Loading…

BABYMETALを知ってから、全ての女が野獣に見えてしまう症候群

Posted by 高見鈴虫 on 24.2016 BABYMETAL☆ベビーメタル   0 comments

ベビメタを知って以来、俺は何故か美形の人である。
兼ねてより、
もてない男ほど女を見る目が厳しい、ってのがあって、
その逆にモテる男、つまりは不良、そんな奴らの一種あまりのガードの緩さ。
ブスでもデブでも、牛でも馬でも、やれるならやっちゃう的な節操の無さ。
ええええ!?こんなのともやっちゃうの!?的な光景を見せつけられる度に、
いやあこの人、不良なんだなあ、
つまりは、それはそれで格好良いなあ、
とそんな妙な所で感心をしていたりしたものである。

そう、年若くして夜を巣食うバンドマンたちの世界に放り込まれた俺は、
そこで出会う、まさに、絵に描いたようなチンピラバンドマンの先輩たち
その刹那的かつダイナミックな生き方に、
深く深く感化されていたのではあるが、
ああやはり俺、所詮はカタギの生まれのハンパもの、
つまりは当時は少年と呼ばれていた青二才。

並みいる歳上のお姉さん達からの、
熱い熱い、時として露骨過ぎるほどの熱いお誘いに、
いちいちドギマギを繰り返しながら、
だがだがしかしかし、
どこをどう譲っても、どうしてもどうしても、
好きでない子とする事ができなかった、
そんなウブな少年であった頃も、実はあったのだ。

そう、ベビーメタルを知ってから、
ここ数十年もの間にすっかり忘れ去っていた、
そんなウブな潔癖的少年性が、
いまになって、ムラムラと、頭をもたげ始めている、
そんな変化には自分でも気がついていた。



特にこんなニューヨークなんていう不埒な街。
乳も尻も筒抜けのまある見え。
毎日犬の散歩に向かう公園の芝生のそこかしこに、
際どいビキニの姉ちゃんたちが、大股開きで高鼾、
なんて光景が、ごく当たり前に展開されるこの街で、
有ろうことかあのグレッグ、
つまりはあの薄らハゲのギターマニアの糞部長ではないが、
全ての女が野獣に見えてしまう、
ってな心境に、この俺でさえもが、陥ってしまっていたりもする訳だ。

改めて、おいおい、俺はいったいどうしてしまったんだろう、と、
ちょっと不安にさえなったりもする。
今までの修行はなんだったのだ。
あるいは、これは老化。
もしかして俺にはとことん、性欲というものが失せてしまったのか?

そうベビーメタルはそういった意味でのセクシーさは無い。
萌えないと言ったら嘘になる。
がしかし、
例えば、あのニューヨークのライブ、
あれだけの至近距離から、
もしかしてもしかして、何かの間違えで、
お立ち台に登るゆいちゃんモアちゃんの、
あのフリルの中、なんてものが、翳したIPHONEに写り込んでしまったら、
なんてことを考えると、怖くて怖くて、
ポケットのIPHONEを取り出すことさえ出来なかった小心者の俺である。

いや、考え過ぎかな。そんなことを考えてしまうだけ、俺は下世話、
つまりは、スティンキー・オールド・ファック、ということなのだな、
と自戒に自戒を重ねながら、
がしかし、そう、譲れないのはすーちゃんである。

そう、すー、なのだ、詰まるところは、すーなのだ。そうなのだ。
俺をこんなにしたのはまさしくスーメタル、中元すず香、その人なのだ。

俺はもしかすると、すー以外の女は、女として認めたくない、
なんてところにまで入りこんでしまっているのか。

おいおいおい、である。

おまえ、いくら血迷ったからと言って、そこまで血迷い切ることはねえだろう。
と、悪友たちからの、そんな叱咤罵倒がいまにも聞こえて来そうである。

いや、違う、そういうことではないんだ。
つまりはそう、美意識の転換なのだ。

おい、今更、なにをそんな眠たくなることをグダグタ言ってやがるのかって?

ああ、そう、実はそう、
いま、この深夜の地下鉄で俺の目の前に座る、
あの乳も尻も丸見えのようなスーパー・ボディコンの黒人の姉ちゃん。
超ダイナマイト・セクシー・ボディの、でも、20ドルでもひらひらさせれば、
あっけらかんとやらせてくれそうな、そう、そんなチープなむちむちエンジェル達。

そんなニューヨークの夜の風物、みたいな姉ちゃんに、
今更良いの悪いの言う気は毛頭ないのだが、

だが、そう、ついこの間まで、
ああ、この姉ちゃん、くっそう、目が離せねえ。
ああでも、こんな女、どうせ病気餅、
あるいは、あの男、そうだ、美人局だろ、多分そうだろ、そうに違いない、
でもなあ、これだけのタマだしな、いくらぐらいかな、参考までにも聞いてみたいな、
ああ、くっそう、姉ちゃん、頼むからこっち向け、

