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おじさん怖かったの~小話集 そのじゅうよん 「真夜中のバンディード」

Posted by 高見鈴虫 on 19.2015 大人の語る怖い話
真夜中のセントラルパーク。
すべてが凍りついた零下30度の夜。
さすがにこんな夜には人っ子ひとり見かけない。

凍てついた遊歩道に足を滑らせながら、中央の広場に辿り着いたところ、
ふと見れば、白い並木道の向こうから意気揚々と歩いてくる犬の散歩のおっさん。

で、その姿、

見事に剃り上げたスキンヘッドに先っちょのピンとまるまったカイゼル髭。
革パンにバイカーブーツ、とまさにひところのハードコア・ゲイの姿そのもの。
で、驚愕すべきは、なんと上半身が裸。
迫り上がった刺青だらけの太鼓腹の上から、
メキシコのバンディードスよろしく、ガンベルトを十字がけ。

そのおっさんの両脇を固める、まさに悪魔のように巨大なロットワイラーが二頭。
がうがう、とよだれまじりに白い息を吐いている。

唖然として立ちすくむ俺達の前を、

マイ・ウーマン・フロム・トキオー、と歌いながら通りすぎっていったそのおかしなおっさん、
まさに盗賊の親分、そのもの。

なんだったんだ、ありゃ、といまでも首を傾げることしきり。

プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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