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犬の散歩ができるかぎり

Posted by 高見鈴虫 on 08.2015 犬の事情
という訳で、今日も朝から犬の散歩でセントラルパーク。

がなにも、また失業者に戻ってしまった、という訳でもない。

つまりは、夜に働いたらその分、朝遅く来ていいよ、ってなことになったからな訳で、
夜中に緊急電話に叩き起こされるのは確かにむかっ腹が立ったが、
朝の散歩はそのご褒美、というのであれば、
こうして犬の喜ぶ顔を見る限り、夜中の呼び出しは早々と悪いものじゃねえな、
と思い始めた。

という訳で、紅葉はまだにしても、ちらほらのイチョウの葉が舞ったり、
あるいは、銀杏の実を集める中国人が出現し始めたり、と、まあそう、秋の風情なのである。

ちゅうわけでなんだな、
この間まで寝不足で月面歩行、このまま行くとマジで殺されてしまう、と思っていたのだが、
ふと気が付くとこの朝の公園に犬と二人。

秋の気配にどっぷりと浸った早朝の公園で、冷めた風にあたりながらボール投げなのである。

こんな暮らしがいつまで続くか判りもしないが、取り敢えずは犬の散歩だけは確保しているぞ、
と思うだけでもちょっとした安息さえも感じたりしている。

そうしている間に秋が過ぎ、ハロウィーンからサンクスギビング。クリスマスからニューイヤーと、
あっという間に坂道を転がり落ちていくのだろうな。

という訳で、何があったにしても、まずは犬の散歩である。
それだけは絶対に譲れない、譲ってはいけない、訳だが、
そう、
犬の散歩さえ確保できるのであれば、まあ殆ど大抵のことは良しとしよう、という所でもある。

10時までには散歩を終えて、昼前までに出社。
午後一の会議でプレゼンがあって、その後にまた会議が夜までびっしりである。
そして今日も帰宅は10時近く。その後に夜通しの緊急対応が待っている訳で、
まあ確かに楽な仕事ではないのだが、

こうして朝のセントラルパークを散歩している限り、それもまあ、どうでもいいや、と思えてきてしまう訳である。

犬を飼っているからこんな暮らしでも我慢ができるのか、
或いは、犬など飼っているからこんな暮らしになってしまったのか、とも思うが、
少なくとも、朝一番に、こんな安らかな時間が持てる、というだけでも、
もしかしたら犬の恩恵と言えなくも無い気もする。

まあどうにでも好きなようにすればいいさ。
俺はただ、犬の散歩がしたいだけなんだ。
犬の散歩ができるかぎり、ほとんど大抵のことには目を瞑ってやらあ、と思っているのである。

プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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