Loading…

正月早々スティービー・レイ・ボーンでブルースジャム!

Posted by 高見鈴虫 on 02.2016 音楽ねた
正月恒例、連日に渡ってのホームパーティのはしご。
そこかしことご招待先を回り、
いやあ、どもども、あけおめ、ことよろ!とやりながら、
目の前にずらりと並んだ腕によりをかけた料理の数々。

うへえ、これ凄い!絶品だ、美味し過ぎだ、とばかりに、
まさに美食三昧。

飽食に飽食を重ねては、今にも腹の皮がはち切れそうなぐらいに、
食って食って食いまくり続けるこの年の瀬。

とした時に、
やっほー、あけおめ、ねえ、遊びに来ない?
とかつてのバンド仲間から。
ああ、だったら、と、深夜も更けてから辿り着いたダウンタウンの安アパート。

ごめんね、食べ残しだけど、といまだにテーブルを埋め尽くした料理料理料理の山。
それをまた新たに温め直した料理の津波が襲う訳で、いやあ、今更ながらこの年の瀬、
喰って喰って食いまくりも、ここまで来るとまさに苦行に近い。

とそんな中、さすがに歳の功のバンドマンたち。

今となっては、その復職ばかりが幅をきかせてしまって、
世間的には一応の社長さんであったり、証券マンであったり、バーテンダーであったりもする訳で、
嘗てのあのステージで汗を飛び散らせていたいた姿がまるで悪い冗談。

そんな年老いたロッカー達の中にあって、
正月の夜を彩るのはまさにボサノバであったり。

で、仕事はどうだよ。
まあ、な、まあ、相変わらずだよ。
ああ、俺もそんな感じだな、そう、相変わらず。
と思わず顔を見合わせて、馬鹿馬鹿しいけどな、と鼻で笑ったりもしてしまう。

で、そう言えば、最近どんなの聴いてんだよ?とようやく音楽の話題。

ああ、去年はどういう訳か、ブラッド・メルドーばかり聴いてたな、と俺。
ブラッド・メルドー?どういうの?と言う訳で、
ああ、これこれ、とYOUTUBEで引っ張った古いトリオのライブ。






おお渋いなあ、ブラッド・メルドー。
本当に深いよな、こいつら。まさにジャズの真髄!

その極端な程に勝ち気を抑えたプレー。
虚栄心も功名心も歓心さえもかなぐり捨てた、
そのいぶし銀のように漂う深い深いグルーブ。

そう、なんか俺、去年一年、ずっとこんな感じだな。
俺達もいつの間にか歳を喰ったんだよな、と苦笑い。

と、そう言えば、
ついこの間、いきなりリビエラ・パラダイスを思い出してさ。

スティービー・レイ・ボーン?

そう、そのスティービー・レイ・ボーンのリビエラ・パラダイス。
犬の散歩の途中で浮かんで来て、思わず涙滲んでさ。

スティービー・レイ・ボーンかあ、昔良く聴いたよな、
なんて溜息を付く俺達に、
ねえ、どうしちゃったの?とキッチンから女性陣。

ねえ、なによ、お正月早々、そんなたそがれた曲聴いてるの?と。

ねえ、スティービー・レイ・ボーン聴こうよ、とエプロンにサエ箸を持った元ロック女史。

ねえ、IN STEP かけてよ。

IN STEP?



そう、リビエラ・パラダイスの入った、IN STEP。

ああ、だったらリビエラって最後だったよな、と言う旦那衆に、

違うのよ、IN STEPよ、リビエラはねえ、最後の最後に聴かなくっちゃ判らないのよ。
IN STEP 最初からかけようよ。

という訳で、これまでのボサノバ、あるいは、ブラッド・メルドー・トリオから、
いきなり転がりでたこのテキサス・ロック魂!





The House Is Rockin!

それはまさに、耳をつんざくとはこの事。
思わず頭を抱えたい程に喧しい音楽。

おおお、ロックやんけえ、と思わず苦笑い。
いやはやなんともうるせえ音楽だよな、とニヤニヤ。
いやあ、ロックだなあ。
そう、ロックン・ロールだよな、と。

としたところ、いつしか誰もが顎が首が肩が、思わず踊り始める面々。

キャホー、とキッチンから響き渡るオンナたちの歓声。

で、Crossfire!

