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ニューヨークにもネトウヨは居る

Posted by 高見鈴虫 on 15.2014 ニューヨーク徒然   0 comments   0 trackback
実はニューヨークにもネトウヨは居る。

でニューヨークのネトウヨ、たいていが、日系ドボン、というか、
ここニューヨークに居てさえなお、「村」と言われる狭い日系社会に閉じ籠った人々。
つまり、なんというか、ぶっちゃけ、英語が喋れない人々。

という訳で、そう、ネトウヨの特徴というか、
ネトウヨがネトウヨたる原因のその根本的なところには、
「閉塞」ぶっちゃけ外国語に対するコンプレックスがある、と断言できる。

日系会社の駐在員の中でも、
こと、相手が日本人だと判ったとたんに異様なほどに横柄な態度を取り始める人、
つまり、妙にえばりたがる人は、100%英語がうまく喋れない、そのコンプレックスの裏返し。

つまりその程度、と言えばそれまでなのわけで、
当の本人もそれを重々承知しているのだろうが、
そう、これが実は、とても根深い。

というか、そう、ぶっちゃけこの英語の壁、に痛めつけられている人々の傷は、
こう見えて実にやっかいな物であったりもする訳だ。
かくいう俺もそれほど英語が上手い訳でもないのだが、
まあ、喋る。
傍で聞いたら、もはや恥知らずも極まれり、というぐらいに酷い英語、
文法も発音も単語の選択も無茶苦茶ではあるが、
それはもう、必要に駆られて、という訳で、喋らざるを得ない。

がまあ、どれほど酷い英語でも、伝えたいことは伝わる。
まあ、それでもいいか、と思っているうちに、
まともな英語ひとつ喋れないままにすでに云十年が経ってしまった訳で、
恥ずかしい限りではあるのだが。

がしかし、そんな恥知らずな性格が幸い、あるいは災いしてか、
ニューヨーカーに知り合いは多い。
そう、アメリカ人、でも、外人でもなく、ニューヨーカー。
つまりは、ニューヨークに生息している、世界各国からの全人種。

ともするとうちのかみさんまで、日本生まれ日本育ちの生粋の日本人でありながら、
いまやアメリカ国籍保持者。つまりはアメリカ人。
そして、ニューヨーク在住云十年の筋金入りのニューヨーカー。

そんな一般的なニューヨーカーたちに、
日本におけるネトウヨ的なムーブメントについて語らうと、
決まって、へえ、とにやにや笑い。
まさに、夫婦げんかの内容を盗み聴きしているような感じ。
でもさあ、まあそういうのどこにでもあるけどね、とまあそんな感じ。
でも、あんたこんな人種のサラダボールの中に居て、
まだそんなことに拘ってるの?とちょっと同情風、
ヘタをすると、あんたの民度、まじで大丈夫?
とちょっと品性を疑われてしまうようなところもある。

という訳で、この人種の坩堝であるところのニューヨーク。
そしてこのニューヨークに在住する日本人の方々、
実はなにげに在日系の方々の率がかなり高い、こともあって、
つまり誰が日本人か、どころか、誰が何人か、など考えれば考える程訳が判らず、
つまり、いつの間にかそんなこと徹底的にどうでも良くなってくる訳だ。

という俺も、この街に置いてはすっかり謎の東洋人、そのもの。
その証拠に、先日日本に帰った時にはすっかり「アジアの方」の扱いを受けた訳で、
まあそう、何人か、なんて別にどうでも良いんだけどね、と思わざるを得ない状況がある。

がそう、このニューヨークのネトウヨの方がた。
どうもそんな状況が気に入らない!らしい。

で、日本人同士になったとたん、
在日コリアんの、特権の、やら、
コリアの、チャイナの、脅威が、やら、
このニューヨークの暮らしにおいてはさしたる関係もなさそうなことを、
実に熱くなって語ったりするもので、
果たしてその怒り、あるいは、情熱が、なにに根ざしているのか、
とちょっとつっこみを入れたくもなる。

で、そう、そんな人達、ひとたび、やあ、と知人のガイジンが通りかかって、
日本語による会話が、英語に切り替わったと同時に、
なんとなく居心地悪そうにもじもじ、そして、
あ、俺、予定があるから、じゃね、とそそくさと姿を晦ましたりもする。

