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無法者の系譜

Posted by 高見鈴虫 on 10.2014 音楽ねた   0 comments   0 trackback
ちょっと見のニュースで知った、
北区のラーメン屋殺人事件。


      北区のラーメン店で口論となった男性客の顔や腹を
      ワークブーツで踏みつけて死亡させた後、
      みそラーメンと半チャーハンセットを注文して完食したところを
      駆けつけた警官に逮捕された事件 



んだそれ、ジェイさんじゃねえか、と思わず目を疑ってしまった。

なんだよ、ジェイさん、まだんなことやってんのかよ・・・

という訳で、かつて日本でツルンでいた先輩ロッカーのジェイさん。

ちょっと見はプロレスラー。
それが革のライダースに革のパンツに鋼鉄入り安全靴。
まさにマッドマックスに出てきた暴走族の親玉を彷彿とさせる人であった。

元々は歯医者の息子のおぼっちゃまであった筈のジェイさん、
が高校の途中に素行不良を理由に放校処分に会い、
そしてひとりでアメリカに放り込また後に、
そこでヘルス・エンジェルスに加わって全米を走り回っていた、という強者。

でこの人が三十近くなってもなお無法者の野獣そのもの。

でそのジェイさんとふたり、深夜の下北沢の吉牛で牛丼を食っていたところ、
いきなりふらりと立ち上がった彼。
で、吉牛のUの字のカウンターをつかつかと半周し、
そして向かいで牛丼を食っていた若いチンピラ風のこめかみを、
いきなり拳でガツン!とぶん殴った訳だ。



丼つかんで一心不乱に牛丼を頬張っていた兄ちゃん。
いきなりの出来事に声もなくそのまま卒倒して床にずり落ちている。

で何事もなかったかのように席に戻ったジェイさん。
残りの牛丼をかきこんでお茶をすすりながら、うっす、ごちそうさん、と上機嫌。

なにがあったんすか?と聞けば、
いやなに、食い方が気に入らなかったんでよ、とのこと。

ガンをつけたなんだで喧嘩になる、ということは多々あったが、
まさか、牛丼の食い方が気に入らない、でぶん殴られるとは・・

やはりこういう困った人にはあまり近づかない方が無難であるなあ、
まあ殴られた兄ちゃんも運が悪かったと諦めるほかはない。
とつくづく思ったのだが・・・

ちなみにこのジェイさん。

その後、日本のパンク・ロック界を震撼させた某武闘派ロッカーを、
血の涙も出ないほどの半殺しの目に合わせて日本中に名を馳せた訳だが、
その後、その某武闘派ロッカーが傷害事件でぱくられたのとほぼ同時期に、
ジェイさんの無法もついにお上の知るところとなって晴れて遠いところに行くことになった。

もしかしてムショで同室になったりしてな、と笑えぬ冗談を言っていたのだが、
正直、ああ言う人たちが入ってくれて本当に良かった、とは皆思っていたに違いない。

でいまなんでそんな話をするか、と言えば、
そう、そういう人々をつるんでいた悪影響か、
ついつい、俺もそういうことをしてしまいたくなる、という衝動を抑えきれない時がある訳で、
つまりそう、いまこうして図書館で一心不乱に勉強している俺の向こうのテーブルにいる兄ちゃん、
なんともどうにもどうしても気に入らない訳だ。
思わず、そう、耳のイヤパッドを外してふらりと立ち上がり、
で、つかつかと奴の隣り立ってそのまま、横面をガツン!とぶん殴ってやりたい、
という衝動をどうしても抑えきれない、と思い続けている訳だ。


ちゅうわけで、改めて思うのは、
やっぱなあ、俺、仕事やってねえとダメだな。

仕事してると、次から次へとムカつくことばかりで、
時として奥歯を噛み砕きそうな思いをしながら暮らしていた訳だが、
つまりはそれがマズル代わり。

会社辞めたとたんに、どういう訳かそんなパンカー時代のことばかり思い出すようになって、
思わずセックス・ピストルズを歌いながら隣りのオヤジの顔にハイキックをくれたくなる、
なんていう衝動がむくむくと沸き上がってくるようになってしまった。

三つ子の魂ではないが、この歳になってもますますパンカーかよ。
まったく我ながらやれやれである。







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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾歳月
世界放浪の果てにいまは紐育在住
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

©終末を疾うに過ぎて...
無断丸々転載・そのまま転写はご勘弁ちょんまげ

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