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失業ハイパー ~ 浪人暮らしの遺産

Posted by 高見鈴虫 on 13.2015 とかいぐらし   0 comments   0 trackback
なんとなく暇である。

WEBにレジメをUPして早一週間。
はなからダメ元で電話をしてくるやぶ蚊のようなジンハケ屋は別として、
やはり思った通り、まともなオファーというのがまるでない訳で、
ちょっとげんなりである。

なあんだよ、せっかくあんなに苦労して資格取ったのに~、な訳である。



で、この空白期間。
一日中、面接の電話を待つ、というのは正直ちょっと神経に応える。

まあ、マイケルの助言ではないが、時期が悪かった。
3ヶ月早いか遅いか、な訳で、
という訳で、さあ何をしようか、と思うのだが、
こと勉強をしている時には目的があったものの、
こうしてぶらぶらしているとまじで後ろめたいというか、
まあつまりはそう、まったくの失業者モードな訳である。

旅にでも出てしまおうかとも思うのだが、
その間、犬の世話を押し付けられるかみさんのことを思うと、
早々と気ままなこともできない。

もしも仕事が始まれば、ヒゲはおろか休みもままならなくなるだろうし、
そういった意味では旅に出るには最後のチャンスでもある訳なのだが、
うーん、思ったとおり、やはりこのバカ犬を置いて行くのはちょっと気が引ける、
と成るわけで、そう、俺はもう二十歳の頃とは根本的に違う訳だな。

なんて感じで柄にもなくちょっと鬱である。

また図書館にでも行こうか、とも思うのだが、
今日は極寒だ、今日は雪だ霙だ、と思うとついつい気が引けてしまう。

で、なんとはなしにふと本棚にあったペイパーバッグを手に取る。

で、ソファの上で犬を枕に読み始めるのだが、
ふと思えば、あり、これ英語。

そう、英語のペイパーバッグがまるで、なんの違和感もなくスラスラ読める訳である。

考えてみればこれまで、俺はペイパーバッグを読み切ることがなかった。
確かに新聞ぐらいなら読んでいたが、作品を読み込む、という段になると、
やはり日本語の方が手っ取り早く理解も深い、と思っていたのだが、
お陰で米国滞在云十年になってもなお、英語がまるで身につかなかった。
この英語力こそが、今回、当初3ヶ月と予定していた資格試験に、
図らずも半年もかかってしまった理由であった訳で、
その苦労のほとんどがまさに英語の読解力・単語力であった訳だ、
と今になってからつくづくと思い知っている。

という訳で、この半年間の英語漬け。
そのトンネルを抜けてみたら、思わず、へええ、である。

という訳でこのペイパーバッグ。
そのまま思わず時間を忘れて読みふけってしまい、
ふと見れば空に夕焼けが滲んでいる。

なんだよ、一日中本読んじまったぜ。

という訳で、ここのところペイパーバッグ、
いままで買うだけ買って読みきれずに置かれていたものを、
片っ端から読んでいる訳で、この英語の読書癖。
ちょっとした拾い物と言った言えないこともない。

そう、なんかこの半年のトンネルを越えて、
なんとなく自分自身ちょっと変わっているな、
と思っていることに気付かされる。

がそのほとんどが、実は負の遺産だよな、とも思っている。

まずはニコチンである。

実は図書館での試験勉強中、眠気覚ましに、
ニコレットというニコチン入りのガムをずっと噛み続けていた。

なんとなく頭の巡りが悪いぞ、と思った時にこのニコレットをかじると、
たちまち目の前がすっきり、となるわけで、ニコチンの威力、
これこそが試験勉強を支えた影の立役者。

今では犬の散歩の途中で普通にタバコをふかしているようにもなってしまった訳で、
いやはや、せっかくやめていたタバコ、見事に復活してしまった感がある。

そしてダイエット。
試験勉強中、ダイエットどころではない、と甘やかしていたら、
思った通り体重がすっかり元通り。
腹に浮いていた腹筋シックスパックもいつのまにか掻き消え、
そして新たについた脂肪が、事もあろうに下腹やら尻やら、と、
取れにくいところばかりにべったりと付着している。
これもなんとかしないと、スーツが着れないのではないか、と心配している体たらく。

で、ついでに、やはり会話力である。
半年間、誰とも話さずにひたすら参考書を読みふけり、勉強テープを聞き、
問題集を解き、とやっていたら、すっかり舌が縮み上がってしまって、
日本語、英語に違わず、いざ、話をしなくてはという時にうまく言葉が出てこない。
これってコミュニケーション障害って奴か?

という訳で、この半年のホームレス浪人暮らしの間に抱え込んだ負の遺産、
払拭するにはなかなか手ごわそうである。

果たしてこのまままっとうな普通人の暮らしに戻れるのか、
とちょっと心配になってきている今日この頃。

ああ、もう、ウエイターでもドッグウォーカーでもなんでもいい、
なにか仕事がしたい、と思っている今日このごろ。




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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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