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可愛げ、というこの大いなる才能

Posted by 高見鈴虫 on 30.2015 テニスねた   0 comments   0 trackback

雪のニューヨークから観戦するオーストラリアン・オープン。
フェデラもナダールも早々に負けてしまって、
頼みの錦織も粉砕で、うーん、残念。

で、見るともなくアンディ・マレーとバーデイッチの試合を観ていたのだが、
つくづくこのバーデイッチって男、この性格で損をしているよな、と思っていた。


このトマス・バーディッチというひと。
日本でいったら、ベルディッヒっていうのかな?

体格にも恵まれ、才能もない訳ではないし、そして彼女がめちゃ美人。
とそんなバーディッチ。
がしかし、そう、彼の試合を観るたびに、
この野郎、本当に嫌な奴だな、と思ってしまう。

で、そう思ってしまうのは観客も同じらしく、
場内中がバーデイッチの相手、つまりはここで言えばアンディ・マレーを応援してしまう訳で、
要所要所での拍手の数、これがまさにプレイヤーたちの背中を押しそして足を引っ張ることになる。

テニスってのはメンタルなスポーツとは良く言うが、
やはり、この観客の声援を背中につけるというのも大切なテクニックのうち。

まあ確かに、かの悪党番長・ジョコビッチのように、憎まれれば憎まれるほどに強くなる、
ってな特異な才能を持った人もいるにはいるが、
このバーディッチ、そこまでメンタルが強くないところを持ってきてこの憎まれようを観ていると、
少々気の毒にもなってくる。

がしかし、そう思いながらも、いざバーディッチのサービスエースが決まるたびに、
こいつ・・・嫌な野郎だなあ、と思ってしまうわけで。

で、なぜこのバーデイッチがそれほど憎まれるか、と言えば、
俺の記憶にあるのは、2010年のウィンブルドン。
QTR FINALであたったFEDERERとの一戦で、見事大金星、
であった訳だが、その試合後のインタビュー、
いやあ、やりましたね、おめでとう、との言葉に、
ふん、俺がフェデラに勝つのは当然。実力も俺のほうが上。もう彼は盛りを過ぎたしね~、
と言い放ってしまったわけで・・・

ぽっと出がまぐれ勝ちの直後に、嵩にかかって敗者を鞭打つような態度。

思わず、こいつ・・・嫌な野郎だなあ、とフェデラファンでなくても歯軋りをしてしまった訳で。

でまあ、そんな失言、が実はそれだけじゃないらしくて、
その尊大な態度から、皮肉な物言いから、と、つまりは仲間のテニス選手からも嫌われているからなんだよね。

で、そんな雰囲気が、面構えから態度からプレイスタイルからにも滲み出てしまう訳で、
そしてテニスファンはそういうものを決して見逃さない。

嫌な野郎だな、こいつ・・
少なくともこいつのプレーに金は払いたくねえな・・

昔、ソダリングっていうやっぱそいつもサーブ一発系のパワーヒッターだったんだが、
そいつも、試合中にナダールのお尻もじもじを嘲笑うなんてことをやって大ひんしゅく。

才能にも体格にも恵まれながら、どこにいってもブーイングの嵐。
なんてったってその面構えとそのプレイスタイルに、そんな底意地の悪さが滲み出ていた訳で、
結局ろくなスポンサーも付かず、いつの間にか消え去ってしまったっけ。

そう、つまりは、テニスは人相、というか、
言ってみれば、可愛げなんじゃないのかな、と思った次第。

で、考えてみると、われらが錦織。

彼のもっともたる才能ってなにかなと思ってみて、やはり可愛げなんじゃないのかな、と思った。

そう、錦織はかわいい。

かわいいってのは別にアニメチックにピンクのリボンがお似合い、とかじゃなくて、
そう、なんとうか、性格の素直さ、というか、一生懸命さが、
その表情から物腰からプレイスタイルからに率直に現れているわけで、
やっぱりこの人を見るとついつい応援したくなってしまう、というもの。

それを言ったら、フェデラ、そしてナダール、そしてアンディ・マレーも、
実に実に可愛いところがある。
そんなスーパープレイヤーたちの可愛い様を見るたびに、
改めてこの可愛げ、という資質、やはり大いなる才能のひとつなんだよな、と思ったりもしている。

という訳で、男も女も可愛げがなくっちゃな。

でこの可愛げの本質ってなにかな、と思ってみれば、
やはり、汝の敵を愛せ、ってことなんじゃないのかな、と。

つまりは相手に対する尊敬というか、思いやり、というか。

そう言ってみると、錦織圭、まさに惚れ惚れするほどの可愛げな訳で、
いやあ、この人、この性格のよさでどれだけ徳をしてきたか。
あるいは、これだけ性格が良いからここまでに成れたのだな、と思う訳だ。

人は自ら育つもの、そして、周りに育てられるもの。
孤独な戦いを続けながらしかしその中で周りの情けにすがりながら、
そして掴みえた勝利こそが最大の恩返し。

そんな周囲に支えられる最大の理由は、つまりは可愛げ。
それは勝負師であっても変わらず、
あるいは、勝負師であるからこそ、この可愛げこそが最大の武器。

うーん、可愛く生きねば、と思い知った次第。


ちゅう訳で、可愛げ、と言う意味からはもっとも程遠いこのお二人の名曲(笑



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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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