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久々に歯医者に行った

Posted by 高見鈴虫 on 13.2015 ニューヨーク徒然
久々に歯医者に行った。

おかしなもので歯医者に行くたびに、
例によってどういう訳かおかしなことばかりを考えてしまう。

例えば、

ゴルゴ13も歯医者に行くのだろうか。
背後に立たれることが我慢できないゴルゴが、
果たして歯医者の椅子ではどんな心境でいるのだろうか。
助手役のうら若きお嬢様に、
ひた隠しにしていた後ろ頭のハゲを見られるのが、
それほど恥ずかしかったのだろうか。



世の中には妙にえばった奴ってのが沢山いるが、
妙にえばり腐ってはふんぞり返って歯医者にやってくる馬鹿がいたら、
それはそれで面白いな。


だとすると、ヤクザも歯医者に行くのだろうか。
てめえ、痛くしやがったらただじゃおかねえぞ、
と脅しをぶっこむほどにびびった歯医者の手元が狂って、
となるとまさに悪循環である。

なのでさすがのヤクザも歯医者においてだけはおとなしくしているしかない。

で、歯医者の美人女医さん、とか居て、
そんな女医さんが、あんた、男でしょ、これぐらいがなによ、
とばかりに、わざと痛くしたりして、
で、あまりの痛みに顔をしかめながら、
これでも男の端くれ、と、ヤクザの面目から、
まさか、あの、ちょっと痛いかも、などとも言えずに、

痛いですか? 
いや、大丈夫だ、ぜんぜん、まだまだ、
などとやせ我慢しては耐えに耐え続けて、

したらその美人女医さんってのが実はサドで、
痛みに耐え続けるヤクザの姿に、マスクの下で薄笑いを浮かべていたりしたら、
それはそれでかっちょいいな、と。

で、そんなヤクザも実は潜在的なマゾで、
痛い、痛くない、これしき、と耐えながら実はそんな女医さんに思い切り欲情してしまって、
ヤクザと歯医者さん、なんてカップルがいたら
それはそれで微笑ましいな、と。


そう言えば、ガルシア・マルケスの短編で、
恨みのある警察所長の歯を、
この時とばかりに麻酔無しで引っこ抜く歯医者の話があったな、
あれは面白かった、などと思いながら、

そう言えば昔、
わたし、歯医者と不倫してるの、お金持ちなのよルンルン、
とか言ってる馬鹿娘がいたが、

あいつ、尻にも入れられていると言っていたぐらいだから、
もしかして、歯医者の診察室でもエッチ、
それこそ、お医者さんごっこ、なんてしていたりしてたら面白そうだな。

歯医者だって人の子なんだから、
若い女の患者の、仄かに赤い唇から白い首筋から、
汗の浮いた胸元から、
あっ、ちょっと痛いかも、と擦り合わせる太ももから、
ともすれば、痛みに悶えるその表情からに、
まったくなにも感じない、なんてことはまずはありえない。

で、そんな日々の欲情を、若い東洋人の愛人に発散させている、としたら、
それはそれでとてもエッチであろう。

あのスーパーリクライニングの診察椅子に大股を広げて頭が下にひっくり返って、やら、
あの移動式のライトやら、レントゲン用のカメラやら、
ともすれば、あの、ウィーンと唸る先の尖ったドリルから、
下手をすれば、麻酔薬なんてものも使い放題。

歯医者にうつ病が多いとは聞いたが、
それはつまり変態的妄想に抑えがきかなくなってしまった、
という状況によるものなのだろうか。

なんてことを考えていたらこともあろうに診察中に勃起が始まってしまった。

あの診察室で、口を開けて、ウィーンとやられている最中に、動くに動けず、
まさに無防備も甚だしい下半身を、助手の女の子に気づかれたらどうしよう。
これはこれは、とても恥ずかしい経験であつた。

歯医者で余計なことは考えるべきではない、と身にしみた。

プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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