Loading…

ドッグランでいきなり手を合わせられたのだが・・

Posted by 高見鈴虫 on 02.2015 ニューヨーク徒然   0 comments   0 trackback
午後の散歩の最中、近所のクリーニング屋のコリアンのおばはんから声をかけられて、
ニホンジン、殺されちゃったわね、神様にご冥福を祈ってるわ、と涙ぐまれた。

例の人質事件である。
どうもやはり、あの事件は日本人に限らずこの街でも方々で話題になっているらしい。



という訳で、まあなんの神様だか知らないが、とか、そんな軽口は今回はいいっこなし。
ああ、俺も同じ日本人としてとても悲しい。一緒に祈ってくれてどうもありがとう、と深々と頭を下げておいた。

で、ドッグランに向かったところ、また例の皮肉屋のテッドにつかまった。

昨夜のスーパーボウルの話から、ああ、そう言えば日本の人質、殺されちゃったな、と、
どこで集めてきたのかそんな話題を持ち出す。

それにしても、日本の政治家、無能だな、と鼻で笑うテッド。
交渉力の欠片もねえじゃねえか。
まさにテロリストのおもちゃ。挙句にそんな馬鹿なざまに逆切れされて、
まあ、代わりはいくらでもいるからよ、ってばかりにさ。
日本の政治家ってそんなのばっかりなのか?頭にあるのは銭勘定ばっかりなんじゃねえのか?
と手痛いご指摘である。

としたところ、ご近所でも口うるさいことで有名なブレンダ婆さん。
がこの人、実はその口うるささが、身内だけにとどまらず、
ちょっと気に入らないことがあるとすぐに市当局に連絡を入れて、
挙句に新聞社やらテレビ局にまで巻き込むものだから、
ちょっとしたことがすぐに大事になる。
が、しかし、ひとたびこの宇多屋婆さんに頼むと、
ことドッグラン近辺の不具合が瞬時に改善されるという言ってみれば諸刃の剣。
つまり絵に描いたような宇多屋婆であるわけなのだが、
どういうわけか彼女の犬が俺のことが大好きで、
俺の姿を見かけるたびには一目散に駆け寄ってきては、
必然的にその後ろからこのうるさい婆さんも一緒に引き連れてきてしまう訳だ。

で、このブレンダ婆さん。
いきなり抱きついて来た大型犬に顔中を舐められている俺に、
徐に眼を瞑って手を合わせてはぶつぶつとなにかつぶやいている。

なんだよそれ、俺はもうご臨終、そこで死ぬまで犬に舐められていなさいってことかよ、と思えば、
KENJI 可愛そうなことにはなったけど、立派だったわ、と一言。
なぬ?KENJI? だれそれ?どこの犬?と聞けば、
あんた、つくづく馬鹿ねえ、とブレンダ婆さん。
犬の散歩ばかりしてないで、たまには新聞ぐらい読みなさいよ、と。

でもね、可愛そうなことを言うようだけど、
ひとたびテロリストの要求を聞いてしまうと、それが常套化してますます人質が狙われることになるでしょ。
テロリストに屈しちゃだめなのよ。そこは気を強く持って、最後まで戦い続けなくてはいけないの。

ふむふむそういう見方もある、っていうか、実にアメリカ政府的な見解なわけだが、
実は俺、かのスノーデンの戯言ではないが、
そのテロテロ集団の後ろで糸引っ張ってんのは実は伊豆、あるいは、ここ米国の共和党鷹派の連中なのでは、
と訝っている部分もあるのだが、なんて話をひとたびはじめればまさに際限のない宇多屋人論法の中に巻き込まれるのは必至。
という訳で、
ああ、ありがとう、一緒に祈ってくれて同じニホンジンとして俺もうれしい、とやはり日本風のお辞儀をサービスして別れた。

という訳で、今回のこの事件。

ガラパゴスの方々は、どうせ騒いでいるのは日本人だけ、とおもっているのだろうが、
そのガラパゴス内での騒動ぶりも含めて、かなり海外の方々の関心を買っていた模様。

で、その関心がなにに向いていたかと言えば、
人質であるお二人の安否もさることながら、
ガラパゴスの馬鹿殿連中がどういった対応をするか、そのお手並み拝見、といったところであったのかな、と勝手におもっている。

で、その結果は・・・・ つまりそう、手を合わせられた訳で・・・つまり、ご臨終、GAMEOVERってこと?

という訳で、正直この件は、他人事ではないのである。

こうして自由意志で海外に勝手に住んでいる手前、なにかあったときにはジコセキニン、の一言で棄民されることになることがわかった今、

もしや、ニホンジンを拉致れば小銭が稼げる、とニホンジンばかりが狙われて、ってなことになるのも困るのだが、
少なくとも今回の件で、我が菊の紋章の方々、いざとなったらその交渉力は皆無。
内輪で大騒ぎするだけでなんの策も講じることができないってのがまさに筒抜け。

