Loading…

子供がふざけてサンタのお髭

Posted by 高見鈴虫 on 22.2015 音楽ねた   0 comments   0 trackback
昨夜は久々に古い友人に会ったのだが、
顔を合わしたとたんに、人を指差して、

げえええええ、似合わない~!!と大声を上げやがる。

つまりはこのちょい悪もどきの白髪髭のことなのである。




俺もこの髭が普通人、特に日本人のおばちゃま連中からは、
下手をすると顰蹙に近いほどの不評を買っていることは重々承知はしていたのだが、

まあ、試験浪人中、浮世から隔絶して邪念を断つため、
つまりはまあ、雑音除け、というか、ぶっちゃけそういう普通人を遠ざけるためであった訳だが、

が、この古い友人、俺のダチというだけあって実は普通の人ではない。

元は某レディースの総長であった人で、女性でありながら大型二輪免許保持者。
ヘビーメタルバンドのベーシストとして全米、そしてヨーロッパのツアーに回り、
その後、ニューヨークに流れ着いて、イタリア人の大富豪と結婚。
今は米国籍を取ってニュージャージーの豪邸に暮らす、
まさに悠々自適のざーます暮らしな訳だが、
たまに、虫が騒ぐように俺に連絡を取ってきてはこうして馬鹿話をする。

と、そんな友人。
普通という概念から言えば、俺以上に飛んでもない人であるわけなのだが、
その友人から、似合わない!と断言されてしまっては元も子もない。

なんかね、とその友人。

なんか、子供がふざけてサンタのお髭をつけてるみたい、とのこと。

いやだからさ、と俺。

もともと童顔だからさ、この歳になってもなにかって言うとガキ扱いされてむかつくだろ?
だったらと思ったらいきなり白髪髭。で面白くなってさ。

いやだから、と友人。

その童顔で白髪髭でしょ?黒だったらまだしもさ。その童顔に白髪は完全にアンバランス。
貫禄どころか、ふざけて見えるよ、まじで。

だそうである。

ふざけてるつもりはさらさらねえんだけどさ。

だったら、と友人。サングラスかけなよ。例のあの、キャッツアイみたいな、ローラーっぽいやつ。
あれしてればなんとなく、そう、ZZTOPみたいなさ、田舎のバイカー親父みたいで、見れないこともないよ。

でも夜にサングラスか?

夜だからこそサングラスでしょ。不良なんだもの。

まあそう、そう言えば、この髭を伸ばし始めたとき、例のあの、キャッツアイ、と言われたサングラス、
昔C21で買ったのだが、あんまりにもあんまりなんでちょっと避けていたものを、
ものの試しに、とこの白髪髭に合わせてみたら、おお、なんかZZTOPみたいやんけえ、と気に入った、
というのがそもそものきっかけであったことも思い出して、うーん、さすがこの姉御、なかなか切れる、と。

やっぱ目がね、と言う友人。

やっぱ目がね、違うんだよ。

目が違う?

そう、あんたの目はね、いまだにガキのままなのよ。昔ほら、新宿ロフトとかの前でうだうだしてたさあ、
あの糞ガキパンカーそのものって感じでさ。

だから、それが嫌でイメチェンを図ろうというわけでさ。

あら、あたしはそれが気に入ってたのよ、と友人。ジョニー・サンダースみたいでさ。永遠のロック小僧って感じでさ。

ジョニー・サンダースかあ、と思わず。そう言えばこのニューヨークに来てから、何度かその言葉を聞いた気がするが、
まさかこの歳になってまでジョニー・サンダースの名前を出されるとは。

そうよ、ジョニー・サンダースよ、とダメを押す友人。
あんたはね、良い意味でも悪い意味でもジョニー・サンダースなのよ。
白髪髭生やしたジョニー・サンダースなんて見たくないでしょ?それと同じ。
あんたもね、その歳になってイメチェンなんて悪あがきしないで、
もうここまできたら、一生、ジョニー・サンダース。死に損ねたジョニー・サンダースをやり続けるしかないのよ。

クソッタレ、と思わず苦笑いしながら海老天を頬張る俺。

かくなるうえは、ここまま食い続けて太りまくってやろうか、と思ったりもしていた。





  • password
  • 管理者にだけ表示を許可する

trackbackURL:http://shumatsuwotohnisugit.blog.fc2.com/tb.php/2380-8d364a48

プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾歳月
世界放浪の果てにいまは紐育在住
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

©終末を疾うに過ぎて...
無断丸々転載・そのまま転写はご勘弁ちょんまげ

月別アーカイブ

検索フォーム