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西野ジャパン黄金の負け戦 ~ さらば群青のサムライたち

Posted by 高見鈴虫 on 02.2018 日々之戯言(ヒビノタワゴト)   0 comments
はい、いま見終わりました。
いやはや、凄い試合だった。
正直、これほどまでに面白い試合を見たのは初めてというか。
声は枯れ、目は血走り、今にも腹筋が痙攣を起こすか、というぐらいにまで、
この試合、本当の本当に面白かったです。
いやはや今日一日、
ニュースも見ずネットにもつながず、
話しかけらるたびに罵声をあげて
るせえ、あっちいけ!
とやり続けた、その甲斐があったと言うか。

で、まあ、言いたいことは山程あれど、
だがしかし、最初に言っておかねばならないことは、
ありがとう、の一言に尽きるかと思います。

ありがとう、サムライ・ブルー、本当に、ありがとう。
西野ジャパン、本当に素晴らしいチームだった。

その言葉こそが、日本人サポーターに限らず、
そしてここ米国での放送中、日本人選手たちの名を絶叫し続けていた米人解説者、
そしてこの試合を目の当たりにした世界津々浦々の人々、
その全てに共通する意見ではないかと思います。

敗者の美学、なんてものを、持て囃すつもりは更々ないけれど、
いやはや、この試合だけは、敢えて敗れ去ったサムライたちに、
心からの賛美を持って、天晴:あっぱれだ、良くやった、
そして、ありがとう、の言葉を捧げたい、そんな気にさせられました。

ただ、言うまでも無くこの試合、敗北は敗北です。
二点先取しながらもそれを守りきれなかった、その原因がなんであるのか。
そしてなにより、身長二メートルに近い壁に立ちはだかれた中、
いったい、我ら短躯な日本人はいったいどうやってゴールを守れば良いのか。
まさに課題は山積み、ではないでしょうか。

ただしかし、今回に限っては、希望は残されていると思います。
それは言うまでもなく、西野監督、その人ではないでしょうか。

これまで、木偶の坊の外人監督にすべてを丸投げしては、
ボロ負けをきっするたびにトンヅラを決められて良い面の皮。
無駄な虚銭をドブに捨て続けていたチーム・ジャパンに、
初めて、この屈辱を、この経験を、辛辣なまでに共有し、
それを、消化し、昇華することのできる、そんな存在が現れた、と。

いったいこのベルギー戦でなにが起こったのか。
何が勝り、そして、なにが、足りなかったのか。
その鍵を握っているのは、なにより西野監督、その人である筈なのです。

そして今回、無念の涙を飲んだサムライ・ブルーのメンバーたち、
その一人ひとりが、これから永遠に、眠れぬ夜を過ごすことになるでしょう。

あの時、なにをするべきだったのか。なぜ我々は破れたのか。
あの場面、あの瞬間で、なにをするべきだったのか。
その一つ一つが、悪夢として毎夜毎夜の眠りを妨げる続ける中、
そしてその憤怒と、追根と、後悔が積み重なり、
ついには怨念が執念となる、その無間地獄のトラウマの中で、
初めて我らが日本の為の新たなる活路が見出される、
俺はそれを信じています。

そういった意味でも、この敗北はまさに千金に値する大敗北であると思います。
この敗北があったからこそ、いまの日本がある、世界にそう言わしめる為の、
新たな、そして、確固たる、第一歩。そんな黄金の敗北に違いない筈です。

改めて、その軌跡を記したチーム・ジャパン、
群青のサムライたちの姿に、
今後の、黄金の未来に向けての希望の扉が開けた、
ぶっちゃけ、世界のトップクラスの実力と、
ほとんどまったく対等であることが証明された、
素人目にもそれを確信できる、
まったくもって、日本サッカー史上に燦然と輝く、
超絶なまでに素晴らしい試合であったと思います。





という訳で、筋金入りのアンチ・サムライブルーであったこの俺が、
遂に遂に折れました。今度という今度は、完璧の完敗です。

これほど凄いサッカーは見たことがなかった。

敗けたのは本当に本当に悔しいけれど、ここまで魅せてくれれば悔いはない、
そんな思いが胸いっぱいに満ちています。

ただ・・そう、悔いはない、その言葉、
実は俺、試合の途中でそう思っちゃったんだよね。
これまでのところ、ここまで良い試合をしてくれれば、
既に前回のポーランド戦の借りもきっちりと倍返し、
日本の実力も十二分なまでに世界に認めさせただろう、
ここまでやってくれればもう悔いはない・・
そう、試合が終わるその前から、
なんかちょっと、そんな満たされた気分にもなっちゃって、