などという日常的煩悩から、
なんとしたことか、
いつのまにか、この俺が、
綺麗サッパリ解脱している、という事実に改めて驚かされる訳だ。

いったい俺の中でなにが起こってしまったのか。

そして中元すず香は、あのレーザービームの眼差し光線その一撃で、
俺の中のいったい何を焼きつくしてしまったのか。

なんてことを思っていたら、
ああ、KAWAII か、とふとそんなことを思った。

つまりはそう、これが、KAWAII の境地という奴なのだろ。

そう、乳だ尻だ、そのタワミだ、体積だ、目方だ、圧力だ、
そんな肉感的セクシーさ、以外に選択肢の無かった
このニューヨークの底の底的美意識の中で、
いきなり転がり込んできた、この KAWAII という美的変革。

そう、そんな超肉圧的美的センスとは別に、
この KAWAII という、ともすると禅や能にも通じるか、通じる訳もないか、
の新たなる美意識。

世界はそこに移行するのではなく、
そう言った美意識も、普通の美意識としてしっかりと認知される、
そんな時代が、既にやって来ているのだ。

そう、ジャパニメ文化の浸透とともに、
俄に巻き起こった、この KAWAII 文化の潮流。
そこで間違えられた、キクチ・リンコなんていう、あの「まがい物」なんかではなく(スマソ
つまりはそう、本家本元、混ざりっけなにもない、元祖純血、産地直送の、
この KAWAII の権化、BABYMETAL。

そうか、つまりは、俺、日本人的な美意識の中に先祖返りした、
ただそれだけだったのだろう。

今まで無理をしていた訳でもないのだが、
かのラテン系悩殺ボディのディアーナちゃんやら、
あの魅惑のフランス系黒人娘のシェルビーちゃん、
あるいは、ステファニーちゃん、アイーダちゃん、クリスタルちゃんから、
あんなあ、そんなの全部トップレスガールばっかりじゃねえか、
と言われてみればそうだが、その通りなのだが、
そう、俺、やっぱ、無理してたんだな、と思ってしまった。

という訳で、長い長い遠回りの末に戻ってきたのはやっぱりここか。

俺はすーちゃんが好きだ。

悩殺ダイナマイトバディのどんな入れパイのラティナたちよりも、
青い瞳をくゆらせてビッチな薄笑いを浮かべるあのロシア系、
まるで絹のようにしなやかで、そしてしっとりと冷たいあのブラウン・シュガーたち、
あるいは、そう、魅惑の東と西の美の結晶でもあるメスティーサ、
ああ、あの世界各国のどんな女の子たちと比べても、
ああ、俺はやっぱり、すーちゃんが一番好きなんだろう、と、
もう無理をするのはやめた。ああ、もう外人は沢山だ。

俺は黒髪のスーが大好きだ。
あの眼差しが、あのポニーテールが、
あの今にも折れそうな足首が、
あの貞操帯のような銀色の鎧に守られた小枝のような姿が、
しかし、やっぱりいちばん好きなのだ。

あの「つぶやき岩」野郎、ああ、こいつに関してはまだ書いてなかったな、
いるんだよ、ロシア人で、まさに岩のようなぶっさいくな糞デブで、
そいつが毎日毎日、その今にもビリビリ破れそうなYシャツの下に、
BABYMETAL 2016 ワールドツアーのTシャツを着てて、
また今日も朝から晩まで、
ブツブツと訳の判らないロシア語を呟いてコード書いてる、そんな糞ださのクマ野郎、
あいつが、なんと、実は最愛の大ファンで、それをちゃかすと泣く、なんて話、
とか、あんな野郎と俺が一緒にされるのはなんとも癪ではあるんだが、
それにしたって、
あの糞ハゲ部長のグレッグに、
なあ、そのスーの写真、どこでダウンロードした?
リンク教えろよ、と言ったとたん、嫌だね、と来やがった。
スーは俺のもの。君にはあげない、だとこの野郎。
どうだこれ、ユイちゃん、可愛いだろ?
君にはほら、ユイちゃんが似合いだよ、うんうん。
などと抜かしやがって。
でもほら、ユイはあの糞バイカーのトニーが、と言ってみれば、
知った事か!スーは誰にも渡さない、なんてことを、割りとマジ顔で言ったりする、
この糞部長はいったい何を考えていやがるのか。
ああ、嫌だ嫌だ。
俺はだからアイドルおたくなんてのとは一緒にされたくないのだ。
おれがスーを気に入ったのは、その音楽的な才能と、そのパフォーマーとしての、
など、言うだけ野暮か。

という訳で、この眼の前、深夜の地下鉄の真向かいに座る、
この超ダイナマイト・セクシー・ボディのスーパー・ボディコンの黒人の姉ちゃん。
どうでも良いけどそんな座り方したら、パンツどころか尻の穴まで丸見えなんだが、
と思いながら、ついつい、
汚ねえもの見せるんじゃねえよ、俺はなあ、いまBABYMETALの動画を見てるんだよ。
邪魔くせえからとっとと次の駅で降りちまいな、と本気で思っていたりもするのである。

ああ、BABYMETAL熱に感染したニューヨーカーたち。
いったい俺たちどうしてしまったのか。
全ての女が野獣に思えてしょうがない、
そんなベビーメタラーたちの間に、
いま、ちょっとまじで深刻な生理的変化が訪れようとしているとしか思えない、
そんなニューヨークの春なのである。



  • password
  • 管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

©終末を疾うに過ぎて...
無断丸々転載・そのまま転写はご勘弁ちょんまげ

月別アーカイブ

検索フォーム