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テレビ電話システム、なんてものが

Posted by 高見鈴虫 on 03.2012 日々之戯言(ヒビノタワゴト)
テレビ電話システム、なんてものが設置され、
さっそく奥の会議室で接続試験、なんてものに付き合わされたのだが、
世界各国の支店を結んだ映像の中で、
どういう訳か声だけが、妙なエコーを起こして堂々巡りを始めた挙句、
自分の声の山彦が、2重3重になって響き始めたりもしたものだ。

事前に着慣れぬジャケットなんてものを羽織って、
ちょっとおめかししてみたりもしたものなのだが、
いざテレビ会議の中にあって、
どこからともなく響いてくる、このチンピラ特有の甲高いだみ声、
いったいこの耳障りな声は誰だ、と思いきや、
それはまったくまさしく俺。
え~、これが俺の声?まるっきりただのチンピラじゃねえか、と、
あらためて唖然。
で、さすがにびびって、ちょっと改まってみようとしているのだが、
山彦になって帰ってくる声は、気張れは気張るほどにドスが聞き始めて、
これではまるで、
借金取りに来たサラ金業者の厭味な口調そのもの。
困りましたねえ、俺に死ねというんですね。ではこれからはヒトゴロシと呼ばせてもらいますよ、みたいな。
と思えば、
そうそう、
そういえば、もううん十年前だが、俺まじでそういうバイトしてたことがあったような。
いやあ、背中は男の人生、じゃないけどさ、
その人の経歴って、やっぱりいろんなところに出てくるものなんだな、と、しみじみと思い知った訳で。

つくづく自分というこのものが嫌になった気がした。
悔い改めなければ・・・

プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾歳月
世界放浪の果てにいまは紐育在住
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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