Loading…

おじさん怖かったの~小話集 そのにじゅうろく 「オープンハウスの怪 そのに」

Posted by 高見鈴虫 on 12.2015 大人の語る怖い話


もう数年前になるが、ここアッパーウエストを震撼させた大事件。

裕福なご家族、テレビ局に勤務するご主人と、
弁護士資格を持つ美人の奥さん。
幼稚園に通うふたりの娘に、とまさに絵に描いたようなリッチなファミリー。

その家族に住み込みで働いていたお手伝いさん。
ラテン系の信心深い世話焼きのおばあさん。

このふたりの娘が生まれた頃からのお手伝いさんで、
まさに子どもたちに取っては、実の母親以上に懐いていた筈のこのお手伝いさんが、
こともあろうにその二人の娘を、バスタブの中で切り刻んでしまったのである。


いったいなにが、と当時はかなり話題になったのだが、
取り調べ中にそのお手伝いさんは、
神様の、悪魔の、お告げの、と訳の分からないことを繰り返すばかり。
という訳で、その事件、後にどうなったのか知るよしもないのだが、

問題はそのアパート。

アッパーウエスト、セントラルパーク近くの3ベッドルーム。

この高級物件が、そんな忌まわしい事件の為に買い手がつかずに宙ぶらりん。

がしかし、時が経つのは早いもの。

すでにほとんどそんな事件を忘れかけていた気の早いニューヨーカーたち。

とそんな時、ちょうどそんな部屋を探していた友人の一人が、
不動産屋に案内されて訪れた部屋。

もうまさになにもかもが完璧、の筈なのだが、え?で、なんでこのお値段?と思わず。

で気がついた。

むむむ、この部屋、もしかしてあの。。。

がしかし、そう言えばあの物件、もうストリート・イージーのサイトに載ってないよな。
つまりは誰かが買ったってことか、と思わず苦笑い。

多分、中国人であろう、大丈夫、彼らなら問題ない、と誰もが口をそろえている。

プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

©終末を疾うに過ぎて...
無断丸々転載・そのまま転写はご勘弁ちょんまげ

月別アーカイブ

検索フォーム