で、確かに、後半の疲れの見えた選手たち、
なんとなく、既に思い出の中を彷徨っているというか、
討死しても本望というか、
ぶっちゃけ、選手たち、そのあまりにも冴えきった精錬とした表情の中で、
既に、この試合が生涯最後のW杯になるだろう、
そんなことを、予感してたんじゃないのかな、と。

で、改めてお伺いしたいんだけど、
もし、本田選手があのコーナーキックを、あと十秒、
姑息にも意地汚くも、なんとかあと十秒を引き伸ばすことができれば、
もしかして、ベルギーのカウンターも時間切れ、
延長線に持ち込むことができたのではないのかな、と。

と同時に、もしも、あの後、延長戦が控えていたとしたら、
日本選手はその30分間を、果たして戦い切ることができたのだろうか、と・・・

本田選手が、あの瞬間、あのタイミングで、あのコーナーキックから勝負に挑んだ、
その本意にあったのは、もしかしたら、このチャンスこそが生涯の最後、
そんな、葉隠的なまでの、あまりの潔さ。
強いては一種精錬なる無常観の中にあったのではないのかな、と。

少なくともそこには、なんとしてもこの試合に勝ち抜かなくては、
そんな我武者羅なまでの貪欲さが感じられなかったかな、と。

つまりはなんというか、日本選手の方々、
もしかして心の隅にどうしても勝ちを確信し切れていなかった、
あるいは、清く正しく美しくの純潔なプレースタイルの中で、
しかし、なりふり構わず我武者羅なまでに勝利をもぎ取ろうとする、
その一瞬のえげつないまでの野性味、その闘士に欠けていた、
それこそが、心の隙き、ではなかったのかな、と。

それはつまりは、死ぬことと見つけたりの葉隠的な美学、
生きて虜囚の辱を受けず、と玉砕を続けていった敗者の美学、
そんな美意識優先の格好良さに永遠を見いだそうとした精神主義に対して、
何が何でも生き抜いて生き抜いて、
どんなに恥を晒しても卑怯者と罵られながらでも、戦うことをやめなかったゲリラ戦士たち、
その美学の違いではないのか、なんてことさえも考えてしまったり。

そうなんですよ、前回の駄文において綴った、
サムライ・ブルーに新選組の幻影を見た時から、
すでに、サムライ・ブルーのその行方には、
敢えて、負けることが判っていながら最期まで正々堂々と戦い続ける滅びの美学、
ぶっちゃけ、本気で勝てるとは思っていはないからこそ、美しく散ることにこだわる、その悲劇的な結末を既に予感していたのではと。

ただそう、改めて言わせて頂ければ、
今回のワールドカップ、誰も我が日本チームがここまで善戦するとは思ってなかった訳で、
で改めて、このベルギー戦においても、
まさかまさか、勝てるかもしれない、なんてことを、思える程までに、
勝利に肉薄できるなんて、実は誰も思っていなかったのではないのか、と。

つまりはそう、ここまでやれただけでも凄い、という言い方もあると同時に、
強いて言えば、所詮はそれほどのチームでしかなかった、というのが大方の、そしてチーム自身の自己評価だったのでは、とは思うのですが。

ただ今になって思うのは、
もしかして、サムライ・ブルー、
普通にやれば普通に勝ててたのじゃないのか?
負けてもともと、などと思っていたのは、もしかして、俺たち日本人だけ、だったんじゃないのか?

まあ、いまになってタラレバを上げるのはみっともないですが、
そう、今後、日本のサッカーファン、
そしてなにより、この死闘を繰り広げた選手のひとりひとりが、
このタラレバの永遠の迷宮、その無間地獄を彷徨うことになるのでしょうが、
改めて、この敗北を、美しき思い出などにして欲しくないな、と。

そう思えば思うほど、敢えて心を鬼にしてでも、
馬鹿野郎、敗けやがって。
やっぱり、日本人には、決勝Tでのベスト8も無理なのかよ、
そんな恩知らずな罵声を敢えて、綴らせて頂くことにこそ、
真の健全さがあるのでは、なんていうことも思ったりしています。

