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真夜中のキャンディークラッシュ

Posted by 高見鈴虫 on 17.2015 ニューヨーク徒然

深夜の地下鉄の駅。
いつ来るとも知れぬ電車を待ちながら、
そんな時、唯一の友はキャンディークラッシュ。

キャンディークラッシュ?
そんなものまだやっている奴がいるのかよ。

気の早い日本の方々は多分そうおっしゃるのだろうが、
このキャンディークラッシュ、いまだにニューヨークではしっかり健在。
そういう俺の隣でも、地下鉄を乗り過ごして途方にくれた待ち人たち、
ふと見ればやはり、判で押したようにキャンディークラッシュ。

まったくなあ、なにが悲しくてこんな時間まで仕事をしているのか。
あるいは、こんな糞電車を待ちながら、いったいいつになったら家に帰りつけるものか。

そう、つまりは現実は甘くない。
というか、予定通りには行かない。
行った試しがない。

時として理由もなく、理不尽なクラッシュ、そしてカタストロフを繰り返しては、
永遠と永遠と堂々巡り。時としてタイムアウト。
がある時いきなり、まさかのラッキーショットが連発して突如のゲームクリア。

そう、人生も、そして、キャンディークラッシュ、予想などつきもしないのである。

それを噛み締めながら、今日も深夜の地下鉄のホームは、
むっつりと押し黙った不機嫌な面持ちの人々が、
いつ来るともわからぬ電車を待ちながら、
虚ろな瞳で手元のIPHONEを睨みつつ、
いつ果てるともなくキャンディークラッシュ。
ため息と舌打ちをとを繰り返しているのである。


プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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