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2002年2月 アメリカの田舎ドライブ旅行 ~ 「二十四時間ハードロック天国 その一」

Posted by 高見鈴虫 on 20.2006 アメリカ爺時事   0 comments   0 trackback
やっほー!
ご想像のとおり、
またまた出張に行っていました。

今回も田舎(笑
ミシガンとかイリノイとか、テネシーとか、
まあ例によって、何もないところ(笑

デトロイトから走り始めてシカゴからその先。
インディアナからオハイオからケンタッキーから、
で、途中で唐突に折って返して、
で、そのままシンシナティもデトロイトもみんな通り越して
いきなりカナダに入国、そのままトロントまで。

本当、どうせならそのままニューヨークまで
帰って来ちゃっても良かったんだけどさ。
いや、下手するとそのまま、はっと気づけばキーウエスト、
なんて、そんなのがまるで冗談じゃないぐらい、
いやあ、走った走った。
まるまる十日間。
いまだに空飛んでる気分だよ。

という訳で、
出張中はほとんどが丸一日移動ばかり。
地図を片手にまさに現場から現場への渡り鳥。

一日中、カーステでハードロック、
頭くらくらするぐらいのボリュームで回し続けてさ。
目の前には空、フリーウエイ、枯れた木立。
見てる物と言えば、前を走る車のテールランプ。
マックの看板とか、あと、レストエリアのサイン、とか。
で、考えてることと言えば、
次のエグジットの番号のことだけ。
85-86-87、あれ、降りるのはどこだったけか、
とすべてがあいまいに思えてくる。

で、相変わらずぼーっとしてるうちにエグジット降りて、
おっと、久々に見る信号。
カーステの音を絞って、いきなり井戸に落ちたような静寂。
角のガソリンスタンド。ストップンゴー、ファストフードと、風に揺れる看板。
どこに行ってもどこで降りても、
相変わらずの閑散とした風景。似たような風景。つまりアメリカの風景。

なにも考えないうちに、
いつのまにか右に左にハンドルを切っていて、
そうそう、この道はいつか来た道、
そうか、1年前のサーバダウンの時か。
あの担当者、ジョンかポールかジョージか、
まあとりあえずそんな名前。つまり似たような名前。

そうこうするうちに到着。似たようなビル、というより、
平屋だよ。ガラス建ての。
つまり、ちょっと豪華なビニールハウスって感じ

で、吹きさらしの駐車場を横切って、
ガラス張りのロビーで担当者を待って、
で、10分20分、ことによると30分。
この時間感覚、アメリカなんだよな。
で、ようやく出てきた担当者。
相変わらずとってつけたような笑顔。
つまりは、TVスマイル。
アメリカ人特有の、凄みのあるガラスの笑顔。
で、おきまりの硬い握手。
田舎に行くほど握手が硬くなる。
つまり思い切り握る。握力測定みたく(笑
もちろん俺も負けない。
この負けない、というのがやっぱり俺のスタンス。
だってこう見えても男だから。
やられたらやり返す。
つまり、思い切り握り返す。
5秒10秒15秒。
そして苦笑い。一瞬の本当の笑顔。
アメリカ人がほんのちょっと好きになる瞬間。

が、心の交流も一瞬だけ。
そして再び、挨拶もそぞろにサーバー室に直行、と。

という訳で、
辿り着いたらサーバールーム。
似たような白い壁。似たような白い床。耳元までファンノイズ。もちろん無人。
で、やることはいつも同じ。
コンソール立ち上げ、LOGIN画面、パスワード、初期画面登場。
相変わらずの下らないバナー。俺が書いた奴だけど(笑
で、コマンド入力。LOG取ってパッチ当ててステイタス確認1・2・3。
お決まりのDIAGメニュー。
まるでガスの検針と変わらないよ。

という訳で小一時間。
じゃあね、また来年。
そして再び駐車場。
判で押したように吹さらし。判で押したように閑散。判で押したように無音。
広大というにはあまりに茫漠。
余裕の間取りというにはあまりに空虚。
吐き出した煙草の煙が、一瞬のうちに掻き消えて。
ああ、アメリカだなあ、と、苦笑い。

という訳で、また走り始める。
ファストフード、ポーンショップ、グローサリーと、風に揺れる信号。
ただそれだけ。つまり、アメリカの風景。

そして再びフリーウエイ。空と木立とセンターラインと。
時速60、70.80、で安定飛行。
ハードロック・ON。いきなりの轟音。歪む空間。弾む世界。
という訳でいきなりのご機嫌。
次のエグジットは、何番だっけ、
まあいいか、いずれにしろ3時間も先の話だ。

という訳で、そんな調子。
永遠と直線走行、
いつのまにか時間が溶け出して、
前の現場を出たのは、二時間前?三時間前?
とりあえず走ろう。まずはそれからだ。
という訳でエグジットの番号。
あああ、これこそが時間の単位。つまりは鼓動と。
大丈夫。俺の脳味噌もすっかりオートパイロット。
ほらほら、知らないうちにウィンカー出して、
知らないうちに右に左に。
そして駐車場。たどりついたらサーバールーム。

無人の密室で黙々と仕事して、
感謝の言葉も達成感もないままに、
再び出発、そしてフリーウエイ。
また走り始める、と。

基本的に予定を立てるのが嫌いな人なので、
実は仕事の予定も気分次第。
どうせ相手は機械だしね。

で、適当に走って走って、
モーテルの看板探しながら、
目に映るのは次から次へとファストフードの看板。
そう言えばちょっと腹が減ったけど、
そう言えばたまにはまともな飯が食いたいが、
とは思いながら、
結局すべてがおざなりになって、
飯も食わずトイレも行かず、
まあとりあえずは、今宵の宿を、
と思ううちに道に迷って迷って。
で、再びフリーウエイ。
まあいいか、といきなりアクセル踏み込みハードロックON。
またまたロケットモード。
とりあえずは次の町まで、
とりあえずは次のエグジットまで、
そんな感じでいつの間にか朝まで。
まさにハードロック24時間。
ガンズとSTP。繰り返し繰り返し。
ずっと一人。
一人で飯食って、一人で仕事して、一人で寝て。
んでまた一人で起きて、一人で走り初めて。
ってまったく気楽なもんでさ。

これぞアメリカってかんじ。

いやあ、10日間、まるまる車飛ばしながら、
アメリカの田舎町の、殺伐と哀愁とを満喫(爆
すっかりリフレッシュ、どころか、
思い切りうつ病になりました、と。


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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾歳月
世界放浪の果てにいまは紐育在住
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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