Loading…

なでしこジャパンの活躍を素直に喜んでばかりはいられない、という・・

Posted by 高見鈴虫 on 02.2015 ニューヨーク徒然
FIFA W'S WORLDCUPの準決勝、
なでしこJAPANの活躍には思わず涙が滲んだ。

圧倒的な体力差をかさに来て攻めまくるイギリスチームに対し、
鉄壁の守備を固めながら、
後半になっていきなり岩渕の、
あのまさにメッシを彷彿とさせるような神業プレー。

途端にパニックに陥った英国チーム、
終了間際、重く伸し掛かる疲労感の中、
戻りきれないディフェンスの死に物狂いのクリアが
運悪くゴールポストを直撃し、
まさかのオウンゴールという形で決着がついた訳だが、
いやあ、面白い試合だった。

まさに、体力 VS 頭脳、
個人技 VS チームワーク
まさにこれ、日本人の美学そのものじゃねえか、と。

いやあ、なでしこ日本、やってくれるなあ。
思わず、涙がほろほろ。




がしかし、
そんななでしこチームの活躍も、
ここに来て、早々と喜んでばかりはいられない、という声がちらほら。

つまり、そう、この独立記念日の祭日に行われる決勝、
その相手がまさにアメリカな訳である。

これまでお義理なりにもなでしこを応援していてくれた人々が、
ここに来て、いきなり拳を翳してファイティングポーズ。

来るなら来い、なでしこジャパン、負けないわよ~!という訳である。

以前にも書いたが、ここアメリカにおいて、
女子サッカーは言うなれば、国技にも匹敵するほどの熱の入りよう。

サッカーマムと言われるような、
娘の女子サッカーチームにすべてを注ぎ込むモンスターピアレンツたち、
女性上位のアメリカ社会におけるパワー女子教育のまさに象徴的な存在なのである。

前回のワールドカップの際、
たまたま近所のスポーツバーに居合わせた友人、
それまでのお祭り騒ぎから打って変わって、
なでしこの勝利が決まったと見るや、
店中からまさに銃口を向けられるような視線にさらされて。
で、ふと見れば、隣りに座るご主人さえもが、
苦虫を噛み潰したような表情でそっぽを向いて
気の抜けたビールをあおっているばかり。

まったく生きた心地がしなかったわよ~、
という洒落にならない恐怖体験をした、とのこと。

なので、あんた、間違っても決勝の日にはふらふら外を出歩いちゃだめよ。
スポーツバーには、リメンバー・パールハーバー、なんて看板掲げてるところまであるのよ。
それでもし、日本が勝っちゃったりなんかしたら・・・
と、まじめに顔色を曇らせている訳である。

んだよ、たかが女の子サッカーじゃねえかよ、と笑っているのは男ばかり。
そう、アメリカのご婦人たちの間では、まさにこれが、まったく洒落にならないそうなのである。

近所のドッグランにおいても、
日本なんかに負けるものですか、叩き潰してくれるわ、
と力を込めるご婦人方の目、まさに本気!な訳である。

おいおい、と。

ただね、勝負は時の運、とは言いながら、
そこには、ツキを呼びこむための作戦があるわけで、
どう見ても圧倒的に体力に勝るアメリカチームに対し、
チームワークと、気迫と、そして頭脳で挑むなでしこチーム。

どっちが勝つにしても面白い試合になりそうでなのだが・・・

がしかし、これで外野の観衆、
日米のおばはん同士がスポーツバーで取っ組み合いの大げんか、
なんてことをやらかした日には、
世界中のメディアからそれこそ大喜びをされるだろうなあ、
と不穏なことを思ったりもしている。

全米にどす黒く渦を巻く反中国感情の見当違いなとばっちりを受けないためにも、
今回に限っては、やはり無闇な挑発行動は謹んだ方が懸命かもしれず。

プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

©終末を疾うに過ぎて...
無断丸々転載・そのまま転写はご勘弁ちょんまげ

月別アーカイブ

検索フォーム