でさ、そう、やっぱね、日本人、自閉しちゃダメだよねえ。
でなにより、日本人が日本人だけのなかで自画自賛なんて、
それこそ百害あって一利なし。
確かに、Jリーグでの経験ってのも大切なんだろうけど、
確かに、時には自信を持つことも大切なんだろうけど、
なにはなくとも、世界を相手にする以上、
なるべく早いうちに、世界の戦い、その火中に、たった一人で身を投じては、
そこで、赤裸々なまでの現実に身体ひとつで直面するべきなんだよ。

本田が香川が大迫が長友が、海外チームにたった一人で戦いを挑んで来た、
そこで並み居る強豪たちと、まさに骨肉のレギュラー争いを続けてきた、
その成果が、今回の大会に見事に結実した。
でありながら、やはりそれでもダメだった。それは何故か。
ぶっちゃけ、なにより、西野監督自身が、
身長2メートルに近い巨人たち、そんな蛮族外人選手の猛者たちとの、
戦いに馴れていなかった、それこそが敗因ではないのか、と。

日本の選手は全て素晴らしい、と大絶賛を浴びながら、
しかし最後の最後で、遥か天空からのヘディングにしてやられてしまった、
その敗因を、今一度、じっくりと考え直してほしいと、心から望むばかり、
とは言いながら・・
日本人選手で、190を超える選手たちを育成すること、
うーん、ちょっとかなり現実味に欠ける、というか。

え?で、なに、だったら、そう、ベルギー・チームのように、
アフリカからなにから、世界中からの有望選手たちに国籍を与えては、
そんな外人傭兵部隊を看板にしたサムライ・ブルー?

うーん、それはそれで、なんとなくちょっと興ざめ、
という気がしないでもないんだけどさ。

改めて、チーム・ジャパンが今後いったいどんな選択をしていくのか、
この、短躯で華奢という宿命的な致命的な欠点を抱える中で、
今後いったいどんな活路を見い出していくのか、
四年後の大会が、本当の本当に、楽しみであります。



という訳で、いやはや、決勝Tが始まったその途端の、
あの、アルゼンチン対フランスのとてつもない試合。
すべてがすべて、あまりにもレベルが違う!と目を見張った、
その試合の中に、サッカーが遂に別の次元に突入した現実を、
目の当たりにした思いがしたのですが、
今後、第二第三の香川が本田が大迫が、どころか、
日本にも、メッシがCRが、あるいは、エムバペを凌ぐ才能が現れる、
その奇跡が果たして本当に起こり得るのか。

その為には、まずは幼少教育でしょう、と。
かの松岡修造先生が錦織を見出したように、
全国から才能のある選手たちを発掘し、
その才児たちに、より早い段階で世界の本気を実体験させる事。
それ以外にないのでは、と思うのです。

ただ、日本のスポーツ・エリートの土壇場であるとこの野球において、
よりすぐりの珠玉の才能たちが、
しかし、いざ本場大リーグにデビューした途端、
半年を待たずに故障に泣かされる。
日本の選手は、半年保たない。
アメリカでデビューする前に、既に日本で潰されてしまっている、
そんな評価が定番化しつつあるいま、
改めて、日本流教育の是非を、問い正すべきなのではないのか、
と思っているのですが、いかがでしょうか。

最近の日本のスポーツ界にお詳しい方、
宜しくご教授頂けましたら幸いです。





という訳で、悔し涙にくれながら余計なことばかりを綴りました。
この日本の敗戦の原因究明、なによりも我と我が身の永遠のテーマとしながら、
改めて、これほどまでに素晴らしい勇姿を見せてくれた我らがサムライ・ブルー、
敗けて悔い無し、どころか、悔しくて悔しくて未だに頭が真っ白のまま、ですが、
その健闘に、心からの尊敬を込めて、
サムライ・ブルー、本当に死ぬほど格好良かったぜ!
その見事な負け戦に、心からの賛美を捧げさせて頂ければと思います。

くっそおお、惜しかったなあ。
二点とったところで、いまこそ、恥も外聞もなくパス回しを!と思ったのだが・・・

と早くもタラレバ無間地獄が始まった、長文乙でございます。





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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾歳月
世界放浪の果てにいまは紐育在住
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

©終末を疾うに過ぎて...
無断丸々転載・そのまま転写はご勘弁ちょんまげ

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