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下には下がいる NJ PATH TRAIN

Posted by 高見鈴虫 on 09.2015 アメリカ爺時事



日本ではどうか知らないが、
ここニューヨークにおいて、最も人々から憎まれているのは多分、
NYPDと、そしてMTA つまりはバスと地下鉄の人々であろう。

NYPD、MTAともども、まあ必要悪ということなのだろうが、
共和党系の悪玉が警察ならば、
民主党系の悪玉がまさにこのMTA。



という訳で、MTAである。

来ない、遅れる、どころか、そもそもスケジュールそのものが存在しない。
おまけに汚い。うるさい。臭い。
いつも走行中に急停車。停まったままピクリとも動かず、
が、なにがあってもなんの放送もない。
そんな状態は少なくともここ数十年まったく変わっていない。
前世紀から何一つとしてなんの進歩もない人達。
まさにこれ、ガラパゴスどころか立派なシーラカンスである。

なぜか、と言えば、ぶっちゃけそれはユニオンである。

ユニオンが労働者を守っている以上、なにもやらなくても金が貰える。
つまり、仕事をしなければしないほどにコスパがよくなる。
なので誰も何も仕事をしない、しようとしない、どころか、
仕事をしたら負けだ!
と思っているような組織が上手く動く筈もない。

だが、しかし、
そんな悪名高きMTAさえもが後光が射して見えるような人々がいる。

つまりは、NJ PATH TRAIN である。

このニューヨークと川向うのお隣りさんニュージャージー州とを結ぶNJ PATH TRAIN。
これがもう、まさに、MTAが辟易するほどに無茶苦茶である。

まずは本数が少ない。
待てど暮らせどふざけているのか、というぐらいに電車は来ない。
一応スケジュールがあるのだが、遅れるどころか、
時として早く出ちゃったりもして、
そのいい加減さもここまでくれば立派である。

進行方向に逆らうように設置された階段。
いつも人の流れの逆を行くエスカレーター。
人々の往来を遮断して始まる大掃除。
なにもかもがどこかで根本的にトチ狂っている。

つまりは、そう、誰ももが徹底的に頭を使っていないのである。

そもそもこいつら、電車がスケジュール通りに動く筈ない、と端から決めてかかっている、
つまりは、根本からしてそのクオリティ・コントロールに諦めがある訳であって、
そんな電車がまともに動く筈はないのである。

日頃からMTAの悪口ばかりいっているこの俺が、いやはや、
上には上、つまりは、下には下がいるもんだなあ、
と思わず関心モードである。

という訳で、今日もミーティングが終わった途端に、
思い切りのダッシュ。
日頃の運動不足に今にも心臓が停まるか、
というぐらいに走って走って走り続け、
うっしゃ、JUST ON TIME!と駅に駆け込んだら、
すでに電車は行った後。

次の電車がいつ来るのか、誰にも分からず。
30分、そして一時間、薄ら寒い駅のホームでただただ
いつ来るやもしれぬ電車を待ち続けることになる。

という訳で、この世で最も軽蔑されている人々、つまりはそう、NYPDと、そして、MTA,
いやいや、そう、NJ PATH TRAIN の方が上手なのである。

がしかし、このNJ PATH TRAINこそがニューヨークとニュージャージの大命脈を支えている訳で、
いくらNJ PATH TRAINが無茶苦茶であろうが、これを使わざるを得ない訳だ。


ああくっそう、早く空飛ぶ自動車できねえかなあ、と待ち続けるばかり。

或いは、そう、そんなことより、もうちょっとまともな人間に働かせてくれ。
頼む、俺の望みはそれだけだ。

プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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