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糞の巨塔、あるいは、バベルの壁の落書き

Posted by 高見鈴虫 on 23.2016 日々之戯言(ヒビノタワゴト)
こんなブログを初めてから、
いつの間にか十年が経っていた。

どうせ誰に読ませるつもりもない、
日記代わり、というよりはただの独白。

時として排泄にも近い、
まあ言うなればただ、
何かの拍子にふと思いついた戯言を、
このまま忘れてしまうにはちょっと勿体無い気もして、
話のネタ帳代わりに、と書き留め始めたのがきっかけではあったのだが。

それが十年。そうか十年か。十年ねえ。

早いと言ったらあっという間、
とは言いながら、
果たしてこの十年、
いったい俺の身になにがあったのか、
と思い返せど、
さっぱり実感が湧いてこない。

という訳で、
最も手っ取り早い方法はと言えば、
そうか、このブログを読み返して見れば良かったのだった。
と言うか、それが目的の書き置きだろうが、と。

そう言えばこのブログ、
排泄代わり、というだけあって、
一度書いてしまうとそのままさっさと忘れてしまってそれっきり。
読み返すことも稀であった関係で、
いったい自分がなにを書いたのか、さっぱり訳が判らず。

下手をすればかのアルツハイマー作家ではないが、
自分でも知らない間に、
同じことばかりを何度も何度も書き連ねていたり、
なんてことが、まさか起こってはいないだろうな、と。

そんな不安にも駆られながら、
何の気なしにこの十年間の書き置きをそこはかとなくも読み返し初めてはみたのだが、
おいおいその件数、実に2600余。

しかも、実は本当の本当に際どいやつ、
つまりは、これ、もしかして本人が特定された場合、
さすがにヤバイだろう、とか言うとっておきのネタに限っては、
DRAFTとして差し控えて、なんて事情もあることから、
この十年間に渡る切々とした排泄の山、
その数まさに三千に近い。

十年分、三千通の糞の山。

これはこれは、自分でひり出しておきながら、
その数を思うだけでうんざりである。

がそう、何の因果かいつの間にか溜まりに溜まり続けた十年もの蓄積である。
鼻くそで書いた絵ではないが、
それはそれでもしかしたら何らかの意味もあるのかも知れない。
という訳で、
この十年の糞の山。
つらつらと読み返した奴。
それにページの端を折り込むように、印がつけられないか、
と考えた末に、そうかCLAPか、と思いついた。

どこぞのブログの、あの気持の悪い、拍手をどうぞ、ではないが、
こんなクラップ=CRAP=まさしく糞の意味、なブログに、
拍手どころか他人が覗き見ている、
なんてことも更々想定していなかったことから、
自分で書いたブログに自分で拍手、なんていう
まさにピース・オブ・クラップ、糞の欠片、なことを初めてみたわけだ。

改めてそう、この糞ブログ、
まさに三千のピース・オブ・クラップ。

糞の巨塔、どころか、糞で作ったバベルの塔と化しつつ在る訳で、
まさに、自分で書いておいて、
こいつ一体何が言いてえのかさっぱり判らねえ、
ってのから、
なんだか薄気味悪い文体だな吐き気がするぜ、から、
この低能が、誤字脱字ばかりじゃねえか、から、
果てはこの調子こいたチンカス野郎、一度ぶん殴ってやりてえ、
と俄に怒り心頭になったり、と、
そう、まさに、バベル。

この十年、昔と今との間ですっかり話が通じなくなっている、
なんてことが所々に起こる訳で、
そう、つまりはそんなおかしなスレ違い、
ドッペルゲンガー現象を楽しむには、
こんな糞ブログでもちょっとはそれなりの面白味も、
あったりなかったりするのか、と。

あるいは、遠い昔に別れた魂の友たちへの、
溜まり溜まった三千通の絵葉書の山。

よお、ご無沙汰だったな。
あばよと別れて数十年、
出しそびれていた絵葉書が三千通、
この機会に一挙に送らせて貰うぜ。
じゃな、涅槃で待ってるぜ。

なんて風に、
死ぬ間際になって、
そんな感じにひょっこりと送りつけてみる、
ってのもなんとなく悪趣味で面白いかもな。

ってな感じで、そうか、十年だよな。

自分で書いておいてなんだが、たまには面白いのもあったりもなかったりもする訳だが、
つまりはこの十年の間に、通り過ぎた自分自身が既に他人と化している、
まさに自分自身の幻影、ドッペルゲンガーであったりもするんだろうな。

という訳でなんだ、
そんなドッペルゲンガーな糞の巨塔から、
他人のうんこに良いの悪いの要らぬ口を挟むんじゃねえ
と啖呵を切られている気さえもしてくる訳だ。

そう、過去の自分など地下鉄で隣に座った奴と同じ。
四の五の言わずにやり過ごしてしまうに越したことはねえと言うことなのか。

なんとなく心底うんざりしてきた気分だ。





ちゅうわけで、十周年記念かよ、笑わせるな。
まあささやかな自分へのプレゼント、と言えば、まさにこれだろ。


Johnny Thunders & The Heartbreakers - Chinese Rocks




ここまで来たら意地でもこのまま棺桶まで引きずってやるぜ


プロフィール

高見鈴虫

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

©終末を疾うに過ぎて...
無断丸々転載・そのまま転写はご勘弁ちょんまげ

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