Loading…

海の向こうでプロレスが始まる

Posted by 高見鈴虫 on 18.2015 ニューヨーク徒然
近頃、ニューヨーカーの日系社会の人々の中にも
得意気に、あるいは、熱病にあてられたように、
「対中強硬論」なんてものを訴える輩が増えたな。

ニューヨークというこんな世界中の人々がひしめき合う
世界人種のサラダボールのような街に暮らしながら、
しかも、それなりに歳を経て来て、しかるべき分別のあって良さそうな人々がである。

つまりいい加減に爺になって、
もう自身が戦争に巻き込まれることがない、ことを前提にして、
海の向こうの危機的状況を悪戯に憂れているだけ、
ということなのだろうが、
本来ならば、血気に疾る若者たちを抑える立場にある人々さえもが、
猿のように顔を赤くしては、中国、もう許せん、とかなんとか、
まったく現実味の欠片もない強硬論を熱く語っていたりする訳だ。

改めて、おいおいおい、とまったく苦笑いである。











あんた、いったい、自分がどこにいてそういう幼稚なことを言ってるかって、
判ってるのか?
ここはニューヨークなんだぜ。
ちょっとあたりを見回せば、これだけ沢山の中国人たちが、
俺達の似たような顔をして、同じように笑いながら、
ハロー、こんにちわ~、と声をかけてくるようなところに住んでいながら、
つまりは、
日本人であろうが中国人であろうが、バカもいればりこうも居る、
そういうのって、人種云々のステレオタイプなんて全然関係ない、
その生きた証拠がまさに手の届くところにこれだけ犇めき会っているというのにさ。
そんな場所にいながら、
いざ、日本人ばかりで日本語を話はじめた途端に、
やれ中国がどうの、韓国がどうのと、
そんな不穏なことをまくし立て始める訳でさ。

つまりそれ、テレビ、あるいは、WEBの中でのことと、
目の前の現実がまったくリンクしてないってことなんだよね。

という訳で、そんな降って湧いたようなニワカなイケイケ爺さんの戯言。
これ、まさに、たちの悪い伝染病と言った感じ。

あのなあ、爺さん、
闇雲に戦争やれって、誰が、誰の金を使って、どんな現実的な計画に沿って、
そして、いったいなにを目指してそれをやるのか、
で、いったんそれを初めてしまったら、その先、なにをどうするかってことなんだがな。
そういうこと、ちゃんとわかって言ってるの?
そこら辺の跳ね返りのどきゅん厨房じゃあるまいし。
近頃は高校生でさえそのぐらいの分別はあるもんだぜ。

という訳で、民意が高いだかなんだか知らないが、日本人って人々、
それほど頭の良い人種とはどうしても思えないんだよなあ、これが・・(笑

そう言えば昔、「海の向こうで戦争がはじまる」って話があったよな。
小説の内容はよく覚えてないんだが、いま、まさしくそんな感じ。

という訳で改めて言いたい。

あのなあ、プロレス観てるわけじゃねえんだぞ。

あるいは、テレビの前で勝手に激高しては、やっちめえ、ぶっ殺せ、と拳を振り上げながら、
もしかして、いざ自分自身がリングに転がり出てしまう、なんて日の来ることなんて、
まるっきりまったく考えても居ないんだろうがな。

確かに死なない戦争ほど面白いものはねえってのは事実なんだが、
その逆に、他人の銭儲けの為のとばっちりで犬死にしくさることほど馬鹿馬鹿しいこともねえって訳でさ。
プロレス観戦気分で、ぶっ倒せ、ぶっ殺せ、正義の鉄拳を、とやってる連中に、
果たしてそのあたりのところが実感としてちゃんとつかめているとは、どうにも思えないんだがな。

とか思ったら、そっか、あべしんぞーとか、そのとりまきの連中って、
たぶん、プロレスファンなんだろうな、と思った。

つまりそう、全てが「鑑賞・観戦」気分なんだろ。

そんなところで間抜け面を晒して騒いでいると、
そのうち、血しぶき、どころか、パイプ椅子が飛んできて頭割られるぞ、、と言ってやりたい気分。

という訳で、改めて、
この熱病のような「対中強硬論」
それを煽ってるのって、もしかして中国の人なんじゃないのかな、と思ってる。

つまり、取り澄ました秀才面のリーベンレンを、
野蛮人たちの正念場である原始的なドツキアイのリングに引きずり出そうとする策略に、
またまたまんまと引っかかっているだけの話、というかさ。

という訳で、口先で勇ましいことを言うのは勝手なんだが、
どうもね、なんかこれ、やっぱ嘗て知った結末というか、
ぶっちゃけ、
先の手痛いの失敗のそのまんまの焼き直し、
根拠のない希望的観測と耳障りの良いスローガンに自己陶酔の果てに、
国中が焼け野原にされた大失敗の記憶が、
喉元過ぎた途端にすっかり忘れてまたリフレイン。
という訳で、
そういう熱しやすく騙されやすい方々に、
心底辟易させられているという次第。

つくづく懲りねえ、というか、つまりはそう、バカなんだろうな、日本人、
と思っているのは実は俺だけじゃないんだろな。







プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

©終末を疾うに過ぎて...
無断丸々転載・そのまま転写はご勘弁ちょんまげ

月別アーカイブ

検索フォーム