やばいな、日本人であるだけでまるで裸の王様、あるいは、ねぎ背負った鴨ってことかよ、と。

と、ふと見れば72丁目のイスラム寺院である。

こともあろうに、この宇多屋人居住区のその真っ只中に、なにを間違えたか聳え立つこのイスラム寺院。
さすがに、屋上のスピーカーからアッラーアクバルの大放送はないにしても、その寺院の周りには常時、
信者であるタクシー運転手の違法駐車が縦列駐車を繰り返すってこともあって、
正直な話、実はとても迷惑していたりする。

まあしかし、俺的には、かつては好き好んでイスラム圏ばかりを放浪していた時期もあって、
あのジョージ・W・ブッシュの暗黒時代にあっても、どうせ外食するならトルコ料理、
タバコはいつものヨルダン人の店と、かげながらささやかな援助は続けていいたつもりで、
つまりはムスリムであろうがなかろうが、同じニューヨーカーである限りは分け隔てなく挨拶のひとつもする訳で、
眼が合えば、サラーム・アレイコムの一言ぐらいは言ってやったりもしていたのだが、
あらためてこのイスラム寺院、そして、モスリムという人々。
今回のようなことがあると、うーん、やっぱりちょっと顔を合わせても挨拶に困ってしまったりもする訳で。

でまあ、それがテロ集団の狙い。
そうやって世界中に嫌がらせを繰り返しては、
同胞たちが周囲から浮けば浮くほどに、
行き場のなくなった同胞たちはその中に逃げ込まざるを得ない、と、
まるでどこぞのネトウヨ喧伝のザイトクなんたらのようなやり口なのだが、
ドッグランへと向かうその道すがら、必ずその前を通ることになるこのイスラム寺院。

もしやこの中に、テロリストの一味が潜んでは、近所の犬愛好家が夜の散歩に出るのを待ち構えていたり、
なんてことが、まさかまさか、と思わず中を覗き込んでしまったりもする訳だが、

えええ、そんなこと言ったら、というのはよく行く日本食屋のウエイトレスさん。
実はコロンビアの学生である訳で、住んでいるのがまさに大学の近くのハーレム地区。
そしてその周りの住人はと言えば、まさに判で押したようにムスリムの方々ばっかり、だそうである。

もうねえ、夕暮れ時なんか空高々と響き渡る、あああああっらあああああ・あくば!の連唱。
いったいここはどこの国だってさ、ねえ、ニューヨークよねえ、とはおもうだけどさ。
このあたりからシリアとか行っちゃったひともいるのかな、とか思うとなんとなく複雑な気分。

という訳で、そう、海外在住者としての立場から言わせて貰えば、
どうでもいいけど一応セージカづらして公で勇ましいことを言うからには、
ちゃんとせーじかとしての自己責任っていうか、
あんたのそのお友達人脈さんばかりではなくて、
あんたの知らないところでも暮らしているであろう日本人たちの迷惑も考えてくれよなってことなわけでさ。

あるいは、まさか自分自身が海外遊説の途中に、あるいは身内のだれかがバケーションの最中に人質として拉致られました、
なんてときに、同じように自己責任ね、はいはい、と鼻で笑っていられるのかよ、ともおもう訳でさ。

改めて言えば、世界には本当にいろーんな人がいる訳だ。
で、そのいろーんな人たちを、みんな自分の思い通りに動かす、なんてことは、絶対に、どんな神様であってもできないわけだ。
なので、人をどうこうしようってのからしてまずは間違いで、
よって、自分と似たような人だけ集めて自分の考えだけで勝手に物事を進めちゃうって考えかたからして間違い。必ず頓挫する。

そう、どんなに強がろうとも、敵は必ず出現する。
そして敵を作ろうとおもったらすごく簡単にいくらでも作れちゃう。
どこぞのテキサスの猿ではないが、かんしゃくを起こしてこぶしを振り上げては、強引にことを進めようとすればするほどに、手のうちから零れ落ちた人々がすべて敵にまわっていくこのいたちごっこ。
その逆に、真の友好関係を築くのはとても大変で、しかもそんな信頼も、ひとたび身内の馬鹿、
つまりは、どこぞの馬鹿殿が、ひとことでも余計なことを言うだけで脆くも崩れ去ってしまったりもする訳でさ。

という訳で、正直なところ・・・ろくに英語もしゃべれず、一人で世界と対峙した経験もない馬鹿殿気取りの世界知らずなガラパゴスの馬鹿殿連中。
どうせ原発推進と国内のサヨクいじめぐらいしか頭が回らない癖に、ない頭をこねくりまわして訳も判らず余計なことは言うぐらいなら、
世界平和、せかいへいわ、ワールドピース、を九官鳥のように繰り返しているのが一番無難なんじゃないの?
とおもうわけだが、どうでしょうか?

少なくとも、余計な屁理屈をこね回しては、武器商人の片棒担ぎなんてことだけは、
無しにして欲しい、と思っている次第。

という訳で、ニューヨークのみなさん、タクシーに乗った際には必ずチップをちょっと多めにあげて、健全なる友好関係の構築を心がけましょう。






  • password
  • 管理者にだけ表示を許可する

trackbackURL:http://shumatsuwotohnisugit.blog.fc2.com/tb.php/2398-a7887afd

プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

©終末を疾うに過ぎて...
無断丸々転載・そのまま転写はご勘弁ちょんまげ

月別アーカイブ

検索フォーム