つまりそう、このネトウヨ談義って、日本人(多分)同士に特定された、
日本語による、ごく日本的な話題、つまり愚痴に過ぎない、という訳で、

で、意地の悪い俺は、そんなネトウヨ談義を、
ユダヤ人、やら、スコットランド系アメリカ人、やら、イタリア系、
あるいは、ジャマイカン、強いては、コリアン系、あるいは、チャイニーズ系にまで、
翻訳してしまったりもするわけで、
という訳で、このドメスティックなネトウヨの方々、
そんな人種のサラダボールな方々から、
えええ、なんでぇ?と失笑を買うことになる。
で、
ねえ、あんたこの街にどれぐらい住んでるの?
やら、
日本人しか友達いないの?
やら、
仕事なにやってるの?もしかして日本の会社?
という、つまり、
なぜあなたはそれほどまでにドメスティックか、
つまり、その狭い「日系」という呪縛の中に閉じ篭もっているのか、
と改めて質問攻めに会うわけだ。

がしかし、でもね、とチャイニーズのウエンディ。
そう、実は中国にいる私の家族から、
日本人は糞だ、日本人とは付き合うな、とか、言ってくるのよ。気味が悪いわよね。
そうそう、とコリアンのジェイ。
そうなんだよ、コリアンにいる友達とか、
日本人、気に入らない、とか言ってくるよ。ニューヨークではぜんぜん関係ないよ、
って思ってるけどさ。
でもコリアンって本当に糞だと思うよ、とウェンディ。
それを言ったらチャイニーズは糞だぜ、と笑うジェイ。
まあいいじゃねえか、俺達エイジアンはクソ同士ってことで、と言えば、
いやいや、そんなことはねえよ、とジャマイカ人のクリフ。
アジア人は俺達黒人に比べたらずっと暮らし向きが良い。
それを言ったら黒人はなんだんだよ、とまたまたドメスティックな黒人ねたに話が移る。

という訳で、それまで押し黙ったままだったネトウヨ氏に、
ねえ、どこに住んでるの?とウェンディが話を振る。
あ、いや、あの、クイーンズだけど。
あ、そうなんだ。私もクイーンズなんだよね、で、どこ?
なんて話が始まって、いつの間にかすっかりお友達。

という訳で、この街でネトウヨ?ありえねえって(爆

つまり、それって、すごく恥ずかしいことなんだぜ、ということが、
そんなネトウヨ本人も実は心の底から思い知っていることであったりもする訳で、
つまりそう、英語を喋れない、あるいは、ぶっちゃけ、ろくな友達がいない、
あるいは、そう、
これを言ったら実になんだが、つまりは

「日本人以外とやったことがない」とまあ、それだけの話、であったりする訳だ。

はいはい、そう、人間ねえ、いくら偉そうなことを並べてみても、結局その程度ってことなんだよね、はいはい。

がしかし、いや、それは違う、と断言するジミーさん。
いや、違う。それはお前のかみさんが日本人だからそんな余裕をこいてられるんだよ。
日本人であることの素晴らしさ、これはもう、日本人のかみさんがいる奴には判る訳ないよ。
だってなあ、あのユダヤ人の女のどうしようもなさ、と言ったらなあ、
と、またジューイッシュ系のかみさんの悪口を言い始めるジミーさん。
世界でユダヤ人ほど質の悪いヤツラはいない、と断言しながら、
ああ俺も家に帰ったら普通に、味噌汁と白いご飯と冷奴が出てくる暮らしがしたかった!
と妙にしみじみとした言い分。
が、いきなり鳴り始めたIPHONE。ハロー、ハニー、はいはい、もうすぐ帰るよ~、と答えては、
ぺろり、と舌を出して苦笑い。

和食か洋食か、と言われて、いや、俺はやっぱり和食のほうが好きだけど、
というのは勝手だが、俺は和食しか食わない、日本人で和食以外食うやつは糞だ、
というのも勝手だが、放っておいてくれ、というのが正直なところ。
純和食派の俺は、だから餃子もラーメンも焼き肉もくうな。いや実はあれは、日本から始まったもので、
なんて話をしながら、しかし、そこにピザがある限り、
全人種が肩を寄せ合いながら、うまいうまい、とピザを頬張っている訳である。

という訳で、こんなどうしようもねえ話は時間の無駄。
日本人?コリアン?チャイニーズ?関係ねえって。
ジューイッシュ?モスリム?ドミニカ人もプエルトリカンもジャマイカ系黒人もナイジェリア系黒人も、
んだものはっきり言ってどうでもいいって。誰も区別つかないでしょ、と。

そう、ニューヨークはまさにそんな街。
世界がすべてニューヨークのようになれば良い、と言っている訳ではないが、
そう、ここニューヨーク、そういう所なんだよ。
そしてそんなニューヨーカーは、皆実に幸せそうに見えたりもする。


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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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