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おいおい、ぎっくり腰になっちゃったよ

Posted by 高見鈴虫 on 07.2007 チャーリーホースは真夜中に疾る


おいおい、ぎっくり腰になっちゃったよ。

信じられない、ほんと、まったく、全然信じられない。
だってさ、この俺がだよ。ほんと、青天の霹靂、そのもの。
運動不足?
まさか!!!
俺、最近、週に三日は朝6時に起きてテニスやってるんだよ。
天気の良い日は自転車に乗って通勤してるしさ。
そんな俺が運動不足?まさか!?
確かに、最近筋トレさぼってる。
前回の断食以来、密かに自慢だった腹筋の割れ目もこの所かなり曖昧になってきて(笑
うん、食後にかなりベルトがきつく感じていたのは確か。
あとね、最近ドラムが調子よくてさ。
こないだちょっと思い立ってシンコペのバスドラを一音抜いてみたらさ、
いきなりハイハットの裏音がシャキシャキと気持ち良く鳴り初めて、
スネアのシャドウが絡む絡む、と(笑
気づいた!ってその瞬間、でいきなり世界がぐるぐる廻り始めて、
リズムの神さまが降りて来た、はい、いらっしゃーい、という、あの瞬間(笑
そう、ドラムやってて一番の至福の瞬間。
で、ちょっと面白くなっちゃってさ。
仕事帰り立て続けにスタジオ寄っては3時間4時間、
知らない間に叩きこんでいて、
で、はっと気づいたら、やべっ! 足が動かない、と(笑
そう、確かにね、俺、イスが低い。
イスが低いのが俺のスタイル、という気さえしている。
だってさ、
バスドラ、思い切り踏み込まないとなんか叩いた気がしないっていうかさ。
まあ確かにね、
悪戯に力まかせに叩いてみたからってでかい音がでるって訳じゃないってのは事実。
それぐらいは判ってる(笑
でもさ、ほら、打感って言うかさ(笑
気持ちいいじゃない?バスドラでかいほうがさ。男だね!っていうかさ(笑
そう言えば遠い遠い昔、とある著名ななんとかさんに、
今のうちにイスを上げないとヘルニアで一生叩けなくなるぞ、
なんて言われた事はある。
でもほら、俺、あの頃は週に3回はジムで筋トレやってたからさ、
この俺がドラム叩き過ぎて腰を抜かす?
なにを惚けたこと言ってやがる、とは思っていたのは確か。
おやじ、てめえと一緒にするなよ、って(笑

と、考えてみると、
もしかして俺っていま、あのおやじ、と同じ年齢、ぐらいなの?
つまりあのおやじも、
若い頃は、イス下げてガツガツやってたところが、
いきなり腰やられて死ぬ思い、と。
つまりそういうことだったのか、と。
いやあ、年寄りの言うことは聞いておくべきだったんだね(笑

そう、確か最近、
とくにドラムを叩いてると、歳!を感じること、多い。
音楽の趣味が変わってきたのは勿論のこと、
プレイのスタイル、やっぱり昔と全然違うしね。
そう、それに加えて、
正直、うーんやっぱりまた腹が出てきてる。
テニスにかまけて筋トレサボってたからね。
それはある。
確かに自転車も腰に悪いという話は聞いたことがあるしさ、
そう考えると、俺、身体に良い事やってるつもりで
腰に悪いことばかりやってたのかな。

と言うわけで、
この、夢のように晴れ渡った週末に、
部屋のソファで寝たきり、という次第。
これはね、屈辱以外のなにものでもない、よね。
なんか、凄く不思議な感じのする朝。
おいおい、晴れた空をこうやって窓から眺めるのって、
一体どれくらいぶりなのかな、なんて考えていたら、
やべえ、おいおい、
今日もしかして、ヨサコイのユニオンスクエアじゃなかったっけか、
と思わず飛び起きて再びの大絶叫!

いやいやいや、しかしだ、
大好きなユカちゃんの晴れ姿だけは、
例え這ってでも見に行かなくちゃってんで、
かみさんの腕にしがみつきながら
ほんと、カタツムリが地を這うような速度でヨタヨタ。
ほんと、いっぱしのヨイヨイ気分。
で、気づいたこと。
道端のちょっとしたギャップが落とし穴。
転がった石ころひとつがまさに地雷そのもの。
それに加えて、この花粉の嵐、
くしゃみひとつ、咳ひとつがまさに運命の分かれ道。
そうこするとこの信号、
いつもは赤でも平気で渡ってる筈が、
点滅し始めただけで諦めちゃったりして。
で、最後に極めつけ、
この罰当たりな通行人ども、
肩の先がちょっと触れるだけで!!の激痛(爆
舌打ちしながら、てめえ気をつけろ、と怒鳴りそうになって、
やばいやばい、と(笑
俺、いま喧嘩やったら、よっぱらいの姉ちゃんどころか、
5歳のガキにさえ負けちまうっていうの(笑
おいおいおい、しかしながら、
人間、ぎっくり腰ごときでこれほど世の中の見方が変わるものなんだね。

そんなこんなで、ようやく辿りついたユニオンスクエア、
おお神様ありがとう、出演予定の1時ぎりぎりに辿りついたんだけどね、
で、あれ、いつまで待っても始まらない・・
なんてこった、実は予定時間が繰り上がって、着いた時には既に終わっていた(泣
でもね、
うん、ステージ観れなかったのは残念だけど、
ゆかちゃんに久しぶりに会えただけでも来た甲斐はあったな、と(笑
でもさ、ゆかちゃん、ちょっと見ない間にまたまたえらく綺麗になっちゃってさ。
そんな弾けた笑顔ですっかり機嫌直っちゃって(笑
と言うわけで、変に満ち足りた気分になって、
またヨタヨタとカタツムリの歩みで家まで帰りましたとさ。

と言うわけで、今回のぎっくり腰でつくづく感じたこと。
俺の強気ってほんと、身体が資本だったんだな、
つまり、それだけ、と(笑
で、
身体がきかないと、ほんと、人生って楽しめないんだな、と。
身体がきかないと、世の中が本当にまぶしく見えるものなんだな、って。

まあ確かに身体がきかないからと言って、
全ての楽しみから見放された訳じゃないし、
代替として他の楽しみを見つけるのは可能ではあるんだけど、
でもね、
うーん、俺的には、やっぱりね・・と。
今の人生で、テニスとドラムのない生活?
うーん、やっぱりちょっと想像がつかないなあ。

と言うわけで、
身体の弱い人たちの気持ち、今更ながら、痛い!ぐらいに身に沁みました。
今までバカにしてごめんなさいね。
でもさ、
この先、どんどん身体がきかなくなっていくんだな、
というのが身に沁みて判った以上、
身体の動くうちにやっておくべきことって、
実は凄く沢山あるんだなって、
ちょっと思い知った。


            ~遠方の友に宛てたメールより

プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾歳月
世界放浪の果てにいまは紐育在住
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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無断丸々転載・そのまま転写はご勘弁ちょんまげ

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