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蒼穹の昴 読了しました

Posted by 高見鈴虫 on 02.2016 読書・映画ねた
遅ればせながら、蒼穹の昴、読了。

浅田次郎は例の新選組三部作を読んで
まさに極めた、つもりになっていたのだが、
噂には聞いていたこの蒼穹の昴。
なぜかこの代表作だけがどうしてもBOOKOFFの1ドル本で揃わなくて、
なんて事情があったのではあるが、

で、そうそう、正月の時にどこぞのパーティでお会いした方から、

えええ、蒼穹の昴、読んでないんですか?
だったらもちろん中原の虹も?
まさかプリズン・ホテルも?ええ、シェエラザードも?
あれまあ、だったらあなたはなにを指して
浅田次郎を読んだ、などと言っている訳なのですかい?
と絶句されて思わずうっぷす。

てやんでい、とそのままBOOKOFFに駆け込んで、
普段慣れ親しんだ1ドルセールの棚ではなく、
本ちゃん値の棚から、えいやあ、と浅田本ばかりを大人買い。

という訳で、
シェエラザードからプリズン・ホテルからとつらつらと読み進めた後に、
ついに辿り着いたこの蒼穹の昴。

ページを開いたとたんに、ぬぬぬぬ!漢字が多い!
と面をくらいはしたものの、なにくそ、とページを捲るうちに、
頭は完全に中国人。

という訳で文庫全四冊、
これでもか!というぐらいに、思い切り持って行かれた。

ちゅうわけで、いまさらながらの蒼穹の昴。
いやあ、噂には聞いていたが、すうううううううっげええ面白かったあ!

そっかあ、浅田次郎さん、
あの軽快な短編の職人芸たるや、
凄まじき、とは常々思ってはいたが、
いやはや、つまりはこれ、この中国史が本業、
で、短編はその息抜き、
というか、この中国物を書き進める為の、
アルバイトみたいな感じであったのかな(笑

そう言えば池波正太郎も、
真田太平記の凄まじさと、
他のシリーズ、鬼平やら剣客やら梅安とかと比べると、
そのあまりの落差に思わず唖然とさせられる訳だが、
つまりはその使い分けってことなんだろうが、
そういう使い分けができてどっちも凄いってのがいやはや凄い。

がそう、やはり、そんな鬼才が命を傾けた作品、
いやはや、まったく、と思わず絶句に次ぐ絶句。

そっか池波正太郎が実は真田太平記に生涯を傾けたように、
浅田次郎は蒼穹の昴に命を張ったんだね。つまりは天命。

そういう一人の作家の命を削って書き上げた天命作品。
読み終えた途端に、頭が真っ白になるぐらいの衝撃を受ける訳で、
溢れた涙を拭うのももどかしく、
ままま、まいりました、と三跪九叩頭の礼でもしたくなる。

という訳で、浅田先生の渾身の一文。

「難しく考えるな。知恵も力もなにもいらない。やさしさだけがあればいいんだ。大地も空も時間も、すべてを被い尽くすほどのやさしささえあれば---」

まいりました!お後がよろしいようで。


プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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