお前に誰もテロリスト見つけられるなんて期待しちゃいないんだよ!
だからさっさと早く人を通せ!

という訳で、飛び込んだアーサー・アッシュ・スタジアム。

この後に及んで階段の前名刺の交換なんてやってるアホの前を突っ切って、混んだエスカレーターを尻目に階段を駆け上がり、
ビールとマルガリータとピザとホットドッグを抱えた酔っぱらいどもやら、Tシャツやら帽子やらのマーチャントのレジに並ぶ家族連れ。

おい、どけどけ、お前ら何しに来たんだよ、試合はもう始まってるんだろ?試合を見ないでこんなところでなにしてるんだよ、

だがそう、そういう物だ。こんな中に、テニスを観に来た人、ましてや、錦織を、チリックを、観に来た人などほとんどいないのだ。

つまりそれが、一般人、という人々なのだ。

前を歩いていたおっさんが、いきなり、立ち止まって思わず突き飛ばしてしまう。
おおお、危ない危ない、ホットドッグ落とすところだった。つまり、ケチャップを付け忘れた、ってことだろ。

そう、お前ら、つまりはその次元の観客たちなのだ。

で、俺達は、そんな人々に囲まれたシートに1000ドル近い金を払っている訳だ。

という訳で、ようやく席に着いたのがすでに5時半。

始まっている。それも、いきなりブレイクされている。

え?ブレイク?1セット目に?

そして、ようやく目にした錦織。まさに別人。

身体が固い。足が重い。反応が遅い。遅い、遅い、遅い、なにもかもが固すぎる、遅すぎる、そして重すぎる。

なんだなんだ、なにがあったのだ。

試合開始早々に足でも攣ったのか?

これまでの試合の疲れ?

あるいはこの風?

錦織はチリックのサーブにまったく反応できない。

ボールを捉えるどころか、反応した時にはすでにボールは背後の壁を叩いている。

なんだよ、いったいどうした?目が見えないのか?

そんな錦織、面白いようにサービスエースを取られる。

チリックのサービスのスピードがそれだけ早いのか?いや、スピードは120台。つまり並か、それ以下。
まさに余裕を持って、ピンポイントを狙っても、それでも錦織が取れないだけ、なのである。

何故かと言えば、そう、錦織の反応が遅いから。

錦織のリターンが次々とバックアウトする。

風か?そんなに風が強いのか?

いや、そうであれば、チリックも同じことであるはずだ。

がしかし、今日のチリックはまさに錦織のお株を奪うように、ベースラインぎりぎりに際どいリターンを決めまくっている。

つまり、そう、錦織のリターンのすべてが打ち負けている。

なぜか、と言えば、つまりは、ラケットが振りけれていないから。

なぜ振り切れていないかと言うと、つまりは、ボールに追いついていないから、態勢が整わないのである。

つまりそう、身体が固い、というよりも、つまりは遅い。反応が遅いのである。

なぜ反応が遅いのか。疲れているから、というのはごく好意的な見方。

つまりそう、ボールに集中していないから、なのである。

どうした、錦織、いったいなにがあったのか。

まさか、緊張?錦織が緊張しているのか?

いや、それはあり得ない、だろう。あの鉄の、というよりも、緊張する、ということさえも知らないような、

まさに無邪気な子犬のようであった錦織が、である。

一心不乱にボールを追うこと、それ以外には、世の中の一切がまるで目にはいらないような、

そんな錦織がである。

まさか、この期に及んで、緊張のあまりに身体が動かない?

あり得ない・・・・

がしかし、この眼の前で展開されていることは、

まさに、よく見る、そして、俺達自身も経験のある、つまりは、メンタルこけ、

つまり、緊張のあまりに、自分自身がなにをやているのかよく把握できていない、という状況、そのもの。

どうした、錦織、いったいどうしたんだ。この二日間の間にいったいなにがあったんだ。

そして二セット目、そして三セット目。

何一つとしてなんの進展もないまま、

何一つとしてなんの良い所もないまま、

サービスブレイクの一つもなく、

リターンエースの一つもなく、

ただたんに、為す術もなく、まったくなんの策すらも取れず、

ただただ、緊張して硬くなって、頭がぼーっとなっているうちに、いつのまにか試合が終わっていた。。。

一方的な試合展開。
そんな悪い流れを変えるために、

例えば、おしっこ休憩を取ったり、あるいは嘘でもなんでもインジュリータイムを取って、気持ちをリフレッシュする、
という方法もあり得るではないか。

あのテニス界最悪の糞ビッチだったメアリー・ピアスは、なんと決勝戦のその場の2セット目の途中、息の根を止められるか、
のその間際に、インジュリータイムを取ってバスタオルを敷き、まるでスパにでもいるかのように背中をマッサージさせたのだ。