すげえ、と思わず。今更ながらすっげえなあ、このドラム。

ははは、と笑う面々。このドラム、ほんと、お前のドラム、そ・つ・く・り!!

おい、ギター、ギター!そのギター取ってくれ、ストラト!その白いストラトだよ!と、
その埃をかぶっていたギターを手に取るや、
いきなりの早業でチューニングをこなしながら、キュイーン、とチョーキング。

これだよ、これ、これなんだよ、ギターはこう弾かなくっちゃよお、と今や目が血走っている。

ねえ、聴こえない、ボリュームあげて、とキッチンの女性陣!

まさに深夜の安アパートが震えるぐらいの大音量。いいさ、どうせ正月だろう、

と言った途端に始まった、Tightrope!

まさに、この音、男の男による男の為の音。

セクシーよねえ、とエプロンにサエ箸片手の元ロック女史。

スティービー・レイ・ボーンって本当にセクシー。

セクシー?

そう、本当にセクシー、なんか身体の芯が熱くなってくる感じするじゃない。

そう言えばさ、昔、出張でほうぼう出かけてた時、
夜になってストリップクラブ行くたびにさ、
DJに金やって、ガンズからSTPからストーンズから、
好きな曲かけまくってたんだけど、
その時、スティービー・レイ・ボーンだけはゴメンだって断られてよ。

なんでだよ、Tightrope かけよろ、って言ったら、
いや、その曲かけると必ず喧嘩が始まるから、とかなんとか。

で、構わずかけろ!って1ドル札重ねたらさ、
曲がかかった途端に、
もう、ねえちゃんが踊る踊る。
髪の毛振り乱して、おっぱいからおしりから、ブルンブルンで、
ステージ袖の1ドル札蹴散らしては大股開き連発!
もうちょっとだけよ、なんてサービスどころじゃなくなってよ。

したら、いきなりビール瓶ぶち割る奴とか、
んだ、この野郎、てめえ、ぶっ殺す、とかさ。
DJの予想どおり店中がすっかり大喧嘩。

判るわあ、と女性陣。素敵よねえ、そういうの、と思わず大爆笑。

で、Let Me Love You Baby から始まるブルースメドレーで、一呼吸。

くっそお、スティービー・レイ・ボーンかあ、やられたなあ。
やられまくってるよなあ。まさにこれ、これこそって感じ。

がしかし、スティービー・レイ・ボーンと言えば、やっぱりLIVEでしょう、と。

という訳で、いきなりYOUTUBEを壁の特大モニターにつなげてROCK SHOW。


Stevie Ray Vaughan - Live at Montreux (1985) FULL CONCERT





で、そう言えば、アルバート・キングがさあ、という話。

アルバート・キングと、スティービー・レイ・ボーンがスタジオ・セッションやったDVDがあってさ。

ああ、あのふらいんぐV持った奴!!

ああ、それ俺も観た観た。あのスティービー・レイ・ボーンがまだ若くてさ、緊張しまくってさ。

そう、でアルバート・キングが余裕で笑いながら超絶プレー連発。



Albert King & Stevie Ray Vaughan - Blues Jam Session



くうううう、アルバート・キング!!!


すっげええ!!
上手だ、下手だとか、チューニングがどうの、とか、もういっさい関係なし!

ブルースだよなあ、ロックだろなあ、R&Bだよなあ。

という訳で、いつの間にか、ギターからベースからを抱えた連中が勝手にブルースジャム。

くっそお、これをステージでやりたいぜえ!と怒号が渦巻く中、

キッチンからはサエ箸で鍋釜を叩いていた女達も、皿洗いを放ったらかして大騒ぎ。

挙句に近所から苦情を言われるどころか、おお、スティービー・レイ・ボーン、やれやれ、ボリューム上げろ!と。

なんとなく新年早々、いきなりのブルース・ジャム。

男の男による男のための音!

クラブだ?リミックスだ?くそくらえだ。

世間がどうあれ、俺達は勝手にスティービー・レイ・ボーンで行く!

志を新たにした幕開け。

久々に、してやったり、という気分にさせてもらった。



プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

©終末を疾うに過ぎて...
無断丸々転載・そのまま転写はご勘弁ちょんまげ

月別アーカイブ

検索フォーム