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まずは、真実はいろいろある、ということを体験的に学ぶこと

Posted by 高見鈴虫 on 12.2014 日々之戯言(ヒビノタワゴト)   0 comments   0 trackback
そう言えば、
かつて米系企業に勤務していた際、
昼のカフェテリアでみんなで飯を食っていたのだが、
カフェテリアの天井に設置されたテレビには、
いつもブルーンバーグのニュースチャンネルが映されていた。

で、おしゃべりの合間にふとそんなテレビを見ながら、

これさあ、うちのテレビと全然違うんだよね、と、
チャイニーズ系のウェンディが一言。

そう、家のテレビ、つまりは中国系のテレビで言っていることと、
まったく違う、という訳だ。

この時代、米国民のほとんどがケーブルテレビを観ているわけで、
まさに星の数ほどチャンネルがある。

かつて四大ネットワークと言われた地上波の巨大メディア、
CBS,NBC,ABC,とそしてFOX。
がしかし、今となってはアメリカ人のほとんどはそんなものあまり見てはいない。

俺に限って言えば、テレビをつけるとニューヨークのローカルニュースチャンネルであるNY1。

そして大抵がスポーツ・チャンネルであるESPN、
あるいは、一日中テニスばかりやってるテニス・チャンネル、
ドッグ・ウィスパラーの再放送とANIMAL COPはDVRに録画して観ている訳で、
それもすっかり環境ビデオ化している感があり、
つまりそう、あまりろくにテレビなど見ていない訳だが、

そんな中にあって、そう、ニューヨークにも日本語放送というのがある。

TV-JAPAN、と言って、NHKの番組を中心の日本語放送なのだが、
実は駐在系日本人のほとんどがこのTV-JAPANを、あるいは、ばかりを観ている、とのこと。

先日お邪魔した日本人家庭においても、部屋に入ったとたんにいきなり日本語放送。

おお、このテレビ、日本語喋るやんけ~、もしかしてこれも日本からわざわざ持ってきたの?

ってな具合に、まさに違和感、である。

という訳で、このケーブルTV時代、
そしてこの他人種国家であるところのアメリカ、
それも、世界中からの人種のサラダボールたるニューヨーク。

アメリカに暮らしながら、実はそれぞれの人種がそれぞれの国のテレビを見ている訳で、
中国人は中国系チャンネル、韓国人は韓国系、インド人はインド系、
ロシア人はロシア、フランス人はフランス、アラブ人はアラブ系のチャンネルばかり観ている訳で、
つまりはそれぞれの国において、言っていることが全然違う、となるわけである。

まあね、確かにお国自慢というよりも、その国の放送である限り、視点はその国のもの、
つまりはそれぞれのお国の事情を優先する放送となる訳で、その報道姿勢に「偏り」が出ることも当然、
そう言ってしまえば、やはりアメリカはアメリカ中心であり、いかにアメリカの都合を中心とするのも周知の事実。

という訳で、中国系のウェンディ、
で、それがさあ、隣のチャンネルと言ってることがあんまりにも違うんで、もう大爆笑。

それを言ったら、とロシア系のジャン。
それを言ったらもうロシアに任せておけ。もう最初から最後までプーチンの事情ばかり。
ここまでオバマと言っていることの食い違うチャンネルもねえだろう、と大笑い。

そう言えば最近の韓国の放送はひでえな、とジェイソン。
もう明日にでも日本と戦争だって感じだぜ。
まあでも、韓国はまだ徴兵制があるしな。
下手にそんなものに乗せられるとまじめにドンパチやらされるのが判ってるから、他人事じゃない。
まったくこのバカ、勘弁してくれよ、って感じで誰も本気にはしていないがな。

そっか、やっぱりどこの国でも「お隣さんをぶっ殺せ」って奴ら多いんだな。
それも、言ってるのは責任能力のないへたればかり。
てめえで実際に鉄砲担がされることのない奴ばかりが威勢のいいことをぬかしやがる。

そうそう、とジェイソン。自分で働かない奴に限って言うことがでかい。どこぞの糞マネージャーとおんなじ、と大笑い。

実はさ、とウェンディ。最近、中国も凄いんだよ。
日本人は世界で一番卑劣なくそったれって感じでさ。何言ってんだ、この田舎者たち、っていつもそう思ってるんだけど。

事実じゃねえか、と笑う人々。
こいつを見ればすぐに判る、と俺を指差してゲラゲラと笑いならが、
そういうみんなが食べているのが、本日の世界のランチ、寿司スペシャル、であったりもする訳だ。

でさあ、とウェンディ、
笑わせてくれるのが、中国放送の中で、英語の番組もあるんだよ。
中国の事情を英語で伝える、って奴。それがさ、英語になるとそれはそれで言ってること全然違うんだよね。
そうそう、と大笑いするジェイソン。英語になると言ってること違う。
なにを、とまたまたがんばるジャン。二枚舌に関してはロシアに勝てる民族はいないぞ。
で、アミールは?と聞けば、中東系のアミール、いかにも興味が無さそう。
おまえ、アラビア語の放送見ないの?
観ないよそんなもの、とアミールの関心のすべては目の前の寿司に集中している。
これ、美味いなあ、寿司、最高だよ、と舌鼓を打つばかり。
で、アミール。あ?テレビ?観ないよそんなも。なにが悲しくてアメリカまで来てアラビア語の放送なんてみなくっちゃいけないんだ。
という訳で、アミールも俺と同族。
家に帰ると徹底的にESPNしか観ないのだそうだ。
やっぱりな、確かにこいつと気が合うのが判る気がする。

という訳で、この世界中で食い違う報道、つまり真実。

何を信じるか、ということよりも、まずは、真実はいろいろある、ということを体験的に学ぶこと、
が必要。

自国のお事情ばかりを鵜呑みにしていると、バカ、と言われるのがグローバル社会の常識な訳だ。


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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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