相手であったデメンティエバはそれに腸を煮え繰り返し、そしてその待ち時間に優勝を目前としたプレッシャーに押しつぶされ、
そして見事、メアリー・ピアスが優勝をせしめたのだ。

そうだ、錦織、あれをやれ。ジャクージとまでは行かないまえも、シャンパンの代わりにゲータレードを並べて、
いやあ、ちょっと休憩休憩、とそれぐらいのことをやってみてもいいんじゃないのか?

がしかし、錦織はたったそれぐらいの機転さえ回らないほどに、緊張しつくし、そして、疲れきっていた。

つまりはよくあるタイプのメンこけ。つまり、緊張に押しつぶされただけ、の試合。それもかなり重症の奴。

つまり、なにひとつとして、なにもまったく、どうしようもなく、面白くない試合、って奴をやらかしてしまった、という訳だ。

これじゃあ汗も出なかったんじゃないのか?。。


2014年、USOPENの決勝は、そうやって2時間足らずであっさりと幕を閉じた。

ブーイングこそ出なかったものの、いや、ブーイングをする元気もないほどにまるであっけない試合。

あるいは、テニスを観るなんてことさえも、バカバカしく思えるような、そんなどうしようもなくつまらない試合だった。

泣く気にもなれないその手に、1000ドル弱のレシートだけが残った。

くそったれ、これじゃあ、声援する間も無かった。泣く暇なかった。怒りの雄叫びを上げる暇さえなかった。

ただ、全てが、まるで悪夢のように、さあああ、と流されていっただけ、であった。

1000ドルかあ。。。無駄なお金使っちゃったなあ。

もうがっくり、とか、そういう問題ではない。なんというか、そう、やるせない・・・

ねえ、お腹すかない?とかみさんが言った。

いや、食欲さえも起きない、のが正直なところであったのだが、

実は、みんなで食べようと思って、おにぎり山ほど作っておいたんだけど・・食べる暇も無かった・・・

という訳で、異様なほどにあっさりと終わった優勝セレモニー。

がっくりと肩を落とす日本人観客の影も失せた頃、風に吹かれる無人のスタジアムの中で、
冷たくなったおにぎりを頬張った。

冷たくなっちゃったね。この間はクーラーに入れていても暖まっちゃったのに・・

もう秋だな、ああ、もう秋なんだな・・・

大騒ぎの果てに、大枚叩き、その金があまりにあっけらかんとふいになり、

そしてニューヨークに秋が来た。

身体中を冷たい風が吹き抜けて行く。。


という訳で、
改めて言わせて貰えば、

WHO KILLED BAMBI 錦織を潰したのはだれか!?

なのである。

錦織が負けたのはチリックにではない。あるいは、テニスに、でさえない。

ただたんに緊張に、あるいは、そう、「邪念」に負けたのだ。

俺達日本人は、晴れ舞台に立ったその直後にまさかのメンタルこけ、で大失敗、という様をこれでもか、と見せられてきた。

浅田真央、ザック・ジャパン、そしてこの錦織。

なぜだ、なぜなんだ。日本人はそれだけメンタルが弱いのか?実力がないのか?


違う、違うだろう。

つまり彼らは「邪念」に負けたのだ。

でその邪念とはなにか。

なにが彼らの身体に、そんな「邪念」注入してしまうのか?

もうそんなことは言いたくもない。

言いたくもないが、そう、世の中からハエがいなくならないように。
ゴキブリがいなくならないように、

日本人はこの「邪念」を拭い去ることはできないのだろう。

ハエやゴキブリに自重を頼めないように、日本の「マスゴミ」にも自重の文字は理解できない。

あのメンタルだけは異様に強かった錦織でさえ太刀打ちできなかったこの日本の「邪念」

つまりその怨霊は相当のものなのだろう。

そして、我が錦織、日本テニス界の100年越しの夢も、

こうして血も涙もない営利主義の邪念集団の妨害工作に押しつぶされてしまった。

もうこの国、駄目じゃないのか?とまじで思っている。

という訳で、ニューヨークは秋だ。

秋なのだ。。。

正気に返って勉強に戻ります。



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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

©終末を疾うに過ぎて...
無断丸々転載・そのまま転写はご勘弁ちょんまげ

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